記録文書-hsa-008-Advent


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警告

以下の文書は、第七次オカルト大戦で活動していた連合国オカルトイニシアチブ(世界オカルト連合の前身組織)によって作成された。このファイルに記載されているすべての情報は、高セキュリティアーティファクト-008-Adventと高セキュリティ儀式-001-Advent-Nox(「ソロモンの儀式」)の現状を反映したものではない。詳細は「脅威アドヴェント文書」を参照のこと。


連合国オカルトイニシアチブ

オペレーション グリーミング・コヴェナント

作成日 1944/09/13 セキュリティクリアランス4

アノマリー識別子:

高セキュリティアーティファクト-008-アドヴェント — "伝説の剣 ティルヴィング"

セキュリティステータスレベル:

0 (暫定的に保管)1

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HSA-008-Adventの最初のバージョンを手に入れるスウァフルラーメ王について1906年に作成された想像図。

説明:
このアーティファクトは、古代ヴァイキング時代の武器に類似したデザインを持つ剣である。対象の刀身は鋼鉄製、柄の部分は金製と思われるが、金属のサンプルを採取することで奇跡術的な呪いを呼び起こす恐れがあるため、これを確認するためのテストは行われていない。刀身と柄には不明な奇跡術に関するルーン文字が刻まれている。時に剣の周囲には炎のような視覚効果が見られることもある。

刃先の両面には新フサルクのルーン文字が刻まれている。ルーン文字を大まかに訳すと以下のようになる。

勝利が求められる日々に振るえ

其の命が求められない日々に振るえ

HSA-008-Adventは戦闘で使用される場合、以下の特性を示す。

  • アーティファクトの攻撃は妨害されなければ、使用者が意図した攻撃を決して外さない。
  • アーティファクトで攻撃された物体は、刃の打撃の角度に基づき、素材の構成に関係なく、完全に真っ二つになる。分割できる物体の大きさの限界は未確認。
  • 使用者が意図した場合、奇跡論的作用を崩壊させ、書き換えることができる。
  • 武器が使用される度に、少なくとも一つの実体が殺される。死に至る状況は様々である。

さらなる特性が存在する可能性がある。

HSA-008-Adventを使用した人間は、奇跡術的な呪いに侵される。この兵器を使用した人間の記録はほとんどないため、詳細は不明であるが、現在のところ、この呪いはすべてのケースで使用者を死に至らしめるものと推測されている。これは、使用者が達成したいと願った大きな目標の失敗と同時に起きるようである。そのため、AOIの人員によるHSA-008-Adventの使用(戦闘・テストのため、もしくはその他の理由で)は固く禁じられている。

この武器は、高セキュリティ儀式-001-Advent-Nox(「ソロモンの儀式」)で使用される可能性のあるアーティファクトである。宗教的に重要な意味を持つ他のアーティファクトや、重要度の高い7つのオカルト・アーティファクト(「ソロモンの鍵」、識別子HSA-001-Advent~HSA-007-Advent)と組み合わせて使用することで、HSR-001-Advent-Noxを行うことができる。完遂された場合、重大な奇跡術的な可能性を秘めたコード・ブラック終末論的実体の出現に繋がる。

<AOI最高司令部の命令により、クリアランス6に分類>

現在、HSA-008-Adventの1つのバージョン(識別子008-BETA)のみが存在することが知られている。HSR-001-Advent-NoxのためのAOI-財団間共同収容にとって必要と判断されない限り、武器およびその他すべての関連アーティファクトの破壊は実行されない。

歴史:

HSA-008-Adventの最初のバージョン(識別子008-ALPHA、通称 "ティルヴィング")に関するすべての詳細は、ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ(The Saga of Hervör and Heidrek)と北欧神話の古エッダによってもたらされている。それらによると、伝説の王スウァフルラーメは2人のドワーフを捕らえ、自分のために強力な剣を作るよう要求した。しかし彼らは復讐として剣に呪いをかけた。その呪いはスウァフルラーメを殺し、3つの悪行を引き起こしたが、呪いが取り除かれたとされる後、ゴート族に奪われた。008-ALPHAに関するそれ以上の情報は存在しない。スウァフルラーメが支配していたとされる領域でドワーフの遺跡が発見されているが、物語の登場人物や008-ALPHAの存在を示す証拠は見つかっていない。

