このページはDirStarFishが日本支部に投稿した記事の一覧及びコメンタリーです。全ての投稿作品の一覧を見たい場合は「翻訳作品一覧」を、記事ごとの原著者名や荒筋等の情報を知りたい場合は「翻訳者コメンタリー」からどうぞ。
02 Feb 2023 17:14現在、SCP財団日本支部に投稿した翻訳記事の総覧です。
総覧
題名 | 投稿日時 |
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世界に自由を ハブ | 31 Jan 2023 14:33 |
Re: KTO-0001-Bellfather "監視者評議会" | 18 Nov 2022 09:26 |
アナスタシス ハブ | 15 Oct 2022 11:53 |
影 -Umbra- | 15 Oct 2022 11:40 |
彼所 -Illac- | 02 Oct 2022 11:40 |
SCP-6940 | 02 Sep 2022 10:21 |
SCP-6875 | 28 Aug 2022 16:37 |
だから男はダーケと呼ばれた | 24 Aug 2022 09:35 |
SCP-7802 | 14 Aug 2022 05:46 |
SCP-6335 | 29 Jul 2022 14:58 |
SC-02/000-22/000: 保険 | 24 Jul 2022 15:28 |
SCP-6099 | 26 Jun 2022 16:35 |
プライベートサーバーより回収された映像 | 25 Apr 2022 21:25 |
アンブローズ・バックドア・ソーホー | 27 Oct 2021 11:20 |
アンブローズ・DC・レストランウィーク | 05 Sep 2021 09:43 |
驚異の世界の破壊者ティム・ウィルソン!!! | 19 May 2021 14:23 |
SCP-4890 | 11 May 2021 08:44 |
死者 -Exanimis- | 06 May 2021 14:45 |
夢幻の奈落で見た妖物 | 03 Apr 2021 09:24 |
貴顕 -Capitis- | 29 Mar 2021 03:51 |
SCP財団に投稿した翻訳記事の記事種別の一覧です。
Tale
題名 | 投稿日時 |
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Re: KTO-0001-Bellfather "監視者評議会" | 18 Nov 2022 09:26 |
影 -Umbra- | 15 Oct 2022 11:40 |
彼所 -Illac- | 02 Oct 2022 11:40 |
だから男はダーケと呼ばれた | 24 Aug 2022 09:35 |
プライベートサーバーより回収された映像 | 25 Apr 2022 21:25 |
驚異の世界の破壊者ティム・ウィルソン!!! | 19 May 2021 14:23 |
死者 -Exanimis- | 06 May 2021 14:45 |
夢幻の奈落で見た妖物 | 03 Apr 2021 09:24 |
貴顕 -Capitis- | 29 Mar 2021 03:51 |
光輝 -Lux- | 17 Jan 2021 17:00 |
幻 -Visium- | 24 Dec 2020 13:46 |
要注意人物 - ミスター・ダーク | 10 Dec 2020 15:08 |
人 -Virr- | 26 Nov 2020 15:27 |
球 -Pila- | 15 Nov 2020 15:37 |
記憶の断罪 | 19 Oct 2020 16:39 |
GoIフォーマット
題名 | 投稿日時 |
---|---|
SC-02/000-22/000: 保険 | 24 Jul 2022 15:28 |
アンブローズ・バックドア・ソーホー | 27 Oct 2021 11:20 |
アンブローズ・DC・レストランウィーク | 05 Sep 2021 09:43 |
SPC-172-J | 26 Jan 2021 06:19 |
