ロング・コンテスト
紐と命は長いがよい
投稿期間: 2023/6/1 0:00〜2024/4/1 23:59
投票期間: 2024/4/2 0:00〜2024/5/31 23:59
参加作品:
SCP部門
SCP-3125-JP - 暗闇を照らす者たちへ
byKeiShirosaki 様
SCP-001-JP - 神州
bygokiso 様
Tale部門
Follow the Reaper
byharvester_blandish様
Devil sleeping in the refrigerator.
byEianSakashiba様
裏切り者マイマ
byEnginepithecus様,
Karathh様
少年SCP団のトレジャー・クエスト
bysanks269 様
Alone-S: 01
byv vetman 様
序一話 - 『信仰』
bykihaku 様
序二話 - 『熊野』
bykihaku 様
序三話 - 『依頼』
bykihaku 様
私の皆様方の長編記事を読みたい!という欲望に従ったまま開催されるコンテストです。ショートコンテストの投稿期間も終わっていますし、気分転換に長い記事でも書きましょう。10周年を彩る超大作を期待しています。
参加条件: 構文を抜いた状態で文字数が20000文字以上であるSCP記事、Tale、GoIフォーマットであること(翻訳記事も可)。記事のディスカッションに参加する旨をお書き下さい1。また、ディスカッションに書かなくても、私の𝕏(Twitter)やDiscordのDM、WikidotのPM等で連絡いただければ掲載させていただきます。なお、今年1年間私用により私自身が非常に多忙であるため、新規作成記事を追えない可能性が高いです。ご了承ください。
順位: 投票期間終了時の作品のRatingでSCP部門、Tale部門、GoIF部門、翻訳部門に分け、それぞれで決定します、が完全に私の好みの関係でいくつか特別賞も用意させていただきます。詳細は下記にて。
特別賞: Rateという枠に収まりきらない超大作を別途表彰したい場所です。
・ 超弩級記事賞 : 最も文字数の多い+評価の記事に授与されます。
・ 永遠無窮賞 : 最も多くロング・コンテストに出場していただいた著者、並びに記事に授与されます。
・ 遼遠紐帯賞 : 最も多くのカノンや連作をクロスさせた記事に授与されます。
Q&A: 下記以外に不明な点がございましたらFireflyerまでお問い合わせください。回答した後に追記します。
Q: 写真などに文字が入ってる場合の文字数はどうなりますか?
A: 個人コンテストなので緩く見積りますが、その文字数をわざわざ足さなくてもレギュレーションに届いてくれると嬉しいです。
Q: 隠し文字の扱いはどうなりますか?
A: カウントしない予定です。
Q: 投稿していた記事が参加資格を満たしていたので後から参加させたいです!
A: 投稿期間中に投稿された記事なら、連絡を下されば適宜追加致します。
Q: 投稿期間もロングですね。
A: じっくり読みましょう。
SCPs
SCP | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
SCP-3007-JP | 54 | 5 | 18 Dec 2022 14:58 | 73498 |
Tales
Tale | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
アイリの夢 | 1 | 3 | 09 Sep 2023 15:00 | 3457 |
最後にそのメスを入れるのは? | 31 | 1 | 09 Sep 2023 14:59 | 3308 |
幻日に酔いしれて | 5 | 1 | 09 Sep 2023 14:10 | 5128 |
あの夏の亡霊 | 9 | 1 | 09 Sep 2023 12:02 | 1457 |
挑避 | 139 | 0 | 13 May 2023 14:50 | 2102 |
星空の下、共に純情なる愛を。 | 55 | 1 | 12 Feb 2023 14:39 | 5431 |
聖夜の罵倒は鎮魂歌と呼べるか? | 16 | 1 | 27 Dec 2022 14:41 | 3336 |
共著
Others | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
藪医者 | 57 | 2 | 10 Sep 2022 14:56 | 6224 |
Others | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
SCP-1759-JP | 101 | 1 | 06 Nov 2022 14:59 | 14430 |
Others
Others | 評価 | コメント数 | 作成日時 | 文字数 |
---|---|---|---|---|
01614 | 10 | 0 | 07 Mar 2023 05:26 | 205 |
01593 | 8 | 0 | 02 Feb 2023 10:53 | 202 |
01592 | 6 | 0 | 02 Feb 2023 08:20 | 213 |
人事ファイル。たくさん増やしたい。
本名: 榾火ほたび 冬司とうじ
クリアランスレベル: 2(状況に応じて4)
年齢: 2█歳
性別: 男
専門: [未公開]
所在: 不定
来歴: 20██年██月██日に雇用された財団エージェント。雇用以前は[未公開]。
人物:身長175cm、体重62kg。頻繁に伊達メガネをかけている、という点を除いて外見に特筆すべき事柄はありません。人事部門所属のエージェントとして活動しており、主な任務としては財団職員の監視、尋問、そして人事異動への提言が挙げられます。
財団職員の監視については定常業務が円滑に遂行されているかどうかだけでなく、要注意団体のスパイと思われる人物のリストアップ、場合によっては尋問を行うこともあります。
人事異動への提言に関しては該当人物の人間関係や好みなどを的確に把握し、その人に適合した適切な部門、部署を選択するといった業務を担当しています。──勉強はてんでダメなのですが、人の名前だけはどれだけでも覚えられるんですよ。
職員からは真面目で温厚な性格と形容されることが多いですが、同時に神出鬼没である、影が薄い、との声も多く聞かれます。 ──神出鬼没なのは職務上仕方が無くないですかね。
また、人間関係を主な職務としているにもかかわらず、不要な人間関係を作りたがらない、他人に干渉したくないという不干渉主義の側面が見られます。
特筆事項: Agt.榾火は「写真から死期を占う」という名目で占術師を営んでいたタイプ・ブルーの息子として7歳の時に財団に回収されました。両親がAgt.榾火を出産した際に奇蹟論を行使した事により、Agt.榾火には先天的な異常性が存在しています。
Agt.榾火は裸眼で人間を視認した際、視認した人物の死期を日単位で把握する事が可能です。財団に回収された19██年以来、Agt.榾火は6154回にわたってこの能力を行使していますが、今のところ彼の予期した死期に6時間以上のズレが生じた事はありません。
上記の特異性から、Agt.榾火は倫理委員会直属のエージェントの任務にも当たっており、死期の近くなった人間を比較的疎密なサイトに異動する提言を倫理委員会に提出しています。
また、Agt.榾火はこの異常性や来歴に好感を持っておらず、Agt.榾火は占術に関する一定の知識を保有していますが、その事実は倫理委員会を除いて公開されることはありません。
人間備忘録-2206201
定期面談です。本日の担当、させていただきます、榾火です……あの? - Agt.榾火
あっ!あ、あどうも!在原と言います。よろしくお願いします! - 在原研究員
よろしくお願いします。 - Agt.榾火
付記: 定期面談です。という会話の入り方はあまり良くない。
人間備忘録-2206202
君も仮眠室はよく使うのか? - Agt.鮫島
ええ、生憎目を酷使する仕事でね……にしても、本日は随分とお疲れですね。私は人事部門所属なので何かあればご相談ください。 - Agt.榾火
ああ、助かるよ。 - Agt.鮫島
私はこれで失礼しますね。 - Agt.榾火
付記: 要観察職員と接触。やはり、疲労時の他人との接触が少ない業務への転属が望ましいか。
人間備忘録-210129
……あの?どうかされましたか。 - Agt.榾火
いや。これが仕事なんだ。他人の業務を見ることがね。 - 漆原常任監視員
ああ、漆原さんでしたか。ドロップキックでお馴染みの。 - Agt.榾火
如何にも。それじゃあこの辺で。 - 漆原常任監視員
付記: 監視するもの同士が鉢会うと、そこそこ気まずいかもしれない。
人間備忘録-180201
81NNは居心地が本当に良いですね。定期面談の度に落ち着きます。 - Agt.榾火
私もここは落ち着くのでとても気に入っています。なんせ……あっ。 - 山月監視員
大丈夫です。人間に苦手なものは付き物ですって。 - Agt.榾火
そうだといいんですけど、やっぱり財団職員なのにこんなのおかしいよなあなんて…… - 山月監視員
お悩みなどあれば私が人事部門に連絡できるのでいつでも頼ってくださいね。 - Agt.榾火
とても助かります!いつも本当にありがたい…… - 山月監視員
付記: 異常性に変化は見られない。最適な労働環境だと考えられる。
人間備忘録-180201
君が定期面談を受ける側でここに来ると少し面白いね。 - 飯尾博士
対話部門員でもないのに定期面談じみた事をさせられているのは私自身もよくわかっていませんからね。 - Agt.榾火
え?そうなのかい?てっきり君が1番よくわかっていると思ってたよ。なんせ…… - 飯尾博士
特に心当たりは無いのですが。 - Agt.榾火
[高笑い] カマをかけてみただけだよ。君は苦労人だねえ。 - 飯尾博士
付記: 困る。
目にクマがあるショートヘアの男です。浅い関係を作るもよし、深い関係まで堕とすもよし。お好みのズブズブをお作り下さい。
Fireflyerについて。興味が無かったら見ないことを勧めます。
Fireflyer。Fireflyer、ほたらー、などの名義で財団まわりをうろちょろしている。気分は著者ページを作った今もただのファンかつ読み専。みんはやでSCPに関するクイズをやっている人の一人。
SCP-5000が好き。共著が好き。記事読みが好き。あとわさびが好き。
TwitterかDiscordのDMや、WikidotのPM(返信が遅れる可能性有り)で批評を受け付けております。拙いものかもしれませんが、私でよければどうぞ。
私が運営に関係しているアカウント。どちらかといえばこっちをフォローしてほしいな。
私が記事の感想を永遠に呟いています。興味があったら覗いてみてね。
財団を知ったのは2018年10月あたり、SCP-910-JPのGIF画像を見て興味を持つ。2019年にはこのサイトの存在を知るが、当時丁度新着で投稿されていたとある提言で001の洗礼を浴びる。その後は、何も世界観わかんなくなったし、当分ROMるかなと思い、サイトの参加もあえてせず、ひっそりと要注意団体やらなんやらの記事を読み漁り、SCPMADを見て楽しく過ごしていた。
しかし、ここで転機が訪れる。
SCP-5000 - Why?の投稿である。
なんかこの記事、死ぬほど面白くないか?3ということに気づいた私は、今までの倍以上の世界観記事を読み漁り、カノンを履修していった。そして私はとあるSCP-5000に関連するMADに感銘を受け、ここで私は気づいた。
サイトに入ったら、SCP-5000の二次創作ができるのでは?