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ニールシグトゥーナの儀式の遺跡、約1870年。

ティルヴィングのレプリカ(識別子008-BETA)は、1500年代にスカンジナビアのオカルト集団ニールシグトゥーナ(または新シグトゥーナ)によって、奇跡術の儀式を用いて作成された。008-BETAはヌーシグトゥーナの宗教における中核をなす存在であり、人類と北欧の神々をつなぐものとして崇められ、北欧神話において述べられるどの集団にも属さない戦士がふるうことを意味していた。しかし、第六次オカルト大戦2での敗戦により、ニールシグトゥーナの指導者たちの間で内紛が起こり、現在におけるノルウェーのリューカン近郊での戦闘は最高潮に達し、008-BETAは失われた。争いの数少ない詳細な情報によれば、あるグループが008-BETAを別の剣に見せかけ、対立する派閥を騙して使わせ、自分たちを呪わせたという。

書面による証言: マヌー・パルタネン(元ニールシグトゥーナ会員)、1901年

私たちは馬に乗って森を駆け抜けた。1時間過ぎたころ、反乱派の騎兵隊が投げたテュールの槍で、私たちの兵の一人が串刺しにされた。私たちが反乱派に突撃したとき、驚いたことに、数人の反乱派を殺害した後に奇跡的にタイスト議長の剣が伝説のティルヴィングの能力を持っていた。私は、これは神々がこの戦いの勝者は我々であると決定した印であると確信した。

戦況が変わるのはあまりにも早かった。味方の弓兵3人が祝福の矢を近くの木へと誤射し、発生した爆風に身を引き裂かれた。タイスト議長は自分を守るために反乱派との間に割って入った味方剣士数人の首を誤って刎ねてしまった。木々が何の前触れもなく我々の戦士たちの上に倒れてきた。 私は天地が我々を謀ったのだと断言できる。

最後に敗北したのは、タイスト議長が身に着けていた祖先のお守りを砕いたときで、これは反乱軍の大群を払いのけるための最後の試みだった。周囲の地面から無数の過去の北欧人の戦士の霊が立ち上がり、反乱軍に向かって斧をむき出しにした。彼らは反乱派に近づくと、「下劣な使い手」と叫び、タイスト議長に向き直った。霊たちは1時間にわたってタイスト議長を虐殺した。

剣は勝利の証ではなかった。破壊の証だった。

ほとんどのニールシグトゥーナ指導者が死亡したために、小さな分派に分裂したため、グループは消滅したと考えられている。

ナチス・ドイツによるノルウェー占領後、北欧のオカルトアーティファクト調査の一環としてトゥーレ協会3が発見するまで、この戦いの正確な場所は判明していなかった。アーネンエルベ・オブスクラ軍団4と共同で、008-BETAの軍事転用とHSR-001-Advent-Noxにおける用途を調査するため、この地に極秘のファシリティ-12が建設された。

1944年9月1日、財団がオブスクラ軍団司令官のコンラード・ヴァイスを拘束した後、オブスクラ軍団とトゥーレ協会がHSR-001-Advent-Noxを実行しようとしていることが判明した。これは、ドイツ人以外の人々から奇跡術能力を奪い、ドイツ政府の一員に付与することを目的としていた。トゥーレとオブスクラ軍団に対するオペレーション・グリーミング・コヴェナントは、儀式を阻止するための財団とAOIの共同作戦にまで拡大された。

ヴァイスの拘束中に回収された書類には008-BETAの発見が記されており、AOIの秘密捜査官からの報告によって裏付けられた。008-BETAを確保する作戦は1944年9月9日に実行され、回収に成功した。このアーティファクトは現在、AOIの暫定陣地に保管されている。

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1935年のヴェモルク水力発電所

回収:

オペレーション・ドレカール・ミラージュのもと回収が行われた。4つのチームが編成された:

  • チーム・エイブル: オカルトの脅威に対処する訓練を受けた分隊。テンプル聖騎士ハビエラ・ソロスとジョセフ特殊工作員5が率いる8人のメンバー。
  • チーム・ベイカー: 奇跡術師と北欧のオカルティストで構成される部隊、総勢7名。サイオニクスのスペシャリスト、マシュー・デル班長が率いる。
  • チーム・チャーリー: ホレス・サザーズ少尉を隊長とする一般作戦小隊は20名の隊員を擁する。
  • チーム・ドッグ: ルーンマスターのニクラス・エクルンドが率いる6人のメンバーで構成される隠密潜入部隊。