翻訳記事に関する荒筋や裏話などの情報あれこれ。
SCP
題名: SCP-4890 - 『ワンダーテインメント博士の歴史ガイド』
原著者:Baronjoe
オブジェクトクラス: Safe
説明と内容: ワンダーテインメント博士製の子供向け絵本。"ペイパーテインメント博士"と称するガイド役の紙人形と共に、目当ての時代を再現して構築された専用の空間内で歴史を学べる。扱う歴史の範囲は宇宙誕生から始まる相当な浩瀚さを持つが、どこかしら正確性を欠いている。たまに自社の商品の宣伝が入る。
コメント: 4000コンテスト参加作品。SCP記事としては初の翻訳。記事内にSCP-1000に加えて SCP-1788へのリンクに珍しさを感じて翻訳に取り組む。投稿してから早速SCP-CN-1109にアクセスして、どう記事の表現が変わったか確認した思い出がある。
題名: SCP-6099 - 下ろされたヴェール
原著者:R4_EX
オブジェクトクラス: Thaumiel
説明と内容: 財団が開発した、歴史上の出来事を高い精度で映し出せる円筒形実験室。実験中に映し出されたのは魔法という異常がごくありふれたものとして使われていた世界にてアノマリーの量産方法が確立するも、やがて世界各地で異常災害が頻発し、最終的にCK-クラスシナリオにより正常と異常が切り離されるまでの一部始終だった。
コメント: 6000コンテスト参加作品。SCP報告書でアーロン・シーガルのタグが付けられて削除されずに残っている、本家としては初の報告書。(一応中国支部だと既に何本か投稿されている。)個人的に惹かれる要素が多くあり、翻訳に取り組む。途中色々あってスランプに陥り、長い時間はかかってしまったものの、批評してくれたお二方には改めて感謝。完成版の訳題は「捲られたベールLifted Veil」の捩りで、それ以外にも「ヴェールなき日々」、「こうしてヴェールは下ろされた」等があった。
題名: SCP-6335 - 揺籃
原著者:Limeyy/
Ralliston
オブジェクトクラス: Tiamat
説明と内容: 宇宙各地で惑星を襲撃し、最終的に破壊していく巨大人型実体種族。財団は人類の始まりの星にして住処である地球を守るべく、惑星規模の防衛ネットワークを設置した。しかし真実は全く違っていた。巨大人型実体がやって来るのは天空からではなく、地の底奥深くからだったのだ。
コメント: 初の共著作品にしてTiamatオブジェクトの翻訳。EianSakashiba氏の著者ページのワンコーナー、『手動によるTiamat包括リスト』中の未訳のTiamat記事の項目にて存在を知り、そこから分量の手頃さやフォーマットの独特さ等に惹かれて翻訳した。今にして思うと、氏が前述のコーナーで手軽なTiamat記事が中々見当たらない現状を嘆いていた事も動機の1つだったのかもしれない。内容について言えば、映画『エターナルズ』やリン・カーターのクトゥルー神話短編「シャッガイ」を連想してしまったが、特に前者の「世界や人類を守るために行ってきた活動が結局はそれら全てを犠牲にするための前座でしかなかった」という皮肉はこの記事でも共通しているのではないだろうか。原語版のディスカッションページでもセレスティアルズとの類似性は突っ込まれているが、Ralliston氏は指摘を受けるまでそもそもセレスティアルズの存在を知らなかったらしい。なお、このコメンタリー項目を執筆する段階に至って漸く著者のRalliston氏が妖精族をテーマにした001提言の著者のRalliston氏であるだと気付き、今更ながら驚いた。
題名: SCP-6875 - 旧石器時代の収容遺跡サイト
原題: Paleolithic Containment Site
原著者:TopDownUnder
オブジェクトクラス: Safe
説明と内容: ベラルーシ北部、ヴィーツェプスク州ミョールィの町の近郊に位置する洞窟。約10万年前にアノマリーの収容施設として運用されていたとされるが、洞窟の更に奥深くには『極秘:特殊アイテムの機密報告書』という題名の文書が保管された部屋やアーロン・シーガルの名札が置かれ、とある紋章が描かれた監督者の執務室らしき部屋のように、001提言に記されたアノマリーとの関連を匂わせる収容室が並んでいる。