これが2020年10月くらいの出来事である。サイトルールなどを読んだ私は、██████まではROMに徹して、そこからは物書きもしてみようかなと考えた。2021年9月2日、サイトに参加。
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10V
評価10以上の記事を執筆・作成する
銅メダル
評価15以上の記事を執筆・作成する
15V
評価15以上の記事を執筆・作成する
銀メダル
評価30以上の記事を執筆・作成する
30V
評価30以上の記事を執筆・作成する
金メダル
評価50以上の記事を執筆・作成する
50V
評価50以上の記事を執筆・作成する
テレキル合金メダル
評価100以上の記事を執筆・作成する
100V
評価100以上の記事を執筆・作成する
200V
評価200以上の記事を執筆・作成する
300V
評価300以上の記事を執筆・作成する
400V
評価400以上の記事を執筆・作成する
500V
評価500以上の記事を執筆・作成する
ダブルテレキル
評価100以上の記事を2作執筆・作成する
テレキルコレクター
評価100以上の記事を3作執筆・作成する
アベレージヒッター
評価20以上の記事を10作以上執筆・作成する
シャープシューター
執筆・作成した記事の中で特に評価の高い10作の平均評価が100を超えている
みならいバッジS
SCP記事を1作以上執筆・作成する
エリートバッジS
SCP記事を5作以上執筆・作成する
ミスターバッジS
SCP記事を10作以上執筆・作成する
エキスパートバッジS
SCP記事を20作以上執筆・作成する
マスターバッジS
SCP記事を30作以上執筆・作成する
レッドバッジS
執筆したSCP記事が注目のSCPに取り上げられる
ブルS
評価50以上のSCP記事を執筆・作成する
ハットトリックS
評価50以上のSCP記事を3作以上執筆・作成する
Safeバッジ
評価が20以上で、かつ「safe」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Euclidバッジ
評価が20以上で、かつ「euclid」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Keterバッジ
評価が20以上で、かつ「keter」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Thaumielバッジ
評価が20以上で、かつ「thaumiel」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Neutralizedバッジ
評価が20以上で、かつ「neutralized」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Apollyonバッジ
評価が20以上で、かつ「apollyon」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Archonバッジ
評価が20以上で、かつ「archon」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Pendingバッジ
評価が20以上で、かつ「pending」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Esoteric-classバッジ
評価が20以上で、かつ「esoteric-class」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
Explainedバッジ
評価が20以上で、かつ「explained」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
ブラジョナー
評価が20以上で、かつ通常の形式で補遺、音声記録、実験記録、インタビュー記録、探査記録等が無いSCP記事を執筆・作成する
スクリューバッジ
評価が20以上で、かつフォーマットスクリューを使用したSCP記事を執筆・作成する
人気者
自分が書いたSCPオブジェクトについて書かれており、かつ自分以外が執筆・作成したTaleが10作以上ある
提言者
評価が20以上のSCP-001-JP記事を執筆・作成する
人類学者
評価が20以上かつ、「人間型」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
生物学者
評価が20以上かつ、「生物学」「生命」「遺伝子」「動物」「植物」「バクテリア」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
物理学者
評価が20以上で、かつ「物理学」「熱力学」「外部エントロピー」「電気」「磁力」「重力」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
化学者
評価が20以上で、かつ「化学」「腐食」「気体」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
地質学者
評価が20以上で、かつ「地質」「結晶」「岩石」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
天文学者
評価が20以上で、かつ「地球外」「惑星」「衛星」「太陽」「月」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
天文学者
評価が20以上で、かつ「地球外」「惑星」「衛星」「太陽」「月」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
言語学者
評価が20以上で、かつ「言語」「文書」「文字入り」「記述」「語り」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
心理学者
評価が20以上で、かつ「精神影響」「ミーム」「強制力」「感覚」「記憶影響」「知識」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
数学者
評価が20以上で、かつ「数学」「立方体」「多面体」「球体」「確率」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
医者
評価が20以上で、かつ「医療」「眼」「骨格」「毒性」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
芸術家
評価が20以上で、かつ「芸術」「装飾品」「音楽」「彫刻」「像」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
建築家
評価が20以上で、かつ「都市」「建造物」「場所」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
旅人
評価が20以上で、かつ「時空間」「未来」「異次元」「地図」「ポータル」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
エンジニア
評価が20以上で、かつ「機械」「ぜんまい仕掛け」「電子デバイス」「家電」「自動装置」「コンピュータ」「人工」のいずれかのタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
破壊者
評価が20以上で、かつ「K-クラスシナリオ」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
船員
評価が20以上で、かつ「船舶」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
改竄者
評価が20以上で、かつ「メタ」のタグが付いたSCP記事を執筆・作成する
みならいバッジG
GoIフォーマットを1作以上執筆・作成する
エリートバッジG
GoIフォーマットを5作以上執筆・作成する
ミスターバッジG
GoIフォーマットを10作以上執筆・作成する
エキスパートバッジG
GoIフォーマットを20作以上執筆・作成する
マスターバッジG
GoIフォーマットを30作以上執筆・作成する
レッドバッジG
執筆したGoIフォーマットが注目のGoIFに取り上げられる
ブルG
評価50以上のGoIフォーマットを執筆・作成する
ハットトリックG
評価50以上のGoIフォーマットを3作以上執筆・作成する
開拓者(赤)
既にGoIフォーマットが存在する要注意団体に、既存のものとは違う形式のフォーマットを考案し、かつそのフォーマットに従った記事が1作以上執筆・作成される
開拓者(青)
まだ特定のGoIフォーマットが存在しない要注意団体のために新たなフォーマットを考案し、かつそのフォーマットに従った記事が1作以上執筆・作成される
ダブルエージェント
2つ以上の異なる要注意団体のGoIフォーマットをそれぞれ1作以上執筆・作成する
ダブルダブルエージェント
4つ以上の異なる要注意団体のGoIフォーマットをそれぞれ1作以上執筆・作成する
みならいバッジT
Taleを1作以上執筆・作成する
エリートバッジT
Taleを5作以上執筆・作成する
ミスターバッジT
Taleを10作以上執筆・作成する
エキスパートバッジT
Taleを20作以上執筆・作成する
マスターバッジT
Taleを30作以上執筆・作成する
レッドバッジT
執筆したTaleが注目のTaleに取り上げられる
ブルT
評価50以上のTaleを執筆・作成する
ハットトリックT
評価50以上のTaleを3作以上執筆・作成する
ショートテイル
800文字未満(コードを含まない)かつ評価が20以上のTaleを執筆・作成する
ロングテイル
8万字以上(コードを含まない)かつ評価が20以上のTaleを執筆・作成する
みならいバッジA
アートワークを1作以上作成する
エリートバッジA
アートワークを5作以上作成する
ミスターバッジA
アートワークを10作以上作成する
エキスパートバッジA
アートワークを20作以上作成する
マスターバッジA
アートワークを30作以上作成する
みならいバッジI
海外記事を1作以上翻訳・作成する
エリートバッジI
海外記事を5作以上翻訳・作成する
ミスターバッジI
海外記事を10作以上翻訳・作成する
エキスパートバッジI
海外記事を20作以上翻訳・作成する
マスターバッジI
海外記事を100作以上翻訳・作成する
JPバッジ
執筆・作成した記事がSCP-ENに英訳転載され、「インターナショナル」のタグが付与される
RUバッジ
SCP-RUの記事を5作以上翻訳・作成する
KOバッジ
SCP-KOの記事を5作以上翻訳・作成する
CNバッジ
SCP-CNの記事を5作以上翻訳・作成する
FRバッジ
SCP-FRの記事を5作以上翻訳・作成する
FRバッジ
SCP-FRの記事を5作以上翻訳・作成する
PLバッジ
SCP-PLの記事を5作以上翻訳・作成する
ESバッジ
SCP-ESの記事を5作以上翻訳・作成する
THバッジ
SCP-THの記事を5作以上翻訳・作成する
DEバッジ
SCP-DEの記事を5作以上翻訳・作成する
ITバッジ
SCP-ITの記事を5作以上翻訳・作成する
UAバッジ
SCP-UAの記事を5作以上翻訳・作成する
PTバッジ
SCP-PT/BRの記事を5作以上翻訳・作成する
CSバッジ
SCP-CSの記事を5作以上翻訳・作成する
SKバッジ
SCP-SKの記事を5作以上翻訳・作成する
ZHバッジ
SCP-ZH/TRの記事を5作以上翻訳・作成する
VNバッジ
SCP-VNの記事を5作以上翻訳・作成する
INTバッジ
SCP-INTに英訳した記事を5作以上投稿する
バイリンガル
2つ以上の異なる言語版サイトで書かれた記事を翻訳・作成する
グローブバッジ
10つの異なる言語版サイトで書かれた記事を10作ずつ翻訳・作成する
みならいバッジJ
ジョーク記事を1作以上執筆・作成する
エリートバッジJ
ジョーク記事を5作以上執筆・作成する
ミスターバッジJ
ジョーク記事を10作以上執筆・作成する
エキスパートバッジJ
ジョーク記事を20作以上執筆・作成する
マスターバッジJ
ジョーク記事を30作以上執筆・作成する
盆栽バッジ
評価が20以上で、かつ「剪定対象-親」のタグが付いた記事を執筆・作成する
Anomalousアイテムバッジ
評価10以上のAnomalousアイテム記録を執筆・作成する
超常現象バッジ
評価10以上の超常現象記録を執筆・作成する
未解明領域バッジ
評価10以上の未解明領域記録を執筆・作成する
アクションバッジ
ジャンルが「アクション」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
SFバッジ
ジャンルが「SF」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
オカルトバッジ
ジャンルが「オカルト」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
都市伝説バッジ
ジャンルが「都市伝説」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
感動系バッジ
ジャンルが「感動系」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
ギャグバッジ
ジャンルが「ギャグ」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
コミカルバッジ
ジャンルが「コミカル」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
シリアスバッジ
ジャンルが「シリアス」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
シュールバッジ
ジャンルが「シュール」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
ダークバッジ
ジャンルが「ダーク」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
