ディア大学について
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1948年にスリー・ポートランド南東部に創立されたディア大学は、リベラルアーツと科学を重んじる共学制の大学です。オカルト研究をリベラルアーツのカリキュラムに統合した画期的方針で名高いディアは、高水準な魔法の実践、創造的思考、そして多元宇宙からの生徒の受け入れでも知られています。

ディア大学の生徒たちは40を超える専攻・専門科目で学士号を取得しています。カリキュラムには1年間のオカルト研究コース、幅広い単位取得要件、卒業論文が含まれます。各学生は伝統的な専攻科目とオカルト分野の専門科目を組み合わせた独自のプログラムを構築するか、既に確立された学際的な専攻科目の中から選択します。9対1の学生・教員比率と、小規模な会議形式の講義によって、教員は学生を真に指導し、個別の議論に取り組むことができます。


使命と歴史

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ディアの最も古い校舎、クノール・ホール。

ディア大学はオカルトアーツと科学の高等教育機関として、知識と魔法の追及にある本質的価値に専心し、最高水準の学問、批判的思考、創造性によって導かれています。1948年に独立学部機関として設立されて以来、ディア大学は1つの中心的取り組みにおいて不動の地位を維持しています — 最高水準の学術的卓越性を満たす、バランスの取れた総合的魔術教育の提供です。

大学の歴史

ディア大学は1948年に創設され、最初の講義は1950年に開かれました。ディアDeerという名は、対を為すオレゴン州ポートランドの一般的な大学、リードReed大学にちなんでいます。創設者のザカリー・クノールとマティアス・サボーはリード大学の卒業生でしたが、母校におけるオカルト研究の欠如に不満を抱き、スリー・ポートランドの中、リード大学自体が多元世界に投げかける影の上にオカルトアーツと科学の大学を創設しようと決意しました。リード大学の創設者であるシメオン及びアマンダ・リードの霊を召喚し、リード大学の立地と対応するスリー・ポートランドの一区画に束縛することによって、クノールとサボーはリード大学の多元的な影を安定させ、エーテルから今日存在するディア大学キャンパスを作り上げることが可能になりました。

ディアの最初の大学総長は創設者ザカリー・クノールです(在任期間1948-1956)。その後の総長はホレイショー・スガリグリア(1956-1960)、ヤン・グリングハイス(1960-1964)、ヘザー・デイヴィス(1964-1977)、ポール・E・ブラッグドン(1977-1988)、ゼベダイア・エイガン教授(1988-1990・総長代行)、ティモシー・ワームウッド(1990-1998)、アンナ・スヴェンドッティル(1998-2003)、エリシャ・ベン・アブヤ教授(2003-2004・総長代行)、チャド・ゲーブル(2004-2011)です。現在の大学総長はベンジャミン・ランドであり、2011年に着任しました。

インクルージョンとダイバーシティ

ディア大学は真剣かつ開かれた魔法の探求に専念するコミュニティであり、そこに参加する生徒と教職員の民族、人種、生物種、宗教、年齢、性同一性、性的嗜好、国籍、出身宇宙、社会経済的地位、障害、生きているか否か、物理実体の有無を問いません。社会の主流から外れた経歴を持つ学生のために、数多くのディア奨学金制度が利用可能であり、一部の学生は同種のユニークな困難を抱えた人々と共に暮らすための住宅オプションを選択することができます。


学業

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ワームウッド記念図書館の北読書室。

ディア大学の教育は、カリキュラム全体の幅広い知識と、特定の研究分野における深い知識の釣り合いを取っています。学生は一般学部とオカルト学部という2種類の研究分野から専攻科目を選択します — 各学生は所属する2つの学部の教授2人のアドバイスを受け、双方から1対1で指導されます。ディアの学部は一般学部とオカルト学部に分かれています(例外的に形而上学部は一般とオカルトを兼ねます)。


一般学部

芸術学部

芸術学部は、あらゆる種類の創造的努力を重視する学科を包括します。芸術学部の学生の多くは、オカルト分野において異常芸術アナートを選ぶ傾向がありますが、必ずしもその必要はありません。伝統的なアナート以外の手法でも豊かな表現が可能であることを、芸術学部は理解しています。