コメント: 本家において2本目となるアーロン・シーガルのタグが付けられた001提言以外のSCP報告書。全体的に怪奇部門を思わせる内容になっているが記事内でリンク付けされている『ウロボロス』(より厳密には『終焉の在り方』)ではアポリオン王家の四大悪魔や"To Never Again See The Light Of Day"に登場する怪奇部門長アダム・ブライトの存在が言及される形で、発端であるSCP-3790と関連性が示唆されているので、広義の意味では怪奇部門に該当する記事と言えるかもしれない。1因みに中国支部だと『ウロボロス』と共にこの記事で言及されたジョナサン・ボールの提言等の複数の001提言を基にした怪奇部門アノマリーという似たようなコンセプトの記事、SCP-CN-230が投稿されている。
題名: SCP-6940 - 扉を越えて、森を抜けて
原著者:Penton
オブジェクトクラス: Thaumiel
説明と内容: イングランド、オックスフォード州の森林に立ち、"禁じられた敗れ去りし者共を支配す"という文言が記されたドアからアクセス可能な異次元領域。領域内には自然形成道が走る森林地帯が広がっており、訪問ごとに地形は変化する。退去方法はとある2種類の文書を読み上げる以外になく、帰還できた後でも記憶障害や何かしらの後遺症が現れる。森の一画には煙を吐き出す石造煙突を備えた藁葺き屋根の小さなコテージが立っており、その内部には「工場の戦争」で恐れられた現実改変実体が眠りに就いている。
コメント: 本家ではSCP-███に次ぐ怪奇部門のThaumielクラスの記事。(因みに妖精が関与している怪奇部門の記事としても怪奇-6219に次ぐ2本目。)どちらも「忘れられていなければならないアノマリーが眠りに就く場所」という共通点を持つ。怪奇部門は翻訳をやってみたいと思っていた時があり、本家でタグ検索をしていた際に偶然発見した。この記事が001提言の1つブライトの提言に関与しているというのも惹き付けられた点だろう。しかし禁忌を読んだときにルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』っぽいなと思ってはいたが、本当に『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』を結びつける作品が出てくるとは思わなかった。2
題名: SCP-7802 - 収容失敗の危険性が低下する。
原著者:Dr Hormress
オブジェクトクラス: omega-titlo
説明と内容: とある無名の谷に立つ研究施設跡地。異常宗教表現部門の管轄下に置かれており、SCP-7802の収容のためにサイト内では"儀式型収容プログラム"と称して定期的に儀式が実施されている。儀式の結果、現実、アキヴァ、時間などに安定性がもたらされ「収容失敗の危険性が低下する。」事になったが、それでも収容失敗そのものを防ぐ事は不可能であり、今の世界が滅びずにいるのは運が良かっただけである。
コメント: 7000コンテスト参加作品で、中国支部ではSCP-CN-2820として投稿されている。記事内でSCP-7802そのものが何たるかは最後まで説明される事はないが、記事内で行われている儀式の結果として「収容失敗の危険性が低下する。」という一文が繰り返し登場している事とタグの「確率」を踏まえるのなら、恐らく「収容失敗」という概念そのものこそSCP-7802の正体ではないかと推測される。
この記事は翻訳強化月間参加を考えていた際、ちょうど令和四年八・九月のお題が7000コンテストだった事と怪奇部門のタグが付けられていた事もあり翻訳を決意したものの、実際にやってみたら怪奇部門は項目として僅かに登場する程度で、それ以上にS.D.ロックの提言やSCP-5790といった記事への言及が出てきた方が驚かされた。翻訳に当たっては終始iti119氏にお世話になり、ここに改めて感謝の言葉を記す。今作は初の新シリーズ開放となるコンテストとのリアルタイムでの翻訳となり、そういう点でも新鮮であった。