ヒューマンドラマバッジ
ジャンルが「ヒューマンドラマ」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
恋愛バッジ
ジャンルが「恋愛」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
ホラーバッジ
ジャンルが「ホラー」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
サスペンスバッジ
ジャンルが「サスペンス」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
メタフィクションバッジ
ジャンルが「メタフィクション」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
歴史バッジ
ジャンルが「歴史」で、かつ評価が20以上の記事を執筆・作成する
ローカルバッジG
発案した要注意団体が登場する記事が1作以上存在する
マイナーバッジG
発案した要注意団体が準要注意団体としてタグ登録される
メジャーバッジG
発案した要注意団体が正要注意団体としてタグ登録される
ワールドバッジG
発案した要注意団体のタグが付いた記事が20作以上存在する
ユニバースバッジG
発案した要注意団体のタグが付いた記事が30作以上存在する
ローカルバッジF
発案した財団下部組織が登場する記事が1作以上存在する
マイナーバッジF
発案した財団下部組織が登場する記事が異なる2人以上の著者によって合計3作以上執筆・作成される
メジャーバッジF
発案した財団下部組織がタグ登録される
ワールドバッジF
発案した財団下部組織のタグが付いた記事が20作以上存在する
ユニバースバッジF
発案した財団下部組織のタグが付いた記事が30作以上存在する
ローカルバッジC
発案したキャラクターが登場する記事が1作以上存在する
マイナーバッジC
発案したキャラクターが登場する記事が異なる2人以上の著者によって合計3作以上執筆・作成される
メジャーバッジC
発案したキャラクターがタグ登録される
ワールドバッジC
発案したキャラクターのタグが付いた記事が20作以上存在する
ユニバースバッジC
発案したキャラクターのタグが付いた記事が30作以上存在する
ローカルバッジL
発案したロケーションが登場する記事が1作以上存在する
マイナーバッジL
発案したロケーションが登場する記事が異なる2人以上の著者によって合計3作以上執筆・作成される
メジャーバッジL
発案したロケーションがタグ登録される
ワールドバッジL
発案したロケーションのタグが付いた記事が20作以上存在する
ユニバースバッジL
発案したロケーションのタグが付いた記事が30作以上存在する
設定監修
有識者会議に参加(主宰者を含む)し、「設定集」のタグが付いたハブページの執筆・作成に関わる
合図花火
SCP-JPイベント委員会に入り、イベント委員として公式キャンペーンの開催の業務に参与する
連発花火
公式キャンペーンに累計5作以上の記事をエントリーする
大型花火
公式キャンペーンにエントリーした記事が50以上の評価を得る
スターター
SCP-JPイベント委員会に入り、イベント委員として公式コンテストの開催の業務に参与する
チャレンジコイン
公式コンテストに記事をエントリーする
サウザンデアコイン
いずれかのX000-JPコンテスト(すなわちSCP-1000-JP、SCP-2000-JP、SCP-3000-JP、他)に記事をエントリーする
コンテンダー
公式コンテストに累計5作以上の記事をエントリーする
ハイキャリバー
公式コンテストにエントリーした記事が50以上の評価を得る
ブロンズトロフィー
公式コンテストで銅賞相当の賞を受賞する
シルバートロフィー
公式コンテストで銀賞相当の賞を受賞する
ゴールドトロフィー
公式コンテストで金賞相当の賞を受賞する
ゴールドコレクター
3つの公式コンテストで金賞相当の賞を受賞する
サウザンデアトロフィー
いずれかのX000-JPコンテスト(すなわちSCP-1000-JP、SCP-2000-JP、SCP-3000-JP、他)で優勝する
写真家
自分が製作した画像を使用した記事が1作以上ある
プロ写真家
自分が製作した画像を使用した記事が10作以上ある
レベル0職員
SCP-JPWikiへの参加を承認される
レベル1職員
累計で1年以上SCP-JPWikiのアクティブメンバーである
レベル2職員
累計で2年以上SCP-JPWikiのアクティブメンバーである
レベル3職員
累計で3年以上SCP-JPWikiのアクティブメンバーである
レベル4職員
累計で4年以上SCP-JPWikiのアクティブメンバーである
レベル5職員
累計で5年以上SCP-JPWikiのアクティブメンバーである
コントリビューター
SCP-JPのコントリビューターに就任する
モデレーター
SCP-JPのモデレーターに就任する
管理者
SCP-JPの管理者に就任する
サンドボックスバッジ
サンドボックスポータルを作成する
シェアバッジ
共有ページ(B類)を作成する
批評みならい
5件以上の下書きに対して批評を行う
ミスター・批評
10件以上の下書きに対して批評を行う
マスター・批評
15件以上の下書きに対して批評を行う
アドバイザー
下書き批評をした記事の評価が20に到達する
アイデアマン
下書き批評の際に提案したアイデアが本投稿時に採用される
インキュベーター
その著者にとってのデビュー作となる下書きを批評する
チア
公式コンテストのために書かれた下書き記事を批評する
フォーラムバッジ
フォーラムに書き込む
ポリス・ヴァーソ
1000作以上の記事にDVかUVを行う
チームバッジ
評価が20以上で、かつ「共著」のタグが付いた記事を執筆・作成する
ロイヤルフラッシュ
評価20以上のSCP記事、GoIフォーマット、Tale、アートワーク、ジョーク記事をそれぞれ1作以上執筆・作成する
速筆家
1ヵ月以内に評価10以上の記事を4作以上執筆・作成する
センチュリオン
SCP記事、GoIフォーマット、Taleを累計100作執筆・作成する
アダルト
評価が20以上で、かつ「アダルト」のタグが付いた記事を執筆・作成する
随筆家
評価が20以上で、かつ「エッセイ」のタグが付いた記事を執筆・作成する
TBCバッジ
連作シリーズのためのハブページを作成する
砲手
カノンハブページを執筆・作成する
案内人
「ガイド」のタグが付いた記事を執筆・作成する
案内人
「ガイド」のタグが付いた記事を執筆・作成する
カスタマイザー
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この下には自著解説や分析、裏話などが載っているよ。
著者の視点とかそういうのが嫌いな人は見ない方が絶対にいいです。
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- _
- ★
- 自著語り
- ★
- 流れ
- 前進/停滞
- 『辺りはもうすっかり暗い』
- 自分の文体
- 飛
- 戦い
- 欠落
- 1998年
- 勝者
- 転換
- 愛執
- 模倣
- 空
- 花
- 走
- 自由-1
- 自由-2
- 『そして、扉に手を掛けた』
- 命のやりとり
- 時間
- 任意の著者の文体
- 沈黙
- 温度
- 呪い
- 浸食
- ?
- 蛍
- 季節
- 落下
- ?
- なし
ヘッカと自著語りのコーナー。
フォーマットスクリューだけしか書いてない人の自著語りです。
何を話せばいいかわからないのでとりあえず適当に。あ、普通にネタバレ注意です。
Matcha tiramisuさんとの共著。処女作。因みに、私に
Matcha tiramisuさんの著作である哀に染まるがぶん刺さったので私が誘いました。せめて1記事くらい残してから誘えや。
さて、本題です。こちらはSCP-049とSCP-5000のお話ですね。tab構文を使用し、049の視点と研究員それぞれの思惑を描くというものです。私の著作を他に見ていただいた方は一発だと思いますが、私が研究員視点のお話を書いております。以前どこかで藪医者の話をさせて頂いた際に、結構抹茶さんに寄せましたとか言ってた気がするんですけど、ぜっんぜんそんなことないですね。ちゃんと色が出てて今見ても我ながら力作だな~と感じております。
最初はヘッカ違いてんこ盛りTaleになっていたので、後々から成り立って行った本質をぼかすやり方はかなり上手くいったのではないでしょうか。
批評や感想を下さった
amamiel 様、
doraTORO 様、
EianSakashiba 様、
Enginepithecus 様、
forgottenmemorial 様、
GW5 様、
ISIGAME 様、
Karathh 様、
MemoryLapse 様、
Nanasi1074 様、
pcysl 様、なる様、
Rhapsodyyyyyy 様、
sakapon 様、tamosan様、
Tutu-sh 様、その他匿名の皆様。本当にありがとうございました!
MikuKaneko様、
iti119様、
teruteru_5様、
Karathh様との共著。おま……また単著一個もないのに懲りずに誘ってるやんけ!!!!!上手くいきましたし、現状私の著作の中で最高評価です。因みにチーム名と一言の内の1つは私が発案です。その時が一番輝いてたのでは?と個人的には思っています。
私は誘った癖に第二次探査記録を書いただけですし、当作品自体考察を楽しんでいただきたいという思いがあるので、あまり語ることはないです。が、第二次探査記録、ハチャメチャに凝っているのでよかったら考察してみて下さいね。
批評や感想を下さった
aaasaan777 様、
amamiel 様、
AsymmetrySkeleton 様、
Childream 様、
kyougoku08 様、
leaflet 様、
MemoryLapse 様、
Nanasi1074 様、
peperose 様、なる様、
sakapon 様、
Syutaro 様。本当にありがとうございました!
SCP-5000のほたばーす、開幕。
というのは冗談として、私の歴代の作品の中で一番力を入れつつ、かつラストの方はほぼ3時間で書き上げるという暴挙を行った作品でもあります。また、SCP記事の中に堂々とTaleを入れ込むという禁忌も犯しております。よく残ってくれましたわ本当に。
さて、この記事に関しては私が敢えてぼかしている点等が幾つかありますが、敢えてぼかしていないポイントで分かりずらい箇所が幾つかあると思うのでここで解説していきたいと思います。
敵はこの人数で制圧できるのか?の発言の真意について。
3ページ目の序盤に「黒い武装」を整えてわざわざ出動している点、「これは驚いたな。」という柊さんの発言などから元々後方支援を担当していた穂竹さんは制圧する敵が想定されていたことを見抜いており、何らかの敵がいることを想定していたものによる発言を意図して執筆しました。直前にカオス・インサージェンシーであること柊さんは明かしているので、穂竹さんは柊さんの敵が財団だと予測したのかもしれないですね。
3ページ目の終盤。帰還路について。
柊さんは財団方面、すなわちさいの帰還路を「危険」だと認識していると思います。あくまで、彼女は「SCP-3007-JP世界」の人間であるため、財団がどのような帰還路を設定しているのかを認識していないと考えられます。また、蛇の手を用いた帰還路に関しても、恐らく工作員などの脱走者が続出すること等から詳しくは知らされていないものと考えて執筆しました。
対財団側はなぜ今までSCP-2411を使わなかったの?
これはいくつか考える余地を敢えて残してあります。私の執筆段階で策定したものをここでご紹介するとすれば、SCP-2411は生きている人ではないと作動しないと考えていて、通常の戦闘は所謂ブリンカーや、生きているか死んでいるかわからないような職員との戦闘になることから、柊氏は何らかの形で生きているの存在を知っていてCIの工作員を財団の主力部隊とぶつけている間にその人物を殺害した。あるいは、「SCP-3007-JP世界」には死の終焉カノンの設定を採用しているため、例えSCP-2411を用いて殺害したとしても、SCP-2411に起因する死因は(これは一応明記されてはいますが、詳細に明かされてはいないため、あくまでヘッドカノンですが)額の銃創であることから、あくまで財団職員の一時的足止めにしかならないのかなと考えられもすると思います。
なぜSCP-3007を収容するために人を殺しただけでなく、世界を丸々収容房にしたの?
人のいない世界では危険やリスクを意識すること無く収容が可能だからです。1つの世界群を犠牲に他のほぼ全ての世界で人道や倫理を考えなくて良いからですね。
↓↓↓↓↓
ん?それはわざわざ新しい世界を作ったってこと?
私の想定している「SCP-3007-JP世界」ではSCP-1670-JPは意図的に発生させたものだと考えております。SCP-001-JP 或る西瓜の提言 - 焚書坑儒計画で述べられていた現実子ブラックストリングを擬似的に発生させることを目的として、SCP-1670-JPを利用して規定世界全体の現実子を濃縮させ、人類はSCP-3396を利用した神格化により無限の現実性に耐久できるようにするというのがSCP-3007-JP計画の全容です。なので一行で纏めるならば世界の形成でも利用でもなくて"改造"というのが正しいのかもしれないですね。
↓↓↓↓↓
それではなぜ、人間の完全な殺害をせずにSCP-3007-JP計画を実行に移したの?
というより、出来なかったというのが私の解釈です。まず、PNEUMA計画にてギアーズ博士が財団から離れること自体予想外だったでしょうし、ギアーズ博士が財団から離脱したことを考えれば他の数多くの優秀な職員が離脱しているでしょうし、その影響から財団の技術力や指導力が低下してしまったと考えております。また、私は離脱者の中の多くは他の要注意団体に流出したと解釈しており、それをSCP-3007-JP内でも表現させて頂きました。そのため、想定よりも財団が要注意団体に手こずって全体的な制圧が完了する前にワームホールだけ動いてしまったのかなと考えております。
↓↓↓↓↓
ではなぜ人類の神格化を?