学部長: 廖 文謙リャオ・ウェンキァン教授 (芸術史、2007—)

学科と専攻: 芸術、芸術史、ダンス、音楽、演劇

文学・言語学部

文学・言語学部は、文学や外国語を研究する学科と、幾つかのより一般的な研究分野を含みます。

学部長: アンナ・ゴンザレス教授 (スペイン語、2012—)

学科と専攻: ケルト語、中国語、比較文学、創作、英語、フランス語、ドイツ語、言語学、ロシア語、スペイン語

歴史・社会科学部

歴史・社会科学部は、科学的方法論を用いて人間の歴史、文化、社会を研究する全ての学科から構成されます。

学部長: トム・ハンフリー教授 (歴史、1979—)

学科と専攻: 人類学、古典学、経済学、歴史学、政治学、心理学、宗教学、社会学

数学・自然科学部

数学・自然科学部は、ありふれた科学によって世界をより緊密に理解する学科を含んでいます。

学部長: ベテルギウス教授 (天文学、1952—)

学科と専攻: 天文学、生物学、化学、コンピュータサイエンス、数学、物理学


オカルト学部

超自然科学部

超自然科学部は、一般科学の分野とも似通っていますが、一般社会の科学者から無視されているオカルト的な力を運用または研究する分野を含みます。

学部長: アルベルト・ラウインゲン博士 (錬金術、2003—)

学科と専攻: 錬金術、未確認動物学、ミーム学、数秘学、超心理学

祈願・召喚学部

祈願・召喚学部は、異次元実体、またはその他の超自然存在との交流を重視する学科を含みます。

学部長: マンサー・イブン・サムヤザズ教授 (神働術, 2011—)

学科と専攻: 悪魔学、妖精研究、死霊術、神働術

魔術学部

魔術学部は、別の学部がカバーしていない全てのオカルト学科を含みます。

学部長: ヒエロニムス・ノッシュ教授 (異常芸術、2008—)

学科と専攻: 異常芸術、ドルイディズム、儀式研究、奇跡論学

形而上学部

形而上学部は、特定の分野に注力するよりもむしろ、多元宇宙のより大規模な働きを研究する学科を含みます。オカルトと一般教養を両方とも包括している唯一無二の学部です。

学部長: ドミニク・ホール教授 (哲学、1999—)

学科と専攻: 易断、現実改変学、哲学、空想科学、神学(応用)、神学(理論)


キャンパスライフ

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ディアの“オールド・ドーム・ブロック”。

ディア大学のキャンパスはスリーポートランド南東部の中心にあり、繁華街から自転車や路面電車ですぐの距離です。ディアの学生の大半はキャンパスに住んでいます — 最初の2年間は宿舎が保証されています — しかし、上級生は多くの場合、自宅または近隣のアパートに住むことを選びます。


住宅

ディアの学生は最初の2年間、キャンパス内に住宅を保証されます。ディアの居住施設には、複数の学年・性別に対応した学生寮、キャンパスの近くにある大学所有のアパート、幾つかのランゲージハウスがあります。また、学生にはディアの共同住宅で生活する選択肢もあります — これは経験や興味の対象を同じくする人々と共に暮らしてコミュニティを立ち上げる機会となります。

学生寮

ディアの学生寮はただ寝る場所を提供するのみならず、強固な学生コミュニティの構築を意図しています。同名のリード大学寮の多元的な影から結晶化して生まれた“オールド・ドーム・ブロック”から、新たに建造されたブラックウッド・ホールまで、寮はディアの学生たちに安全かつ快適で滅多にお化けが出ない住宅オプションを提供します。殆どの寮の部屋は1人部屋か仕切り付きの2人部屋ですが、1年生は仕切りの無い2人部屋、または3人部屋に割り当てられるかもしれません。

