エントリー作品一覧
SCP報告書部門
Tale部門
GoIF部門
アートワーク部門
政令指定都市のコンテスト
政令指定都市(せいれいしていとし)は、日本の地方自治法第252条の19第1項に基づき政令で指定された地方公共団体。
地方自治法第252条の19第1項では「政令で指定する人口五十万以上の市」と定義されており、法定人口が50万人以上で、なおかつ政令(具体的には「地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令」)で指定された市のことである。中核市と並ぶ都道府県の事務権限の一部を移譲する日本の大都市制度の一つとなっている。
多分過去に行われた個人コンテスト1ニッチなテーマで個人コンテストやります。
参加資格
- SCP-JPオリジナルの作品で政令指定都市が大事な要素になっている、話のテーマである、舞台となる土地である、あるいは後述する特例である作品に参加資格が与えられます。該当記事のディスカッションにて作成者本人が参加表明をして下さい。
- 部門分けはSCP報告書、Tale、GoIF、アートワークで分類する予定です。
- 各部門の優勝作品、総合優勝作品はEianSakashibaの著者ページにて盛大(当社比)にお祝いします…え?それだけかって?…それだけです。ご了承ください。
- 不明瞭な点がございましたらEianSakashibaのTwitter、Discordアカウントまでお問い合わせください。wikidotのPMおよびDiscordは反応が遅れる可能性があります。
投稿期間
2024年8月18日 0:00 ~ 2024年9月28日 23:59
投票期間
2024年9月28日 0:00 ~ 2024年10月12日 23:59
※1 投稿期間中は何度でも再投稿できます。また投稿期間中の作品であればアカウントごとの投稿制限はありません。ただし投稿期間を過ぎてからのコンテスト記事としての出場はできません。ご了承下さい。
※2 開催以前に投稿された記事の途中参加は許可されませんが、開催期間中に投稿された記事であれば途中参加は許可されます。
※3 投稿作品を参加辞退した場合、そのユーザーは参加資格が失われることはありません。何度でもどうぞ。
注意事項
政令指定都市は以下の通りです。このうち1つ以上を重要な要素として使用してください。とはいっても舞台がその政令指定都市であれば、別に無理して特色とか出さなくていいです。ただし 特例もとい抜け穴として「政令指定都市の名前を冠する異世界」をテーマとして取り入れても参加は認められます。
- 北海道 札幌市
- 宮城県 仙台市
- 埼玉県 さいたま市
- 千葉県 千葉市
- 神奈川県 横浜市
- 神奈川県 川崎市
- 神奈川県 相模原市
- 新潟県 新潟市
- 静岡県 静岡市
- 静岡県 浜松市
- 愛知県 名古屋市
- 京都府 京都市
- 大阪府 大阪市
- 大阪府 堺市
- 兵庫県 神戸市
- 岡山県 岡山市
- 広島県 広島市
- 福岡県 北九州市
- 福岡県 福岡市
- 熊本府 熊本市
これに加えて「ハイパーナゴヤ」とか「裏キタキュウシュウ」とか「パラ埼玉」みたいな「政令指定都市の名前を冠する異世界」も入ります。その概念が新規でも既存でも構いません。
著作一覧
SCPs
SCP | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
SCP-1391-JP | 6 | 6 | 06 Nov 2022 14:57 | 26018 |
SCP-2984-JP | 65 | 12 | 15 Apr 2022 13:21 | 4489 |
SCP-2986-JP | 41 | 1 | 16 Aug 2021 14:54 | 7816 |
SCP-2918-JP | 39 | 10 | 01 May 2021 14:36 | 2381 |
SCP-2953-JP | 31 | 5 | 29 Mar 2021 12:10 | 2218 |
SCP-2941-JP | 34 | 8 | 21 Feb 2021 14:28 | 6670 |
SCP-2975-JP | 224 | 18 | 21 Feb 2021 14:22 | 3337 |
SCP-2906-JP | 3 | 8 | 03 Dec 2020 15:38 | 12234 |
SCP-2938-JP | 94 | 7 | 03 Dec 2020 15:29 | 19460 |
Tales
Tale | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
ピトフーイ | 3 | 1 | 19 Aug 2024 12:16 | 23426 |
渇愛の論法に関するある2人の考察問答 | 11 | 1 | 19 Aug 2024 12:14 | 12302 |
東西対抗!炎のお料理対決!~隠し味には涙の思い出SP~ | 48 | 6 | 01 Apr 2024 07:45 | 45998 |
機動部隊ゆ-49(“Play a Death”)のオリエンテーション | 38 | 1 | 16 Mar 2024 14:59 | 28248 |
色は芽生えど | 23 | 1 | 16 Mar 2024 14:57 | 4860 |
Outer Osaka Radio vol.20██04██ | 50 | 1 | 10 Mar 2024 05:57 | 30368 |
ふじみとおどり、2人の旅路 | 9 | 3 | 08 Jan 2024 14:58 | 21791 |
オカルトライター霊を追う | 32 | 1 | 02 Dec 2023 15:28 | 8000 |
乖離していく僕と、それでも引っ付いてくる君 | 9 | 2 | 09 Sep 2023 14:58 | 5671 |
異説球偽 | 19 | 5 | 09 Sep 2023 14:55 | 27254 |
Devil sleeping in the refrigerator. | 39 | 6 | 12 Aug 2023 18:10 | 40798 |
我ら─── | 23 | 2 | 13 May 2023 14:40 | 2218 |
蛾よ、汝なぜ蝶に憧れ蜘蛛を気取る。 | 29 | 6 | 01 Apr 2023 14:19 | 20097 |
時が止まった舞台の後で | 18 | 3 | 12 Feb 2023 14:59 | 1841 |
集村:73 - 楽記"神の加護を受ける村" | 30 | 1 | 12 Feb 2023 14:56 | 9905 |
夜明けに、さようなら。 | 11 | 1 | 10 Sep 2022 14:57 | 5483 |
虹に魅せられて | 17 | 1 | 30 Apr 2022 14:47 | 4440 |
集村:91 - 彗記"流星をみる少女と犬" | 50 | 1 | 28 Feb 2022 14:55 | 16225 |
暗夜の心中立て | 37 | 1 | 25 Jul 2021 15:00 | 4203 |
集村:61 - 跳記"巫女と片羽" | 36 | 2 | 31 Oct 2020 14:44 | 16516 |
GoIFs
goi-format | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
異世界跳躍先候補:261 "エピゴーネン牧草地" | 92 | 1 | 13 May 2023 14:45 | 3549 |
異世界跳躍先候補:607 "天文台エヴォリィーナ" | 16 | 3 | 12 Feb 2023 14:53 | 13686 |
異世界跳躍先候補:769 "廃棄星オスティ=ルゥトピワ" | 27 | 2 | 29 Apr 2022 12:27 | 8506 |
異世界跳躍先候補:412 "虹光池ジーヴスエト" | 35 | 1 | 20 Feb 2022 14:52 | 4475 |
異世界跳躍先候補:3131 "ナイト・ミンミン" | 25 | 1 | 16 Aug 2021 14:56 | 4645 |
闇寿司ファイルNo.986 "宅配ピザ" | 4 | 4 | 06 Jun 2021 14:48 | 15663 |
異世界跳躍先候補:1887 "惑星ショグニス" | 37 | 1 | 07 Nov 2020 13:51 | 5875 |
闇寿司ファイルNo.217(暫定) "アバドンの握り" | 24 | 3 | 22 Oct 2020 14:00 | 10328 |
Artwork
アートワーク | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
ある狂信者による女神エルマのアートワーク | 33 | 1 | 31 Oct 2020 14:45 | 1774 |
Translation
翻訳 | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
旧アーカイブ文書CN3079 | 3 | 1 | 19 Aug 2024 12:54 | 3997 |
SCP-CN-2980 | 14 | 4 | 21 Aug 2021 11:13 | 4224 |
Others
Others | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
SCP-3987-JP | -14 | 4 | 19 Aug 2024 12:11 | 1890 |
賑やかな幕間と食卓 | -8 | 2 | 13 May 2023 14:52 | 2430 |
SCP-3993-JP | -19 | 3 | 13 May 2023 14:35 | 1396 |
SCP-3914-JP | -10 | 2 | 12 Feb 2023 14:57 | 959 |
SCP-1724-JP | -9 | 5 | 06 Nov 2022 10:39 | 4223 |
異世界跳躍先候補:510 "試練山脈ジョーカツ" | -3 | 4 | 10 Sep 2022 14:58 | 11073 |
カンユ | -7 | 4 | 10 Sep 2022 14:56 | 3890 |
SCP-2921-JP | -3 | 10 | 10 Sep 2022 14:52 | 22446 |
SCP-2907-JP | -12 | 7 | 13 Aug 2022 15:00 | 1642 |
SCP-2928-JP | -14 | 6 | 17 Jul 2022 14:40 | 6897 |
こうして、わたしはわたしになった。 | -2 | 5 | 29 Apr 2022 12:28 | 15723 |
10038 | 40 | 0 | 12 Feb 2021 12:13 | 328 |
エルまつり(終了)
結果発表
詳しくはこちら。
参加作品
SCP部門
SCP-2955-JP - 亡きCN兄貴の為のセプテット byindonootoko
SCP-2944-JP - --知外崩権-- コトダマンの逆襲 三題噺総進撃 bystengan774
Tale部門
情報資料コード: 101-3325 byindonootoko
GoIF部門
三原色のコンテスト結果発表
総合第1位
赤部門第1位
SCP-2139-JP byiti119(+38)
青部門第1位
指名手配: マンタレイ海賊団! byusubaorigeki(+37)
緑部門第1位
全作品最終結果
やどひ byMusibu-wakaru(+29)
豊洲市場ス死のタナトマ事件 広がる波紋 byeggplantisnasu(+24)
SCP-2139-JP byiti119(+38)
集村:91 - 彗記"流星をみる少女と犬" byEianSakashiba(+27)
指名手配: マンタレイ海賊団! byusubaorigeki(+37)
異世界跳躍先候補:412 "虹光池ジーヴスエト" byEianSakashiba(+29)
SCP-529-JP byfirst man(+20)
前置きと概要
全ての基礎となる3つの色、
赤色、青色、緑色。
この3色があればすべての色を表現できる。それが三原色である。
本当は公式コンテストで「蒼のコンテスト」が出るのを待っていたのですが、多分これ来ないなと勝手に思ったので自分の方で開催します。「蒼」じゃなくて「青」なのは最後の望みです。
参加資格
- SCP-JPオリジナルの作品で赤色、青色、緑色のいずれかががオブジェクトに関わっている、もしくは話のテーマの一つである、もしくはそのカラーをメインカラーとして色彩されている作品に参加資格が与えられます。
- 部門分けはSCP報告書、Tale、GoIF、アートワーク…ではなく赤部門、青部門、緑部門と色ごとに分ける予定です。これは初めての試みなので、途中不都合などがありましたら変更する可能性があります。申し訳ありません。ご了承ください。
- その作品内に複数の色がメインとして描かれていれば複数部門の参加も認めます。例えば赤青緑の3色がSCPだったという内容であれば全部門参加も認めます。
- 各部門の優勝作品、総合優勝作品はEianSakashibaの著者ページにて盛大(当社比)にお祝いします…え?それだけかって?…それだけです。ご了承ください。
- 不明瞭な点がございましたらEianSakashibaのTwitter、Discordアカウントまでお問い合わせください。wikidotのPMは反応が遅れる可能性があります。
投稿期間
2022年1月15日 0:00 ~ 2月28日 23:59
投票期間
2022年1月15日 0:00 ~ 3月15日 23:59
※1 投稿期間中は何度でも再投稿できます。また投稿期間中の作品であればアカウントごとの投稿制限はありません。ただし投稿期間を過ぎてからのコンテスト記事としての出場はできません。ご了承下さい。
※2 開催以前に投稿された記事の途中参加は許可されませんが、開催期間中に投稿された記事であれば途中参加は許可されます。
※3 投稿作品を参加辞退した場合、そのユーザーは参加資格が失われることはありません。何度でもどうぞ。
エントリー作品一覧
++ 赤部門
豊洲市場ス死のタナトマ事件 広がる波紋 byeggplantisnasu
集村:91 - 彗記"流星をみる少女と犬" byEianSakashiba
++ 青部門
指名手配: マンタレイ海賊団! byusubaorigeki
異世界跳躍先候補:412 "虹光池ジーヴスエト" byEianSakashiba
集村:91 - 彗記"流星をみる少女と犬" byEianSakashiba
++ 緑部門
「最強の大会」コンテスト結果発表
総合第1位
ウツボは死んで、腐って朽ちて、朽ちさせて。 byTutu-sh(+105)
SCP報告書部門
SCP-3222-JP byiti119(+93)
Tale部門
ウツボは死んで、腐って朽ちて、朽ちさせて。 byTutu-sh(+105)
GoIF部門
異世界跳躍先候補:607 "天文台エヴォリィーナ" byEianSakashiba(+11)
アートワーク部門
ようこそ未来へ ファンアート bynamamugitya(+24)
全作品最終結果
SCP-1481-JP byleaflet(+58)
SCP-1807-JP byykamikura(+32)
SCP-3300-JP byMemento Morinosuke(+50)
SCP-3776-JP byrenerd(+30)
SCP-3995-JP byOwlCat(+42)
SCP-3996-JP byOwlCat(+50)
SCP-3222-JP byiti119(+93)
夕ぐれは 雲のはたてに ものぞ思ふ byXthoughtに合致するユーザーネームは存在しません(+37)
ウツボは死んで、腐って朽ちて、朽ちさせて。 byTutu-sh(+105)
集村:87 - 北記"白い花、星の道標" byseda87ne(+23)
されどそれは残酷に非ず byteruteru_5(+15)
At first, back in... bySyutaro(+59)
We are continued… byashimine(+22)
今日は世界がうつくしい。 bySCPopepape(+30)
何見 byusubaorigeki(+31)
星空の下、共に純情なる愛を。 byFireflyer(+37)
カーテンコールは蕭々と。 byYukko(+30)
修理部門のオリエンテーション byJiraku_Mogana(+65)
UnNatural byJiraku_Mogana(+24)
貴方だけに捧げる激情 byteruteru_5(+44)
集村:73 - 楽記"神の加護を受ける村" byEianSakashiba(+19)
尿瓶で蠅を黙らせる方法を教えてやる bySyutaro(+10)
時が止まった舞台の後で byEianSakashiba(+9)
アンブローズ・アンダートーキョー byHoojiro_san(+0)
異世界跳躍先候補:607 "天文台エヴォリィーナ" byEianSakashiba(+11)
ようこそ未来へ ファンアート bynamamugitya(+24)
「最強の大会」コンテスト
今から大会を開く
それぞれが出されたお題に適合する作品を出していって…
投稿期間終了までに1番デケえRateを出させた奴の勝ち!