Tale
題名: 記憶の断罪
原著者:Taffeta
荒筋: 在りし日にアーロン・シーガルは驚くべき神秘をエセックス郡の森の小道で発見し、「私」を含めた財団の仲間たちを魅了した。しかし彼が世を去る頃にもなると財団は迷走を始めており、舵取りが出来る者などいなかった。部外者を招こうとした一件はチームの対立を露にし、やがて財団を離れて要注意団体として指定される組織を結成する者も出てきた。管理者に就いた「私」は今までの歴史を振り返り、全てを忘れ去るために記憶処理薬を服用する。
コメント: 元ネタはマン博士の提言。記念すべきSCP財団に投稿した最初の翻訳記事。アーロン・シーガルと列挙された要注意団体のタグに魅入られて翻訳に取り組む。この頃から惹かれる未訳記事の好みは変わっていない。登場人物の一人、コウルドマンの表記はこの記事で悩んだ要素の一つであり、FAQ;~ヒュームって一体全体なんだ?の存在を教えてくれたMisharyさんには感謝。
題名: プライベートサーバーより回収された映像
原著者:notgull
荒筋: とあるプライベートサーバーより回収された1本の映像。それは死んだと思われていた黎明期の財団の立役者、ジョージ・バウ将軍が要注意団体カオス・インサージェンシーの軍門に下り、壊れたる神の教会、緋色の王の教会と共に財団に対する宣戦布告と他の要注意団体に対して自分たちの同盟関係への合流を促すという驚天動地の代物だった。
コメント: カノン復興コンテスト参加作品。これも職員・人物ファイルで存在を知った記事の1つ。実は初めて投稿した画像付き記事でもあり、貴顕 -Capitis-の更新に続き、本格的に自信を取り戻す切っ掛けになった。
題名: Re: KTO-0001-Bellfather "監視者評議会"
原著者:Nykacolaquantum
荒筋: 世界オカルト連合のD.C.アルフィーネ事務総長はリチャード副事務総長から過去に壊滅させた超常組織やの残党や生き残りが結集して生まれた組織である確保収容保護団Security and Containment Protectorateの指導陣"監視者評議会"の経歴が記されたメールを受け取った。メール内でリチャードは彼女の承認が下れば、対保護団の粛正作戦が開始されるとも記していたが、直後のメールは保護団側に作戦が露見し、援軍の要請をするものだった。同じアドレスから届いた3通目のメールは彼の手によるものでもなく、保護団からGOCに対する事実上の宣戦布告だった。
コメント: このTaleは2019年に開催された9th Annual Holiday Art Exchange参加作品であり、ここから後にファシズム主義の勢力と化して荒れ狂う世界オカルト連合と、その圧政に対抗して要注意団体の残党が結成した組織"SCP"との対決を描くシリーズ『世界に自由を』が生まれた。ディスカッションページ上の該当するポストで依頼主のRaptie氏が望んだ作品は「GOCが一大脅威と化し、数多のGoIが一致団結して財団を結成する世界を舞台にしたスキップもしくはTale。」、あるいは「"キュートアグレッション"の概念に何らかの形で関連するスキップ」の2つであったが、一方で今作の執筆者
Nykacolaquantum氏が同じページのポストで挙げていた望みの作品は「SCP-5042もしくはSCP-5984の翻訳、オーディオ版、もしくは分析」、「ヴェール無き世界の断片集に登場する蛇の手と提携したヴァージョンのSCP-507であるエージェント・ホッパーを更に掘り下げたスキップもしくはTale1本」「Wikiページの形式を採ったパラウォッチ記事1本」、「ウェストヘッド・メディアについてのスキップもしくはパラウォッチのTale1本」の4つであった。3この氏のリクエストに対して
margssentif氏が執筆した作品が2番目を元にしたカノン『ラッツネスト』に属するTale"Hopping Through Worlds"となった。