ランゲージハウス

ランゲージハウスには、学生たちと一緒に暮らし、外国の言葉と文化に基づくコミュニティの構築を手助けする訪問言語教員が1人ずついます。各ランゲージハウスはキャンパスの東側に建物を構えていますが、例外としてアラビック・ハウスはアンダーソン・ホールの2階に間借りしています。ディアには現在、アラビア語、中国語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語の6種類のランゲージハウスがあります。エノク語対応のハウスはキャンパスの噂話に過ぎません。エノキアン・ハウスを訪れた、エノキアン・ハウスに住んでいる、エノク語の講義を受講したと主張する学生を見かけた場合はコミュニティ保安部に通報してください。

共同住宅

共同住宅は通常、1年生には利用できません。各共同住宅の建物はキャンパス内にあります — 住宅監督者は割り当てられておらず、居住する学生たちは自分たちの中から調整役を選択し、その人物が代表となって住宅生活課とやり取りします。一部の共同住宅には、そこでの生活を申請する前に満たすべき特定の入居条件があります。

キャニオン・ハウス: ディア・キャンパスの中心部には、スリー・ポートランドだけに固有の動植物が数多く生息する森と湿地に占められた区域、“キャニオン”があります。このキャニオンの何処か、母なる大自然自らの手による古代ドルイド魔術で保護された場所に、自然界を理解し共存することに一身を捧げるコミュニティ、キャニオン・ハウスが存在します。キャニオン・ハウスへの入居を希望する学生は、生態系の保護に専念し、野生の獣や精霊と共に生活・協力する準備を整えなければいけません。

ホーンテッド・ハウス: ホーンテッド・ハウスは、非実体学生や死後学生が、生きていない存在に対する不利な烙印から解放されたコミュニティを構築するための場所として提供されています。ホーンテッド・ハウスの入居申請者は死後実体でなければいけません。殆どの入居者は幽霊の類ですが、冒涜的な死霊術儀式で復活させられたり、やり掛けの仕事が手放せなかったり、または単純に死ぬのを拒んで墓から帰って来た学生ももれなく歓迎されます。

マッドサイ: “科学のために!”と聞いて、循環効率を高めるために自ら移植した第二の心臓ハートが高鳴るのなら、マッドサイこそがあなたの居場所です。マッドサイは人知を超えた領域まで一般科学の限界を押し広げることに献身する学生たちのコミュニティです — 真夜中のバイオ錬金術勉強会、地下室での不浄なツギハギ生命体造り、或いは白衣を洗濯する時のヒントの共有まで何でもあり。最先端の科学と技術に興味がある者は誰でも受け入れられます。


交通

ディアはスリー・ポートランドの繁華街から路面電車またはライトレールで20分です。スリー・ポートランド市内に自動車はありませんが、優れた自転車道と公共交通機関があるので、車無しでも移動は難しくありません。

現地交通機関

スリー・ポートランド市内には安定した、かつ手頃な料金の公共交通システムがあります。ディア・キャンパスはライトレールの駅から徒歩10分で、キャンパス内または付近に停車する路面電車の路線が数本通っています。自動車をスリー・ポートランドに持ち込むのは不可能とまでは言わずとも困難であるため、個人の交通手段は限られています。殆どの住民は自転車や電動スクーターで移動しています。学生は自分の自転車、スクーター、空飛ぶ絨毯、箒、スケートボード、その他個人用の乗り物をコミュニティ保安部に登録できます。盗難や置き忘れが発生した場合、コミュニティ保安隊は登録された乗り物をスリーポートランド市内、または市内と接続された3ヶ所のポートランドの何処までも追跡可能です。

多元宇宙交通手段

ディア・キャンパスからは、数多くの“道”を通してオレゴン州ポートランドに非常に簡単にアクセスできます。次元間通路を発見する才能のない人物でも、私たちの小さなポケットディメンジョンから“現実世界”にアクセス可能な近隣の場所が幾つか(スリーポートランド側では)広く知られています。キャンパスの敷地内にも2ヶ所の道があります — 片方はクノール・ホール地下の蒸気トンネルの中、もう片方は図書館の外にあるセコイアの樹の中 — これらはディア大学の姉妹校、リード大学に直接繋がっています。