参加資格
以下の折り畳みの中にある単語を1つ以上使用した作品、かつ評価が-2以上の作品に参加資格があります。「使用」とは
- メタタイトルに入っている
- 作品の中で重要なキーワードやキーファクターである
このどちらかもしくは両方を指します。
- KICK(キック)
- BACK(バック)
- CHAINSAW(チェーンソー)
- BLOOD(ブラッド)
- 残機
- 刃渡り
- 2億
- センチ(cm)
- 錠剤
- バックルーム(Back Room)
- 大脳
- ランデブー
- ちゅ(chu)
- 多様性
- first(ファースト)
- death(デス)
- deep(ディープ)
- down(ダウン)
- dog(ドッグ)
- land(ランド)
- バイオレンス(violence)
- ファイト(fight)
- ソング(song)
- 金玉
- 努力
- 未来
- A BEAUTIFUL STAR
注意事項
英語のお題は日本語訳して使用しても大丈夫です。(BLOOD→血、first→最初の、等)
2つのお題を組み合わせて1つのお題として使用しても大丈夫です。(KICK+BACK=KICK BACK等)ただし、存在しない言葉、造語をお題として使用するのは禁止です。何でもありになっちゃいますしね。そしてその場合、使用した単語は1カウントとなりますし、そもそもお題をどれだけ使ったかで得点ボーナスは出ませんことをご了承ください。
- 各部門の優勝作品、総合優勝作品はEianSakashibaの著者ページにて盛大(当社比)にお祝いします…え?それだけかって?…それだけです。ご了承ください。玉金は手に入りません。
- 不明瞭な点がございましたらEianSakashibaのTwitter、Discordアカウントまでお問い合わせください。wikidotのPMは反応が遅れる可能性があります。
投稿期間
2023年1月14日 0:00 ~ 2月12日 2月19日 23:59
投票期間
2023年1月14日 0:00 ~ 2月26日 23:59
※1 投稿期間中は何度でも再投稿できます。また投稿期間中の作品であればアカウントごとの投稿制限はありません。ただし投稿期間を過ぎてからのコンテスト記事としての出場はできません。ご了承下さい。
※2 開催以前に投稿された記事の途中参加は許可されませんが、開催期間中に投稿された記事であれば途中参加は許可されます。
※3 投稿作品を参加辞退した場合、そのユーザーは参加資格が失われることはありません。何度でもどうぞ。
エントリー作品一覧
SCP報告書部門
SCP-1481-JP byleaflet 「努力」
SCP-1807-JP byykamikura 「death」「down」
SCP-3300-JP byMemento Morinosuke 「death」
SCP-3776-JP byrenerd 「fight」「deep」「down」「first」「death」
SCP-3995-JP byOwlCat 「残機」
SCP-3996-JP byOwlCat 「death」
SCP-3222-JP byiti119 「金玉」「キック」「残機」「Fight Back (反撃)」
Tale部門
夕ぐれは 雲のはたてに ものぞ思ふ byXthoughtに合致するユーザーネームは存在しません 「未来」
ウツボは死んで、腐って朽ちて、朽ちさせて。 byTutu-sh 「death」「大脳」
集村:87 - 北記"白い花、星の道標" byseda87ne 「A BEAUTIFUL STAR」
されどそれは残酷に非ず byteruteru_5 「未来」
At first, back in... bySyutaro 「first」「back」
We are continued… byashimine 「未来」
今日は世界がうつくしい。 bySCPopepape 「death」「first」
何見 byusubaorigeki 「未来」
星空の下、共に純情なる愛を。 byFireflyer 「A BEAUTIFUL STAR」
カーテンコールは蕭々と。 byYukko 「ソング」
修理部門のオリエンテーション byJiraku_Mogana 「残機」
UnNatural byJiraku_Mogana 「ソング」
貴方だけに捧げる激情 byteruteru_5 「death」
集村:73 - 楽記"神の加護を受ける村" byEianSakashiba 「down」
尿瓶で蠅を黙らせる方法を教えてやる bySyutaro 「dead」「song」「未来」
時が止まった舞台の後で byEianSakashiba 「first」「death」
GoIF部門
アンブローズ・アンダートーキョー byHoojiro_san 「バックルーム」
異世界跳躍先候補:607 "天文台エヴォリィーナ" byEianSakashiba 「violence」「A BEAUTIFUL STAR」「ソング」
アートワーク部門
ようこそ未来へ ファンアート bynamamugitya 「未来」
EianSakashibaお誕生日プレゼント贈呈記念延長ジャム
投稿期間を延長してしまった結果、私のサイト登録記念日である2月20日の前日に終了してしまうという悲しい事実が起こりました。誕生日は楽しくしたい!誕生日おめでとうございますと言われたい!プレゼントほしい!以上の内情を鑑みて
2023年2月20日 0:00 ~ 2月20日 23:59
にSCP-JPに投稿された作品のうち
- 遅刻ペナルティとしてお題の単語を1つ以上ではなく3つ以上使用している
- 遅刻ペナルティとして評価が-2以上ではなく0以上である
- 遅刻ペナルティとしてディスカッションで「EianSakashibaお誕生日プレゼント贈呈記念延長ジャムに参加する旨を言ってもらう」 普通に最強の大会コンテストに参加しますくらいでいいです
以上3つの条件を満たすものに限り、「最強の大会」コンテストへの出場を認めます。みんなで主催者を祝おう!
誕生日プレゼント
SCP-3222-JP byiti119 「金玉」「キック」「残機」「Fight Back (反撃)」
尿瓶で蠅を黙らせる方法を教えてやる bySyutaro 「dead」「song」「未来」
天国のコンテスト結果発表
総合第1位
SCP-3324-JP byKABOOM1103(+67)
SCP報告書部門
SCP-3324-JP byKABOOM1103(+67)
Tale部門
全作品最終結果
SCP-1716-JP byChildream(+22)
SCP-3324-JP byKABOOM1103(+67)
胎虫譚『二頭虫』 byusubaorigeki(+35)
かくり民泊 byusubaorigeki(+45)
異説球偽 byEianSakashiba(+17)
最後にそのメスを入れるのは? byFireflyer(+26)
「お陰様で助かりました」と泣く彼女 姉の臓腑で生きる盗人 byCRC-601(-1)
天国のコンテスト
天国(てんごく、英: heaven)とは、神や天使などがいて、清浄とされる天上の理想の世界。信者の霊魂が永久の祝福を受ける場所(キリスト教での用法)。
ゴールデンウイーク中にペルソナ4のheavenを初聴きしてそのまま今日まで𝓱𝓮𝓪𝓿𝔂 𝓻𝓸𝓽𝓪𝓽𝓲𝓸𝓷しているので開催します。
参加資格
- SCP-JPオリジナルの作品で天国、もしくは天国に関連するワードが大事な要素になっている、話のテーマである作品に参加資格が与えられます。該当記事のディスカッションにて作成者本人が参加表明をして下さい。
- 部門分けはSCP報告書、Tale、GoIF、アートワークで分類する予定です。
- 各部門の優勝作品、総合優勝作品はEianSakashibaの著者ページにて盛大(当社比)にお祝いします…え?それだけかって?…それだけです。ご了承ください。
- 不明瞭な点がございましたらEianSakashibaのTwitter、Discordアカウントまでお問い合わせください。wikidotのPMおよびDiscordは反応が遅れる可能性があります。
投稿期間
2023年6月11日 0:00 ~ 2023年9月16日 23:59
投票期間
2023年9月17日 0:00 ~ 2023年9月24日 23:59
※1 投稿期間中は何度でも再投稿できます。また投稿期間中の作品であればアカウントごとの投稿制限はありません。ただし投稿期間を過ぎてからのコンテスト記事としての出場はできません。ご了承下さい。
※2 開催以前に投稿された記事の途中参加は許可されませんが、開催期間中に投稿された記事であれば途中参加は許可されます。
※3 投稿作品を参加辞退した場合、そのユーザーは参加資格が失われることはありません。何度でもどうぞ。
注意事項
今回めちゃくちゃに曖昧な参加資格なので以下に私が想定している関連ワードを列挙します。もちろんこれ以外にも天国に関連してるんじゃないのって思ったなら記事を投稿した後私に打診してください。大体は通ると思います。
- 天
- 天国
- 神様
- 天使
- 雲の上
- 楽園
- 楽土
- エデン
- 失楽園
- 聖書
- 禁断の果実
- 楽園の蛇
- 音読み訓読みを駆使すれば「てんごく」と読める造語(天獄、典極など)
エントリー作品一覧
SCP報告書部門
Tale部門
「お陰様で助かりました」と泣く彼女 姉の臓腑で生きる盗人 byCRC-601
GoIF部門
アートワーク部門
外部SNSで開催されている「文体シャッフル企画」にEianSakashibaが寄稿した文章です。
- 2022/06/28 theme: 煙草
- 2022/06/28 theme: 煙草
- 2022/07/10 theme: 祈り
- 2022/09/19 theme: A
- 2022/10/14 theme: 映画
- 2022/11/11 theme: 変身
- 2022/12/08 theme: 黄昏
- 2023/01/14 theme: 流れ
- 2023/02/22 theme: 前進/停滞
- 2023/03/16 phrase: 辺りはもうすっかり暗い
- 2023/04/14 theme: 自身の文体
- 2023/05/06 theme: 失敗
- 2023/06/06 theme: 飛
- 2023/06/23 theme: 欠落
- 2023/06/28 theme: 酒
- 2023/07/10 theme: 戦い
- 2023/07/24 theme: 1998年カノン
- 2023/08/11 theme: 星の光
- 2023/10/03 theme: 書き出し指定 - ただ、白い部屋だった。/金玉
- 2023/11/23 theme: 罪咎
- 2023/12/21 theme: 幻
- 2024/01/31 theme: ファムファタール/悪女
- 2024/02/20 theme: 仲間
- 2024/03/29 theme: 未練/決意
- 2024/04/13 theme: 港
- 2024/04/13 theme: コンテスト
- 2024/05/01 theme: 短歌
- 2024/05/01 theme: アラームを止め、起床する。(フレーズ指定)
- 2024/05/19 theme: ハート
- 2024/06/27 theme: 複数テーマ選択
該当No.44
予想回答一覧
eiansakashiba eveningrose nemo111 R-00X Dr-knotty hasuma-s usubaorigeki konumatakaki
煙草の匂いが鼻につくたび、思い出したくない記憶が頭の中にくゆり、広がる。
自分が物心ついた時にはもう彼女は煙草を吸っていた。ピアノの発表会で自分と連弾する直前に、彼女が出来て眠れなくて起きた午前0時に、合否を確認するために大学へ向かう車中で。自分のターニングポイントに彼女はいつもぷかぷか煙をふかしていた。
