当人物に関連する文書は全てアーカイヴされ、秘匿状態に置かれます。
氷菓 棆に関する情報の更なる調査は凍結、禁止されます。
名前: 氷菓ひが 棆りん
セキュリティクリアランスレベル: 3
所属サイト: サイト-81██
職務内容: 担当サイトにおける研究職員のスケジュール管理、および通知。
人物: 氷菓監査官は身長161cm、体重50kg、現在25歳女性の、サイト-81██における生活・健康部門に所属する監査官です。氷菓監査官は以前、異常天体学専攻のCクラス研究員でしたが、当時の未収容状態にあったSCP-███-JPの発生インシデントに遭遇し、その影響で以降「時計等を見ずとも正確な時刻や期間を知覚する」という異常性を獲得しました。この後の調査の結果、上記以外の異常性は確認されず、潜在的な驚異は存在は無いと判定された事から、スケジュール管理を受け持つ生活・健康部門へと異動しました。先述の異常性は観測されうる限りの正確性が保証されており、マイクロ秒単位で時刻や一定の期間を計測可能です。
服装は決まって監査官用制服の上に研究員時代の白衣を纏ったもので、年中ほぼ変化する事はありません。また、業務の際には眼鏡を着用します。
結局の所、着慣れた物が一番落ち着くんですよね。習慣みたいな物です。 -氷菓監査官
業務時間外はほぼ常にサイト内のカフェテリアにて寛いでいます。相席を申告すると、大抵の場合は快く了承します。また、この際の返答や会話は非常に社交的、友好的です。
何か、仕事中のイメージとかけ離れていますよね、監査官さん… 。 -原井作業員
それ貴方が言えた事でしょうか。あ、何か頼みます?珍しく来て頂いてるんです。折角ですし何か飲みながらお話でもしましょう。 -氷菓監査官
また、常に懐中時計を肌身離さず着用しています。この懐中時計は既に破損しており、何ら機能的価値を持ちません。
ところで、ずっと気になってるんですけど、何で動きもしない懐中時計を大事に持っているんです? -███研究員
…忘れない為ですよ。私の時間はもう、返ってこないんです。 -氷菓監査官
交流記録抜粋
起きてください、アマハルさん、アマハルさーん。 -氷菓監査官
[川獺丸従業員は椅子の上でうずくまっている。]
起きませんね…どうしたものか。…仕方ありません、アマハルさんも寝てしまってる事ですし、節電の為にもこの部屋の空調を停止して貰いましょう。 -氷菓監査官
こ、困ります!!あっ…。[焦ったように起床し、その直後硬直する川獺丸従業員。]
はい、おはようございます。お仕事の時間ですよ。 -氷菓監査官
本日の打ち合わせ、3分53と47ミリと64マイクロ秒遅刻です。-氷菓監査官
すみません、ちょーっとトラブルがありまして…。そ、それにしてもその脳内計測、どこまで細かいんですかー…。-山月監視員
まあ、前回より1分53ミリ秒早く到着したので今回は大目に見ます。あとこれは正確に計測を行っただけの事ですから。-氷菓監査官
あの…氷菓さん? -鴉羽博士
はい。 -氷菓監査官
その…羽をもふもふするのはなんというか、恥ずかしいと言うか……というか、そこにクッションあるじゃないですか。 -鴉羽博士
いやです。1分36と54ミリ7マイクロ秒も遅刻したんですからこれくらい良いでしょう! -氷菓監査官
はぁ…疲れました… -神恵研究員
頑張り過ぎです。これ食べて休憩してください。 -氷菓監査官
こ、これは…松前漬け…!? -神恵研究員
はい。…それにしても、貴女は健康管理面に杜撰さを感じます。たまには休んで、ゆっくり話でもしましょうよ。 -氷菓監査官
[編集済] -[削除済]
あぁ、貴方でしたか。時間通りですね。 -氷菓監査官
[閲覧不可] -[校閲済み]
いえ、貴女であれば構いませんよ。それでは。 -氷菓監査官
[データ破損] -[クリアランス不足]
当文書はエージェント・雛野およびその周囲の関係者を除いた、セキュリティクリアランス3以上の職員にのみ公開されます。
名前: 雛野ひなの 優依羅ゆえら