人類の神格化についてですが、これは逆に財団側が利用したものなのではないかと考えております。本来財団は異常では無い意識のある人間を全て殺戮する予定だったのですが、どうも上手いこと行きそうになかった財団はあえて神格化させることにより、収容するという事実の正当化をしながら、財団側が要注意団体と戦闘することを可能にしたかったと考えております。
SCP-3007-JPは並行世界群に対する指定だったけど、SCP-2700ルートだと消えてなくなってます。世界が1つ無くなったところでSCP-3007-JPは現れるのでは?
私は各SCP-3007-JP毎に担当の世界のようなものがあるのではないかと考えております。当記事は読者に穂竹博士と同じ体験をさせているので、今後の展開によっては再発、というケースも考えられますね。(メタ的に申し上げれば執筆的にここで明確に終わりを作りたかった、というのもあります。)
時間が止まってるけど、人は動いている。どゆこと?
これに関しては私が幅を持たせている部分ではあるのですが、念の為私の解釈を述べさせて頂こうと思います。SCP-3007-JP世界は無限現実性領域と呼ばれるほど大量の現実性が存在していますが、人類自体も周囲も自身も神格実体であるから自覚していないだけで現実改変能力を保持しています。そして、太陽が無い世界の中永遠にワームホールが出現した場所で財団と戦うあるいは要注意団体と戦う中で人々の意識、体感時間は短くなり、ループ状態となるため、それが時計を利用すると時間が止まるという描写になるかなと思ったため、このような設定にしました。時間が動き出した原因は穂竹さんという新要素が当世界に侵入したことにより、新しい経験、すなわち体感時間に変化が見られたからです。
小ネタ
ラストのページはSCP-2042-JPの私的リスペクト要素が入っている。構文の崩れじゃないよ。
実は
usubaorigeki 様の人事を借りたりしています。
批評や感想、構文の協力を下さった
Childream 様、
leaflet 様、
keen_claw 様、
MikuKaneko 様、
Nanasi1074 様、
sakapon 様、
SuamaX 様、
Syutaro 様。本当にありがとうございました。そしてごめんなさい。
百合がやりたかった。え?百合じゃない?いや、百合ですよこれは。はい。これ以上語ることはないです。
批評や感想を下さった
Cocolate 様、
keen_claw 様、
MikuKaneko 様、
Nanasi1074 様、なる様、
rokurouru 様、
sakapon 様、Xthoughtに合致するユーザーネームは存在しません 様。本当にありがとうございました!
また5位です。悔しい!
さて、裏話ですが、この話に出てくるカオス・インサージェンシーのエージェント、ちょっとおかしいですよね?財団職員と婚約しているのにもかかわらず自分の身を賭けてまで殺しに行かないところとか、下手にピュアなところとか、パラテック使わずに普通に殺しに行くところとか……
正直、こねくり回せばそれっぽい世界観に当てはめる事が可能なのかも知れません。ただ、今回は「世界観」という括りを逸脱した面白い記事を書いてみたいなと思ったのでこういうことをしました。で、結局この順位なのでヘッカとかは作品の良さの次なんだなあ……というのを痛感しております。ただ、ボリューム不足は否めないと思います。下手に複数投稿せずにこの作品に賭ければ良かった……というのはジャムコンの反省点ですかね。
批評や感想を下さった
BlueRayi 様、
kyougoku08 様、
Nanasi1074 様、
rokurouru 様、
seda87ne 様、
whitepole 様、
winter key 様、
Zatto13 様。本当にありがとうございました!
また5位です。悔しい!
今回は累計執筆時間が5時間に満ちませんし、アイデアを思い付いたのも投稿する1週間くらい前なので、なんかこう、思い付きってもしかしたら最強なのかもしれないですね。前回に懲りずショトコンには3作品投稿しましたが残留したのはこれだけなのでそういうジンクスでもあるのかもしれません。
内容について何ですが……正直あんまり語ることがないですね。シンプルイズベストだろうなと思って投げたので。強いて言うなら「こういう上司」の解像度は頑張ったんじゃないかなあとは思っています。
2023年6月9日に中国支部に翻訳していただきました!谢谢!
批評や感想を下さった
aaasaan777 様、
doraTORO 様、
Nanasi1074 様、
peperose 様、
roneatosu 様、
sian628 様、
Tutu-sh 様。本当にありがとうございました!
準備中……
準備中……
準備中……
サイト外企画で執筆した短編保管庫です。もしよければご活用ください。
用事のついでに昔住んでいた町を見ていくことにした。実に12年ぶりだった。
今住んでいるところからそこまで遠い場所でもなかったが、なかなか足を運ぶことができなかったなと思う。
ともかく、思い立ったが吉日だという諺に習おうと思い、町へと歩いた。車1台通らない田舎の道を、歩く。道中に立っていた看板は蔦で覆われていて何も読み取れなかった。
短いトンネルを抜けると、町に到着する。最寄りの駅からは23分ほど歩いた。前あったバスもなくなってしまったようだったので仕方がない。
転校する前の小学校の広い校庭。私が住んでいた赤い屋根の家。そして、私が何度も足を運んだ駄菓子屋を通り過ぎていく。身長が伸びたからだろうか、以前の景色とは打って変わってしまったように思える。
物思いに耽りながら歩いていると、私がよく遊んでいた水場のある公園へと着いた。水が止まっていないことに驚く。
人工的な湧水から流れる小川は小学生が水遊びをする程度の小さなものだ。幼い頃、周りを囲む花崗岩でできた石畳に躓いて転んだことを思い出す。
ふと、思い立って笹舟を流すことにした。冷たい水を揺蕩と流れる細い緑色の船は、少しずつ進む。そして、排水溝へ落ちる。心なしか昔より落ちるまでの時間が速い気がした。
日も暮れていたので、私は帰ることにした。トンネルの脇に墓地がある事を知っていたので、公園に生えていた紫苑を生ける。合掌。
帰路の途中、標識の蔦を取るときちんとした文字が見えた。
この先、有毒ガス発生区域により立入禁止
虚構と化したこの町に、噓でできた看板は似合うなと思った。
梅雨の季節は他に比べると好きな方だ。蒸し暑いだとか、カビが生えやすいというのはわかる。ただ、梅雨の時期に咲く紫陽花はとても美しいし、晴れ間に映る虹は非常に綺麗だ。そして何より、毎日が雨予報であるのが一番の所以だろう。
私は雨の日がどんな天気よりも好きだった。空から落ちる雨粒は永遠に見ていられるし、私のダメダメな部分を洗い流してくれるような気がするからだ。普段は同じ姿しか見せない街並みのコンクリートも、雨でぬれると少し濃い色になり、異なった景色を見せる。喧騒に傘が浮かぶ光景も素敵だ。
小高い丘にある公園のボロっちいベンチでいつも通りそんな下らない物思いに耽っていると、背もたれに衝撃が走った。
「いくら雨が好きだからって、ずっとずぶ濡れだと風邪ひくでしょ。……いやいや、そんなびっくりした顔されても困るんだけど。」
青い、透明の傘を差したクラスメイトは私にそう言った。余計なお世話でしかない。
「誰でも後ろから蹴られたら驚くよ。」
「まあ。確かに。」
「納得するんだ。」
普段は真っ向から否定に入る癖に。
「いや、さ。」
そう言うと彼女はいきなり傘を畳み始めて、こう続けた。
「今日は君の価値観に合わせてみようと思って。私は快晴の日が一番好きだけど、確かに雨の日も悪くはなさそうだし。どう?」
彼女は傘を閉じると、得意げに笑ってそう言った。何が面白いんだか。
「あ、そ。じゃあやってみてよ。でもそのままだとびちょびちょになるよ、制服。」
「うわ。そうじゃん。サイテーだね。君。」
「アホか。」
雨の中、傘を閉じたまま坂を下った。太陽は出ていないのに普段よりどこか明るかった。
春は出会いと別れの季節だとほざいたバカはいったいどこのどいつなのだろうか。
18時。私はがらっがらの電車の優先席に座っている。薄明が街を照らす夕焼けより少し後の時間。昼は暖かいもののまだ夜になるとうっすらと寒さが残るこの時期が心底嫌いだった——いや、嫌いになってしまいそうだった、という方が正しいのかもしれない。
女に突然振られたからだ。3/14も待ってはくれなかった。LINEで一言、ごめん別れよ、だけだった。
電車は静かにガタゴトと音を鳴らしており、より一層感傷的になっていく。
バレンタインデーに手作りのクッキーをくれた、クリスマスのあの6時間に逢瀬を交わした、紅葉狩りに遠くまで出かけた、お盆前の海水浴後の黄昏時にロマンチックな告白をしてくれた彼女に。王道で学生時代を思い出すような、甘い恋のはずだった。
私は彼女のことを本当に愛していた。それなのに、別れる理由は言ってくれなかった。悔しかった。お前に欠点は無かったのかと言われれば、有ったのかも知れないが、問題のない愛情のはずだった。何より、彼女の行動は全てわかっていたはずなのに、という感情が大きかった。
最寄り駅に到着する。辺りはもうすっかり暗い。時計を確認する。18:14。少し急いだ方が良さそうだった。
誰もいない改札を全速力で駆け抜け、車通りの多い大通りまで出る。
涙を拭きながら走った。ふと夜空を見上げると、十五夜の月は徐々に上っている。狼男のように走る。理性はとうに消し飛んでいた。もはや辛いという感情より怒りが先行している。顔も引き攣っていた。
話し合おう。家に行く。
と書いたLINEに既読は付いていなかった。私はさらに苛立ってきていた。「魂の色を見せろ」「戦え」
どうも、私/僕/俺です。突然ですが、この言葉は届いていますか?