この作品はチャズ・アンブローズのタグで未訳の作品を探していた時に偶然見つけたもの(だったと思う。)で、後になって職員・人物ファイルのD.C.アルフィーネの項目で言及されている事を知った。実際の翻訳は世界オカルト連合の記事、別けてもPHYSICS部門フィールドマニュアルシリーズと同組織のGoI-フォーマットとの比較を並行しながら進んでいく事になった。全体的にイントロダクション色が強い記事になっていて、振り返ってみれば、そこに DJ・カクタスの提言IIIの監督者一覧を見た時の興奮に似たものを感じたというのが、翻訳を決意した理由だったのかもしれない。
題名: 要注意人物 - ミスター・ダーク
原著者:eric_h
荒筋: 要注意団体マーシャル・カーター&ダーク株式会社の共同経営者として名を連ねる人物、"ミスター・ダーク"のささやかな略伝。
コメント: 職員・人物ファイルの翻訳プロジェクトに関わっていた際に「マーシャル氏、カーター氏、ダーク氏」の項目にて、この記事へのリンクが貼られており、そこから存在を知って翻訳する。これ以降、この文書で存在を知った未訳記事を訳す事が増えていった。
題名: だから男はダーケと呼ばれた
原著者:DrChandra
荒筋: マーシャル・カーター&ダーク株式会社のジュニアパートナー、アイリス・ダークはパーシヴァル・ダーケの隠棲する"博物館"を訪れる。彼女の目的はハーマン・フラーの不気味サーカスとの協定で使えるようになった並行世界へと移動できる"カレイドスコープ"に関してであった。屋敷の主の在りし日のフラーとの交友関係を明かされ驚いたり、地図の間に圧倒されたりした後で、彼女は目的地をクル=マナスに定めたが、一方のダーケは代理人の来訪を受けて、フラーの去就に思いを寄せたのだった。
コメント: このTaleは創始者追放後のハーマン・フラーの不気味サーカスを描いたカノン『ドレッド&サーカス』とマーシャル・カーター&ダーク株式会社の活動を描いたシリーズ『ひかめくもの総て』のクロスオーバー作品であり、存在自体は職員・人物ファイルで知っていた。但し私が最終的に翻訳を決意した理由はこの作品が後者のシリーズに属していたから、正確に言えば"ダーク"の人物像を知りたかったからという理由が大きいと思う。当時の私を振り返ると何故この翻訳を完成させられたかが不思議なくらいであり、少しでも相応の分量の翻訳作品を増やして自信を付けようとしていたのかもしれない。
翻訳に当たって印象に残っている作品が2つある。1つは言うまでもなく要注意人物 - ミスター・ダークであり、ダーケ/ダークの過去を読み解くのに少なからず役立った。もう1つはSC-02/000-22/000: 保険であり、この記事の翻訳に当たってロイド研究員についての記事SCP-3856を読み返した際に、フローター宇宙という訳語を発見する事が出来た。翻訳に関わらなければ気付くかないままだっただろう。厄介なのはThe Utterly Bazaarであり、これはどう探しても既存の訳語が見つからず、最終的に直訳の「完全なるバザール」→「大当たりバザール」→「オオアタリバザール」→「アタリバザール」という連想から原語の読み方を幾らか残したアタリバザールの語を拵える事になった。Taleの内容に触れるなら、所々に小ネタが見られたりと超常世界に生きる人々の日常が感じられる1本になっているのではないか。
題名: 夢幻の奈落で見た妖物
原著者:mlister
荒筋: 奇妙な夢とありふれた日常とを行き来する「あなた」。繰り返される悪夢、しかし日常もまた鮮明さを増していった果てに存在を失っていく。「あなた」が最後に辿り着いたのは放浪者の図書館だった。
コメント: 終末の日コンテスト参加作品。緋色の王、放浪者の図書館、サーキックのタグが付いていたので翻訳。夢と現実を行き来し、ストーリーが進んでいくにつれて徐々に現実が掘り下げられていくと思いきや、5日目と第5夜の項目にて起きた変化、前者なら「あなた」以外の文章が全て空欄で見えなくなる、後者なら文字列で表現されたSCP-3125が登場するという展開には訳していても驚かされた。
題名: 驚異の世界の破壊者ティム・ウィルソン!!!