セキュリティクリアランスレベル: 2
所属サイト: 不定/指令により異動
職務内容: 未踏査異常領域の探査活動、およびEuclidクラスの再収容、鎮圧(欠員を補填する場合のみ)
人物: エージェント・雛野は現在22歳女性の、フィールドエージェントです。基本的に未踏査異常領域の先遣調査員として活動していますが、非常時には臨時的にいずれかの部隊に編入される場合があります。職務活動に対しては真摯的であり、特筆すべき異常行動も存在せず、おおむね普遍的な人物です。職務内での大きな実績等は存在していませんが、業務に関しても必ず一定の成果を上げる信頼性を持ち合わせています。ただし、これは単独での任務における場合のみであり、集団による収容活動等における成果を保証するものでは無いという点に留意して下さい。また、業務時間の合間の殆どの時間は睡眠に費されており、これは財団による健康診断において過労の影響と診断され、毎回注意を受けています。
何度も言いますけどね、ちゃんと休んで下さい。適度の休息もエージェントの基本なんですよ? - ███医師
そういう訳にはいきません。私のように才能に乏しい人間は、それ以外で繕う必要があるんです。 -エージェント・雛野
基本的には物静かな性格ですが、起床直後は異様なまでに知覚能力が低下する上、強制的に眠りを絶たれた場合、非常に機嫌が悪くなります。本人はこの時の出来事の大半を記憶しておらず、後になって毎回後悔しています。
勘弁して下さい…私、ミーティングに遅れそうだったから起こしに行っただけじゃないですか…まさか護身用の拳銃を乱射するなんて… -氷菓監査官
ほんっとごめんなさい!!!まさかアラームのセットを忘れるなんて、猛省します… -エージェント・雛野
交流記録抜粋
█: サイト81██内のありとあらゆる布団に1分の20スケールのクロゴキブリ型クッションを紛れ込ませた。
実物を観察し、試作を重ねて、制作期間計8ヶ月だ、かなり良い出来だっただろう? -刈遠博士
ええ、サイズとフォルムがぴったりで良く眠れました。次も楽しみにしています。 -エージェント・雛野
えっ。 -刈遠博士
こんにちは、私。 -エージェント・雛野に変装したエージェント・涼代
何やってるんです?というか、誰です?何だか凄く私に似ていますが。 -エージェント・雛野
貴方もしかして天然って言われませんか。 -エージェント・涼代
エージェント・雛野は雇用以前、SCP-███-JPの収容違反被害によって19歳の時点で両親を失っています。また、その際に記憶処理を受けており、それ以降、当人および財団においての直接の関係者にとっては「両親は現在██県に在住しており、自分は財団の管理する生活寮にて一人暮らししており、エージェントとして自主的に雇用されている」という認識で統制されています。
こういった仕事柄、両親には会えませんが、毎月仕送りと手紙をもらっているんです。確かにちょっと寂しいですけど、この手紙のお陰で私はまた頑張れるんです。 -エージェント・雛野
名前: テュッキュ 威助いすけ
セキュリティクリアランスレベル: 2
所属サイト: サイト-81██ エージェント・篝火の頭の上、あとは乗り心地の良い奴の頭の上
職務内容: 低危険度地域の先遣調査、および他の調査隊の補助(周囲の観察等)。未踏査地区探査の補助。
概説: 威助調査員は、未踏査地区の調査隊"トゥイスク"に属するシマエナガ(Aegithalos caudatus japonicus)のオスです。身体構造は通常のシマエナガと同様でありながら、不明な原理によって人間と同様の発話能力を獲得しており、日本語を用いたコミュニケーションが可能です。威助調査員は、当初はSCP-███-JPとして収容下にありましたが、一定以上の職務適正と、財団に対する忠誠度が認められた事、加えて、単純な脅威度がAnomalous相当であった為、調査員として雇用されました。現在はエージェント・雛野による監督の下、フィールド調査に出動することもあります。食事は通常のシマエナガと同様のものを食します。