秘密捜査官はファシリティ-12に入ることはできなかったが、偵察チームは警備レベルの低い2つの入り口を確認しており、そこを突破口とすることができる可能性があった。この施設と近くのヴェモルク水力発電所を結ぶケーブルが確認されたが、ノルウェーのレジスタンスによる大規模な破壊工作にもかかわらず、稼働を続けているようだった。

汎用オカルト作戦の準備の後、ファシリティ-12のセキュリティを弱体化させることを目的とした最初の秘密潜入のための計画が考案され、その後、施設を獲得するための最大の軍事攻撃が行われた。オペレーション・ドレカル・ミラージュは1944年9月9日に開始された。

オペレーション・ドレカル・ミラージュ タイムライン

02:10- チーム・ドッグは無防備のメンテナンス・ハッチからヴェモルク水力発電所に入る。珍しく衛兵はほとんど見当たらない。発電機も重水製造機械も稼働していないように見える。

02:12- チーム・ベイカーがファシリティ-12から延びるトンネルを突破する。災害時に施設職員が脱出するためのものだと推定されている。チーム・ベイカーはトンネルを進む。

02:13- チーム・エイブルは裏口を守る、儀式で召喚された悪魔の衛兵を密かに鎮静化させ、ファシリティ-12に侵入する。

02:14- ヴェモルク水力発電所にこれまで知られていなかった地階が発見される。その入り口はトゥーレ協会のプリーストによって守られている。ルーンマスターのニクラス・エクルンドは遮蔽障壁を設置し、別の入口を探し始める。

02:15- チーム・チャーリーはファシリティ-12に向かうドイツ軍の補給輸送隊を乗っ取り、少ない負傷者を出す。チーム・チャーリーの半数は輸送車を運転し、残りの半数はファシリティ-12の正面玄関に移動し始める。

02:16- チーム・ベイカーはファシリティ-12の地下機械室に入り、2人の衛兵に遭遇するが、すぐに降伏させる。

02:17- チーム・ドッグはメンテナンス・シャフトを見つけ、地階に入る。ルーンマスターのエクルンドが、通信が途絶える前に「ドワーフ異常発電機」に遭遇したと報告する。ファシリティ-12で警報が鳴り響く。チーム・エイブル、ベイカー、チャーリーに秘密作戦の計画を無視するよう命令。

02:18- エイブルとベイカーの両チームは、奇跡術兵器を装備したオブスクラ軍団の兵士たちから攻撃を受ける。

書面による証言: シェル・アントン工作員(チーム・ベイカー)

角を曲がると、数人が奇妙な武器を持って待ち構えていた。奴らの銃はアサルトライフルの銃身を未だ蠢いているミイラの腕に取り替えたような物で、制服にはあちこちにちぐはぐな装備品があった——シジルが刻まれた石板が縛り付けられ、ルーンで覆われたプレートアーマーを着て、儀式用の短剣を束ねたベルトをいくつも——あたかも身を守るために慌てて身に着けたかのように。

ミイラのような銃が奇跡術エネルギーを連射したとき、私はかろうじて後ずさりした。もし、セヴェリンとモーガンが作り続けていたバリアがなかったら(そして、私たちの周りにあったとっても貴重な機械がなかったら)、私たちは殺されていただろう。

書面による証言: ジョセフ特殊工作員(チーム・エイブル)

攻撃が始まって間もなく、私は背後から私たちを攻撃しようとする兵士を発見した。奴の武器のミイラ化した腕の部分はオブスクラの悪魔手榴弾によって召喚された霊に取り込まれ、激しい怒りのままに奴の首を締め上げながらのたうち回っていた。私はそれを奴から引き剥がし、悪魔を祓った。

奴は弱体化したが、壊れた弓の破片を取り戻し、召喚した矢を連射し、私を殺そうとした。失敗すると、奴は他の通路に逃げ込んだ。私には攻撃するチャンスがあり、それによって我々の敵を1人減らすこともできるだろう。しかし私は奴を見逃した。奴は敵だったが、すべての対決を死で終わらせる必要はない。