ディアは他2ヶ所のポートランドとの間にはそれほど密接な形而上学的結び付きを持ちませんが、それらに通じる道もキャンパスから利用しやすい場所、それぞれ徒歩20分程度の場所にあります。メイン州ポートランドには、ローズローン通りと17番通りの角にある“マグ・ラネス・オーバー”コーヒーショップの裏手の路地からアクセス可能です(バリスタに結合を依頼してください)。イギリスのポートランド島には、フラニガン・アベニュー南東3125番地の裏庭にある生垣の小さなトンネルを通れば到達できますが、まずは家の所有者たちに丁寧にお願いすべきでしょう。

ディアの学生はまた、毎学期の始めにオプションで選択できる2週間の安全・エチケット講習を完了すれば、“放浪者の図書館”に入館できます。この講習を修了した学生は、ワームウッド記念図書館の北西階段の一番下にあるドアから、カードリーダーにディア大学のIDカードを通し、錠前に棲んでいる守護霊ダイモーンに1滴の血を提供すれば、図書館へのアクセスが可能になります。

ディアの学生: ディアリーって何?

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ワームウッド記念図書館で勉強中のディアリーの一団。

ディア大学の学生(“ディアリー”Deerie)は自主的精神に充ち、好奇心旺盛で、聡明で、個性に溢れています。全く同じ学生は1人もいませんが、人知の及ばぬ事物への飽くなき探求心を皆が共有しています。最近の著名な卒業生たちに、自分自身、彼らの論文、ディアでの経験をどう感じているか語ってほしいと頼んでみました。


テレンス・シェン、'09年度卒業生 (男性/he/him)

専攻: 政治学/超心理学

出身地: カリフォルニア州、ロサンゼルス

ディアに入学した当時の私: 陸に上がった魚同然でした。私は — 今でもそうですが — 魔法の能力を全く持っておらず、祖父の念力を薄まった形で受け継いでいるだけです。だからこそ、私には証明すべき事が沢山あるように感じました。

ディアは私をどう変えたか: ディアは私をより真剣に思考する人間に否応なく変えました。自分がどう行動するかについては注意深くなり、逆に他人からどう見られるかは余り気にしなくなりましたね。それと、自分が他人をどう見るかに関しても大らかになりました — 入学したての時期はベースラインの人類じゃないクラスメイトを穴が開くほど見つめたりしてしまって、基本的なマナーをすぐに学び直さなくちゃいけませんでしたよ。

好きな講義: ジェラルド・ヨハンソン教授(歴史学、2009-2013)の第七次オカルト戦争史です。祖父が日中戦争と第二次世界大戦で赤軍の超能力部隊に従軍したのは知っていましたが、より広範なオカルト面の紛争に関しては一度も聞いたことがありませんでした。ジェラルド教授は祖父の経験に関する卒業論文の執筆を指導し、インタビュー目的で祖父や同部隊の仲間たちと連絡を取るための媒体探しを手伝ってくれました。

影響を受けた本: アラン・ムーア著 “ウォッチメン”

顧問: 東部ソビエト社会主義共和国のニコライ・イワノフ教授(政治学、1991-2010)、アルテミドロス・サイラコウソス教授(超心理学、2008-2015)

卒業論文: 冷戦軍拡競争の超能力フォールアウト

何についての論文か: 冷戦期の超大国によるサイオニック的/一般的軍備拡大競争の、長く尾を引いている影響について。私は超能力実験が行われたソビエトの古い科学都市を実際に何ヶ所か訪れ、自分の能力を使って精神感応を得ようと試みました。ソビエトの科学者たちに改造され、超能力兵器と化した男性へのインタビューさえ成功しました — 今の彼はモスクワ大学の地下室に置かれた水槽に浮かぶ脳ですが、彼は未だにかつて住んでいた研究所の星幽空間に滞在しています。

本当は何についての論文か: 政府は権力を追い求める過程でどのように個人を破滅させるかについて。

これからどうするか: 香港の大規模な超能力シンクタンクで働く予定です。政治経済的コンサルティング企業のようなものですが、予知能力と遠隔透視を駆使しています。


フィン・オ・ギャラハー、'12年度卒業生 (男性/he/him)