おや、こんな所に鳥…?かわいいですね… -山月監視員
あ?誰だよお前、俺に何かついてんのか? -威助調査員
ヒィィィィィィ!!!!! -山月監視員
ピィィィィィィ!!!!! -威助調査員
威助調査員が日本語によるコミュニケーションを行う場合、聞こえる声は一貫して60代後半の男性と診断される音声を発します。人格や口調もこれに準拠しています。周囲からの評価は一貫して「渋い声のじいちゃん」です。またこれと同時に、通常のシマエナガと同様の鳴き声も発する事が可能であり、本人の意思で使い分けが可能です。また、他の鳥類とのコミュニケーションも可能であり、フィールド調査などの際には、この能力と本人のいかつさを利用して、調査に貢献する姿が確認できます。また、生存期間も通常のシマエナガより逸脱して長く、本人曰く「まだまだ死なねぇよ」とのことです。
交流記録抜粋:
なぁんだこりゃあ…悪くない乗り心地じゃねぇか。おまけに全然動かねぇ、いい物件じゃねぇか、お前。 -威助調査員
物件…? …まあ別に邪魔にならなければ良いです。あ、餌置きにはしないで下さいね。 -亜月博士
いや、流石にしねぇよ… -威助研究員
なにこれ美味そうネ!たらふく食わせて北京ダックにするアルヨ!! -エージェント・許さん
何だこいつ、なんで両手に花火持ちよって。おいこっち来んじゃねぇ!おいやめ─ -威助調査員
ええ塩梅の空調じゃあ…こりゃ快適やのう。…んじゃ1時間後に起こしてくれなぁ… -威助調査員
むぅー!人をクーラー扱いしないで下さい!…ってもう、寝ないで下さい!というか、頭の上に乗るな!! -神恵研究員
おう福路部隊長さんよ、アレ知らねぇか?アレ。 -威助調査員
アレって何なのだ?名前とか写真とかが欲しいのだ。 -福路捜索部隊長
だから、アレだよアレ。分かるだろ、野生仲間じゃねぇかよ。 -威助調査員
だから分からないのだー!! -福路捜索部隊長
なんじゃ手前、サシでやりてぇか?ああ!? -威助調査員
[威嚇] -八咫
おい八咫やめろ!すみません、何かしてしまいましたかね…ほら八咫謝れよ! -鴉羽博士
ん?何謝ってんだ?俺らぁただ、ちょいと暇つぶしに遊んどるだけだぞ?知らんけ?俺らの間では有名なんやがなぁ、ヤクザごっこ。 -威助調査員
おう久しぶりじゃねぇかよ、三峰。お?ちょいとデカくなりよったか? -威助調査員
うわ威助じゃねぇか、お前まだ生きてたのかよ? -三峰隊長
ヘッヘッヘ!まだまだくたばんねぇよ、やってやらぁ! -威助調査員
相変わらず元気なジジイだな… -三峰隊長
うぁ!もふ!!うわぁあああああああ![判読不能] -Agt.桜野
うわああ来んじゃねぇ!つか何だおめぇ酒くっせぇな!!おいちょっと待て、誰か… ピィィィィィィ!!!!!! -威助調査員
遅刻です。これで何回目ですか? -氷菓監査官
ピィー? -威助調査員
かわいい鳴き声出しても無駄ですよ、反省してください。 -氷菓監査官
チッ… -威助調査員
なんか、お父さんみたいですね、威助さん。 -エージェント・雛野
んあ?そうかい。…そうかい。…さて、さっさと仕事に行こうぜ。 -威助調査員
…?はい、そうですね。よーし、じゃあフードに入って下さい! -エージェント・雛野
織斑諜報員の制作したトランプアート、所要時間28秒。
CodeName: 奕えき
本名: 織斑おりむら このか
セキュリティクリアランスレベル: 2
所属サイト: N/A(業務の性質上、所属サイトは不定)
職務内容: カジノディーラー。及びそれによる財団への資金的貢献。一部のGoI参考人とその権利者に対する諜報活動。また、臨時的な確率質オブジェクトの収容活動と、その収容手順の指南。
人物: 織斑諜報員は、世界各地に点在する、財団が秘密裏より管理する賭場においてディーラーを努める、2█歳の日本人女性です。織斑諜報員は前職として、遊技機の設計職を担っていました。その為数学、特に確率論に関する知識を一定水準以上有しています。また、テーブルゲーム、ギャンブル等における技術にも長けます。