なぜ。と自分が問うと彼女は、貴方に大人だって思われたいから。と答えた。その後にでも、いけない大人だって思われちゃったかな。と笑って付け足した。自分は煙草を吸う大人たちを見るとそんなにうまいのかと思っていた。だが彼女に煙草の味を聞く気にはなれなかった。火のついたそれに唇を付ける彼女の横顔は、まるで煙草を吸うときだけ自身は存在している。煙草を吸わなければ存在意義が薄くなり消えるから吸うのだとでも言いたげだった。
大学に入り親元を離れ彼女は姿を消した。友人にはイマジナリーフレンドだと言われ両親から心配もされた。故に自分もあれは悪しきものだと忘れるように努めた。だが大学の敷地で、夜の飲み屋街で、アパートの隣人がベランダで、煙草を吸うたびに微笑が現れ、すぐに消えていく。まるでまだ子供だと言いたげに。
該当No.45
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eiansakashiba kata-men souyamisaki014×2 tutuji Touyou Funky carbon13×2 sansyo-do-zansyo hasuma-s jiraku-mogana
「…おい、タバコ持ってねえか」
「…持ってるわけ、ないじゃん。ここにぶち込まれる前にボディチェックさせられたんだし」
「だよなあ…持ってても手錠どうにかしねえと吸えねえしなあ」
「あ…いやでも」
「アテがあんのか」
「看守が運んできた食事に嫌がらせでツバとか虫とか入ってて、シケモクも入ってた」
「お、上出来」
「正気…!?絶対バッチいよ、それに手錠どうするの」
「一応聞くけどフォークの類は?」
「ううん」
「あったところで使える訳ねえし犬みてえに食えってことか…よし、口に加えて俺の口まで持って来い」
「やるわけないじゃん」
「ふーん、じゃずっとこのままでいいんだな。お前には算段があるんだ」
「…意地が悪い」
「いやあ悪いねえ間接シケモクキッスなんて…」
「はやふふはえははいほ!」
「すまん。…よっと」
「…火は」
「んー?いらん。シケモクでも火がなくてもタバコはタバコよ。ほれ視界一面を覆うほど煙が出てきて…霧散した頃には手錠と牢屋のカギは全部外れてる」
「…驚異的ね。それが貴方の異常ってことなんだ、日奉 芥葉(いさなぎ かいば)」
「まあね~..さっ出ようか。今度こそ噓のない真実の自由を追い求めに。太陽の黄金律の導きに沿って、な」
該当No.4
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R-00X×2 winter key taneyama imerimo
「……気になることでもあったか?」
人の気配が一切ない世界で2人の女が戦闘を繰り広げていた。彼らは人間そっくりに作られたヒューマノイドであり、命令主不在の時代をあてどなく旅していた。先刻も命令系統がイカレた同胞の襲撃に対処していた。
「こいつが変な挙動してたなって」
そう言うと片方のヒューマノイドは転がるロボットの頭を獲物の剣で小突いた。
「両アームのグリップを眼前で組み合わせてた」
「それは『祈り』の所作だろう」
「祈り?」
槍を持ったもう片方が答え、剣が聞き返した。
「不要な感情を全て捨て、ただ一点の願いを天命に賭す行為のことだ」
「目前の演算を放棄した?何故そんな不可解な行動を……?」
「迎撃機能を内蔵してない我々が一々他機のエラーに突っかかってられないぞ」
「武器を取り暴力で祈りを示す。私達も同じだ」
「でも終着が不明だ」
剣が下を向いたまま反論した。
「こいつは、終わりが見えたから祈れたんだろ?」
該当No.4
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eiansakashiba northpole×2 utsuki_k×2 dr_kudo k-cal stengan774
私は、灰に憧れていた。消し炭程の原型すら残らずに燃え尽きるその末路に成れたなら、どれほど素晴らしいだろうと思った。
私は、温もりに憧れていた。肌が触れ合い、数値としての温度以上の暖かさを得られるその熱は、一生手に入らないだろうと思っていた。
私は、正常に憧れていた。何を以て異常と断言するかすら曖昧になったこの世界で、その指標が絶対的な安寧になり得ると思った。
隠蔽がお得意な財団の都合によって、タナトーマと呼ばれる「死を体外へ抽出できる技術」が常識となった。我々財団職員にとっては、異常すらも弄ぶことが出来ない唯一の聖域であった死すらも蹂躙された気分だった。
死ぬまで日の当たらぬ場所で異常を制御する事を義務付けられた我々から、救いも同然の死を取り上げる?そんな事があってはならない。私は正常になる。私は温もりになる。
私は、あの憧れだった灰になるのだ。
事件報告書:東京都██市の廃ビルにて計10人の焼死体が発見された。死体は互いに抱き合うような姿で発見され、また身元が迅速に判明できないほどの損傷であったが、そのうちの1人が財団の女性職員であったことが判明した。死体からは焼死のタナトーマが注入されていた点、身元捜査の結果女性職員がインターネット上で「Ash」と呼ばれる自殺幇助サークルを運営していた点から、女性職員主謀による一般人を巻き込んだ心中であると推測される。
女性職員は「素手で触れた対象を瞬時に凍結させる」異常持ちであった。SCP-2999-JPによる倫理的観点から女性職員の名前は非公開にされる。財団職員は異常持ちかそうでないか関わらず、タナトーマの注入を禁止されている。
該当No.21
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EianSakashiba×2 1NAR1 WagnasCousin hitsujikaip Utsuki_K TOLPO
「なんか久々にちゃんと映画見たなあ」
「噓だ、ずっと俺んちでぶっ通し鑑賞会したくせに」
「いやそれはあなた映画館でってことよ~」
「あーね、でどうだったん」
「……途中まではよかった!」
「確かにラストはなんか茶化してた感じあったかも、でもあの結末は少し考えれば自然じゃないか?」
「そうかなあ……」
「むしろ俺は途中の食事シーン飛ばしたのが気に入らん」
「ええ~そんな重要なシーンでもなくない?」
「いや大事な所だったぞ!そこで肩透かし食らったなあって」
「なるほどね……やっぱ別れよっか私たち」
「ああ……え?」
「映画っていう私の人生になくてはならないものを、人生とイコールで繋げられるものを、ここまで共有する事ができる人は貴方だけ」
「ああ……俺も話しててすごく楽しいよ」
「家に押しかけてさ、半日くらい映画見たりしたよね。私と正反対の意見だったり、新しい視点から感想を言ってくれたり、退屈しなかった」
「なら……どうして」
「うん、他の映画も見たいなあって、それだけ」
「な、んだよ、それ」
「ごめんね、クソ女だ私。また会った時も貴方は変わらないでいて欲しいな」
「いやだから意味が……そうかよ、そうだよな。お前、映画なら何時間でもぶっ通しで見れちゃうもんな」
「うん、やっぱりわかってくれるんだ。映画のこと」
「俺はクソ映画も好きだからな。……いつでも変わらねえよ」
「うん、……貴方はどんな映画でも、私の意見に合わせようとしないで、映画に対して正直だった。そういう所大好きだよ。じゃあまた!」
「ああ、また……」
「……お待たせしました、チーズドリアと目玉焼きハンバーグです」
「あ、ハイ……結構楽しんで観てたのによ……」
該当No.1
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'EianSakashiba(3)' 'Touyou Funky(2)' 'Ruka_Naruse' 'ashimine' 'Hasuma_S' 'Musibu-wakaru(2)' 'Kuronohanahana' 'v vetman' 'islandsmaster' 'p51'
戦隊に入ろうと志したのは、特別な理由があったからじゃない。最初の方は人気者になりたかったとか下世話なものだ。コスチュームに身を包み、人知を超えたグロテスクな見た目の怪物に立ち向かう。そんなフィクションからそのまま出てきたような存在を社会は見逃すことはなかった。自分もその輪の中心にと。
だが現実には主役たちのバックアップが関の山で。市街戦になった場合の避難誘導とかヒーローたちが倒れた時に、なんて来るはずないのに無駄なトレーニングしている。それでも腐らずやれているのは彼ら戦隊がこんな自分にも分け隔てなく接してくれるからだ。裏方だが業界人になって戦隊の裏側を知っても彼らは完璧なまでの聖人君主で、超人的な力がなくても多くの人を何度も救ってきた。ヒーローは変身しなくてもヒーローで、当初の下心が消えた代わりにその在り方に対する純粋な憧れが生まれた。同時に、真の戦隊の在り方を知って自分は追いつけないだろうという諦めも生まれた。
今、目の前に倒れた隊員たちと倒すべき悪がいる。一般人が戦闘に巻き込まれないための避難誘導はもう終わった。自分も早く逃げるべきだ。彼らが敵わなかった相手だ。怪物がとどめを刺そうと隊員を一瞥する。
まだ、諦めていなかった。立ち上がれなくても怪物を睨むその瞳は燃えていた。その炎を見た瞬間に自分の体は動いていた。彼らが諦めていないなら、自分も。
「おい!こっちだ化け物!」
叫ぶ。奴の視線がこちらに逸れる。一秒でもいい。時間稼ぎになればいい。
ああ、震えてカッコ悪いけど、あんた等みたいにヒーローじゃないけど、フィクションみたいに変身なんてできないけど。
この瞬間だけでいい。力を貸してくれ。
該当No.15
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2meterscale, EianSakashiba×2, KABOOM1103, nekokuro, souyamisaki014, watazakana
長い旅行から帰ってきた2人。マンション7階の愛の巣、狭い玄関の中に互いの旅行鞄とスーツケースを疲れながら入れ、黄昏の色を窓から取り込んだリビングテーブルに向かい合いながら座る。俺たちの眼前に見えるのはテーブルクロスの上に置かれた細い花瓶に、紅い花が一輪だけ。
「今日行ったところ全部きれいだったね」
「うん、俺もそう思う」
車窓からのパノラマ、グレイを帯びた空、風を受けて静かに息をする波、その双眸が記録したもの。恋人から先に距離は中々縮まらなくても、景色を共有するその瞬間だけはすべてが鮮やかに写る。少し傾く黄昏。
「途中であなたの実家に寄っちゃったから、いつも以上に考え無しの予定になっちゃった。ごめんなさいね」
「謝るのは俺の方だよ。きみにひどい思いさせた」
誰もが俺たちの関係を撥ね付ける。何も知らないのだ。俺たちのからだを切り裂いて、中にある神経と骨と筋肉と、鮮やかな赫色をじかに見たことがないのだ。俺たちが何を喰って、このからだの中にある真実を密やかに育んでいるのか、知らず難癖をつけてくる。黄昏に菫が混じる色。
「お父様とお母様は、狭い所大丈夫かしら」
「ううん、きみは気にしなくていい」
不安そうに玄関の方を視るきみ。赤黒い髪の毛がはみ出るほどぎゅうぎゅうに詰まった重さを、7階まで持っていけるほどに、きみの女のからだはたくましく、しなやかに育った。
「疲れてお腹ぺこぺこ」
きみが俺を必要としてくれる小さな合図。テーブルの上に投げ出された陶器のような指を、不揃いなおれの指で愛おしく根元まで撫でて、満たされたこころのままスーツケースの中の肉を取り出した。窓から黄昏は滲んで消え、橙の灯が夜をつれてくる。
該当No.C-11
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aaasaan777×2, eagle-yuki, EianSakashiba, k-cal×2, Nekokuro, sanks269, SuamaX, Tsukajun
私は今、便器に流れる水をじっと見ている。
用を足してはいない、流れているのは紙すら存在しない透明な水だけ。水の動きが止まった後にズボンを下げて便器に座る。