専攻: 歴史学/死霊術

出身地: スリー・ポートランド

ディアに入学した当時の私: 私はハイ・ブラジルから来たシー族Sidheの難民です。両親は第五イカの攻撃の後にスリー・ポートランドに転居し、その数年後に私を産みました。シーの基準からすると、大学に入った当時の私はまだとても若く、たったの27歳でした — 多分、ヒト族の16歳に相当しますかね。ですから、ディアに通っていた時期の殆どは自宅に住んでいました — キャンパスからほんの数ブロックです。

ディアは私をどう変えたか: ディアに来たことで、実は先祖を知る機会が増えました。1年生で受講したブリテン諸島オカルト史の授業では、ハイ・ブラジルについて、子供時代に聞いた両親の話よりも多くを学びました。3年生の時にアイルランドへ留学する機会を得て、何度もハイ・ブラジルを訪れました — 厳密に言えば、全てのシーはハイ・ブラジル国民なのですが、実際に島に住んでいる者はほとんどいません。

授業時間以外: スリー・ポートランド在住のシーの家族に向けた福祉活動を沢山行いました、論文に取り掛かり始めた頃は特に力を注ぎましたね。私のパートナーは演劇専攻だったので、彼の劇にも幾度となく参加しました — 最高だったのは卒業制作の劇です。私はファウスト役で、彼は実際に悪魔を召喚してメフィストフェレスを演じさせました(悪魔学が彼のオカルト専攻でした)。

学資援助: 私のアイルランド留学はハイ・ブラジル政府の出資によるものです — 彼らにはまだ妖精の黄金に関わるあれこれがありますから、資金難に陥ってはいません。それに、シーを“故郷”へ招くためなら、彼らは常にお金を出してくれます。

顧問: サマンサ・オロングウェ教授(歴史学、2011-2013)、アンドリュー・ケラク教授(死霊術、1949-)

卒業論文: 楽園陥落の口述史

何についての論文か: 私は第五イカの襲撃の生存者 — 両親とデルバイス国王陛下その人を含みます — と、襲撃で死んだ先祖の霊の両方にインタビューしました。これら全てのインタビューと陳述を1つの物語に編纂し、数多くの重要な場所や街の様々な区画における襲撃とその余波を詳しくまとめました。

本当は何についての論文か: 両親が祖父母に別れを告げる機会を作るためでした。

これからどうするか: ハイ・ブラジルへ引っ越します。王室歴史家様から弟子入りのお申し出を賜りまして、辞退することはできないのです。


マリア・イヴァディ、'15年度卒業生 (女性/she/her)

専攻: 生物学/奇跡論学

出身地: ハンガリー、ヘヴェシュ県

ディアに入学した当時の私: 私はとても信心深い人間です。私の家族全員がそうです。それに、とても孤立しています — 私は特別な政府奨学金でブダペストの高校に通いましたが、友達はほとんどできなくて、私自身も大衆文化には興味がありませんでした。ディアには母の勧めで入学しました — 母は村外の出身で、私が帰る前に大学教育を受けるのを望んでいたのです。

ディアは私をどう変えたか 私はまだとても信心深い人間ですが、異なる方向からアプローチするようになりました。ディアでは他の宗教だけでなく、私の宗教の分派とも出会いました — とりわけ、私の顧問は、私たちの共通の伝統における幅広い慣行について私の心を大きく開いてくれました。何処から来た宗教であり、何がその発展に影響したかを知った今では、自分の信仰をより良く理解したような気がします。

私のクールな成果: ディアに通う関連宗教の数少ない実践者たちを集め、所謂“サーキック・カルト”に対して多くの生徒たちが抱く先入観を打破するために、キャンパスのナラカ信者グループ“カルキスト・コレクティブ”を設立しました。ラグビーチームにも入部しましたが、腕前はいまいちでした。

未来の学生たちへのメッセージ: 自分自身であることを恐れないで! どんな宗教であれ、それを実際に信仰するという行為は、キャンパスではかなり大きな社会的スティグマです。けれど、あなたを支えてくれるコミュニティはきっと見つかります。