「批評というナイフで刺せ」「気概が足りていないような気がします」
ああ、ごめんなさい。心の叫びって言うのは止められないみたいで。
「NVよりのDVですかねぇ」「面白くなかったです」
いや、どちらかと言えば愛の鞭なんですよ。色んな言葉が貴方を刺す。ただ、それでも苦しいですよね。
「粗削りな印象ですね」「クリシェだと思いました」
私のエゴですよね。わかっています。でも、これだけはどうしてもあなたに伝えたくて。
「嫌いではないです」「アイデアはいいと思いますよ」
貴方は理解していました。その言葉は作品に向けたものであって、あなた自身に向けたものではないことを。
「作品への愛が足りないと思います」「磨けば光るんじゃないんでしょうか?」
でもそれが耐えられなかった。ああ、やはり人間を苦しめ続けているのは善意なのかもしれません。
「文章は丁寧ですね」「雰囲気はいいと思います」
だから、私の前を去ってしまった。私に追わせてくれなかった。
「UVを押すかもしれないです」「文字数が欲しかったです」
引き留めるつもりはないんです。ただ、これだけは、言わせて欲しい。
「 本当に、お疲れ様でした」
学校の真横の道を歩いていると、端に紙飛行機が落ちている。とは言っても、この帝国内のルバワル地区にてこの光景は珍しいものでは無い。
ルバワル地区は酷な情報統制下に置かれている。手紙を出すのに幾つもの手続きを踏み、何千円も払わなくてはならない。その為にも、何かを伝えようとする時には独白形式の文章を紙飛行機にして飛ばすのだ。特に学校の周りは、多感な時期だからであるだろうか、紙飛行機が多いことで知られている。
うだる様な猛暑の中、コンクリート製の道を歩く。灰色の陽炎に、道端の白い紙飛行機が映える。乾季特有の麗らかな晴れだ。
「お兄さん、すみませーん!」
学校の窓がガラリと開くと、天真爛漫な少年がこちらに手を振る。
「どうしたんだーい!」
叫び返す。
「その辺紙飛行機、拾ってってくれませんかー!そろそろ回収の人が来ちゃうかもしれないんで!」
50ほどあるだろうか。道端を一瞥した後、返答する。
「もちろんいいとも!」
紙飛行機に書かれている文章はどれも学生とは思えない、素晴らしい文章ばかりだ。個人の近況が連なっているもの、小説が書かれているもの、そして……
「この国を出て行ってやる」
強い思いの書かれたメッセージも存在している。私はそれを見、仕舞う。
──わかっている。このメッセージは悪ふざけ、冗談の可能性だってある。
近隣のカフェに入り、その文字をなぞる。学内の提出物の筆跡との一致を確認する。
もちろん好きな仕事では無い。ただ、仕方がないのだ。
……タウラニ・タジュラニヤ。携帯電話を取り出し、連絡する先は帝国情報機関ルバワル事務所。彼の首が飛ぶ日は、近い。
オスマン帝国マルマラ地方: エジェアバド
現地時刻 21:52
雨。
冬には雪に覆われるトラキアへ春の訪れを告げるものと言えばやはり雨だろうか。そして、我が帝国の歴史によって流されてきたどす黒く愚かな血を大地から洗い流してくれるのも雨かもしれない。
木製の大扉の前へと辿り着く。ダーダネルス要塞地区最大の塔の中に来る必要のある用事とは何事だろうか。
入れ。
軋む音を立ててこの夜遅くまで軍服をしっかりと着こなす、私の上官が現れる。
「ジェヴァート司令。ご用件は一体?」
「とりあえず座ってくれたまえ」背もたれのない椅子へと腰掛ける。戦火のような朱色の生地は座り心地の良いものだった。煉瓦の壁面に取り付けられた両開きの窓は、雨のせいだろうか、小刻みに揺れている。
「なあ……君はこの戦争、どうなると思う?ドイツ資本に溺れ、風前の灯火となったこの国ができることとは何だと思う?」
数秒、沈黙が流れる。口を開くのは私だ。
「私にできることは勝利をお届けすることだけで、他に何も。ですが、眼前の戦闘には全力で望ませていただきます」
帝国内で逮捕されない唯一の回答であった。
「そうかい。ならばその気概、見せてくれ。彼らはここ、ガリポリ半島にて決戦を望んでいる。今までの債権の支払いはここで終わらせてやれ。分かれば戻ってよし」
「はっ」再び扉が開く。両開きの大扉が。
「司令」
「なんだい」
「あなたはこの国の未来、どうなると考えていらっしゃいますか?」
「さあな。ケマル作戦課長。老いていく身には厳しい質問だわ」笑声が軋む音で消えていく。
帝国の崩壊と、革命の成功まで、あと5年。
あーあ、つまんないなあ。
と、言うのも死んでからお腹は空かないわ、走っても疲れないわで退屈だったのだ。プルタブの空いた缶も飲めはしないし、駅の近くにあるベーカリーのクロワッサンは存外美味しかったというのに、もう食べられない。思い出すと結構心に来る。
死因も信号無視の車に撥ねられるとかいう面白さの欠片もないしょうもない理由だ。多分面白い死因ランキングがあれば最下位だと思う。運転手はただのブレーキとアクセルの踏み間違えだったし、誰を責めればいいのかもわからない。別に責められるほどの命の価値も僕にはないだろうし。
昨日までは街を歩いていたのだが、今日は自分の存在した証拠の菊の花が枯れてしまうのが嫌だからここでぼんやり座っている。造花交じりの菊の花々は春に見合わない暗い雰囲気を交差点全体に落としている。こういうのを見ると、別に僕はそんなに悪くないのに申し訳なくなってしまう。
まだ、家には帰れていないことを思い出す。まあ当然と言えば当然かもしれない。逆にどんな顔をして帰ればいいのだろうか。死体も検死がどうとかで帰っていないのだろう。葬儀も開かれた気配はない。
献花をする人がやってくる。薫の母親だろうか。わざわざご苦労様。でもその菊に見合う価値を僕は持ち合わせていないよ。なんなら、僕はガーベラとかコスモスのほうが好きだよ。声は中々届かない。そりゃそうか。
一応、薫とは恋人同士という関係だった。一応というのは、死んでしまえば自分が彼女の恋人なのか、そして常に寄り添い合う覚悟を持ち合わせているのかということに対して疑問を持たずにはいられないからだ。
「薫は……後で来るから、待っててあげてね……」
やめてくれよ。せっかく忘れようとしているのに。ノイズで自分の頭を埋め尽くそうとしているのに。
どうしようか。昨日みたいに電車でも見ていようか。それとも、もう誰にも合わないように遠くにでも行ってしまおうか。そんな甘ったれた考えを自分で払拭する。もう会えるかなんてわかんないじゃないか。ちょっとくらい、話そうとしてもいいじゃないか。もしかしたら漫画みたいに声が届くかもしれないじゃないか。
◇ ◇ ◇
幽霊は冷たさもわからないと知ったのは昼を過ぎて振り出した雨のせいだった。黄色で埋め尽くされた献花場にしとしとと降る雨は何も洗ってくれはしない。
こんな天気だったら来ないんじゃないかと一抹の期待をしていたものの、彼女は僕が轢かれた丁度その時、2:37に花を添えに来た。僕が相合傘をした、粗末なビニール傘を差して、ガードレールの端まで近づく。もうあの時の痛みなんか覚えてないから、「痛かったよね」なんて言わないでくれ。
「ねえ。もう会えないかもしれないけど、あんたのその捻くれた考え方も、ちょっと斜に構えた態度も、ちゃんと大好きだったから」
彼女はそう、菊に話しかける。もう悪口だろ。
「私、あなたの分まで頑張るから。私が死ぬまで待ってて」
そんなに気を負う必要なんか無いんだって。バカだろ。
「また、会いに来るね」
なあ、もし君がよかったらもう一回だけ話させてほしいんだよ。最後にした話が卒業した後の旅行はハウステンボスがいいよね、なのは嫌なんだ。そして君のその体温をもう一度、全身で感じて、心の底から君を愛させて……
彼女は涙を拭きながら、帰っていく。別に思いが強ければ言葉が届くというわけでもないようだ。馬鹿らしい。
どんな言葉だろうが生きている人間には届かないと気づいたことで──何かが吹っ切れたのだろうか──家に帰ろうと思えるようになった。感覚のない足を一歩踏み出して、家のある方へ進む。たったの3日帰っていないだけなのに、これが永遠であるかのように思えた。
◇ ◇ ◇
帰り道は案外辛くは無かった。小さなころには泣いた少し怖かった番犬も、今となってはおじいちゃんだ。この犬も僕が先に死ぬとは思っていなかったかもしれない。受験期は苦痛だった塾も、今となっては痛みなんて生きていくことの裏返しなんだなあなんてアホなことを考える。
姉ちゃん、僕を中二病だって笑ってくれてありがとう。死んだ時は一番最初にきてくれてありがとう。 父さん、最後まで僕に期待してくれなくて本当にありがとう。死体を抱き寄せて泣いてくれてありがとう。 母さん、最後まで過保護でいてくれてありがとう。多分今も泣いてるよね。
眼前に僕の家が現れる。いつの間にか出ていた西よりの太陽は赤い屋根を一層赤くしている。君無しでも家族はなんとか回っていけるよなんて語ってくれているのだろうか。
玄関先の段差に立って、深呼吸をする。もう生きてはいないけど。
「ただいま。」
僕が成仏するにはもう少し時間が必要かもしれない。
「こちらが、グロークラントに存在する疑存海最大の遺物、<丁球T-Ball>です!直径は45mと、非常に巨大なのですが……さてここでツアーにご参加の皆様へ問題です!この丁球に存在する2つの特性とは……」
丁球の下からは今日も若干名の観光客が訪れているのだろう。ガイドのやけに張った声は上方の観察隊にまで届く。
「こんな疑存海の中でも辺境の島にまで観光客が来るなんて、数十年前までは考えられなかったっすよね」
「この島も昔は観光客嫌いで有名だったんだがなあ。今じゃあ、同盟内でも有数の避暑地だ。随分立派になったよ」基底世界におけるヴェールの崩壊。この大規模な時代の潮流に影響を受けたのは無論、実存諸国だけでは無かった。
流入したパラテックの導入により、同盟国内の各地で発生していた虫喰の被害はこの3年間だけで92%減少。艦隊からの攻撃も大きく減っている。そして何より、基底世界からの観光客だ。
財団が<門>を一般人にも解放すると、いくつものツアーが疑存海の住民によって計画され、そのルートは今では3桁以上。幾つかの島では実存世界の人間に永住権を与えたりもしている。この3年間の時間の流れは、幻島の300年の変革に匹敵するかもしれないと言われることもあった。
「正解!この丁球は各地の様子を一目で見ることができるんです!あなたもここにいるだけで疑存海の事を知り尽くせちゃうかも!」
「無理っすよね。先輩。何年ここで居座っててもわからんことだらけですから」
「最近はさらにわからないことだらけになっちまったからな」夏の針葉樹林からは少し酸っぱい、森の香りが吹き寄せる。この島にはうんざりするほどよくある光景だ。
「しかし!実はもう1つ特性があるんですね。皆さんご存知ですか?」
「先輩!南部諸島で新たな輪を確認しました」
「ちょっと見せてみろ」確かに、丁球には今まで存在しなかった場所に <輪>が存在している。実存世界で言えばオーストラリアの辺りであろうか。
「この場所は南部諸島の管轄か。コチミのホットラインに繋いでくれ。」
「それはですね……幻島同盟の加盟国が増えると、膨張するという特性なんです!」
「あと君は下の観光客に避難を誘導すると共に上の人員を全員下ろしてくれ。――丁球の膨張が始まるぞ」
手に汗握る緊張感。周囲から感じる恐ろしいばかりの強い意志。無機質な机と椅子が私の腰を苦しめる。外は冬に似つかう青々とした雲ひとつ無い空だった。
何が 「ここまで頑張ってきたからできる!」だ。これっぽっちも頑張りたくなかったんだ。何が 「自分を信じろ!」だ。信じられないから塾という名前の未成熟で幼稚な子供が入ることのできる監獄にいたのだ。
辛かった。時を見る度に焦燥感に駆られる自分の体が。自らの意志を葬ってまで必死に努力を積んだあの日々が。叱咤激励を繰り返され一喜一憂を強制される場所が。何もかもが。
ずっと我慢していた。大体、この苦行は一体なんだと言うのか?私は救世を望む仏僧でもない。はたまた、大衆を天国に導く伝道師でも、慈悲と隣人愛について語る牧師でもない。それなのになぜ、-周囲の人も同じ事を考えているのかもしれない-辛い経験を乗り越えなければならない?青春を葬ってまで手に入れるものがあったのかと私は考える。
ふと、自らの手を止めた。脳の何かが目の前にある夥しい量の私を苦しめるものからの解放を望んだ。自分のこの身体ができるところまでやれば何も問題は無いのだ。私の身体はとうに限界を迎えていた。私は1枚の紙に幾粒かの染みをつくっていた。
世の中には 「受験戦争に勝つ。」という言葉が持て囃されるが、自らが可能な領域の最大限を引き出せばそれで良かったのだ。勝者がいれば敗者がいる、それは至極当然の事であるし、誰だってそうなりえるのだ。