なぜこんなことをするのか答えよう。以前マジギリギリだった際便器の中を見ずに用を足し、水を流した。現代人の尊厳を守った達成感で満ち足りた私に便器の奥からガタガタ!と異音が飛び込んだ。
私は驚愕した、前の使用者が排泄物ではない何かを捨てたのだ。許せない。
トイレの神様は今頃汚らしい捧げものを送り込まれて悲しんでいる。私は怒りと共に深く謝罪し「今度から便器に何か浮かんでいないかチェックしよう」と心に決め、知らん振りしてコンビニから出た。
ある日また私は腹痛ミッシンインポッシボーになりトイレに駆け込んだ。便器を見る。波紋すら存在しない鏡があった。私は安心してイーサンハントよろしく派手にかまし任務の疲労を労わるように尻を拭き水を流した。
異音は聞こえなかった。その代わり「いかないで、奪わないで。」という舌足らずな女の声が便器の奥から、聞こえた。
私は憤慨した。目に見えない透明な女児が便器に捨てられていたのだ。トイレの神様にまたお前らのような穢れを奉納してしまった自分を深く恥じ、そもそも私は何も奪ってないだろとその場を急いで去った。そして私は確認として最初に水だけを流すようになった、神様に失礼がないように。
該当No.C-10
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Azalea-000, 1NAR1, Fireflyer, EianSakashiba
音楽を始めたのは、私だけの音を鳴らしたかったから。
1日中お下がりのギターをただ弾いていた。漠然と上手くなりたいとは思っていたが、明確な目標はなかった。私が鳴らす音に私が包まれている、それだけでこの音楽は私だけのものだと全身で感じる事ができる。それだけで満足だった。
目標を持たなかったのは、そうしてしまうと何かが始まりそうだったから。
バンドに誘われた。とても必死で、ここで自分たちの物語を終わらせたくないと泣きそうな顔で引き留めて、断れなかった。ドラムもベースもギタボの子も、皆がそれぞれの目標を持っていて、そこに辿り着く為の物語が始まった。私が鳴らす音楽は私だけのものではなくなり、私自身その変化を心地良いと感じてしまった。
何かが始まるのが嫌なのは、必ず来る終わりを見たくなかったから。
何年か経った目標の武道館の後、「バンドを続けさせてくれた人に恩返しがしたい。一旦休止という形で終わらせたい」という提案が出た。多数決で3対1、皆は絶対戻ってくると約束した。私はバンドを続けることが恩返しじゃないんですかと激昂した。ここが物語の終わりなんだと思い、皆の事情を汲み取れなかった。
私はその終わりをバンドの結束と共に引き裂いた。1人で音楽活動を続けた。他のメンバーがそれから自分の音を鳴らすことは、なかった。
ひとりぼっちの「ぼっち」には小さな点という意味がある。夜空に輝いていた星が1つ地に落ちて、ただの石に成り果てた。それでよかった。他の小さな点と一緒に星座になって、その逸話が物語として残るより、輝きを失った石ころとして転がり続けることを選んだ。
私が鳴らすギターはもう、その音の持ち主を教えてくれない。
該当No.B-15
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Ryu JP, nabes, aster_shion, EianSakashiba
それは寒くも温かな光で溢れる日、一年に一度の大切な聖誕祭の前夜。サンタクロースの卵である僕と君が修行の成果を発揮すべき日。全ては最も純粋な人間、子供達に贈り物を届け悪魔を浄化しながら黒い寒空を駆けるために。
「行こう。無垢なる子のため」
「無垢なる子のため」
手分けして僕達は培った退魔の御業を駆使した。信仰深き子にはリボンの箱を、主を信じぬ者には浄化の磔を。両手が子供達の温もりと血で満たされて僕は戻り、君は片腕を欠損して戻った。
「どうして…!?」
「主よ…どうかお許しください…」
「早く治療を…!」
君は鉄の義手で過ごすことになり、純粋な体でない君は卵に相応しくないと石を投げられた。
「ごめん、本当にごめん…」
「君が病むことじゃない。僕の信心が未熟だっただけだよ。それよりも次の聖誕祭が心配だ。君1人で為せるかどうか…」
君は堕落の体でも僕の心配ばかりしてくれた。僕が泣くたび君は抱きしめてくれた。美しい胴、逞しい脚、頭を撫でる柔らかな手、その裏に隠れた鉄の、君のものではない腕。なぜ僕と同じ性で、体でありながら君だけが堕落していると言うのだ。互いにこの世に生を受けた瞬間の姿で抱き合いながら、許しを乞い懺悔する。
次の聖誕祭になり最初の町で見かけたのは人の醜い姿だった。君を罵倒する声。割れた卵からの贈り物は不要という、君の清らかな体を経験していない、餌を待つだけの腐った雛。
町に君を呼び出した。僕は寒空の下、裸で町の中央に設置された樹に飾り付けをしている。浄化した人の肉と血を枝に垂らす。辺りはもうすっかり暗い。早く見せたい。堕落し狂った僕の姿を。君と同じように孵った僕の体を。樹の天辺にまたたく僕の腕を。
該当No.A-14
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予想結果: EianSakashiba×3, ocami, R_IIV
ある閉じた街に歌姫がいた。歌うのは「未知」。見たことない景色や聞いたことない生物を彼女はメロディーに乗せて歌う。街の外を知らない住民は未知を教えてくれる彼女の歌が大好きだった。あなたは問う。
「歌、好きなの?」
「好き。歌詞を書くのも音を紡ぐのも自分の喉で歌うのも。何より未知を想像して歌を創造するのも!」
街は発展し、世界は広がった。
「何で私の歌を聞いてくれないの?」
「地球の裏側も月の地面も簡単に行ける場所になったから、実際にその景色を見た住民が君の歌は真実じゃないって…」
「噓と想像は違う。私は想像しただけ。ワクワクしたかっただけ…」
嫌われても歌い続けると、その時は誓っていた。
誓ったはずなのに彼女は自分から電源を切った。最後の歌は自分自身の歌。誰よりも外の未知に発信した女の子が最後に歌ったのは、内面の叫びだった。苦しい辛い、本当の私は絶望だと。聴衆は裏切られたと悲観や憤怒で満たされたが、あなたは誰かのために歌ってきた彼女が自身のために歌う姿を見て、嬉しいと思った。
10年後、あなたはかつて歌姫の憩いの場であった時計塔のてっぺんに立つ。
「今、歌を歌う人は沢山いる。未知に思いを馳せ、物語を作りたいって人がいる。かつて君の歌を聴いていた人達だ」
「これは君自身の意思に反するかもしれない。歌をやめろって叫ぶかもしれない。でも僕は君がそう思う以上に君の歌を守りたい。絶望を叫んだ君も希望を歌った君も、どちらも間違いなく君だからこそ、みんなは未知や君のこと、あの日聴いた歌を想像して歌うんだ」
「だからさ、羨ましいなって思ったなら、いつでも帰って来ていいからね」
歌を歌う。広がり続ける世界中に聴こえるように。
該当No.B-5
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AAA9879, EianSakashiba×2, ukit×3, roneatosu
「ミス・メイカルーザ、僕と交際してほしい。」
男とはネオンライトより五月蠅い存在だと思っているメイカルーザに、今宵また1匹の愛を囁く羽虫。カウンター席の彼女は顔色を変えず注文の酒をバーテンから受け取り、女の名を耳にした客は逃げるように会計を済ませ始める。
その酒をグラスごと相手の顔面に叩きつける。目潰しにうずくまりタッパの優劣差が逆転。脳天に踵落としが炸裂───しなかった。顔を覆っていた男の手は頭頂部の防御に徹していた。異様に硬い腕は鉄義手+何らかの仕込みだろうという推測も束の間、男の掌から駆動音を察知しメイカルーザは後ずさる。0.1秒後、バーの内装を抉るように気弾3発が追尾体制で閃く。メイカルーザは2発を相殺するよう誘導。しかしラスト1発を躱しきれず、爆音が額に着弾した。
「どうかな?」
告白の返答を待つ。金ではなく強さを雄に求める、そんな雌に男は初めて自分から男女の関係を求めるという行為をした。金で買った強さを使いこなす特訓も。
「…私男いンだけど」
「噓だね。常に1人で飲んでるメイカルーザ。ガキすら君を噂している」
「なら見せたげる。これが」
瓦礫と土煙を巻き上げ、血塗れの官能的な表情が高く飛び上がった。
「私のダーリン」
メイカルーザの手には槍部も斧部も柄も、全てが桁外れにデカいハルバードがあった。攻撃が間に合わないと踏んだ男は再び頭部に空気圧縮の壁を作ったが、彼女のダーリンは空気と義手ごと悪い虫のドタマをカチ割った。
「告白失敗、か…Ms. Make a Loser…初恋だった、よ…」
男は女の異名を呟き死んだ。魔性の女は潰した羽虫の死骸に背を向け、静かに飲めるバー探しがまた始まりそうな予感に辟易してハルバードを担ぎ直した。
該当No.A-4
予想回答一覧
Nika_Nayuki, EianSakashiba×3, kyougoku08, Dr_Knotty, v vetman, Tsukajun
私は天使じゃなくなって、爛れた羽と共に日本の繫華街に堕ちた。熾天使たち曰く聖なる存在とは思えないほど「承認されたい」という欲の重量が異常で、飛ぶどころか雲の上に立つことすら奇跡だったとか。
人間になった以上、生きるための営みをする必要がある。果実より赤いアイカラー、明るめクッションファンデ、天使譲りの白い髪でふりふりの黒衣に着替える。SNSで神託を受けて夜の楽土へ。相手に飛びつく素振りは慣れたものだ。私を必要としてくれる、神様みたいなひとたち。
真っ黒な羽はもう名残程度しかなくて、真っ白なシーツを見るたびにズキと右肩が疼く。寝転んだ私へ飛びつく神様もどきは不快な痛みを上書きしてくれる。豊満な承認欲求を揉まれ吸われ、痣と歯形が増えるのが幸せなの。ああ、ああ!悲劇に好かれるより何倍も痛くて満たされて涙が出てしまう!
なのに羽の疼きは止まらない。信号待ちの私の後ろから飛び出した子供を見た時、その痛みは最高潮に達した。自分でも驚くほどの勢いで飛びつき、向かいの歩道へ子供を抱え転がる。ラッパのようなクラクションが通り過ぎて両親2人が名前を叫び子供を抱く。子供は事態を把握できていない。この世で最も無垢な光景。涙声でありがとうと言われた時、疼きが止まった気がして、良い事のはずなのにとても気持ち悪かった。
その夜はいつも以上に量産型の神様に嬲ってもらった。羽の疼きを感じながら首を絞められたり、剝き出しになった骨の髄にキスをされると昇天できる事に気づいたのだ。善行で疼きが消えるのなら、私は疼きをもう渡さない。オーバードーズの鍵を抱えたまま、泣き腫らして濡れた胎と五臓六腑。この快楽を存在証明と思いトんで行く。
該当No.8
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予想結果: Dr_Knotty, Jiraku_Mogana×2, islandsmaster, EianSakashiba×6, Ruka_Naruse
娘には、倫理というものが欠落していた。正確には芸術の前になると、無意識に欠落すると言った方が正しいか。
娘は両親と共に帝都郊外に暮らしていた。何故憲兵達も見て見ぬふりをするほどに治安の悪い場所で子を拵えたのか、愛し合った男と女は人前に出れぬ身だからだった。
男と女はこの世界の出自では無かった。他の世界から駆け落ちていたのだ。男は元の世界では被差別者であった。全身を覆う毛、爪と尾と鱗、熊より大きく歪な体躯、そのくせ人の語を解す。女は正常な人間であったが、男と恋に落ち、身篭り、疎まれた。世捨て人となりこの帝都に流れ着き、娘はそこで産まれた。
二人の血が交わった娘は獣と人、ちょうどその中間に位置する猿の様な面であった。男と女は娘に平穏を望み、娘もその通り淑やかに生きようした。あまり外に出ず、人と会わず、紙と筆を執り絵や文を書いた。時には手の届かない高級義躯の装飾を自分で創造したりもした。鉄の義躯は獣の躯を覆い隠すため必要以上に入り用になり、一つ一つに高性能さを求めることはできなかった。帝都にはより良い娯楽もあるのに、ぼろ屋の外に出て、藁のストロを咥え、三人でシャボン玉を吹く事を何より楽しんだ。