原著者:Calamari_Knight
荒筋: 最初に殺されたのはチャズ・アンブローズ、次に殺されたのはサーキック、壊れたる神の教会、第五教会それぞれの教祖及び重鎮、挙句は凶悪極まりない神格存在までも。殺し屋の名はティム・ウィルソン、スタンド能力と第四の壁の認識に目覚めたWWSの創設者。あらゆる者を屠り尽くした彼だったが、題名の回収は最後まで達成できなかった。
コメント:Creck Fection Contest 2 (TWO DAY EXTRAVAGANZA!)のNeutralized部門参加作品であり、この部門は『全てのキャラの死』」が条件となっていた。著者のCalamari_Knight氏は著者として活動するだけでなく、作中冒頭にてチャズ・アンブローズが殺される原因になったミニブタが登場する『里親募集ポスター: パール!』をはじめ、ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ関連の記事の翻訳も行っていた。なお、今作はフォーマットこそウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ テーマが組み込まれているものの、タグの方は付けられていない。そもそもの主題はティム・ウィルソンであり、WWSは出てこないので当然と言えば当然なのだが。
この記事はアーロン・シーガルと列挙された要注意団体の重要人物のタグに魅入られて翻訳したものであるが、財団を含む超常組織の高官や最重要人物、挙句に神々がスタンド能力とプロット・アーマー能力に目覚めた主人公により次々に殺されていく展開ゆえに、読んだ方から出てくる感想が困惑気なのもしばしばである。訳題は元ネタのマーベルコミック風に「ティム・ウィルソン・キルズ・マーベルユニバース!!!」も考えたが、ラストの場面の存在もあって、完成版のものを採用した。4
シリーズ
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プロジェクトThaumiel
SCP-001を元にしたTaleシリーズ。原題は大抵、元になった001提言の著者の名前をラテン語風にしたものが採用され、記事のどこかに対応する001提言へのリンクが貼られる。
ハブページでは発起人であるTroyL氏のものとそれ以外の人が書いたものとで区別され、前者では"スティムソン"が狂言回し的に登場している。当項目では
TroyL氏とそれ以外の人物が書いた作品に分けて紹介する。
TroyL氏が手掛けた作品。
題名: 光輝 -Lux-
001提言: SCP-001:O5
荒筋: ティモシー・ダルトンは映画で見た光線銃に憧れ、とあるサイトにて銃を象った玩具を注文した。2週間後、届いた玩具を友人に見せびらかすために遊びに出かけた。実は光線銃は玩具などではなく、殺傷能力を備えた正真正銘の銃だった。
コメント: 2023年1月現在、拙訳の内では最も古い日時5にに原文が投稿された記事である。他のシリーズ作品とは異なり、財団が最後まで登場せず、日常生活の裏側に潜む要注意団体の影を描いた1本。(ついでに言えば、当シリーズでは唯一となる、要注意団体のザ・ファクトリーのタグが付けられた作品である。)どこかで工場は今も稼働を続け、異常な製品の生産に明け暮れている。題名: 球 -Pila-
001提言: ジョナサン・ボールの提言
荒筋: ロナルド・スティムソン博士がサイト-19の奥深くへとやって来た。全てを終わらせるために、彼は密室の地下室で"論文の束"を捲り続け、アノマリーの生成を繰り返し、何もかも滅ぼしていった。やがて自暴自棄になった彼の目の前に拳銃一丁が現れた。彼は手に取ると、自らの命を絶った。後には1ページ目が開かれる報告書だけが残された。
コメント: 前述の記憶の断罪に記事へのリンクが貼ってあったので翻訳。とはいえ2つの作品のスティムソンが同一人物であるようには見えない。後述する人 -Virr-でも小馬鹿にされている始末である。)これ以降、シリーズ内の未訳作品の存在を知り、翻訳に取り組むようになった。題名: 人 -Virr-
001提言: マン博士の提言
荒筋: とある監督者の下にマン博士が現れた。彼は財団こそがアノマリーの生みの親であるという真実に辿り着き、監督者の暗殺を行っていたのだ。監督者は臆することなく、自分たちのかつての罪を語り始めた。