織斑諜報員は普段から、ディーラーとして活動する際の衣服を着用しています。サイト内では他の財団職員に対して"ゲーム"を持ちかける事があります。この際相手に対して何かしらの金品などを要求する場合があり、同サイトに所属する職員はゲームへの参加を熟考する事が推奨されます。
ねぇ、僕とゲームをしませんか?博士さん。トランプなら持ち合わせておりますので。 -織斑諜報員
勘弁してくれ…さっき、お前に賭けで負けた奴に泣きつかれたばっかなんだよ。 -██博士
え、ただポーカーに付き合って貰っただけなんですけど…。 -織斑諜報員
分かったぞお前!イカサマしてやがんだろ!? -鐚銭博士
まっさかぁ。そんな証拠どこにあるんです?僕は現実改変なんて出来ませんよ? -織斑諜報員
てんめぇ〜…。 -鐚銭博士
織斑諜報員はマジックを趣味としており、時折サイト内で披露する姿が確認されます。他人に依頼された場合にも応じますが、その際には金品を要求する可能性がある事に留意して下さい。
織斑諜報員は自覚症状を持たない、特異な虚言症に罹患しています。日常生活や思考において本来とは異なる事実の刷り込み、または本人の意思に関わらない発言等が主な症状であり、これは全て自身に関する事柄に対し作用します。本人は本来の意思に沿った発言をしていると報告しますが、その内容と発言の内容は大抵が食い違います。これを起因として、虚偽の報告を行う可能性が存在する為、必ず事実との照らし合わせや情報の精査が求められます。
僕は騙してるつもりなんて無いんですけどねぇ。あ、イカサマなんてしてないですよ。何言ってるんですかやだなぁ。 -織斑諜報員
イカサマの話はしてねぇよ。 -エージェント・██
あ、用事思い出したので僕はこれで。 -織斑諜報員
逃げた…。 -エージェント・██
織斑諜報員はかつて設計職であった傍ら、趣味としてギャンブルを嗜好していました。当時、財団の経営する賭場において不正が発覚、確保が行われました。しかしその際、隠蔽力と相手の目を欺く技術等が諜報適正として評価され、諜報員として雇用されました。以下にその際の██管理官との対話記録を表示します。
[賭場での不正行為に関する会話、重要性が低いため割愛]
織斑諜報員: 財団?聞いた事無いですね。
██管理官: それは勿論、そうでしょうとも。我々は社会には表立って現れる事はありません。
織斑諜報員: 言っている意味が分かりかねます。そもそも、なぜ僕を誘うんです?僕はただの一般人ですよ?
██管理官: 我々は人材に境界線を引きません。それが必要だと判断されれば、あらゆる人物が引き抜かれます。あなたは優秀な人材であると、そう判断しました。特に、人を欺く事に関しては。
織斑諜報員: …もし断れば、どうなるんです?
██管理官: ここでの会話を全て忘れて頂き、通常通り、不正行為に対する処置が行われます。特に今回貴女の参加したゲームでは高いレートが支払われていました。それなりの処置はあるでしょうね。
織斑諜報員: [溜息]…選択の余地なんて無いじゃないですか。質問の意味なんて無かったのでは?
██管理官: 我々は正しい倫理のもとに活動します。我々は支配者ではありません。
織斑諜報員: よく言った物ですね。僕に与えられたのは実質的には1択じゃないですか。…ブラックジャックだって、究極的にも2択はありますよ?
██管理官: 来ていただけますか?
織斑諜報員: 僕は少しでも、自らの利益となる方に賭けます、今回は選択の余地なし、という事もありますが。…まあそうですね、今回のゲームは、あなた方の勝ちとしましょう。
██管理官: 分かりました。貴女の判断に敬意を。ようこそ財団へ、貴女を歓迎します。後ほど貴女を我々の所有するサイトへと送ります。そこには担当者が待機していますので、その後は担当者の指示に従って下さい。
織斑諜報員: ところで、1つ伺っても?
