発見経緯1186-1

██.██.████より、機動部隊██-█はモスクワで慈善団体の開催した寄付金を集めるための晩餐会の間に起こった、説明不可能な一連の物品消失事件の調査を行いました。警察官の立場にあるエージェントを利用して、未知の可能性に関する情報の広範な収集および分析が行われました。収集されたデータに基づき、事件の間に存在した人物(サポートや技術スタッフを含む)のリストが作成されました。全ての容疑者は、 時計の監視、盗聴、電子通信へのアクセスについて重点的に調査されました。

捜査活動の結果、窃盗の疑いで██名の人物が逮捕されました。押収した██個の物品のうち、█個だけが実際に紛失した物品に対応していました。

目撃者は、SCPオブジェクトへの暴露の潜在的証拠を特定するために再度尋問されました。

補遺1186-1/a:

被害者は全て女性であり、ほとんどの物品は女性のハンドバックの中から消え去っていて、多くの場合証人の目の前で消失しました。場合によっては、被害者は物品を奪うことが不可能な個室にいました。消失したもののほとんどが宝石であり、金品はそれほど盗まれませんでした。

スリと仮定しての捜査中、盗品を売ることが可能だった質屋や闇市場などが調査されました。3ヶ月間それらの場所を流通する物品を監視した結果、紛失品リストからさらに█点の物品が発見されました。

補遺1186-1/b:

傍受されたAおよびTの間の携帯電話での会話記録は、彼女らがこの事件の主要容疑者である事を特定するための根拠として役立ちました。

補遺1186-1/c:

機動部隊██-█のМ█████████ █.█.司令官は、その場でオブジェクトを特定して収容するため、別のチャリティー晩餐会を開催することを提案しました。これは██.██.████に行われ、[削除済]が会場に持ち込まれました。機動部隊は民間人や地元の警察官の衣装をまとい、晩餐会のサービス・技術スタッフのみならず、ゲストの一部としても参加し、監視が強化されました。内部と外部の両方の調査監視情報は、ワイヤレスの隠しカメラを設置することで提供されました。安全策として、近くの家屋の屋根に4名の狙撃兵が配置されました。

作戦は滞りなく進行しました。容疑者ナンバー4は夕刻ごろトイレで確保され、鎮圧されました。容疑者ナンバー3は、宴会の間に[削除済]付近に駐車していた車で逃走を図りました。車両は2つのタイヤを打ち抜かれることで無力化しました。容疑者は逮捕され、鎮圧されました。被験者、盗品リスト、および車両は、第一回の尋問のため、財団のフロント企業である[削除済]に移送されました。

補遺1186-1/d: 拘留中に押収された注目すべき物品のリスト

  • ワイヤレスヘッドセット1つ(Tの所有物)
  • ヘロイン1.2g(Aの所有物)
  • 皮製の状態のひどい古びたバック1つ(Aの所有物)

補遺1186-1/e:

А███████ █.█.の証言により、機動部隊のエージェントは、法執行機関とともに海外の宝石や骨董品を密輸している犯罪グループに行き着きました。押収された貴重品の中で、この事件に関連する物品が██個見つかりました。

拘留されたА███████ █.█.とТ█████ █.█.は、クラスB記憶処理を施されました。裁判所の判決に寄れば、[データ削除済]仮釈放の可能性があります。

バッグは物品証拠番号74/048からSCP-1186に再分類され、検査のためにサイト█研究部門に移送されました。


補遺1186-1/f:

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