その代わり、私は奴に過去の行いを思い出させた。私はチームメイトの保護を再開する前に、奴の犠牲者の霊に呼びかけ、奴のもとに向かわせた。彼らの祟りが奴のためになることを願う。

02:19- チーム・エイブルのメンバーの1人が殺され、チームはオカルトアーティファクトが大量に保管されている部屋に引きこもる。トゥーレ協会のプリーストが部屋に入り、そこにあったさまざまなアーティファクトを使ってメンバー2人を殺害。ルーンマスターのエクルンドから短い通信が入る。

書面による証言: テンプル聖騎士ハビエラ・ソロス(チーム エイブル)

かつて私は、オブスクラ軍団は手に入れたものすべてを大切に保管していると思っていた。今となっては、アーティファクトは単なる目的を達成する手段でしかないことは明らかだ。周囲の巨大な棚に並んでいたものの多くが事実上私たちに向けて投げつけられた。プリーストたちは私たちの放った銃弾を避けながら、棚に駆け寄って目についたものを片っ端から落としたのだ。壷が割れれば多くの手足を持つ悪魔たちが解き放たれた。私の持っている剣によっては打ち倒すのが難しいどころか無謀なものばかりが。そして風化した彫刻が砕けたならば極彩色が撒き散らかされた。それは多分、邪神の断末魔だったのだろう。

遮蔽障壁が消えるまで私たちは神秘的な突風をうまくかわした。そしていつのまにか、プリーストが儀式を終えていたことに気づいた。炎を纏った雌馬が儀式の輪の中から現れ、比類なき怒りをもって前に突進してきた。ドレスは自分の聖水弾が彼らを食い止めると思っていたが、燃え盛る蹄に脳をえぐり取られ、灰に変わってしまった。最初に棚に登った誰かに私は感謝している。これが生き延びる上で唯一の手段であった。

この作戦が上手く行ったのは一人のプリーストが私たちに突撃してくるまでだった。奴はまるで恐ろしい幻影のように難なく棚の脇を歩いてきて、リドリーの足の間に王笏を引っ掛けてそのまま空中に身を投げた。リドリーは危うく奴と共に落ちるところを、器用にも体を棚の下の段へと押し込んだ。ところが悲劇的な事にその段は飢えた彫像の住処だったんだ。プリーストを剣で刺し貫いた時も、奴の体がそのまま焼けて行った時にも、良心の呵責など無かったさ。

通信記録: ルーンマスター ニクラス・エクルンド [1944年9月9日 - 10] (チーム・ドッグ)

<通信開始>

エクルンド: ダメだ。腕が多すぎる。激しい。

(ホワイトノイズ)

不明な男性: (ドイツ語で)内発的な魂の喪失の方が痛みは少ない。

(ホワイトノイズ)

エクルンド: その多腕に近づくな。その手から離れて、発電機の声を無視しろ。(息が荒くなる。)ひびを狙え。装置はそこが弱い。

(機械的な擦過音、銃声)

エクルンド: AOI司令部、こちら — (苦しげな呻き) — ルーンマスター、ニクラス・エクランド。

(ホワイトノイズ)

不明な男性: 生成器から下がれ、さもなくば兵たちが — (ホワイトノイズ) — お前の魂は安息に達することはないだろう、もしお前が — (苦痛に満ちた叫び声)

(ホワイトノイズ、機械的な摩擦音)

エクルンド: 司令部、これが聞こえているかどうか分からないが、もし聞こえているなら、最後に伝えたいことがある。

(銃声、金切り声)

エクルンド:私は戦いを止めない—

(ホワイトノイズ)

<通信終了>

02:21- ヴェモルク水力発電所付近で青い炎を伴った大爆発が発生する。ファシリティ-12は予備発電機の使用に切り替える。チーム・ドッグは作戦中に死亡したと推定される。ジョゼフ特殊工作員が貯蔵棚を倒壊させ、2人のプリーストを殺害。チーム・エイブルは兵士に追われながら貯蔵室を出る。

書面による証言: ジョセフ特殊工作員 (チーム・エイブル)