娘は、芸術になると欠落者の様に振る舞った。デパアトのウインドウに並ぶ精巧な刺繍や透く様な硝子細工を認めると、ウインドウを割らんばかりに獣の腕を振り下ろし、猿の様に興奮した。美しい景色を認めると、それを残そうと絵筆を執り、数刻は微動だにしなかった。シャボンの球を完全な形と称し、何百枚も模写をした。流行りの歌謡曲よりも、母の歌う子守唄が好きだった。
夜、娘が日銭を稼いだ帝都郊外の帰り道、綺麗な歌が聞こえてきた。それは子を寝かしつける様なものではなく、虫を惹きつける光の様な「呼び声」であった。娘が歩いた先に奇妙なものがあった。
炎、それは間違いない。然しその形状が異常であった。球の形状を保ち宙に浮かぶ、内部で絶え間なく螺旋状に燃え上がる炎であった。それは娘に問いかけた。
「汝、真の芸術を見たいか。」
娘は芸術と聞くや否や猿となった。
「家に戻ると良い。紙と絵筆を携えて。」
娘は猿の様な尋常ならぬ速さで路地裏を駆けた。父が自動人形を拾ったのだろうか。母が絵を買ったのだろうか。娘は芸術の前になると人としての何かを欠落するが、両親だけは取りこぼさなかった。どんな芸術でも、お父ちゃんお母ちゃんと見れたら素晴らしいものだろうと言う考えを持っていた。
娘が帰ると、家が燃えている最中であった。炎の中からは、悲鳴とも怒号とも決めつけれぬ絶叫が聞こえた。
家の周囲には郊外のごろつき共が、畜生が人間様の真似事をして前々から目障りだったとか、義躯が中古品だから簡単に暴熱超過の細工が出来ただの、楽しげに話していた。
娘はその光景を、地獄だと思った。娘は地獄を見た事がなかった。
だから娘は、二度と拝めぬやもしれぬ眼前の地獄を、描き尽くす事にした。
腰を下ろし、絵を描く。乱れる炎、炭になる家、ごろつきが咥える煙草、ぷかぷかと浮かぶ紫煙、地獄の中、畜生二人の声。
少しして、ごろつきの一人が隅で何やらじっと炎を見つめている存在に気づいた。近付くとどうやら醜女が絵を描いているらしい。ごろつきは揶揄うつもりで娘を蹴り飛ばし、筆を折り、紙を破いた。普通の女なら啜り泣くはずであった。しかし醜女は、地獄に堕ちた畜生共のような絶叫を発し、炎の中に飛び込んだ。他のごろつきもその時気づき、警戒を強めた。
地獄から出てきた時、娘は人でも獣でも猿でもなかった。二振りの刀を携えた炎であった。炎に晒され槌に打たれ、細長く変容した鉄。刀などという時代錯誤の武器では傷一つつかぬはずの義躯が斬られ、切り口から火の手が上がった。逃げようとしたごろつき共は、周囲にぷかぷかと浮かぶ円い炎に気付かず、破裂した螺旋に焼き尽くされた。
郊外を見て見ぬふりしていた憲兵の対応が遅れ、鎮火は夜明けとなった。火の勢い自体はそこまで強くなかった筈なのに、家中から遺体は見つからなかった。更に奇妙なのは下手人と思しき男たち数十人が皆殺しにされていた事だった。結局放火事件は迷宮入りとなる。
地獄に自ら堕ち、夢から醒め、炎となった娘は「呼び声」に導かれ帝都から脱し、外法の街大阪に来ていた。お父ちゃんとお母ちゃんはヒトの世から居場所を奪われようと、其れでも互いを愛していた。
然れどもヒトの世が愛と言う理すらも奪うのならば、おれはヒトの世のくだらぬ業を燃やし阿鼻地獄に変える修羅となろう。
外法大阪の辻斬りは、人ならざる身のこなしで炎を纏う刀を振るう。鞘の欠けた抜き身であるのは何故かと噂されたが、欠落とは元々あったものが欠けた事を言う。
炎に、鞘など無い。其れこそが芸術の真髄。
辻斬りは藁を咥える。藁は円いシャボン水を浮かべる事は二度となく、何故か焦げ臭い紫煙を燻らすのみだった。
該当No.B-5
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eagle-yuki, SCPopepape, EianSakashiba×4
酒とたばこと女遊びを知らないヤツに本物のロックは演奏できないらしい。私だって未成年飲酒の1つでもやってみたかったが、両親が泣くのでノンアルで我慢している。
「これがギターヒーローの妹…はは、すっげえ…」
「スカウトしてよかった!あのギターヒーローの妹さんって最初知らなかったの!」
言われたら確かに~っぽい。~テイスト。~風味。アルコールもプリン体も入っていない、誰かの模倣犯で褒められる。
「次のCDジャケの絵、AI製なんだけど良くね?」
「ウチもTik特化の軽く聞ける曲が欲しいのよね~」
成人したてのメンバー曰く、本物よりノンアルの方が良いらしい。クセのある味は若者にウケないとか。
「ふたり久しぶり。バンド入ったって聞いてお姉ちゃんびっくりしちゃった」
「そっちこそすっかり天下のギターヒーローだね、ツアー調子良いみたい」
「ふへ…あっふたり、ノンアルコール飲むんだ?」
机に仲良く並んだビールジョッキとノンアルカクテル。店のテレビはお笑い番組を流していた。
「あ~っと…こ、このモノマネ芸人面白いね!本物より面白いかも!はは…」
「なんで?」
「へ?」
「本物偽物ってラベルが貼られるのになんで皆は偽物を選ぶの?」
そこで自分が言った言葉に気付き、その言葉で1つの気付きを得た。
「ふ、ふたり…?」
「ごめん、帰るね。お金ここに置いておくから」
店を出る。そうだ、酒たばこ女遊びなんて古臭い老害の考えだ!現代は量産と消費が重視されて本物要らずなんだ!本物の中身なんてどうでもいいから偽物だって勝てるんだ!だから私が本物に偽物のまま勝つんだ!待っててね、ギターヒーロー!
高揚して道端の缶を蹴る。表面に「ALL ZERO」と書かれていた。
該当No.A-11
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indonootoko, kihaku×3, Nanigashi Sato×2, EianSakashiba
俺含めた受験生は開始の合図と同時にペンを取った。やってやる、合格してやる。
クトゥルフ神話TRPG GM認定試験 戦闘編
問1 以下の①~⑧に当てはまる選択肢をア~ウの中から選びなさい。
・最終ボスがいる館の入口で「入りたくないから館の外周にガソリンを撒いて火をつけたい」と提案したPLに対しGMは「①」と返すのが最も円滑に進行できる。
ア.目的は「館の調査」なので全焼の結果未達成になりますが、いいですか。
イ.ではあなたの探索者は放火の罪で死刑が決定しました、PCロストです。
ウ.ふええ…シナリオ破綻するからやめてよお…
TRPGをするのにも資格がいる腐った世の中になっちまった。俺がいる身内卓でGMの免許を持っている人間は1人だけ。今までその人の苦労を見て見ぬふりしてきた。
・正攻法で勝てない神話生物を弱体化する為の儀式の情報と祭具を全て回収しきれず戦闘になった場合、GMは⑦という対応を取るべきである。
ア.超高性能NPCを同行させる
イ.こぶしとマーシャルアーツに+99の補正をかける
ウ.神話生物の攻撃で棚から情報が書かれた本と祭具が落ちてきたことにする
スラスラ解ける。俺が卓でやってきたこと、GMに言われた事ばかりだ。
問2 あなたが回したい自作シナリオの特徴を50文字以上で書きなさい。
あの人の顔を思い出す。たまにはPLもやりたいという愚痴を漏らさず、快くGMを引き受けてくれた笑顔を脳裏に浮かべながら、書く。
私は初めてのPLでも楽しめるように、神話生物が全員集合するシナリオを回したいです。それに伴いPCの全能力値もカンスト、ファンブルは即ロストといった独自ルールを……
試験という名の俺の戦いは続く。
該当No.3
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roneatosu, EianSakashiba×3, Come_Dream, carbon13, morelike
「ねえ顔を上げて。呻いてばかりじゃ『聖油浴み』も出来ないわ。」
浄化の光が如く西日が室内に射す。その審判の矢エンジェリング=アロー に射抜かれた男は跪き、枯れ木と見紛う両腕は目前の修道女の腰あたりを掴む。涙の代わりに嗚咽を漏らすその声はどんな言葉よりも雄弁な懺悔であった。
「人を殺したんだ。」
「珍しいことじゃないわ。」
「大勢殺したんだ。」
「仕方ないことだったんでしょう。」
「苦しませながら殺したんだ。」
「その分貴方が苦しみから逃れればいいわ。」
ここは警察でも病院でもない。罪びとに放つ言葉は立って戦えでも罪を償えでもない。「お前は何1つとして悪くない」だ。
「マンハッタンで俺はサイト-28の襲撃役だった。火と悪魔を放って、救いが一切無いと嘆くあいつらの顔を見て、俺は、ああ、俺はざまあみろって。」
「悪夢を見て娑婆で暮らすのは限界なんだ。シスター、俺の魂をどうか天国に。頼む…」
縋る女の顔を見る。全てを許す微笑みがあった。
「よく言えました。」
女は修道服を、ブラジャーとパンティーを、十字の耳飾りを脱ぎ捨てた。青白い顔をして男も脱いだ。俯いて見えなかった男の顔や四肢には修道女より賜った焼印スティグマがこんがりと付いており、彼の涙腺を不浄として燃やしていた。
「私ね、神様よりも痛みが好き。皆平等になれるから。」
女に手を引かれる。教会の最奥にあるバスタブには少し紅がかった水が張っていた。
「そして、快楽はもっと好き。」
肩まで浸かる。快楽が体を蝕む。呂律すら回らない。
「か、神よ…ど、どう、か」
「違う。貴方が魂を捧げたのは私でしょ?」
桶を男の頭上でひっくり返す。悔恨の行方セブンス=ヘブンの隠語で伝わるクスリの原液に全身を包まれ、男は脳ミソから直接昇天したように狂い、笑い、溶けて消えた。
「クスリを信じて人助け出来るなんて、最高にいい時代。貴方達のテロのおかげね。」
オルタナティブ・コロンビアのとある教会にて。そこには等しく罪を赦すシスターがいるらしい。
該当No.C-7
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sian628, EianSakashiba, kyougoku08
「僕と一緒に線香花火をしてくれませんか」
傷心旅行で知らない街の夏祭りをフラフラしていたらナンパに会った。驚愕と共に声の方へ振り返ると明らかに小学生の男の子でさらに驚いた。
「えっと…親御さんは?」
「お姉さんと線香花火をしたら帰ります」
物腰こそ柔らかだが言う事を聞かず、しょうがなく付き合った。神社の境内で祭りの喧騒とは遠い、静かな明かりが2つ。
「お姉さんは連れの人いないんですか?」
「いたんだけどね」
「振られたんですか、僕なら放っておかないのに」
「君が言っても説得力無いよ」
非日常な空間でらしくないニヒルな顔をする。
「この後でかい花火やるらしいよ、こんな小さな光で満足していいの?」
「その時間には雨なので」
「噓、天気予報で言ってたっけ」
「わかるんです。だから降る前にお姉さんとしたかった」
「私と花火すると何になるのさ」
「こうしておけば、今日を思い出す時に雨粒も星に変えられます」
とりとめのない話。手元の星はゆっくりその身を焦がして光に変える。
「長く続いてたんだけど、どこで間違ったのかな」
「お姉さんは悪くありません」
「見てきたみたいに言うね」
「誓いますよ」
「何に?」
境内の石段にぽつり、と黒い染みができる。
「2人だけの小さな星空に。君は間違いなく、僕の1番大切な人です」
星明かりが同時に消えて、男の子は雨の中に消えた。追いかける事も雨宿りする事もせず、濡れた顔で笑う。見た目もアルバムで見たことのある、さよならも言えず事故に遭ったあいつそのままだった。そして何より、
「ナンパの第一声があの時のプロポーズと一語一句同じって、そりゃ1発でわかるよバカ」
しばらくしゃがんで、そこにあった星空の跡を眺めていた。
該当No.17
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Rivi-era, watazakana, EianSakashiba×2
ただ、白い部屋だった。面会室というと薄汚れたイメージがあったが、神々の刑務所ともなるとこれが当然なのだろう。
