SCP-009-JP
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アイテム番号: SCP-009-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-009-JPは性質上、収容不可能なため、発生後の処理が重要になります。SCP-009-JPの発生が確認された場合、国際地球回転・基準系事業に通知して下さい。国内外の関係機関と協力し、プロトコル"子午線"を実行します。以下に手順を示します。

SCP-009-JPの発生後、国際原子時(TAI)の修正が必要になります。後述のQ群とS群のいずれがより正確な時刻を示しているのか不明なため、通常通り加重平均による修正を行います。±1.0秒以上の値が出た場合、中央値か最頻値を採用して1.0秒未満に抑えて下さい。それが不可能な場合は、レベル3以上の職員の指示に従って下さい。

国際原子時(TAI)の修正に伴い、協定世界時 (UTC)の修正も必要になる場合があります。これは通常の閏秒に偽装され、協定世界時 (UTC)の月末23時59分に実行されます。セシウム原子時計によって定義される1秒と地球の自転から求められる1秒がわずかに異なるため、閏秒による修正自体はSCP-009-JP発生時以外でもごく普通に行われています。そのため協定世界時 (UTC)の修正については、特別なカバーストーリーを必要としません。

説明: SCP-009-JPは、世界中の時計に不定期に発生する異常です。しかし SCP-009-JPによる重大な影響は、主にセシウム原子時計に現れます。国際原子時(TAI)は、世界各国で管理されている約300個のセシウム原子時計(このうち██個が財団の管理下にあります)の加重平均によって定められています。なお、セシウム原子時計の誤差は1億年間に1秒程度であることに留意して下さい。

SCP-009-JPが発生すると、全てのセシウム原子時計はQ群とS群のいずれかに二分されます。2群は正確に同じ秒数だけ狂い、常に"Q群の時計はS群の時計よりもX秒だけ早くなる"という結果になります。どのセシウム原子時計がいずれのグループになるかは毎回異なりますが、地理的に近い原子時計同士は同じグループになりやすいという傾向があります。2014年1月までに発生した事例において、時差は最少で0.00000006秒、最大で0.21秒でした。

この影響は他の時計でも発生しますが、多くの場合は精度の問題で異常を認識できません。セシウム原子時計より精度の高い光格子時計は、SCP-009-JPの影響が確認されています。さらに地球の自転など、天体や空間から求められる時間もSCP-009-JPの影響を受けます。従って、Q群とS群のどちらがSCP-009-JPの影響を受けたのか、確認する方法はありません。

朝起きたとき、もし家中の時計の半分が午前7時で、もう半分が午前8時だったとしても、正しい時間はテレビが教えてくれるだろう。で、SCP-009-JPが発生したら、正しい時間は誰が教えてくれるんだ? ──████研究員

補遺: 以下の文書を閲覧するには、レベル3セキュリティクリアランスが必要です。

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