コメント: 原点に帰ってマン博士の提言を元ネタとするTale2本目。作中でプロジェクトThaumielの名が明言されたという点で珍しい作品。「とある監督者」はジャックという人物について言及している点を踏まえると、恐らくアダム・ブライトと思われる。Taleの終盤の方のマン博士に銃を向けられているという展開は、批評の際に指摘されなかったら最後まで気付かなかったと思う。題名: 幻 -Visium-
001提言: スキャントロンの提言
荒筋: マシュー博士とエージェント・スティムソンは朝早くから、講堂にて開かれるスピーチに出席していた。壇上に上がったのはO5らしき謎の男。財団の理念を説くスピーチが続く内にマシューは倒れ、スティムソンはスピーチが終わると異様な雰囲気の中で称賛の拍手を送るのだった。
コメント: 財団そのもの、そしてもしかしたらO5-13がSCP-001という内容。元の記事でのディスカッションの内容を知っているか否かで受け取り方も変わってしまうのではないかと思い、そこも含めて翻訳する事にした。
TroyL氏以外の人物が手掛けた作品。
題名: 貴顕 -Capitis-
原著者:Oboebandgeek99
001提言: キャプテン・カービィの提言
荒筋: O5-13の視点で語られるO5評議会の面々。彼らは皆、他の要注意団体やアノマリーにどっぷりと浸かっており、最早常軌を逸していた。
コメント: 投稿した後でフォーマットが更新されて、専用のロゴと「確保・収容・保護」に代わって「破壊・闘争・勝利」の文字が記されたヘッダーになった。この更新への反映が久々の財団での活動になった。題名: 死者 -Exanimis-
原著者:Cerastes
001提言: タンホニーの提言
荒筋: オカルトサークル"悠久の円環"に参加していた1人の男。彼は魔術儀式の一環で、生きたままその肉体を切り刻まれた。やがて彼の身柄は財団へと渡ったが、そこでも扱いは変わらなかった。
コメント: ジャムコン2021の3日目"まさか失敗するはずないよな?"参加作品。プロジェクトThaumielでは初の題名が著者名ではなく、元記事の題名に由来する作品。内容としては生贄にされた男の視点から見た前日談となっている。題名: 彼所 -Illac-
原著者:Lt Flops
001提言: ビリスの提言
荒筋: 憎悪を湛えた光明により文明を滅ぼされた人類の生き残りは宇宙へと旅立った。最終的に辿り着いた惑星で人類文明の立て直しを行うも、語り手たちの内には限界と虚無感があった。やがて語り手たちはクーデターを起こしたが、それは自らの望んだ終焉と後進に道を譲るためであった。
コメント: この記事は投稿当初はFlopstyle CSSに加えてクラシックSCP財団テーマが使われていたが、後者は2021年4月10日の更新(rev.18)において、現在の翻訳で使われているBlankstyleへと変更が行われている。
翻訳について言えば、この記事は経験不足が原因で、構文の面で一番苦戦を強いられた記事という事で印象に残っている。結果的にその時の経験は貴顕 -Capitis-の訳文での反映という形で結実するのだが。
GoIフォーマット
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アンブローズ・レストラン
アノマリーを食材や調理に利用している料理店。ヴェールの内外に関係なく、世界各国に店舗を構える。オーナーはチャズ・アンブローズ。フォーマットは料理店が提供するメニューと客のレビューから構成される。
題名: アンブローズ・バックドア・ソーホー
原著者:UraniumEmpire
説明と内容: ニューヨークのネクサス、バックドア・ソーホーにオープンしたアンブローズ・レストランのチェーン店。異常芸術団体らと手を組んで異常芸術展覧会場と料理店の2つの顔を持つ店が完成したが、その結末は惨々たるものだった。
コメント: トラッシュファイアの1本。ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード版ミスターズのリストが載った作品だったので、そこに惹かれて翻訳。しかしこの箇所で最後に苦戦を強いられた。改善してくれたDr_Kasugai氏には感謝。メニューの「ブラッディー・メアリー・オン・ザ・ロッ苦」の訳語は『ハリーポッター』シリーズを読んでいなければ思いつかなかったと思う。翻訳に当たっては前述のトラッシュファイアのハブに最後まで助けられた。
