SCP-1507-JP
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1507-JP

記録されたSCP-1507-JP実体 (2014/8/27)


アイテム番号: SCP-1507-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1507-JP-aは封鎖し民間人の侵入を防ぎ、4台の遠隔カメラにより常時監視されます。SCP-1507-JP発生条件が揃う可能性がある場合、生物の飼育経験が無いエージェントが出動、阻止し、対象がSCP-1507-JPと接触していた場合クラスA記憶処理を施し解放されます。

説明: SCP-1507-JPは、██県██市に存在するペット用墓地(以下、SCP-1507-JP-a)に出現する接触可能な霊的実体です。SCP-1507-JPは、SCP-1507-JP-a内に"過去にペットを飼育していた人物(以下、対象)"が侵入した際、対象の確認できる範囲に他人が存在しない場合にのみ出現します。SCP-1507-JPの外見や行動は対象が記憶するペットの特徴と完全に一致しているため、対象は初め驚く様子を見せますが、その後その特徴から自身の飼育していたペットであると思い込みます。SCP-1507-JP出現中に対象以外の人物が範囲内に侵入した場合、即座にSCP-1507-JPは消失します。

SCP-1507-JPは対象と10分間程コミュニケーション1をとった後、対象へテレパシー能力を用い意思疎通を試みます。その後、SCP-1507-JPは対象へ文章の書かれたカード2を渡し消失します。このカードを読んだ対象は多くの場合、数分程その場に座り込み、動揺し困惑した様子を見せます。現在までこのカードが発生する瞬間は確認出来ていません。

発見経緯: インターネット上にて「██県の墓場に現れる動物の霊」として噂されていたSCP-1507-JP-aを財団が調査した際に、一人のEクラス職員が対象となったことで異常性が判明しました。

補遺1: 以下は遠隔カメラに記録された、一般人(以下、氷川氏)によるSCP-1507-JPへの接触記録です。

映像記録1507-JP
2019/█/█


[再生開始,2019/█/█/04:12:27]

[SCP-1507-JP-a内に氷川氏が侵入する。手にはロープを握っている。死角から犬の姿をしたSCP-1507-JPが飛び出す。]

氷川氏: おお…野良犬なんてまだいたのか…。

[SCP-1507-JPが氷川氏に飛びつき、鳴き声をあげる。]

氷川氏: うわっ、人懐っこいやつだ。

[氷川氏がSCP-1507-JPを撫でる。その後、ふと何かに気づいた様な表情を見せる。]

氷川氏: …は…(乾いた笑い)。チョコか…お前…。

[SCP-1507-JPが尻尾を振り、氷川氏の周囲を廻る。]

氷川氏: お前…まだこんな所にいたのかよ…。ああ…。

[5分間程のコミュニケーション。SCP-1507-JPが立ち止まり、氷川氏を見つめる。テレパシーを伝えていると思われる。]

氷川氏: …ん?お前、話せるのか!ああ、ああ、大好きだとも。世界で1番な。

[SCP-1507-JPがテレパシーを使い何かを伝える。]

氷川氏: うん、そうだ。他は飼いたくねえな。お前で十分だ。

[SCP-1507-JPがテレパシーを使い何かを伝える。]

氷川氏: これまでか?[数秒の沈黙。]何も出来ちゃいない。チョコが死…いなくなってから、仕事も上手くいかずに退職した。これまでずっとフリーターだ。だから、最後にお前と同じ場所で眠ろうとしてたんだ。

[SCP-1507-JPがテレパシーを使い何かを伝える。]

氷川氏: 当たり前だ。今は、もう、これ以上無いほど幸せな気分だよ。何てったて、チョコがまだいるんだからな。失われてた2年だって、直に取り戻してやるさ。

[SCP-1507-JPがテレパシーを使い何かを伝える。]

氷川氏: いいや、ずっとチョコだけだよ。一時は考えたこともあったけど、もう大丈夫だ。

[SCP-1507-JPがテレパシーを使い何かを伝える。]

氷川氏: …え?

[SCP-1507-JPが一回転するとカードが出現し、SCP-1507-JPが消失する。]

[氷川氏は俯きその場で立ち尽くす。直後、エージェントが入り氷川氏を誘導、範囲外へ移動する。]

[再生終了,2019/█/█/04:23:04]

以下は回収されたカードの内容です。

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