苦しい時間が過ぎ去った。私はこの青い空から拍手喝采を浴びているように感じ、釈放される囚人の様な開放感まで覚えた。合格発表は明日だ。私は喜び勇んで敗者になる事にした。
12月18日、私は一首の短歌によって人生が変わった。
ヴェルダンの 苦しみに向けた カタルシス トリコロールに 狂い咲く薔薇
純粋な追悼の想いで私が書いたこの短歌は、批評家が尾鰭をつけて、瞬く間に大衆の記憶を駆けた。新たな風が欲しい歌人達は「新しい短歌」として私の歌へ賛美を贈り、雑誌の批評家達はこの歌には戦争の悲惨さを語ることが出来るほどのパワーは無く、カタルシスという言葉は追悼には不適切だと私を批判した。
仰る通りだと言いたかった。所詮私は短歌で稼いでもいないし、酒屋の経営が本業であるアマチュア歌人だった。そんな私が歌人として世界を生きている人達に批判を受けるのは至極当然。ましてや「新しい短歌」と賞賛する人の気が知れなかった。
兎も角、言いたいのは、第一次世界大戦中のヴェルダンの戦いで死んだ人々を私が追悼するには力量不足だったのだ。そんな歌では死者を貶してしまうとも考えた。だからこの歌を発表した3ヶ月後、一雑誌のインタビューを全て蹴った後だ。一私は春休みを取って短歌を詠むことに没頭した。
中学生が詠みそうなテンプレートな歌から。
桜舞う 入学の門で 駆け出して
学芸会 重苦に耐える 君の目は 紅葉に優る 月の明るさ
少し捻った歌まで。
晴天下 哀調に鳴く 鷦鷯 薄い灰色 染まりゆくキミ
そして、一通り書いた後に、プロの作家でも無いのにも関わらず、この歌を自らの転換点とする為にこう書いた。
入稿に 焦り覚えて 武者震い スランプ明けの 春一番へ
そして、麗らかな春の公園でこの歌を詠んで以降、私は二度と詩を書かなかった。
結露の付いた窓を開け、ベランダに出る。気分が悪くなったからだ。珈琲片手に木の椅子に座ると少し軋む。
冬の夜空はこんなにも綺麗だっただろうか?空に輝く一等星は、都会の街でも金剛石のように美しく光る。
マンションの12階からは、周辺を凡そ見渡すことができた。夜景で心が少し安らぐ。人工物の明かりで心が安らぐとは不思議なものだ。
2時間前に入れた珈琲はとっくに冷めていた。どうでも良くなって砂糖を入れずに一気に飲んだ。苦い。この味は嫌いだ。
大晦日、ということもあってだろう、心做しか普段よりも明るい周囲の窓には、団欒が多く映っている。羨望を抱き、私は部屋へと振り返る。
窓の中の小洒落た部屋には私が作った1つの人形が置かれている。お腹からは綿の代わりに赤い染料が漏れているが、それは些細な違いだ。
私の服はどこか血腥く、木の椅子は少しずつ赤色に染まっていく。深紅が私を徐々に包む。
正直、狂ってしまいそうだった。私が今まで犯した如何なる事より重い罪。捕まることは怖くなかったが、私を見る人の目に私は耐えられないだろうと思った。
赤黒く染まった包丁は、二度と彼女と話せない事を直喩していた。今も彼女は可憐なままだ。まるで天使のようだった。
なぜ私は人殺しをしているのだろうか?彼女が男にかまけるから。配慮が足りないから。人の気も知らないような行動を取るから。まるで私の愛が足りないかの如く、小悪魔のように心を揺さぶり続けるからだ!
深呼吸。
ふと、ここが天国ならば私は地に堕ちて、堕天使になってしまえばいいな、と考えた。年を越せないまま死ぬと気づいたのは堕ちる途中だった。
心底、悔しかった。
自らが新しく生んだはずの一次創作は、どこか既出の作品に似ていて。個性だと思って書いていた文章は、誰かの文体のツギハギで。面白い冗談が書けたと思えば、有名芸人の猿真似で。あれほど創作に注いでいた情熱も冷めかけていた。
仲間のアマチュア作家からは私の精神状態を心配する声が上がる一方、自分の作品についての肯定的な評価は付かない。正直に言って、自分でも満足している作品がが書けているとは到底思えなかった。
私は現況を打破したい一心で、新たなコミュニティに入ることに決めた。新たな創作へのアプローチが必要だと考えたからだ。二次創作、Twitter小説、そして掲示板のSSまでありとあらゆるジャンルを探し回った。
ある日のことだった。とある創作コミュニティのTLに1件のくだらないSSを見かけた。それは内容のしょうもなさとは対照的に、かなりの反響を受けていた。たまたまその創作コミュニティに所属していた私は、制作者に頼んで少し筆を執ってみることにした。
こんなもの実力の証明になるわけがないと内心思いながらも、真面目に書き進める。過去書いたもので一番しょうもない作品だった。
ウケた。今まで私が投稿した作品の宣伝ツイートよりもいいねが付いた。私の誇大な自己顕示欲は何とも空しい在り方で大いに満たされてしまった。
やめられなくなった。終えるタイミングを失ってしまった。SSの登場人物は、その特徴的な語尾で
「お前はその馬鹿みたいな作品を書いてて満足ほたか?」
と尋ねているようだった。私はいつしか筆を止めてしまっていた。
「うっわ~!景色、綺麗だね~!」
聳え建つビルの屋上に人影は無く、私と彼女、そして溢れんばかりに灯る街明かりがあるのみで、先程までの喧騒とは打って変わっていた。
「でっしょ~!お金を払うのはちょっと癪だけど、それでも一級品だよねこれは」
うんうんと彼女は頷く。喜んでもらえて何よりだな、と思う。
「それにしても、この下に住んでいると思うとちょっと感動しちゃうね。なんか、普段は自分の窓明かりとか一切意識してないけどさ、こうやって上から見るとすっごい綺麗で……星空もこんな感じなのかな」
「星空?」
私はそう聞き返す。そして私たちは見た事も無い、この景色のように綺麗な星空を妄想する。
「そうそう。だって、昔は方角を定めるのにも星を使ったんでしょ?まあ、こんな場所じゃ1個も見えないけどね」
この灯りが星空か、と少し考える。そして、私は飲み干してしまった缶コーヒーを捨て、彼女の手を握る。
「いつか、見に行こうよ。この景色よりも素敵な、最高の星空を」
彼女は少し驚いたが、
「絶対、ね!」
と快諾した。
「司令。そろそろ出発のお時間ですが……珍しいですね。あなたのような人が写真を見て物思いに耽るとは」
回転椅子に腰掛け、豪勢な机に頬杖をつきながら昔の事を思い出していると、副司令は訝しむようにこちらを見ていた。
「私だって以前は乙女だったのだよ、副司令くん。こういう事があっても不思議じゃないのさ……さて、行こうか」
帽子を被り直し、身嗜みを整える。鏡を見ると、決意に溢れた目がこちらを見ている。時は満ちた。
「 地上奪還戦争に終止符を」
血飛沫に山桜桃一輪
私の知っている「戦の花形」は刀だった。
両親からはよく、「ウチの女子は祈祷や呪術を使うもんよ」なんて言われたが、戦に出向くおっちゃんが提げた刀より美しい兵器を私は見た事が無かった。
「淀ねえ!時間!」
「あいよ。もうじき行く。待ってな」そう戸の外にいる童に告げると、納戸から袖と籠手を取りだし、身につける。
しかし、やはり時の流れというのは残酷であるなと感じてしまう。
南蛮人が齎した新たな武器、鉄砲。爆音を放ち、万物に勝る速さで鉛玉を撃つこの兵器は、近年あらゆる戦場で利用されており、特に織田信長の率いる鉄砲兵は一流であった。
胴を着け、上帯を勢いよく締める。何時に無く気合いが入るこの瞬間には、やはり高揚感を覚える。
「あ、淀ねえ!」
「お。近坊じゃないか。元気してたか?」赤色の兜の位置を直すと、近坊の天真爛漫な顔が今日は曇っている様子が窺える。
「なあ、淀ねえ。ほんとに行っちまうのか?」
「悪いな、近坊。あんたの叔父さんの出世戦なんだからな。気張らねえと」私は刀を腰に提げながらそう告げる。気張る、という言葉に半ば呪いのようなものを覚えつつ。
「わかった。帰ってきたら双六やろうな!」
明朗さに目が眩む。笑顔を崩さないようにしつつ、外を向く。無垢な童の顔なんか、見れない。
「ああ、待ってな」
帰れないことなんて、分かっているのに。
溝尾淀。呪術に卓越した一家で産まれながら、蒐集院傘下の部隊に所属していた異例な人物。山崎の戦いにて戦死。
ロマンチズムという名の揺らめく妄想に没頭する若者の初夏。人生という海原を進むティーンエイジャーの航海は、自由に見える。しかし、航海を止めた人間は、走錨した船がごとく無自覚に流れ任せの事故を起こす運命だ。
でも、それでも、その事故をも笑い飛ばし、自らの糧にする心持ちがあるならば。
走り抜けろよ。青春。
宗谷自治管区はイルクーツク条約によって北海道に設置されたソ連の自治区である。ソ連側はラ・ペルーズ海峡の安全な航行を確保する為に自国軍を用いた統治を続けており、返還の目処は立っていない。また、宗谷解放戦線というテロ組織により稚内7月蜂起が発生しており、日本連邦軍とソ連軍の……
1963年7月14日20:22最終更新
深夜2:39。静かに寝室を出て、物置へ向かう。思えばいつだろうか、この自治管区に存在しないものを追い求め始めたのは。
1945年、私はまだ青年期だったあの年に私は稚内の港でT-54を見た。ソ連軍旗を見た。そして、存在しない正当性で塗りつぶされた屈辱的な歴史を見た。
倉庫の鍵を開け、「消火栓」と書かれたケースの中からライフルを一式、手榴弾を5個、取り出す。自爆用の爆薬も忘れずに腹に巻き付ける。
「ねえ。何してるの?」
気付かぬうちに少し騒がしくしただろうか。妻が物置のドアの前に立っている。明るい廊下から薄暗いこの場所に差し込む光は、痛い。
「時間が来ただけだ。起こしてすまない」
妻は手で白く柔らかい寝巻きを強く握り、少し震えた声で私を問うた。
「ねえ。1つだけ聞きたいのだけど、構わない?」
「ああ、もちろん。遺言になるかもしれないしな」私はあくまでも落ち着いた声で返す。
「今の幸福をこのまま続けるよりも、将来のあるかも分からない自由を追い求める方が本当に大切なの?」
忙しなく動いていた私の手は止まった。わからない。何も。
私の手に涙が落つ。私は妻を抱き締め最後の懺悔をした。革命前夜。翌日に血が流れるとは思えない静けさの中、北の街は未だ眠っていた。
「ごめん、別れよ。」
私がファミレスで友人と真剣に話し合いをした後、LINEで打ち込んだメッセージは上記の通りであった。ざまあみやがれ。二度と顔見せんじゃねえぞ、クソ野郎。
私は1行目で別れたクズ彼氏に幾度となく暴力を振るわれていた。どうせ、その理由も部活内のストレスだとか、下らないものなんだろう。以前から別れたかったが、切り出すタイミングも無ければ、報復も怖かった。
先程メッセージの送信に協力してくれた友人に別れを告げると、私は商店街を通り、家に帰ることにした。本当はストレス発散のカラオケに行っても良かったのだが、帰って寝たい気分だ。
ふと、商店街の前を通ると服屋や喫茶店が目に入る。デートと称して私が連れていかれたところの1つだった。
暴力の後に泣き出すカスを思い出した。私が今着ている服を真剣に悩んでくれた男を思い出した。無責任な行為を何度も繰り返すバカを思い出した。私の財布の中にあるコーヒーチケットはまだ期限では無い。
解放はされたが、その前よりも心が苦しくなっていることに驚く。なぜ、こんなにも欲しかった破局が、私の汚点のように見えてしまうのだろうか。悪いのはあいつなのに。私はただ、ただ苦しんでいただけなのに。商店街を吹き荒れる春の嵐は青春の1ページを「別れよ」だけで済ますことを許していないのかもしれない。
私はLINEのブロックを解除し、「やっぱ、明日カフェモカでも飲んで話さない?ちゃんと考えたい」と送り直した。既読はまだ付かなかった。
いやあ、「やっぱり君のこと好きだなあ」と直接言われた日にこれだったからさ、僕にとっては結構こたえるよ。
昨日は僕も楽しかったのに。でも、どこが?と言われると考えちゃうか。いつも通り、ゲームセンターに行って、その辺のマックでご飯食べて、その後映画見ておもろくて。ただそれだけだけど、本当に楽しかった。
でもさあ、「美術の時間だ」って言った後、家で死んでるのはさすがに酷いと思うんだ。告白してきたのはそっちだったし、「それって今までの超大事な友達じゃダメなの?」にあんなに怒った君がやることには思えないんだよね。
で、しかもよ。昨日の約束覚えてないの?「明日の朝、9時半集合で!あ、俺の家な!」だったわけでしょ。だからその後必死でチャリ漕いで、その後、扉に手を掛けたら開いてる訳じゃん。しかも開けた後に眼前に広がる絶望よ。そこまで昨日のうちに考えて僕に言ってたと考えると最低としか言えないよ。
死因は、多分スズラン。花壇に生えてたのが全部なくなってる。最悪でしょ?あんなに大切に育ててたのって自分の死を耽美にするためだった訳じゃん。有り得ない、よね。バカにすんなよ。だってさ……綺麗だよねって言った僕の発言が嘘みたいじゃん。
嫌だよ。こんなのが今生の別れだって?冗談よしてよ。なんでこんなののために死なれなきゃいけなかったの?
