北海道█████のショッピングセンター1階西の男子トイレにて
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「ふうー…間に合った…」

トイレの水が流れる音をバックに、個室の扉を開け、外に出る。
さて、さっさと買うもの買って帰るか…
このショッピングセンターは色々なものが安いから助かる。今日は確か豚肉が安かったな。

洗面台へ向かい、蛇口に手を伸ばし、手を洗う。
ちゃんと石鹸も使う。この頃インフルエンザが流行し始めたし、こういうのも気をつけなくては。
そしてハンドドライヤーに手を伸ばす…

空白
空白

手を入れると、突如手首から先が切断された!
床に落ちる右手!
飛び散る血!
鏡も床も壁も自分も血まみれ!

「う、わ、あ、あ…」

空白
空白
空白

「ぎゃああああああああああああああああああ!!」

空白
空白
空白


「お客様、大丈夫ですか!?」

誰かにゆすられ、目を覚ます。
起こしてきたのは清掃員風の格好をした男性だった。ここの従業員だろう。

「あ、う、腕が、手が…!」
「手…?手が、どうかなさいましたか?」

慌てて手を見る。

両手とも無事だ。傷ひとつない。

「え?あ、あれ…?」

じゃあ、さっき見たのは…?

「お客様、気分が優れないようであれば医務室にお連れしますが…」
「あ、いえ、大丈夫です…」

何だったんだ、一体…

ふとあのハンドドライヤーの方を見る。
この清掃員の同僚らしき作業服の男が、壁から取り外そうとしていた。


AI-█████-JP

説明:手を入れると、手首から先が切断され鮮血が飛び散ったかの様な幻覚が見えるハンドドライヤー。
回収日:2███年██月██日
回収場所:北海道█████のショッピングセンター。
現状:分解検査後異常を示さなくなった為、現在は████博士の自室にて使用。

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