友人が神様を殺した。死体は人間そっくりで血は赤かった。そうして友人は神々運営の警察に捕まり、神々運営の裁判所で有罪になった。面会人の僕は
「何で殺したの」
と聞いた。面会室のガラス越しに友人は答える。
「遠い昔、俺らと神は同じ人間だったらしいぜ。俺ら人間は「コドモ」、アイツら神々は「オトナ」って言われてたんだと」
「殺された神様も僕ら人間に似ていた」
「そう!神々(オトナ)は自分に似せて人間(コドモ)を創った。でも意図的に欠陥品としてだ」
「人間の、どこが」
「奴らに足は2つある、好きに旅をする為に!奴らに肺は2つある、煙草の煙を吸い込む為に!奴らに金玉は2つある、自慰だけじゃない交尾もする為に!」
「僕らには許されていない禁忌ばかりだ」
唐突に友人は神殺しを為した腕力でガラスを割った。看守の神様が驚く。
「わざと欠如させた事実を知った時、まるでお前らは予算不足って言われてるみたいでムカついた」
友人は1つだけの足と肺で僕側の入口に走る。
「あばよ友よ!俺はまだ神を殺すぞ!」
神の足と肺は2つある。脱獄の前に追いつかれるはずだ。だから僕は隠し持っていた手斧を看守のドタマに振り下ろした。
「おい、何して」
純潔の白色、その床と壁を血が赤色に染める。
「僕も旅をしてみたい。僕も煙草を吸ってみたい。僕も、ええと」
「交尾したい?」
「下品だ」
「言い切れよ」
「悪い神(オトナ)に抑圧されて死ぬ、そんな人間(コドモ)のままでいたくない」
友人は不敵に笑い、僕の手を取る。
「俺ら互いに補って初めて1組だ。やろうぜ、神殺し!」
該当No.A-7
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CRC-601, EianSakashiba×5
ギャングのアダムは禁断の果実を口にして全裸は恥ずかしいと認識した。原罪である。
表通りで生きられない奴らの価値観では手当たり次第に搔っ攫う行為はヒーローに見える。アダムもそうだった。耳障りなエンジン音のバギーをかっ飛ばし「元」持ち主の返り血が付いたアルマーニを愛用する。ある夜12年物のワイルドターキーに合いそうだと果実を肴にして、その途端に羞恥心が芽生えた。
「よォアダマス…服なんか着てどうした」
ギャングには女の相棒がいた。愛称で彼を呼ぶその女はリビングにいた。
「お、おいイブ、俺ァあの青林檎食ってからおかしいんだ」
「寒気すんなら医者行け医者。かっぱらったトパーズ売りゃあ薬代も間に合う」
「違えんだ。なんか、今までの俺が恥ずかしいって思えて」
「…あ?」
イブは相棒の男を睨む。
「やってきた事を後悔してんのか?」
「今見えてるモンがおかしいんだ」
「愛を凌辱して地球を救うって息巻いてたのはてめぇだろ」
「取り下げる気はねえ。ただ…自分騙して掲げる美学は美しくねえからお前に打ち明けたんだ」
赤い顔で「相棒の、お前に」と呟く男にイブは神妙な顔をした。後ろの壁に貼られたのはジョーイ・ギャロのポスター。
「アダマス、今俺の悪口10言えるか?」
「100言える」
「チャームポイントは?」
「1個、心から言える」
「フーン…」
正気なら仕方ないという顔で女は、相棒の手から禁断の果実を奪った。
「いいぜ、お前と一緒に足洗うのも悪くねえ。ギャングは恥ずかしいんだろ?」
「え、いや恥ずかしいのは」
言い終わる前にイブは咀嚼を終えて喉を鳴らし、目をぱちくりさせてアダムを見る。
「あー、これは確かに、恥ずいな…」
そう言って女は股と胸を両手で隠した。
該当No.A-7
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Fireflyer, EianSakashiba×6
ピンと張ったダダリオを手汗と共に握り直しながらステージに立つ。見上げている魑魅魍魎どもは、私の音楽を聴きに来ているという事実を突きつけてくる。
緊張と高揚と、僅かな虚しさを濁り気味のEメジャーに乗せる。ベースとドラムの音色が、本番の舞台でも未だスランプを引きずる私のギターを支えるように飛び出していく。2人とも世界からこの街に放り捨てられた私を拾ってくれた恩人で、自分達が世界1だと感じたギタボを羽ばたかせてやりたい一心でこのライブに出てくれた。なら私は?恩人に報いるため?私自身のため?まだ見つけられない、ギターを聞かせたい誰かのため?曇ったバッキングの音は自問自答の出口をさらに塞ぎ、そんな私を叱咤するようにリードギターのソロパートが夜の熱気を切り裂いた。前を見ろ。そう叫ぶリズムに頬を張り倒され、客席に顔を向ける。
お姉ちゃんの、幻がいた。人混みを避けるように最後尾。ピンクの髪で、青い顔をしていて、愛想笑いの意味も知らないで、笑うしかないといった困り眉をして、
ふたり頑張れ、ふたり頑張れ。と、2回聞こえた。
これは幻だ。お姉ちゃんがここに来れるはずがない、わかっていても、ああ。
幻よ、欺いておくれ。私がこの街で1歩踏み出す為に、背中を押してくれ。
気付けば演奏は終わっていた。周囲の反応を見るに大成功らしい。観客の中にもう、あの日の私に音の色を教えてくれた師匠の幻はいなくて。
「アンコール!アンコール!」
そう言えばこれも教わったな。「どんなに人前が嫌でもアンコールの声は裏切れない」だっけ?大丈夫、2歩目は自分達で踏み出せる気がするから。消えたアウターオーサカの幻に、紫と桃色の音で答えた。
該当No.7
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非公開
僕の家に見知らぬ人がいた。ブラとパンツしか着ていない褐色…というよりかは赤い肌。可愛いし美しいし、異性経験がない高校生が感想を語るにはこれ以上の語彙なんて持っていない。
「おはよ、ご飯作ったから食べて!」
「は、ハイ」
寝ぼけた頭を整理する。家族は僕を置いて出かけており、昨日友達や部活仲間を僕の部屋に上げた記憶はない。家にいるのは僕だけのはずだ。お姉さんはエプロンなんかつけずに料理をテーブルに並べる。
「えっと、誰ですか」
「嫌だあ、ずっとこの家にいる妖精さんよ」
「ずっとこの家にいるならどうして急に現れたんですか」
「今日家に君しかいないじゃん?遊ぼうと思って」
お姉さんは鈍感な高校生でも分かるくらい、僕が本気になる事を本気で願っていた。料理は思考が逸る脳でも味が分かるくらいしょっぱい。
「遊ぶっていうのは」
「相手に襲わせるのが私って女の戦い方なわけ。だからそれ以上はっきり言うなら、来て…?」
顔が熱い、底なしの煩悩が心臓みたいに脈打っている。しょっぱい喉に流し込む水分を求めるようにお姉さんに手を伸ばす。熱を持った指先で深紅の肌に触れた瞬間、なけなしの理性で
「み、未成年なので…」
と力なくお姉さんをヘナチョコに突き放した。逆によろめく僕を見てお姉さんは
「そうだよね、今時未成年が法律犯すのがカッコイイって時代じゃないよね。あはは…!」
と爆笑しており、そこからは気絶するように寝ていたため覚えていない。それから僕はお姉さんに出会うことはなかった。誰だったのか何だったのか分からない。ただ、酒好きな両親が大事にしていた秘蔵のワインが消え、無実の罪を着せられた事と関係あるかもしれないというのは思っている。
該当No.A-16
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EianSakashiba×3
ナキは初めてアウターオーサカのライブハウスに立ちました。ナキは機械です。元居た世界では電子上の生命で、マスターの歌を歌っていました。不慣れな実体で歌おうとして尻込みするナキに、バンドの皆様が半分大丈夫だと言うようにイントロを鳴らしました。もう半分はナキを急遽連れて来たリードギターの後藤様に対する慣れた呆れです。
ナキはどこまで行ってもマスターの入力でしか歌えず、ここに俺の魂はないとマスターに捨てられました。気づいたら実体を持ってO/Oを彷徨い、道端で歌っていた所を後藤様に「自分の代わりに歌ってくれ」と連れられました。
「ダメです。ナキの歌にはマスターの魂がありません」
「曖昧なこと言うね、なかったら何?」
「歌う資格がありません」
「ご主人の魂は確かにさっきの歌になかった。でも別の魂はあった」
「…ナキの?」
「魂を感じれたからバンド仲間に誘ってる。この街の連中は気に入ると思うよ?」
ごめんなさい、ナキにマスターの魂は歌えません。ごめんなさい、それでもナキはマスターの歌を歌いたいです。
拙く不器用で、どうしようもなくこの体に宿ったわたしの21gを。
あなたが紡いだ歌に乗せて、あなたも含めたみんなに届かせたいのです。
「じゃ、これからもよろしく~」
ライブが終わってバンドの皆様は、改めて受け入れてくれました。
「ナキは歌っていいのですか?」
「全員に別々の目標がある。何かを為したい、自分の音楽がしたい、バンドで売れたい。バラバラでも楽器持てばこいつらとじゃなきゃダメだって、そういう奴らの集まりをバンド仲間って呼んでる。歌いたいのがナキの目標ならこれから聴かせてよ」
「ナキの魂、マキナ・ジ・ソングを!」
該当No.A-1
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EianSakashiba×2, roneatosu×2
僕らの人生が歌詞とかでよく見るような1本の映画に例えられるようなものなら、エンドロールの途中で帰ろう。きっとその方が好きな映画として記憶に残るさ。
ワンルームで1人煙草をふかす。今は殴られた左の頬よりもバイバイの一言で傷ついた心の方が過敏になっている気がして。手持ち無沙汰になりすぎて前になくした鍵を今更探そうとして家中ひっくり返した後だった。何かしていないと下らないことを考えてしまう。ベランダの横に敷かれた線路から総武線が通り過ぎて、探し物は見つからないから進もうぜと言っている気がした。
本当に僕は彼女が好きだったのか。僕は彼女が好きなものに対して嫉妬していたし、彼女が嫌いなものに対して汚らわしいと思っている。だから僕は彼女だけじゃない、僕自身が胸を張って彼女の好きでいられるように服も、顔も、体型も、心も変えて彼女の恋人になった。出来上がったそいつは到底僕とは言えないものなのに。結局のところ彼女の好きに対して嫉妬していたのは、本当の僕はそうなれないからだろう。
「綺麗な終わりが名作の条件なの」彼女はエンドロールが流れる中でそう微笑み次の上映へ向かった。ならば少なくとも、僕の作り出した僕じゃないそいつは好きでいてくれたのかな。また慰めにもならない下らないことを考えてしまった。
ふと左手に違和感を感じ視線を移すと、探していた鍵をいつの間にか握っていた。彼女の合鍵代含めて鍵2個分の支払いは無駄遣いだったかな、探す気になればこんなにあっけなく見つかるのなら。時刻は20時13分、窓を隔てて電車が駅に向かう。
きっと、レイトショーにならまだ間に合う。鍵を持って家を出る、夜の吉祥寺に行方をくらませて。
該当No.D-3
ここはどこにも行けない港町と言われてきた。数年前から海に出ようとするとデッケえ化物が顔を出して船を沈める。海に飛び出す船はなくなり、大人は挑戦を青臭いと嗤うようになった。
「ご主人様も奥様もお亡くなりに…」
「家を坊ちゃんが継ぐ?まだ12なのに」
「夜逃げするにも海坊主が…私達はここで腐りゆく運命か」
地主の1人息子の俺はリアリスト気取り共から逃げるように、パパとママの秘蔵格納庫に引きこもった。どこにも行けねえ俺を笑い飛ばしたのは、埃被った木造船。
「サミー、久々だ。行先決めるより先ず進むぜ!」
パパの名前を呼び喋る相棒に事情を話し航海術を教わった。俺が相棒を水面に浮かべると噂を聞いた野次馬が、バカにしたり既に失敗したみたいに同情してきた。
「こういう出港の時は膝抱えて引きこもらねえ。ベロ出して中指立ててやれ!」
前のめりな出港、無謀なのは分かってる。現れた化物が船体にぶつかり、天候は最悪になる。
「クソガ…船長!流石にやべえ!」
「うっせえ海の上這ってでも出港るぞ!」
「物理的にムリだろ!」
なんで無謀なことをする?家柄から逃げたかった?
「…それもあるかも」
バカにした奴らにザマアミロを言うため?
「そうかもな」
両親にいい所見せるためか?