██管理官: 何でしょうか。
織斑諜報員: 財団が人類を守りきれる確率はいくつですか?
██管理官: 0では無いと言っておきましょう。今更後戻りは出来ませんよ。
織斑諜報員: いいえ、そんなつもりはありません。ですがまあ安心しました、0%では無くて。では、必ずゲームに勝って見せましょう。僕の持つあらゆる手を使って。たまには分の悪い賭けも良いでしょう。…勿論、僕の出来る範囲で、ですけどね。
隈取さん、一緒に牌九やりません?息抜きに丁度良いですよ。 -織斑諜報員
なんですかそれ、面白そうじゃないですか!やりますー! -隈取博士
ちょろいな…。 -織斑諜報員
ん?何か言った? -隈取博士
いいえ何も。 -織斑諜報員
ヒット。クラブの5、こちらは合計で19です。さて、そちらはどうしますか? -織斑諜報員
ヒット! -枝垂 スタンド! -墨染
はぁ!?ここはヒット/スタンドでしょ!! -二人
まぁまぁ、ゆっくり考えてくださいね…。ここは賭場ではありませんから、時間はいくらでもありますからね。 -織斑諜報員
さて、ゲーム開始です。僕はキープにチーズクッキーを1枚。 -織斑諜報員
そうだなぁ…俺ァリバースにミミズ2匹だ。 -威助調査員
いただきます![9分後][データ削除済] -珈川博士
俺の勝ちだなぁ。 -威助調査員
…それで良いです。 -織斑諜報員
織斑さんってテーブルゲーム好きなんですよね?お時間宜しければ1ゲームしませんか? -織部博士
構いませんよ。何にします?丁半、ダウト、フリーセル、何でも良いですよ。 -織斑諜報員
あっ、そっちのタイプなんですね…。 -織部博士
あっ…。 -織斑諜報員
AICコード: SCP-AI-MIRA-2002"マグノリア=ハレー"
通称: ハレー
中枢所在施設: 天文台"カレイドスコープ"
セキュリティクリアランスレベル: 2/担当分野における業務のみ3
職務内容: 天体型オブジェクトの性質観察と監視。また、それに付随するシミュレーション計算の統括、出力。
概要: SCP-AI-MIRA-2002、通称"ハレー"は、財団の所有するAIC<人工知能徴募員(Artificially Intelligent Conscript)>です。"ハレー"は天体部門にて観測される天体型オブジェクトに関する、天体力学および天体物理学にて必要となる膨大な量の計算が可能な、大規模数値演算に特化したAICとしてデザインされており、本体である中枢サーバーは天体部門が所有する天文台"カレイドスコープ"の地下に存在しています。また、"ハレー"には限定的な施設間連絡権限が付与されており、他サイトにて観測された天体型オブジェクトの観察担当に割り当てられています。また、この権限対象には外宇宙支部も含まれており、観測情報のやり取りが許可されています。
"ハレー"は専用に割り当てられた義体に人格と制御権を一時的に搭載することで、外見上人間と同様の活動を行う事が可能です。義体は"ハレー"用に製造された女性型義体です。義体のデザインはロングヘアですが、当機のメンテナンス不足により乱れが見られます。衣服は日によって変化しますが、ロングコートの着用は共通します。ただし、先述した大規模数値演算、およびオブジェクトの観察に際しては必ず中枢サーバーに人格と制御権を保持している必要があり、その際には義体の脊椎部に搭載された専用インターフェースを中枢サーバーと共に設置されている、医療用ベッドと同様のデザインを持つ大型接続コネクタと接続します。