だからさ。ベッドで無駄にカッコつけて死んでる君に向かって思いっきり刺したの。もう死んでるからいいかなって。そしたら、死体の青黒い部分から血が溢れてきて、ベッドを染めて。ああ、これが芸術だって言いたかったのかな。
相方が死んだ。不味いことになった。先日の裁判にて、私の相方は有罪を宣告されたのだ。
孤独感募る夜に、私は1人俯いている。円状に並んだ席の空きが、苦しさを主張する。
公開処刑時の彼は酷く苦しい顔をしていた。「ごめんなさい。あとは頑張って」とでも言うように。
しかし、私を庇ってくれたのだろう。私の方は1度も見なかった。それが何より苦しかった。私も私だ。何故なら彼が疑われた時、一言も合わさず、「私も彼が犯人だと思います」と宣言してしまったのだ。
確かに、あそこで庇っても共犯だと疑われてしまうし、何より勝利には何一つとして結び付かない。確かにヘマをしたのは相方だったからだ。私の番だ。今日は誰を殺すか……と考えたところで、私は気づいた。
現在の村の状況は白確は0人。占いCOが2人。私を除けば3人がグレー位置だ。死んだのは初日で私が殺した人が1人という状況。
現実的に考えて、占いに出たのは狂信者と真占いとみて間違いないだろう。
すなわち、残るグレー位置の3人と死んだ1人の中に霊媒が1人、騎士が1人、村人が2人という換算になる。つまり、最悪の確率でも、グレー位置を殺害すれば1/3で霊媒あるいは騎士を殺害できる。
よし、ワンチャンあるぞ。勢いよく指を指し、GMに殺害をアピールする。
緊迫の夜が明ける。
「皆様おはようございます。今日の死者は○○さんです。それでは話し合いを始めてください」
騎士は死んだか占いを守りに行ったと考えて間違いないだろう。
「霊媒COします。対抗いますか?」
――出ない。
「あいつは白でした」
相方、まだ勝てるぞ。
無数の星と満月が輝く夜の海辺に足を踏み入れる。遥か先まで透いた空を見れば永遠という言葉が思い浮かぶ。
それで?君はどう思ったの?
冬には流氷で埋まる海も墨で染ったかのように純粋な黒で覆われている。電灯もない純粋な黒の中、私と月だけが似つかない色を世界に落とす。嗚呼、月も私も無くなってしまえば、純黒は保たれるのに。
中途半端に助けるくらいなら、見て見ぬ振りをして欲しかったな
耳鳴り、という程の物では無い。恐らく私自身の甘えだろう。でなければ何故私はこの様にのうのうと生きていられるのだろうか。
救いなんか、見せないでよ
砂浜に寝そべると、砂の鋭くない針に刺される様な感覚がする。そう、これはきっと一言で表すなら、
贖罪?無意味だよそんな物は。相も変わらず莫迦だなあ、君は
私にとってはこの罵倒だけが私を赦してくれるもの。そうこれは悪夢。私だけの。断罪の。
最早依存だね。でも下らない事が人を救うのは昔から変わらないか
孤独を求む人間に手を差し伸べ無い事が出来るほど、私は善人では無い。雲が出始め、星は見えなくなる。
そろそろ時間かな
立ち上がると、髪からは細やかな砂粒が流れるように落ちる。楽器の様な小綺麗な音が鳴る。
左様なら。二度と来ないでね
海に飛び込めば、夢から醒めるだろう。左様なら。また会いましょう。
擬態先:
Matcha tiramisu
「 はい。えっと、その人は黒色のジャンバーを着ていて、確か銀色の車から出てきました。それで 」産まれて始めて、生理的な忌避感を感じた。
なんで私なんか。他にもっと素敵な子はいるのに。
最初に視線を感じたのは近所のスーパーだった。私が丁度野菜をエコバッグの中に入れている途中だ。
じっとこっちを見つめている。本人はなんとも思っていないのかもしれない。
それでも、その悪寒は忘れられない。その日は気の所為だと信じていた。
だから、誰にも伝えなかった。
誰しも1度くらいそのような経験はあるだろうと信じたかった。
1度では終わらなかった。あなたは見知らぬ人間に舐め回すように見られているという気持ち悪さを感じた事はあるだろうか?
経験してみてもいいかもしれない。
吐き気を催す気持ち悪さに襲われる。
忘れられなくなる。あの目が。私をじっと見つめる。あの目が。警察に相談した。
もう無理だと思った。1人では耐えきれなかった。
しかし、犯人も気づいたのだろうか、その日を境にピタッと見られることは無くなった。
だから、以前のように何かあったら警察を頼ろうとは思いながらも、気にかける事無く帰路に就いていた。
「おかわりはどうなさいますか?」
「お願いします。」
ウェイターは店内の奥へ静かに立ち去ろうとする。そこで私は呼び止める。
「あの」
「どうしましたか?」
「どのようなスパイスを使ったんですか?こんなに美味しいなんて信じられないのですが」
ウェイターは少し考えた後、こう答えた。
「恐怖、でしょうか?」
スナック「西陽」、日中騒ぐことのできないリーマンが集い、静かにお騒がせする場所。
「ママ~。聞いてよ~。今日例の部長がさあ~」
「はいはい。それでそれで?」幼稚な大人を捌く仕事は店主の腕が命だ。話すことが苦手であれば到底無理だろうし、聞き上手でなければならぬ。
そんなスナックも日付を超えて数時間も経てば、酔っ払いも家へと帰っていき、店は静寂に包まれる……はずだった。
深夜2時、町はだいぶ静まった頃に入店のベルは鳴る。静かになったカウンターには、ママが何かを待つように座っている。
店に入ってきたのは軽い武装をした、迷彩服の男だ。
「なあ。あんたが、牢番からの天下り野郎か?」
彼は椅子に腰かけると、そう声をかける。
「すまないけど、礼儀もなってないやつの仕事を受ける気は無いの。しかも私はとっくに現役は引退してるのよ。今更何の用?」
「あんた、そういいつつ裏では情報屋やってんだろ。ああ、いや。そんな御託はどうでもいい。緊急の要件だ」
「それをさっさと話しな。情報の遅いバイターに価値は無いよ」いつの間にかママは派手な服を脱ぎ、スーツをクローゼットから取り出す。慣れた手つきだ。
「簡潔に言えば、牢番と焚書の合同部隊が近所の森で壊滅した。協会の動きから察するに、UTEが出現したと考えるのが筋だろう」
「……要するに、私にバイター共の増援が来るまでの時間稼ぎをしろってこと?」男は跪く。
「この通りだ」
ママはため息をつく。
「……私が死んだら、ここら一帯のローニンがシマを争い出す。責任は重大だぞ」
2人は共に店を後にする。町にはまだ、沈黙は訪れない。
ここはどこにでもあるレトロな個人経営の喫茶店。WiFiも無ければ、充電器も無い、古い喫茶店。そんな店の中には私とマスターが2人だけ。実際のところはこのボロっちい店が締まるまで私が来てやってるのだ。感謝でもして欲しい。
「ホントつまんないなあ」
ぼやく。窓の外は快晴。強烈な程素直な青を見ると私の目は焼けてしまいそうになる。
「マスター、いつもの!あ、やっぱ今日は砂糖無しで」
「はいはい」机の上一面に広げた数学の問題集上に頬杖を着いて、折りたたみ窓の外の空をもう一度見上げる。猛烈に暑い。
「喧嘩したってのは本当かい?」
マスターが話しかける。
「違う!あれはあいつが悪いの!だって折角の夏なのにどこにも旅行に行かずにのんびりなんてさ!」
「はいはい。耳がタコになりそうだ」
「失礼な人」
「毎日閉店まで居座る人には言われたくないなあ」マスターは乾いた笑いをする。
「ほら、愚痴を垂れている間に君の喧嘩相手のご登場だ」
え。
「あ!旅行バカやっぱここにいたんだ!」
「うっさい!引きこもり!」言い争いをしている様子をマスターはニコニコと眺める。喧嘩じゃなくて、じゃれ合いじゃないかとでも言うように。
「で!仕方ないから行く事にしたよ!ほら!」
彼女が取り出したチラシには青い海、緑の山、美しい砂浜。私が求めていたものだ。
「やったあ!行こうよ!ね!」
「いいよ!この奥の山はね~」
「え?海じゃないの?」
「山に決まってんじゃん!」
「は~?」ここはどこにでもあるレトロな個人経営の喫茶店。WiFiも無ければ、充電器も無い、古い喫茶店。そんな店の中には私とマスターと、もう1人だけ。いつの間にか淹れられた珈琲は冷めていた。
気づけば、貴女は私の全てだった。
私が行く先を見失い、性交渉という名の現代で最も現実逃避に適した物に溺れていた時期だ。「男と遊んでも、そいつらは君を引っ張ってはくれないよ。つまらない事で時間潰す位ならウチに来な」と言って、私を拾ってくれた。誰かに依存して養ってもらいたいことなんかもお見通しだった。
白い病室。肌色のカーテンは私と貴女を二人だけの空間に閉じ込めている。断続的に続く電子音が殺風景な部屋に響く。
貴女が誘ってくれた仕事はただの死体処理だった。誰が死んだのかも、誰が殺したのかもわからない死体をマニュアル通りに海に捨て、山に埋め、粉砕してごみ箱に捨てる。たったそれだけの難しくない仕事。それでもこの世界には不可欠な仕事らしく、そこそこの給料を貰ってダラダラと過ごしていた。
「ねえ、生きてるんでしょ。返事してよ」
返事は無い。病室の窓は開いている。匂いを和らげるためだ。
あの日、貴女は突然消えてしまった。理由はわからなかった。ただ、置手紙には「私の分まで生きてね」なんて書かれていた。
これは呪いだと思った。私が依存していたことも、救われていたことも貴女は知っていたはずなのに、何も言わずにいなくなってしまうなんて、呪い以外に有り得ない。ああ、今あなたの死体を目の前にして、仕事に臨む必要があるのも呪いの結果なのかもしれないなんて思う。