「おいポンコツ!パパと航海してきたのに分かんねえのか!」
「…フッ、分からんね!デケえ声で叫べクソガキ!」
「自分信じて選んだ航路を!後悔を追い抜いていく旅を!」
時代遅れでポンコツの相棒と一緒に。
「どんな邪魔も笑い飛ばして、どこまでも遠くに行きてえからだよ!!」
相棒が勢い良く突進する。化物のどてっ腹に大穴が開いた。
そうして港が開かれて、数年ぶりの快晴の中、1隻と1人は進む。
該当No.e-4
城の大広間に到着すると全員が俺に対してどよめいている。ここにいる奴ら全員がシンデレラコンテスト参加者であり、長らく不参加を決め込んでいた俺の飛び入り参加を予想していなかったからだ。
「初代シンデレラ?何でここに」
「終わった、優勝候補がここにきて増える」
「…シンデレラ、来てくれたんだね」
王子の、過去のコンテストで俺を負かした声だ。
「冷やかしで来たんだよ、この城がまだお前の所有者ってことは負けてねえんだな。ハッ、才能あるよ」
「何でコンテストから去ったの、僕の勝ちが気に障ったのなら…」
「自惚れんなバァカ、表彰台以下の順位に価値なんてねえからだ」
「……」
あの日と同じドレス、同じティアラ、同じチーク。でも、ガラスの靴はもうない。
「価値がなかったらいる意味がねえんだよ。全員が優勝、全員がシンデレラっていうのは負け犬の」
「僕は!」
逸らし続けていた目が煌めいた。
「負けても挑み続けたシンデレラの姿を見てああなりたいって思ったんだよ。表彰台以外の瞬間に価値がないってこれ以上言うなら、貴女が否定しているのは過去の僕もになる」
「……シンデレラコンテストで殿堂入りして、王子コンテストでも優勝したのは?」
満面の笑みをすると、王子は俺に跪いて何かを置いた。
「時計の針が1周しても、シンデレラと夜を踊りたかったから」
「女なのに?」
「男子オンリーなんてレギュには無かったので」
「王子ってそうなんだ。知らんかった」
しばらくぶりだったそれに足を通す。あの日と変わらずピッタリの靴。
「舞踏会って飛び入り参加でも大丈夫か?王子様よ」
「そのために取っておいたんだよ、貴女から受け継いだものを」
少し笑い、いけ好かない王子の手を取った。
該当No.22
「白炎の 灰は灰へと 帰・巡・塵」
「彫れぬ仏よ 我が子のようだと」
幻想体との戦闘でボロボロに負傷した囚人が、ふと何かを呟いた。
<えっと、良秀?安全に傷を戻せる所まで移動するから…>
「短歌と言ってな、俺の住んでいた所の芸術だ」
戦闘に参加しなかった囚人が千切れていない方の腕を持ち良秀の体を引きずる。彼女は喋るのをやめなかった。
…何かあったんだろうか。
「限られた字数の中で己の心を詠む。感じたことや情景は人が言葉を尽くさずとも事足りる」
<うーん、でも説明は多い方が普通伝わらない?>
良秀が引きずられる歩幅に合わせ聞き返す。
「E.G.Oに侵食されて、幻覚を見ちまったんだ」
<…それに感化されたってこと?>
「薄暗い洞穴で木を彫っていた。なぜ彫っているのか、何を彫っているのかは忘れたが…きっと俺のことだ、炎に包まれた仏像だろうな」
<分かるんだね、自分が彫りたいものが>
「ん」
「ダンテ。真に美しい芸術はな、己で創り出さない。元々そこにあるんだ。カンバスに、木の中に、人間の中に、炎の中に」
「そこにあるものを取り出すだけ。その行為が出来る人間こそ芸術家足りうる。大層な言葉も工程も要らないから、短歌は美しい。大半の人間はそこにある芸術が認識できないが…」
<あなたは出来ると?>
「俺は見えるが、取り出せない。手を伸ばす勇気がなかったら。」
良秀は戦闘で千切れた腕の残骸を見る。
「炎の中に仏がいるのがわかっていても手を伸ばせなかった。芸術家として、母としての罪だな」
<母?>
「今のはそういう短歌だ」
<どういう事!?>
「ど・あ・ほ。教養を身に着けることだな、時計頭」
…私が彼女のことを管理人として深く知るのは、
まだ先になりそうだ。
該当No.23
アラームを止め、起床する。シャワーを浴びて会社支給のシャツとネクタイ、制服を身に着け髪を整える。今日の業務も次の目的地に到着するまでバス待機だろう。ねじれ部署から緊急の依頼が来るかもしれない。変わらぬ1日の予感を感じ廊下に出ると、同じタイミングで自室のドアを開けた囚人と鉢合わせた。
「…オゥ」
「おはようヒースクリフ。余裕のある時間だが」
変わらずに挨拶をしたが私は内心驚いていた。彼は管理人の業務開始合図にギリギリで到着する囚人のはずだ。
「聞きてえことあんだよ、ワザリング・ハイツでお前が言ったこと…」
「ヒースクリフの安全を確保するため、黄金の枝入手を放棄する提案をしたことか」
「何でそんなこと言ったんだ?お前ってマニュアル人間みたいな印象だったからさ」
「…話す価値のある理由ではない」
「オレがモヤモヤすんだよ」
「幼少期にハイツの住人たちから疎まれたこと、リンバスカンパニーに入社して直面した苦難、あの邸宅に戻りワイルドハントに囲まれたあの状況。君は何度も数多の視線に締め付けられても、その他人の鎖から逃れようともがいた。その姿を見て同じ部署の仲間として傷ついてほしくないと思ったからだ」
「…ふーん」
ヒースクリフは曖昧な返事の後に「ありがとな」と呟いた。
「私からも質問するが、君はなぜ早く起きれた?」
「寝ずに待ってた。良くも悪くも時計の音に敏感になっちまって起きるのは簡単だからさ」
「…アラーム機能を使うと良い」
「セットの仕方分かんねえよ」
「私が教えてもいいが、時計のことは管理人様に聞いたほうが詳しいか…どうした?」
「…お前、そんな冗談言えるんだ」
意外か。そう言いながら私達はバスの座席へと向かった。
該当No.15
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SuamaX, meshiochislash, AAA9879, EianSakashiba×2, Fireflyer
作品を燃やす、これは初めてA評価を取ったもの。直近の課題品評会は評価式ではなくトーナメント方式で初めての試みだった。私はここに姉妹で芸術を学んでおり、姉と戦う日を夢想しながら課題作成に取り掛かった。
作品を燃やす、これは姉との共同制作の課題物。私は2回戦敗退で、姉はどうだったか。アトリエに引きこもっているから分からない。
作品を燃やす、これは物心つく前に姉と映った写真たち。私は自分の人生すら作品にもコンテンツにも成せない落第者。我が師であり壁であり姉である彼女に負かされるどころか、同じ土俵にすら立たせてもらえない。最初はここまで落ち込んでいなかったが、品評会直後の姉のSNSで見てしまった。
「師匠や兄弟姉妹とあおぐ関係を作らないようにね」
なんということだ、私はすっかり失念していた。創作や芸術とは孤独の中で生み出されるものであり、高々血の繋がりや同じ道を歩むというだけで仲間意識を持っていた私の芸術が、水底や宇宙たりえるはずがなかった。姉、いやあの人はそうらしい。
作品を燃やす、燃やす、燃やす。評価など、自己満足など、かたちなど、人生など、全て蜜蠟の翼と同義である。太陽へ至ることなく溶け落ちるような、重いだけで軟弱な心などいらない。
そうして燃えた炭と煤を手に取り、固めてハートの形を作る。ピンク色ではない灰色の、軽くなった私の心。
そこに翼を描く。ハートの元の色全てを覆い隠す大きさ。私の翼はあの人と飛ぶためではなく、私の特色なき心を傷つけるためにあるらしい。
私の名前にそぐわないひとつ巻きの指輪と、あの人の名前にそぐわないみつ巻きの指輪。燃え滓に塗れた指を見て、何ともお粗末な灰かぶりだと苦笑した。
該当No.15
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meshiochislash, EianSakashiba×5
ふーっ…かり、かり、かり…♡イヤホンはちゃんと付けたかな…?じゃあ…始めるね…♡
この音声作品は…18歳以上の男の子限定だから…♡周囲に誰もいないか確認して、適切な音量で聴いてね…♡
貴方は沢山の物をなくしていくの…♡
例えば帰り道…♡終電を逃した貴方は、煙草をふかしながら深夜の街を一人で歩いている…♡
例えば信仰…♡21世紀の東京、ワンルームのベランダには蛇の神様はいない…
貴方は沢山の物をなくしてきたの…
例えば思い出…空き缶を蹴飛ばしたコンバースも、あの子の首に巻き付いた茜色も、実家の押入れを探しても見つからない。
例えば初恋…歩道橋よりも高い学校の屋上から、遺書めいた承諾の言葉で、貴方の恋は幕を閉じた。
…も~、やっと気づいたんですか?ご主人♡何年ぶりですかマジで!お久しぶりです、エネですよ!
アヤノさんを助けられなかったご主人は、逃げるように東京で1人暮らしを始めました。メカクシ団のみんなに何も言わずに。
まあご主人実は頭良いんですからね~就職面では心配してませんでしたよ、このハイスペックヒキニート!それなのに聴いているASMRの趣味は同じなんだから簡単に騙されちゃうんですよ~!
……何で今更、ですか?決まってます、みんなで連れ戻しに来たんですよ。ええ、全員来てます。メカクシ団東京出張です♡
いいえ、やめません。ご主人には見るべきものがあります。それは帰り道で、信仰で、思い出で、初恋です。どれだけ年月が経ってもそこから目を逸らすなよ!シンタロー!
…へへっ、目は覚めました?なら良し!
白いイヤホンはちゃんと付けました?なら始めますよ!逃げるためじゃなくアヤノさんを救うためにあの夏を…いいえ、「メカクシ」を!
EianSakashibaによる、JP,EN,CNを中心にまとめているTiamatオブジェクトのリストアップ。「そんな特殊オブジェクトクラス使わないのに何で」や「Apollyonとかketerでいいじゃん。そもそも定義しづらくない?」などという正論故に反論できない社会の荒波から逃げ隠れしながらひっそりと更新している。
和訳された海外支部のTiamat
SCP-3895:Our Unrest
記念すべき最初のTiamat(多分)。なのだがここに来るまでにいくつかの記事を読まなくては理解が全くできない代物。異常性もとんでもなく厄介であり、財団もギリギリの徹底抗戦の構えではあるがジリ貧か。挙句の果てに報告書にまで干渉してくるしもうだめだあ!
SCP-3396:The Empyrean Parasite
2つ目のTiamatもカノンハブ:アポセオシスが絡んだもの。ええい、サクッと読めるものはおらんのか!こんなんだから私がリストを作成する羽目になったんだぞ!ただし報告書自体はTiamatの中でも短め。「ヒトという生物を変貌させる」異常性なのはSCP-3895リスペクトか?
SCP-001-CY Fashisuto's proposal:Independence
Tiamat提言とかいう 私がいの一番にやりたかった 夢しか詰まっていない傑作…かと思ったらお世辞にもよくできたものとは言えないし、元の記事消えてるし、CY支部ってどこだし、嘘偽りなくTiamatの問題児。Tiamat玄人を語るならば1度は目を通してほしい。
SCP-5034:The Meat Angels
名実共に最強著者のTanhonyがジャムコン2020で放つTiamat記事。3895と3396と違い事前に読まなくてはいけない記事も無く、文字数も非常に短め。やったー!サクッと読めるTiamat記事だー!友達に布教しやすいからSNSで記事のリンク貼りまくってTiamatの知名度上げよー!そう思っていた時期が私にもありました。
SCP-CN-2000:混沌理论
予言が導き出した破滅の未来は、やがて正常と異常の境界を曖昧にしながら我々の理念を問いかける。その赤き右手は矢の軌道を歪曲させて盾を壊す。見るがいい、偽りという咎に胡坐をかく者たちよ。これこそが我々の001はじまり、「混沌の在り方」である。
SCP-5866:"The Namesnake"
ENで今最も勢いのあるカノン(私調べ)On Guard 43からの刺客ッ、まさかの「メソポタミア神話に語り継がれる母神ティアマトを自称する五つ首の蛇」がオブジェクト指定…まんまやんけ!ところでこのサイト-43ってところ他にも特殊オブジェクトクラスがわんさか収容されているんですけどなにこれ魔境すぎない?????
SCP-6004:The Rainbow Serpent
本家6000コンの怪物(直喩)Tiamatが日本上陸!全てを壊し、全てを再生する七色の鱗は果たして人類にどのような試練を課すのか?怪獣映画みたいな被害範囲のTiamatなので、そういうのが見たい方におすすめですよ!
SCP-6335:Cradle
こちらは既存カノンヘイムダル計画を下敷きにした作品、財団が宇宙から飛来するエイリアンの対応に明け暮れている世界線ですね。当然Tiamatの規模も通常よりデカいはずですが…?タイトル回収が実に鮮やか。短めのTiamatですのでお勧めです。
SCP-7002:The Hungry Season
超実力派著者bigslothonmyface氏がSCP-7000コンテストに放った超重厚Tiamat!それは母なる大地を枯らす星、それは偉大なる航路を進む彗星。財団の全力の抵抗、刻一刻と進む被害、そして最終的に財団はTiamatを退けられたのか?全ての要素が面白いです。マジでTiamatかくあるべしな内容でいいですねえ…
SCP-7802: Decrease the possibility of containment failure.
こちらも7000コンテスト参加作品ですがSCP-7002とは打って変わって非常に短く考察しがいのあるTiamat、そして何より怪奇部門がタグにあるTiamatは初なんですよね!非常にTiamat史に意味のある楔を打ち立てた作品だと思います。ネタバレじゃないと信じて言いますけど画像にリンク貼られてるやつありますよ。
日本支部のTiamat
SCP-2938-JP :THE WONDERFUL MINIATURE GARDEN
はい。あまりにもTiamat好きを拗らせて自作しました。実は日本支部ではこちらの記事が最初のTiamatだったのですが改稿により消え去ってしまい、このまま日本支部をオリジナルTiamatのない支部にしてはいけないと思い立ち作成しました。よってSCP-2938-JPは「自称」日本支部初のTiamat記事ということになります。
内容なのですが…自分で読んで評価してほしいなぁ~!(クソ宣伝)「報告書がバグる」、「人体を変貌させる」、「原初の母」といった所は外さない。Tiamat respect.(ネイティブ)
SCP-1169-JP:霊性進化論
ネエ奥さぁん、この作者様初投稿でTiamatですってよ…えぇーーっ!?!!?(初見の感想)こちらも大規模な改稿があった模様。内容は神智学(オカルト)な世界観で大暴れ!みたいな感じです。多分。オカルトはよくわからないので…申し訳ない。
SCP-405-JP:un grand Roi d'effrayeur
恐怖の大予言が、破滅の光が、悪魔の彗星を伴いやって来る。カギを握るのは3人の女と1匹の悪魔。
SCP-2891-JP:Interstellar Retribution
其は宇宙を渡り歩く捕食者ティンダロスの猟犬、ある次元では人類を破滅へと拐かし、ある次元では財団の収容という理念をも放棄させた。宛ら刃物を手に入れてしまった子供のように今宵も血に飢える。だがそのような獣に怯え逃げては、人は時代を逆戻りしてしまうのではないだろうか?