題名: アンブローズ・DC・レストランウィーク
原著者:DrScaramouche
説明と内容: アメリカの首都ワシントンDCにオープンしたアンブローズ・レストランのチェーン店。並ぶメニューは地元を反映して政治の世界が色濃く出たものになり、政治家由来のクローン肉の一品は好評であった。
コメント: 2020年に開催された第2回144時間ジャムコンの2日目”Delicious"部門、参加作品。メニューやレビュー欄では政治家の名前が数多く登場しているが、レストランウィークというイベント自体、1992年にニューヨークにて、民主党全国大会での来訪者をもてなす目的で始まり、その後、アメリカ国内に普及したという経緯があるので、ワシントンDCとレストランウィークという組み合わせは、歴史的にも打ってつけだったと言える。カクテル「エレノア・ホルムズ・ノートン・アンチウイルス」は現行の版では15年もののインフルエンザのワクチンが材料として挙げられているが、実は原文だと初版ではコロナウイルスのワクチンとなっていた。なお、アンブローズ・レストランのフォーマットは脚注が免責事項の構文として使われているので、Tark_IOL氏の提案で参考文献の構文を採用したという経緯がある。
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カオス・インサージェンシー
財団から離脱した職員らにより結成された超常テロ組織。6最高意思決定機関はデルタコマンドだが、その中に更に真の指導者として"エンジニア"7がいる。財団そのもの、ヴェール体制の崩壊等を謳って世界各地でテロ活動を引き起こしているものの、真の最終目標については不明。フォーマットではアノマリーを利用した彼らの作戦計画が綴られている。
題名: SC-02/000-22/000: 保険
原著者:Ethagon
説明と内容: 財団を、世界を滅ぼす目的でインサージェンシーが打ち立てた兵器はサミュエル・ロイド研究員を組み込んだ、SCP-2000のアンチテーゼであった。
コメント: 死者 -Exanimis-に続くジャムコン2021の3日目"まさか失敗するはずないよな?"参加作品2本目。職員・人物ファイルで存在を知って翻訳した記事の1本。デルタコマンドの面々の台詞をどう訳すかかなり悩んだのと、「Cell」という単語をどう訳すかかなり悩んだ。
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サメ殴りセンター
サメ8の殴打に執着する団体。名前や組織構造での財団の類似性が指摘されているものの、「サメの殴打」という目標を達成するためには世界が危機に瀕したとしても構わないという思想の団体であり、その点を踏まえるのならば超常環境テロ組織と表現した方が良い。最高意思決定機関にはO5評議会に似た名前の機関、殴5評議会がある。フォーマットはSCP財団における収容アノマリーに相当する殴打対象となり得るサメを述べる文書がある一方で、アノマリーの使用については財団とは異なり積極的な姿勢を見せているため、センター製アノマリーを扱っているものも珍しくはない。
題名: SPC-172-J - 二度と拳で槍に抗うな
原著者:daveyoufool
説明と内容: オスのイッカク。生物学的にはサメではないが、センターの定める鮫科存在の基準を満たしてしまっている。センターは顔面への殴打を試みるも、全く成功しなかった。
コメント: 終末の日コンテスト参加作品。初のGoIフォーマットおよびジョーク記事の翻訳作品。コンテストのページで偶然見つけて翻訳した。
ハブ
何れも投稿済もしくは現在進行形で翻訳中の記事を翻訳する過程で生まれたハブの翻訳。
題名: 世界に自由を ハブ
原著者:Nykacolaquantum
内容: 世界オカルト連合がヴェールの内外で席巻し、無数の超常組織や地域が滅び去った。魔の手を逃れた者たちは打倒GOCを掲げ、確保収容保護団Security and Containment Protectorate、略称SCPを結成した。