「どうせどっかで聞いてるんでしょ」と苦し紛れに言ってみても、一本線から変わることのない心電図の機械的な音に全てをかき消される。もう、この呪いを背負って生きるしかないと思いながら貴女を二つ折りにしていく。大きなスーツケースに詰めた後の貴女は、少し物悲しそうだった。
キミを救って後悔したことは一度も無かった。
出合ってすぐの君はなんだかやつれていて、恋に溺れているティーンエイジャーのようで見てられなかった。ああ、私が昔同じようにピンク色の街並みに溺れていたのを思い出して同情したのかもしれない。どっちにしても不純な動機であることに間違いはなかった。
暗い部屋。3:20。日を超えるくらいには家を出たいなあなんて思っていたら、いつの間にかもうこんな時間だ。キミは鈍感だからボクがいなくなったところで朝まで気づきやしないと思うけど。
ボクが誘った仕事はただの死体処理だった。誰が死んだのかも、誰が殺したのかもわからない死体をマニュアル通りに海に捨て、山に埋め、粉砕してごみ箱に捨てる。たったそれだけの難しくない仕事。それでもこの世界には不可欠な仕事だから、そこそこの給料を貰ってダラダラと過ごしていた。
「でもまさか、自分の死体を処理することになるとはねえ」
言いながら、スーツケースを持って狭い部屋の玄関前廊下を静かに歩く。
今日、ボクはキミの前から消える。何も言わずに一件の置手紙だけを残して。
命令だから、仕方なくはある。悔しいと思ったことはなかった。仕事をきっちりやるだけ。でも。それでもどうしても。
「行きたくないよ……このままキミとずっと一緒に居たい。なんでよ。最悪じゃん」
スーツケースを抱きながら、泣きじゃくる。ああ、そうか。ボクはキミに、ゾッコンだったんだ。
立ち上がる。涙を袖で拭く。
「じゃあね。また会お」
ドアを開くと早朝のツーンとした空気が私を包む。ボクはゆっくり、下町の暗さに溶け込んでいった。
Coming Soon…
あの小川には沢山の蛍がいた。淡く光るゲンジボタルは、ついては消えを繰り返していた。
7年前の初夏、私は家の人がすっかり眠った深夜にこっそりと家を抜け出しては度々小川に足を運んでいた。かわいい女の子がいたからだ。所謂小学生の初恋というやつだった。
田舎にしては珍しく私の近所には2つの小学校があった 勿論、今は片方が閉校してしまっているようだが。だから私は当時の私はその少女の名前を知らなかったのに全く疑問を持たなかった。今となっては怪奇現象の他、何でもない。
私は彼女と他愛もない話を夜にしていた。夏休みの話、虫の話、花の話。晴れた日は木の切れ間から満天の星が見え、頭上には天の川も広がっている、そんな幻想的で誰もが夢見るような夜だった。
私がそのことを上京して6ヶ月の今、思い出しているのは他でもないその川がここ数日の豪雨災害の洪水を引き起こしていたからだ。ここ数年は夏は猛暑、冬は暖冬と変わった気候が続いていた。地球温暖化のせいかもしれない。
私の近所にも同じくらいの汚い小川が流れている。都会だし仕方がないな、と思いながら古い思い出を掘り返し、アパートのベランダから小川を見つめる。あの思い出は濁流にのまれて消え去ってしまったことを考えると、晴天の空と対照的に、私の顔は曇る。
すると突然、私の脳内で微笑む彼女は記憶から投影されたかの如く私の目の前へと現れた。空は呆れるほどの晴天だった。
「一真へ。
久しぶりだね。今時、手紙なんて古いけど、突然ごめんね。野菜も少し御裾分け。自家製だけど、多分かなり美味しいから、天ぷらにでもして食べてね。好きだったでしょ?
君は秋が好きだったよね。〇〇の秋って秋のせいにできて、どんなことにも挑戦できるからって。逆に春は嫌いだった。忙しいから、だっけ。私はそうやってこれが好きとかあれが嫌いとか、考えたこともなくってさ。みんなに合わせてばっかりだった。
この前の冬はさ、一緒に東京まで行ったよね。その日は暖かいって聞いてた東京は大雪だったんだよね。電車が止まって帰れなくなりそうなとき、もう帰らなくてもいいんじゃないかなって、私に初めて打ち明け話してくれたじゃん。
夏休みにはさ、海に行ったよね。君が泳げないって知ってさ、じゃあなんで海水浴誘ったのって聞いたら、そういうもんなんじゃないの?って逆に聞いてきてさ。恥ずかしがりながら浮き輪に乗ってたの、面白かったなあ。
9/1に学校、来なくなっちゃってさ。辛かったんだよ?ほんとに。
でも、今日は感謝を書くことに決めたから、そういうのはなしにするね。
本当に今までありがとう。私、君が初恋の人で良かった。きっと君の嫌いなものばっかりで生きづらい地上よりも、空のほうがずっと快適だよ。君も空の広いところが好きだって言ってたもんね。
私は君の分まで生きるね。じゃあ、また。
小百合。」
火葬場の外の茶色のベンチ、秋晴れの日。彼の好きな季節に私は泣きながら無理やり笑顔を作っている。彼はこんな私をまだ好きだと言ってくれるだろうか。
1年前の今日、私の家には一通の手紙が落ちてきた。文字通り、上からぽとりと。
私はその時偶然ながらベランダで洗濯物を干しており、手紙の落下に気づくことが出来た。差出人は分からなかったが、赤いハートのシールが付いており、ラブレターのようであった。
私は困った。大きさはハガキサイズで、小学生が作った物なのかもしれない。恐らく先日の嵐で飛んできたのだろう。差出人も分からない、その一通の手紙を見ながら、昼食をとった。すると来客が来てしまい、そのラブレターは引き出しの中に仕舞われ、存在すら忘れ去ってしまっていた。 今日までは。
今日も同じく、洗濯物を干していた際に手紙が、また落ちてきたのだ。
私はそれと同時に1年前の手紙の事を思い出した。洗濯物を干すのを一旦止め、そして仕事机の引き出しを空けに向かった。何故か私は駆け足であった。
自分の部屋の整理なんてやっていなかったので、あちこちに物を退かしながら急いで探し、その手紙見つけた。少しくすんでいたが、特に折り目などは付いておらず、不思議なことに安心していた。そして、私はそのハートのシールを切り裂き、開けることにした。
異星人からのチェーンメール‼️これを読んだら10人に回さないとあなたの家に侵略が……
私は黙って、今日落ちてきた手紙を郵便箱に捨てた。
私は、確かにあの人が好きだった。
「あ、新人クン。そっちの書類まとめておいてー」
「了解ですー」勤務中に彼氏のことなんか考えるのは惚気じみた考えのような気がする。けど、やっぱりやめられない。
Excelのシートに数字を打ちこんでいるときも、給湯室でお気にのココアを注いでるときも、ファミリーマートの甘いスイーツを買っているときも。頭は、ずっと、ぐるぐると。
でも、そもそも「就活終わるまでは勉強に集中したいから」なんて戯言で私の孤独感を強めてしまうあなたがやっぱり悪いよなあなんて、午後3時。
だからって、「勉強なんかより私の方が大事でしょ」って打ったLINEはやっぱり言い過ぎだよね、午後4時半。
社会人という名のスーツは自分の後戻りできなさを縛り付ける。オフィスの大きな窓の外は雨。
同期の「シャキッとしていこ」、は、悩みを抱えていない幸せな生き物の羨望の言葉に聞こえてしまうので、疲れているだろうな。彼のLINEをブロックをしたり解除したり、更新したり、インスタを見たり。
上司の一言、「ミスもあったけど、明日は切りかえてこうぜ」に胸が救われない。子供じみた恋愛なんて、子持ちのおじさんにはわからないよね。心の中で空笑い。
今日八つ当たりをした人にごめんなさいを勝手に鏡の前で。どうして人前で謝れなかったんだろうって、反省。でも、慰めてくれてた人もいなくて、勝手な息苦しさを覚える。
孤独なのは自分のせいなのに、彼の笑顔はありありと浮かんできて。いまさら送信取り消しはもう遅くて。枕を濡らしながら明日はもうちょっと我慢しようなんて、布団の中。おやすみ。明日はいい一日になりますように。
隊員コードネーム、目舵。帝国軍の敏腕拷問官として12年以上在籍。2019年、5月20日、帝国軍対幻課でMIAと記録。
沈黙が染み付いていたコンクリート製の拷問室にて、私は今日の被害者と相対する。何年もこの仕事をしていたが、拷問官を拷問するというのは初めてかもしれない。
「こっちも仕事なんだからさ、ちょっとは怖がる素振りくらい見せて貰えないとやりにくいなあ。君もわかるだろう?」
所謂超能力者に対応するために結成された部署である帝国軍対幻課。この組織では、機密情報は命より重い。ましてや超能力者に情報を漏洩なんてすれば、当事者の命は夏の虫よりも軽くなるだろう。
「まさか拷問される側の人間になるとは……ボクも思いやしなかったなあ」
「俺もまさか味方のお前を拷問する羽目になるとは思いもしなかったよ」薄暗く、殺風景な拷問室に季節外れの涼しい風が通り抜ける。目舵、と呼ばれた人間の銀髪が靡く。
「でも、一際忠誠心も高く、拷問を楽しんでたお前がこんな豚箱にぶち込まれるなんて、どのような心境の変化がおありで?」
「うーん。そうだなあ……」と呟くと、格子窓の奥にある海を眺め、
「何か、拷問より大切なものを見つけちゃったんじゃ、ないかなあ」
と、意外な台詞を吐く。彼はその発言を誤魔化すように少し笑う。
「それじゃあ、本日はよろしくお願いします」
「それ、君の拷問前の決め台詞だっけ。目の前で聞くのは初めてだなあ」その拷問より大切なものを吐かせるための仕事が、
爪を剥ぎ、人の心を殺し、体を痛めつける、そんな仕事が、
始まろうとしていた。