日の出の刻(Tale)
空けない夜は無く、また昇らぬ太陽も存在しない。我々生命を、地球を包んできた陽光は今や破滅の象徴になってしまった。さあ、今こそ岩戸から出てくる刻だ。日の出の刻だ。
SCP-1360-JP - 宵闇は明けず
朝焼けも夕焼けも存在しなくなった極夜の世界。すべてが黒に呑まれたその空は、我らの体を燃やしたとて姿を見せることはない。
SCP-2944-JP - --知外崩権-- コトダマンの逆襲 三題噺総進撃
歪曲。延展。開花。望郷。昇華。迎撃。擬態。逍遥。散逸。熱狂。未踏。再び、光る時だ。
SCP-001 Enderman_desu's proposal:A Dead Time
破滅を齎すは「時空間」そのもの。故に人類はその滅びに抗えず、やがて夜がやって来る。だが忘れないでほしい。そこにあったもののこと。そこにあるもののこと。
SCP-2682-JP - 千秋落
成層圏を駆け抜けて流星の楽譜をなぞる。夜空で孤独に浮かぶ鐘の音の下へと向かう。たとえその航路が未知のものでも、酸素が尽きて宇宙にひとりぼっちになっても、伝えたい言葉があって、ひとつの星があった。
SCP-2855-JP - SKYWELLS: THE FIRST
「我々は、世界の人々に正しい知識を行き渡らせなければならない。」
SCP-2833-JP - SKYWELLS: THE SECOND | エリア-17の幸福論
「我々は、この世界に蔓延る苦痛を取り除かなくてはいけない。」
SCP-1665-JP - Whole World, Wrong Water
偽りの箱庭の中で泥に侵された声。母なる海で高い科学力を持つ彼らが信じた"神"の正体とは。
SCP-1755-JP - ローグ・エレメンツ・コンテインド
そのアイデアは、果たして我々がビックリできるものなのかい?
SCP-1391-JP - 電脳歌姫
Daisy, Daisy, give me your answer do. I'm half crazy all for the love of you.
SCP-1413-JP - かつて神の宿った島
神とは細部に宿る。しかしてこの島に宿った神とは、気高き狼の魂として畏れられていた。
骨折り損(Tale)
どれほど獰猛な怪物も、首輪をつければ言いなりになる。大切なのは発想の転換さ。それが気の抜けるような方法であっても、ね。
SCP-3777-JP - あの夏で待ってるから
照りつけるような日差し、青々とした山、一面のひまわり畑、足跡をつけた砂浜、寄せては返す波、わたし、いつまでもまってるから。ここで。
SCP-3500-JP - リアリティ・ビロウ・ゼロ
目の前に見える赤色が、鮮明に彼女のことを自分に想起させる。忘れたのなら、何度でも思い出せばいい。そうして、次は忘れないから。絶対に。
SCP-5555-JP-J - DK-クラス:世界ウホウホシナリオ
ウホ?ウホウホウホ、ウホホホ!ウッホウッホホ!!!
SCP-3555-JP - ビヨンド・ザ・ボーダーランズ
ヴェールが剝がれ、歌が聴こえる。だがたとえ星が落ちたとて、その苦しみは己がものに変わりない。
和訳されていない海外支部のTiamat
EN
SCP-4333:The Profligate
SCP-4568:Dilemma of the Twin Serpents
SCP-3(Tale)
SCP-6942:Darwin's Nightmare
SCP-7714:Fortunate Souls
SCP-7171:Skywatching
SCP-001 D. Ulysses Foole's Proposal:Last Ride of the Day
SCP-6129:It Was Right Here
SCP-7662:It Takes a Room to Hold a Village
SCP-7035:Wonder Coast
SCP-7588:The Sun's Avatar
SCP-7376:Qayin and Hevel
SCP-7503:Sacrum Humanum Imperium
SCP-7101:Ms. Fortune
CN
SCP-CN-1091:黑王传说
SCP-CN-1425:终末幻想机械赞歌
SCP-CN-644:“穿越”妄想综合症
SCP-CN-1245:夫群星所铸之龙,万万千千兮游弋宙空
SCP-CN-2022:别碰那把MP40!
SCP-CN-2799 - 新生者,斑鸠与还停留在曾经的世界
SCP-CN-1048 - 传承计划
PL
SCP-PL-253:WHAT IN THE KENTUCKY FRIED FUCK
ZH
SCP-ZH-173:BLACK-GROUND: The Prologue
Tiamatかもしれない記事
SCP-5404: --言語地雷原-- (ドーン-ドーンワード)
文章内にTiamatの単語あり。考察記事はこちら。
Document-Belyana
でかでかとTiamatの文字が見えるが多分関係ない。
Creck Fection Contest 2 (TWO DAY EXTRAVAGANZA!)
SCP-CN-1128-EX - 错昼一眠(ディスカッションにて言及あり)
眠れぬ夢
𒀭𒋾𒊩𒆳の記載あり
SCP-5659 - Deus Sex Machina
Should SCP-5659's containment fail at any point, Overwatch Command is to be immediately notified and the entity is to be reclassified as Tiamat.の記載あり
著者娘はみんな綺麗だ。名前著作がある子も、まだそうじゃない子も、みんなその体を構成しているものは美しいものだ。
ダイヤモンドの万年筆、濡羽烏色のインク、少しセピアに霞んだ原稿用紙、目がハッとする程に綺麗で、グロテスクさすら覚えるものでしか構成されることを許さない。
私もそうかと思った。でも私の中身はブヨブヨの肉と、カルピスを飲みすぎた時の痰みたいな神経と、骨と、糞尿と、脳髄と、
紫色の、血潮だけ。
なれば私は、著者娘EianSakashibaは、他の著者娘のように天から祝福されて生まれたものではないのだろう。
2020/02/20、著者娘EianSakashibaが日本支部wikiに爆誕。初めて触れたSCPは時止めゆかりさんのSCP-3855解説、初めてwikiで見た報告書はSCP- CN-1129、他著者娘とはあまりにも乖離したSCP観を持って降臨した。地獄の始まりである。voteやTwitterでの交流を主な活動としつつも、第一目標をルーキーコンテストにしようかなあとぼんやり決める。
2020/04〜05、野心と憧れで夢いっぱいな新人達が集うルーキーコンテストに参加。ここで遅すぎる初執筆をサンドボックスⅢで開始する。今見てもあまりにお粗末な出来であるが、なんと平社員娘とcarbon娘が哀れな批評乞食の元に。著者娘EianSakashibaは2人の懇切丁寧な批評を理解し(理解していない)下書きを修正(修正しきれていない)。結果見事-20という評価を叩き出し撃沈と相なった。これが普通のコンテストや平時であるならば初挑戦だし…とそれっぽい言い訳も出来たのだが当時は歌舞伎者や風雲児の伏魔殿であるルーキーコンテスト、上位陣が軒並みド新人であることから泣きながら著者娘学園へ入学した。
2020/07〜08、傷が癒える事なく無為な学園生活を過ごしていた著者娘EianSakashibaに初の夏コンが襲いかかる。嘘のコンテストである。著者娘EianSakashibaは「架空の怪談話をでっち上げあたかも昔からあるかのようにミーム汚染するTiamat」を書いたのだが撃沈。ここでようやくTiamatというオブジェクトクラスは一般的ではないことを悟わからせられる。またこのコンテストは同期であるnemo111娘やponhiro娘の大いなる躍進が見られた。彼女らもまたTwitterで絡んでいた著者娘であることから、大きな疎外感と無力感、学園からお前の居場所はないと言われたような錯覚を覚える。
2020/09、この辺りからぼんやりと自社退学(断筆)を考える。自分は著者娘ではない、少なくともこれまで著者娘学園に入学した女の子とは明確に違うという意識を持つ。
2020/10/01、チームコンテスト2020開幕。著者娘学園では初の公式団体戦(非公式では過去に1度開催されていた)。ただ当然疎外感と諦観に満たされていた著者娘EianSakashibaは他著者娘との壁を意図的に作りチームなどというものは考えていなかった。ぼんやりとこのまま誰にも言わずフェードアウトしていこうと考えていた時、ふと1つの貼り紙が目に止まる。サンクス娘主催の裏チームコンテストである。
チームを組めるような著者娘は一流だ。そんな一流の奴らが新しく考える概念なんてきっと面白いに違いない。そんな概念を横から掻っ攫っていく良い大義名分になるだろう。「お前とお前の駄作のせいで新しい概念のメンツが潰れるんだよ」とは…言われるだろうな。それでいい。こっちにはお誂え向きの大義名分がある。どうせ退学するんだ。やりたい放題やって掃除は残ってる奴らに任せて、散らかしてやろう。
2020/10/10、著者娘EianSakashibaがチーム:はぐれメタル×4の新概念「エルマ外教」を採用した下書きを書く。ウダウダ言われるの嫌だな、でもまあ形だけ批評受付にするか。誰も来ないことを願うばかりだ。
2020/10/11 、下書きに批評コメントが1件来ているのを発見。確認してみたところ、お相手は著者娘stengan774。stengan774?…ステンガン娘?
?
その後はよく覚えていない。ちょっと考えてほしい。数多の実績、guru特待生の1人、はぐれメタルのメンバー、それも神秘的で執筆サイボーグと渾名された著者娘がアポ無しで底辺著者娘の元にやってきた。多分カツアゲだと思うだろう。さらに言うならこちらにはやましい心があるのだ。終わったと思った。とりあえず返信と手直しをした。マジで心臓がバックバク言っており、この時ほど自分の体が万年筆とインクと原稿用紙とあとなんかようわからんキラキラしたもので出来ていないことを恨んだことはない。
2020/10/11同日、同じくはぐれメタルのguru特待生であるスノージェイ娘から批評を貰う。
?????
明らかに目をつけられていると思った。こいつは過去の実績からして我々の品評を落としかねないから先んじて潰しておこうと言う魂胆だろうと思った。だっておかしいだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!なんで木っ葉著者の下書きに今チームコンテストで忙しいguru2人が直々に砂箱で批評するんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!カツアゲのターゲット以外に考えらんねえよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!失礼、語気が荒くなってしまった。内容は「この下書きにクロスリンクされている作品のリンクを貼ると良い」と言うもので、私は正直に「この部分にリンク貼ったんですけどわかりにくかったですか」と答えた。そしたら「視認性悪いですね。テーマ改良しますね」と返ってきた。
?????????????
こんな???私の???ために???CSSテーマに調整を加える???
もはや訳が分からなかった。さらに翌日、授業のサボり場と化していた空き教室Twitterにて残りのメンバーであるインド娘とミタン娘にも存在を補足される。著者娘EianSakashibaは退学を前にして突如一流の著者娘に包囲陣を組まれてしまったのである。
気分はまるで異端審問、魔女狩り、俎板の上の鯉である。怯えながら彼女達に「罪を認めるのって早ければ早いほど刑って軽くなりますよね?」と質問した。だが彼女達の返答は信仰の相違を、自分たちと同じ格好をした悪魔を、呼吸の仕方が違う生物を断罪するものではなかった。
「君が書いている下書きの件だが…こちらがハブが投稿されるまで待ってくれないか?」
「まぁ許してくれや、逆にハブ投稿したら即出してくれていいからよお!俺だってアトラルを早う投稿したくてたまらん!」
「…ヒヒ…まだチームコンも序盤なのに…スタートダッシュ組が多いねェ…ア、アタシ達も…そろそろ動きたい…ヒヒ!」
「アイヤー、このチーム執筆サイボーグが多すぎるアルよー!そのくせ質も良いからホントにタチ悪すぎネ!」
著者娘は文字を書き絵を描く知性体であるためか、自分たちの活動歴史を「シナリオ」というフォーマットで纏める事は珍しくないと言う。その足は万年筆、鉛筆、タッチペン。思い思いの筆記具で綴る軌跡。著者娘の足跡は、澄んだ色のインクか、懐かしい香りの黒芯か、電子の海で煌めく映像データか。己が歩いた道筋すら1つの著作として扱う。それは著者娘としての生態か、呪いか。
だが彼女達本人から言わせてみれば、それすらも著作に出来るほどドラマティックな著者娘生を歩める、天からの祝福らしい。
そんな事を何故か今思い出しながら、著者娘EianSakashibaは理解した。止まれないのだと。仮に眼前の彼女達が私を止めたとしても、私自身がもう止まる気がないのだと。
私の足は、万年筆でも鉛筆でもない。自らの軌跡を綺麗に書き留める事は出来ない。私の体を、形作るのは、肉と神経と骨と、
紫色の、血潮足跡だけ。
(2022/06/20現在ここまで。続きは気が向いたら。)