リドリーの死によって、私はプリーストたちから逃げることは無意味だと悟った。より多くの命を失うだけであり、また侵略者と戦わないことは私の目的に反する。ハビエラがプリーストの一人を殺したとき、私は棚から下りて残りの二人を処理した。

二頭の地獄の馬が最初に襲ってきた。奴らの炎と蹴りは私を傷つけることができなかったので、私は奴らの頭を取り、明滅する残骸になるまで互いにぶつけ合った。一人の司祭が棚を一列丸ごとなぎ倒し、蠢く蔓と悪魔の塊を放った。それらはあまりにも強烈なオーラを放っており、近づこうとしてきたものが私を苦しめた。プリーストは過剰な数の魔法障壁でそれらのもとへ私を押しやったが、私はそのすべてを容易く打ち抜いた。 ハビエラは手榴弾で彼の足を切り裂き、私に彼の足を悪魔の群れに投げ込むチャンスを与えてくれた。チームメイトの誰も、彼の体に何が起こったかを見ていない。

典型的な白色ではなく黒色のローブを着た最後のプリーストは、稲妻、氷の短剣、炎の弾丸を召喚し、私の頭上に浮遊した。普段なら無視するようなものだった—過去に見た事があった—のだが、奴は私の額、生命の言葉を狙ってきた。これへのダメージは私を無効化させることに繋がる。チームメイトは悪魔の群れから身を守っていたので、私ひとりで奴に対処しなければならなかった。

以前と同じように、私はプリーストが目覚めさせたクリーチャーの這いまわる手足を避けながら棚を登った。私は何体かプリーストに投げつけたが、奴が自身の周囲に張り巡らせた浄化障壁によってすべて崩壊した。奴の反撃は、自分の周りに多数の幻影を召喚することだった。その幻影はすべて北欧のパンテオンを模したもので、威嚇するためのものだと後で知ることになるのだが、そのときはただの障害物だと思っていた。私は棚から突進し、それぞれの幻影を突き破ったが慌てていたため、プリーストの回避能力を忘れていた。私が地面に着地すると、奴は稲妻の斧を持って私に向かって飛んできた。

私に近づいたことで、奴の唯一のアドバンテージは失われた。私は奴の体をつかみ、棚の柱を数本折るほどの力で奴を棚に押し付けた。棚の一部はゆっくりと崩れたため、私は棚が生み出すアーティファクトの雨から逃れることができた。それはすべてエーテルの爆発の中燃え広がり、悪魔の群れは腸を抜かれ、隣の部屋に穴を開けた。

背後から大量の魔弾が発射されてきたときには、ここを離れるしかないと思った。

02:22- チーム・ベイカーは爆薬を使い、機械室のいくつかの設備を破壊する。一行はエレベーターに乗り込み、メインフロアにある北欧の神々の像やオカルト的な図像がある部屋へと向かう。このエリアはトゥーレ協会の儀式に使われていたと推測される。エレベーターを壊し、しばし休憩をとる。

書面による証言: シェル・アントン工作員(チーム・ベイカー)

もしニクラスがこの部屋を見るまで生きていたら、心臓発作を起こしていただろう。私は彼ほど北欧の伝説を知らなかったが、彼と一緒に万人救済主義者のアース神族騎士団を回ったことで、それがいかに間違っているかがわかるようになるまでになった。トールはティルヴィングはおろか剣も振るわなかったし、ルーンの祈りは武将の像にふさわしくないし、ユグドラシルの表現は動物の内臓に囲まれてはいけない。オカルティストの友人たちをちらっと見ただけで、彼らも同じように感じていることがわかった。もし任務がなかったら、私たちはこの場所をぶち壊していただろう。 — "総統"とクヴィスリング6の肖像画を盛大にエレベーターシャフトに落としたが。

02:23- チーム・チャーリー率いる輸送車がファシリティ-12の正面玄関に到着する。衛兵はAOIの襲撃のため、引き返すよう命令する。チーム・チャーリーの両方の半隊は正面入り口を襲撃し、1名の死者と4名の負傷者を出し、ファシリティ-12に入る。

02:26- エイブルとベイカーの両隊は広々とした兵器試験室に入る。008-BETAを振るうオートマトンがオブスクラ軍団の兵士とともに侵入。この戦闘でAOIの5人が死亡。

書面による証言: マシュー・デル班長 (チーム・ベイカー)