好きな教授: マティアス・サボー教授(生物学、1948-)。私がホームシックになった時、彼が大きな助けとなりました — 彼は私を自宅での夕食に招き、私の家族とそう変わらない習慣を実践しているスリー・ポートランドのナラカ信者を探すのを手伝ってくれました。

キャンパスの好きな場所: 晴れた日の4人部屋。機会はそう多く巡ってきません — 3ヶ所のポートランドの何処かで雨が降っていれば、ここも雨模様になります — でも晴れた日は素晴らしいですよ。皆がソファを外に出して、音楽を聴いたりお喋りしたりします。

奨学金、賞、学資援助: 生物学奇跡論分野の女性のためのサアリジャルヴィ奨学金が、ディアの学資援助と私の家族が支払える費用のギャップを補ってくれなければ、私はディアに通えなかったでしょう。

顧問: マティアス・サボー教授(生物学、1948-)、アルカディウス・スパロウ教授(奇跡論学、1987-2016)

卒業論文: ラットを再考する: 新たなるモデル生物のエンジニアリング

何についての論文か: 実験用ラットはモデル生物として十分な役割を果たしていますが、DNAがヒトと大きく異なっているので、多くの科学的・魔術的応用には向いていません。大型類人猿のほうが相応しいですがコストが非常に高くなりますし、人間の志願者を見つけるのは難しい場合が多く、倫理的な懸念も発生します。私は、自分の血液を介してアクセスできる異次元の肉空間から採取した幹細胞を使って、新しいモデル生物を設計することにしました。この生物、Homo Sapiens Ivadiusはほぼ完全なヒトの遺伝情報を持ちますが、見た目は若干大柄で賢いラットです。

本当は何についての論文か: 肉操作魔術カルノマンシーで馬よりもマシな使い魔を手に入れるため。

これからどうするか: 少なくとも1年は村に戻って、幾つかの宗教的な義務を果たし、3歳の頃から婚約している男性と結婚する予定です。その後は、肉操作魔術系の医療研究を始め、兄の研究を支援したいと思います。


デミアン・ストレンジ、'17年度卒業生 (ノンバイナリ/they/them)

専攻: 芸術/異常芸術

出身地: カリフォルニア州カルバーシティ

ディアは私をどう変えたか: ディア大学は私の魂を粉々に砕き、私は中途退学した。私は何人かの偉大な人々にあったが、大学そのものは比喩的にも文字通りの意味でも人間の魂を滅ぼす。私がディアから得た物は全て、大学当局が存在するにも拘らず得られたのであって、大学当局のおかげで得た物など何一つ無い。

未来の学生たちへのメッセージ: ここに来るな。何処でもいいから他の大学に行け。平凡な学校でもいい。ディアだけは止めろ。

私のクールな成果: 私がディアで作ったアートは全て超越印章ハイパーシジルの一部だった。この拡張した魔術作品は、私が中退後に書いた論文で最高潮を迎え、大学当局の理解を越えた力を私に授けてくれた。私はまたダンジョンズ&ドラゴンズを沢山プレイした。

影響を受けた本: ルイーザ・ベロッキオ“アナート宣言”。これはアナートの導入部で最初に読む本の一つであり、私に強い衝撃を与えた。最高のアートは復讐から生まれるという部分が特に素晴らしい。

顧問: N/A

卒業論文: 十二本角の牡鹿による嬲り殺し: 我がディア体験

何についての論文か: ディア大学が個人的に私、または私の知る誰かを失敗に追いやった全ての手口を説明するべく作成した、一連の短いエッセイ、連続画像、視覚的芸術作品。図書館に務める友人に頼んで貸出システムに1冊仕込ませ、教務課で働く別の友人から論文審査に通してもらった。

本当は何についての論文か: 大学当局にやむを得ず私の卒業証書を出させ、学費を返金させ、ウェブサイトに私の主張を掲載させた最高傑作。

これからどうするか: 私は今のところスリー・ポートランドに住んでいる。タトゥー・パーラーに勤務している。オンラインで芸術作品のコミッションも受け付けている。人生を謳歌している。

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