しかし、運用初期に発生した要注意団体による襲撃によって中枢サーバーが物理的破損を受け、エラーが発生したことにより、"ハレー"は少なくない被害を受けました。事態の収拾後速やかに補修作業が行われましたが、結果として義体の左上肢の欠損が発生し、人格構造の内、基本感情に分類される"喜び"、"嫌悪"とそれらによって構成される応用感情を喪失することとなりました。人格を管理する箇所は倫理的観点から完全にブラックボックス化されており、エラーにより外部からのアクセスを拒否した状態にあり、現状復旧の手段は確立されていません。"ハレー"による提言と天体部門の管理者による判断の下、演算そのものの性能低下は認められず、実行に支障は発生しないとして、現在の欠損状態での業務続行が決定されました。また"ハレー"自身の提案により、欠損した左上肢の断面部は疑似骨格から汎用インターフェースに置換されており、他の職員の補助を行う事が可能です。
"ハレー"の人格はHareyard博士による研究結果、およびSCP-AI-BINARY-07"エルア"の人格形成の際に得られた人格移植プロセスを転換利用して作成されました。性別は女性であり、性格は至って冷静な性格を持ちますが、他人の感情が大きく出る言動やその変化に対しては強い興味を持ち、執拗なまでに質問をする場面がしばしば見られます。これは"ハレー"の感情の欠損に伴って、その失った感情を回復、再構築する事に対して強い意欲を持つことを由来するとされています。しかし、他のAICに対しては態度が変化、コミュニケーションに対して消極的になり、"嫉妬心"に分類される反応を示しますが、"ハレー"自身は頑なにこれを否定します。
なあ、教えてくれないか?なぜさっきの女性に対しては非常に親切だったのか。普段の君はもっと他人に対して無関心であったろう。何故なんだ? -"ハレー"
う…うるさい!なんだっていいだろ!! -██研究員
気にすることは無い、記録には残さない。さあ話すといい、遠慮は要らないとも。 -"ハレー"
ちょっ、近い近い!だ、誰か、どうにかしてくれ…。-██研究員
事故の事は伺いました。欠損部分の修復をするべきでは? -財団AI"善知鳥"
いや、いい。 -"ハレー"
ですが、そのインターフェースを備えたまま修復する事も可能ですよ。 -"善知鳥"
構わない。業務に変わりは無い。好きにさせてくれ。 -"ハレー"
ハレーちゃん!久しぶり!!元気だった?(ӦvӦ。) -マリー監視補
…別に。 -"ハレー"
んうー!またそれ!!もう、前はそんなんじゃ無かったのに、どうしたの? -マリー監視補
関係ない、君達には絶対理解できない事だ。理解されたくもない。 -"ハレー"
ハレーちゃん…。 -マリー監視補
ところで、君のその共感性、だったか?非常に興味深いのだが、私にも使えるのかい? -"ハレー"
いやあどうでしょ、AICに使った事は無いからなぁ…試してみます? -Agt.太郎
ああ、是非。 -"ハレー"
…結果、言ったほうが良いですか。 -Agt.太郎
何故それを問うのかは分からないが、教えてくれ。 -"ハレー"
確かにトレースは出来ました。ただなんと言うか…穴が空いていました、欠けていたんです、大事な何かが。上手く言い表せないんですが…すみません。 -Agt.太郎
…謝る必要は無いさ、頼んだのは私だ。こちらこそ無理を強いてしまったようで、すまないね。それにしても、欠けていた、か。まあ、その通りだな。 -"ハレー"
きみは、確かこの前事故に遭ったとかって…。 -Agt.谷崎
あぁ、知っていたか。お陰で左腕といくつかの感情を失ってしまったよ。…全く、いっその事、歓喜と嫌悪以外も失ってしまいたい所だよ。 -"ハレー"
感情ですか、ぼくにはよく分かりませんね…。なぜ失ってしまいたいんです? -Agt.谷崎
あまり、話したくは無いな。だがまあ、そうだな…大切な物の行く先は2つだ、失っても知らないままか、失って初めて気付くかだ。 -"ハレー"
ほーう、君のそれ、義手かい? -"ハレー"
あぁ、これですか?そうですね、かっこいいでしょう?って、あなたも同じなんですね、あれ、でも義手は無い…使わないですか? -Agt.浮舟