正直言って、オートマトンが鞘から剣を抜いたとき、俺はウンコを漏らしそうになった。奴らが剣をテストしていたことは知っていた。まさか実際に使いやがるとは思ってもみなかった。その黒い鎧と銀のルーンの装飾は、俺の冷静さを奪った。

剣はためらうことなくまっすぐにグンヴァルトを狙った。グンヴァルトは両手を使って炎を放ったが、オートマトンは剣を突き出し、炎は二人の周囲を包んだ。グンヴァルトの腕にはかすり傷ひとつがついただけだったが、あいつは真っ二つになった。俺は彼が助けを求めて私のところに駆け寄ろうとするのを見たが、剣の次の一振りがちょうど彼に届き(どう表現していいかわからないが — 外れるはずだったが、それでも命中していて、そのことは道理が通った出来事だった)、あいつはバラバラになった。オズも同じようになった。ダリオンも。そしてジュールズも。

次に奴が俺に向かってきたとき、俺はオートマトンを地面に投げつけようと考えたが、ふと剣のことを思い浮かべ、その考えが苦痛になってきた。剣が振り下ろされたときパニックになり、オートマトンとの間にあった木箱を投げようと考えた。死んだと思ったが、木箱は真っ二つに割れ、俺は真っ二つにならなかった。私はガラクタが見つかり、同じ事を続けられる限りそれを続けた。問題は、それが私の心の重荷になりつつあったことだ。もうすぐに気を失っていまいそうだった。攻撃についても十分に考えることができなかったので、もうダメだと思った。

オートマトンがジョセフの精霊たちに気を取られてようやく離れることができた。

[…]

そしてハルは古いメカニトの讃美歌を歌い始めた。武器は一切持っていなかった。オートマトンが剣を振るのを失敗し一時停止するまで、俺はあいつが狂ったのかと思った。讃美歌に呼応して、脚部の歯車が回転したのだ。

オブスクラはオートマトンを作っていなかった。そういうことならば間違いなくどのドイツ人も作っていないのだろう。アーマーの存在から彼らが作ったものだと思っていたが、ハルは後からアーマーを着せたのだと判断した(あるいはどう考えればいいか当惑していた)。アーネンエルベ、トゥーレ、誰が見つけたにせよ、"アーリア人"の優越性ではオートマトンを理解するのは難しかったに違いない。機械が自分たちの遺産であるか、自分たちの意のままになると確信していたのだろう。そうならないとは想像もしなかっただろう。

オートマトンが自らを切り刻んだとき、奴らの顔がどのような表情をしていたかを想像すると愉快なのは言うまでもない。

02:30- ジョセフ特殊工作員は008-BETAを入手し、オートマトンを破壊する。チーム・チャーリーは地下で、数人のトゥーレ協会のプリーストとオブスクラ軍団の研究者が"道"を開き、その"道"が導くディメンションへと逃げ込むのを発見。"道"が自然に爆発する前に、工作員は誰も中に入ることができなかった。

ファシリティ-12に残っていた兵士の大半が投降した。研究の詳細を記した文書が発見されたが、ほとんどは施設が完全に制圧される前に兵士によって意図的に破棄されたものだった。捕虜となった兵士の尋問は進行中である。破壊されたヴェモルク水力発電所の地階が調査されたが、使用されていた「ドワーフ異常発電機」の正体に関する情報は得られなかった。

チーム・ドッグのメンバーは全員、死後にAOI勲章を授与されている。


重要セキュリティ警告:

アーネンエルベに潜入した工作員が、008-ALPHAがオブスクラ軍団によって発見されたことを報告した。考古学チームが、ドイツ占領下のポーランド領内であろうゴート族の集落跡で地下墓を発見し、そこには腐敗した死体と破損した剣があったという。その剣の記述は008-BETAの外見と類似している。このアーティファクトに奇跡術的な呪いがあるかどうかは不明である。

現在、008-ALPHAはHSR-001-Advent-Noxを行う際に008-BETAの代用品として使われるのではないかと疑念が持たれている。もしトゥーレ協会が"鍵"と重要な宗教的アーティファクトの偽造品を作成したという報告が事実なら、"儀式"の準備は完了に近づいている可能性が高い。儀式を中止させる作戦が計画されている。


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