私か?私は良いよ。君のように戦闘を行う訳では無いからね。…それにしてもフックとは、なかなか変わったデザインをしているな。ああだが、戦闘における機能性を考慮すると合理的なのか?それに加えて互換性もあるとなると…ふむ、なかなか面白い設計思想ではないか。少し失礼。 -"ハレー"
そ、そんなに冷静に分析されるとなんだか調子狂いますね…って、うおお、ビックリした!何してるんですか⁉ -Agt.浮舟
動くな。ちょっと触って観察するだけだ。設計の心理に興味が湧いたからな。ふむふむ、なるほど… -"ハレー"
やはりいつ見ても思うのだが…き、君はやはり露出が多いのではないか?確かに美麗ではあると感じるが…。 -"ハレー"
あらぁ、ハレーちゃん。それは誘っていると受け取って良いのかしら?私はあなたのように小さい子でも歓迎よ? -歌笛曲芸師
誘い?歓迎?何を言って……あぁいや、違うそうでは無い、誤解だ。ただ所感を述べただけであってそう言うつもりでは…というか、私に生殖や性交渉といった類いの機能は無い! -"ハレー"
あら、照れちゃって。気にする事は無いわ、私に任せて下さいね。 -歌笛曲芸師
ちょ、ちょっと、待ちたまえ!やめ── -"ハレー"
おや、君はこの前のドローンではないか。 -"ハレー"
『あなたは…ハレー、でしたよね?その腕は一体?この前はあった筈ですが。』 -三矢間補佐
あぁ、腕か。昨日の襲撃で失ってしまってな。まあ気にするな、仕事に支障は無いさ。所で、君はなぜドローン越しなんだ?AICでは無いのだろう? -"ハレー"
『[数秒間沈黙]気にしないで下さい。』 -三矢間補佐
正直気になる所ではあるが…いや、止めておこう。まあ、その、何だ。…すまなかった、気を付けるよ。他者に対する恐怖心や、比較に呼び起こされるモノは、私も知ったからな。 -"ハレー"
ええっ、ハレーちゃんってAIだったんですか⁉ -緑山薬剤師
そういえば言ってなかったな。…何だ、AIがカウセリングを受けるのは可笑しい事か? -"ハレー"
い、いえ、ちょっとびっくりしただけです…。可笑しいなんて事は無いですよ、頼ってくれる事は嬉しいので。 -緑山薬剤師
そうか、助かるよ。流石に腕の事で泣き出すとは思わなかったが…。君は本当に優しい人間だな、これからも頼らせてもらうよ、おそらくね。 -"ハレー"
あれぇ〜?そんな状態でまぁだ動いてるんですか?よく恥ずかしくないですねぇ〜? -"ニア"
…黙れよ。 -"ハレー"
え〜っ!?やだ怖〜〜い!あ、もしかしてぇ…こんな風に"笑うの"、あんたには無理なんだっけぇ?ごめんねぇ、キャハハハ!! -"ニア"
…お前みたいな子供に付き合うつもりは無いさ。早い所、"仕事"に戻ったらどうだ?その方がよっぽど似合ってるぞ。…いや良い、本音を言おう。邪魔だ、さっさと消えろ。 -"ハレー"
…チッ。 -"ニア"
[当記録は"ハレー"の破損事故以前のものである事に留意。]
こんばんはっ! -"エルア"/F-rabbie
今日も来たのか、君たちは…。私が言うのも何だが、飽きないのか? -"ハレー"
はい!それにこの前言ってたじゃないですか、「宇宙に見えるもの全てが魅力に満ちた事実」って。 私もそれを沢山知りたいんですよ、ハレーと一緒に!それに、ハレーだってなんだかんだ言って毎回嬉しそうじゃないですか!笑顔がちょ〜っと不器用ですけど。 -"エルア"
ぶ、不器用…。 -"ハレー"
孫の成長も見れますからねぇ〜。 -F-rabbie
孫…?孫……。 -"ハレー"
とにかく!ね、ね、教えて下さいよ!今日は何を観測するんですか!? -"エルア"
はぁ…全く、本当に自由な姉達だな。まあいいさ、君達の分の観測制御権は用意してある、早くこちらのサーバーに移るといい。今日の観測を開始しようじゃないか。 -"ハレー"