meshiochislash。好きなものは甘味と邦楽ロック、嫌いなものはパクチーと邦ラップとシチュー。財団を知ったのは2018年、そっから1年半ROMってたが、SCP-1682-JPを見てサイト登録を決意。
初投稿作品が存在しないカノンの作品、それから著者ページより早くカノンハブ-JP「筐体造り」を発案者として立ち上げ、その後のルーキーコンテストには提言を投げつけるという、新人にしてはなかなかに気の狂ったムーブをぶちかました。なお、その後立ち上げたカノンはシチューに全てを塗り潰された。その後は嘘のコンテストで負けたり、チームコンテストを主催して負けたり、スタッフになったり、色々している。
エモ催眠時の使い手であり、情動を揺さぶる文を叩きつける短編を武器にしている。最近はそれ以外の武器を模索して迷走している。
棍棒系記事を読むのは好きなのに、書くのが苦手。それを示すかのようにステゴロコンテストでは3作を低評価削除されている.
よろしく。
追記:meshiochislashは下書き批評を受け付けています。DiscordのDM、もしくはwikidotのpmでSB3のリンクを送ってくだされば批評します。上記のようにSCP記事はあまり実績がないので批評は苦手です。taleの方が丁寧にやります。
自分用の意味合いも強いので、話半分で聞いてください。
エモとはなに?
エモいは、英語の「emotional(エモーショナル)」を由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本のスラング(俗語)、および若者言葉である。
特に感傷的・寂寥的・趣がある、といった意味で使われることが多いため、エモい作品とはこれらの感情を強く動かす作品を指すと思われる。
これを前提として、次の話に進もう。
SCP財団にエモは必要か?
前提として、SCP財団は共同怪奇創作サイトだ。クリーピー(不気味な、ぞっとする)な作品が数多く存在する。そんな中で寂寥や感動の需要があるのだろうか?
……とはいえ、これはある程度記事を読んだサイトメンバーならすぐに答えられる問いだろう。SCP-1281なんていう初期の作品にもエモは存在するし、サイトで高い評価を受けている作品の多くはエモーショナルだ。
需要はある。間違いなく。
なるほど、じゃあどうやって書くの?
さーて、ようやく本題だ。
SCP記事を書くならガイドハブが役に立つ。しかし、エモの書き方なんてものは今のところガイドには書かれていない。ある日たんぽぽが咲く頃にを読んで、自分もこういう文章を書きたい!と思った時。或いは、自分の心に眠る激情や寂寥感を文字にしたい!という時、SCP著者はどうすればいいのか?
それを、今から自分なりに話していこうと思う。
Tale編
tale編一の奥義: リズムのある文章を書こう
エモに必要なものの1つとして、没入感がある。文字だけで世界を作り上げ、それに読者を落とし込み、感情を動かす必要があるからだ。
没入感を産むためには、文章に"リズム"を持たせるということが重要になってくる。淡々と書かれた文章に没入感は生まれにくい。
以下に、リズムのない文章の例を示す。
その日は暑かった。太郎は一日人を待っていた。そして遂に、向こうから人が走ってきた。10年ぶりの再会だった。太郎は涙を流した。二郎も涙を流した。2人は熱い抱擁をした。
この文章にリズムがない原因は3つ。
「文末がずっと同じ」、これは致命的な違和感を生まないらしく、多くの人が無意識にやりがちだ(僕もしょっちゅうやる)。だがこれは淡々とした印象を与える上、文章に個性が生まれにくい。「〜だった」「〜する」「〜して」の3種類を使い分けるだけでも差が出るため、ここは意識しておきたい。
「動作の描写しかない」、これも文末よりは致命的ではないが淡々とした印象に繋がる。
風景描写・心象描写・行動描写をうまく混ぜ合わせると緩急が生まれるため、やれるならやった方がいい。
「改行がない」。これは好みの面もあるだろうがあえて話しておく。自分は強調したい場面の前にあえて1行開けることがある。改行による「溜め」は、容易にリズムを作れるからだ。
この3つを踏まえて、先程の文を書き直す。
暑い。汗を垂らしながら、太郎は一日中人を待ち続ける。そして、遂に彼は向こうから走ってくる人影を見たのだ。10年ぶりの再会に、太郎は涙を流す。二郎もだ。
2人は熱い抱擁を交わすため、手を広げた。
これで少なくとも文章から淡々とした印象は失われたように思う。あとは語彙や句読点の使い方、どの描写が多いかで個性、いわゆる「自分の文体」を作り上げていくだけだ。
tale編二の奥義: 無駄を省け
エモとはストレートだ。真っ直ぐ最短距離で読者に伝えたいことを伝える。よって、なるべく無駄な表現は防ぐべきである。
エモにおける無駄とは、つまり没入感に貢献しない全てだ。読者に少しでも違和感を感じさせたら、そこで没入感が途切れて一気にマイナスになる。寄り道脇道せず、ただ高速で世界感を広げ、高速で読者を引き込もう。
以下に、無駄な描写がある文章の例を示す。
自分が持っているライトが照らす場所以外、何も見えない完全な暗闇。海でも見ながら浜辺で死にたかったが、明かりのない世界じゃ何も見えない、楽しめるわけがない。特別な場所に行くことを諦めて、結局僕が死に場所に選んだのは、自分を発見した職員の片付けの楽さを考慮した、浴槽もない小さなシャワールームだった。
悪くはないが、不要な情報が多い。今回は一部の抜粋であるためそこまで違和感は無いが、これを1作品続けると没入感が薄れていくことが想定される。
無駄を省く時意識することは2つ。
- 読者が推察可能な情報は削る。
- 全ての文章の存在意義を説明できるようにする。
「読者が推察可能な情報は削る」、これは読んで字のごとく。例えば、上の例での「自分が持っている」という文章だ。記述しなくてもライトを持っていることは推測できるため削る。このような「〜を持っている」という描写は基本的に削ったほうがいい。
もう1つ例を上げると、「何も見えない」という文も削ることができる。これはその前に「明かりのない世界」という描写があるためだ。同じ文章の中に説明する場面が被っている描写がある場合、片方は削る。(ただし例外として、それを強調したい場合を除く)
「全ての文章の存在意義を説明できるようにする」、これは上と被る部分があるが、大事なことだ。例えば「片付けの落さを考慮した」という文。一見不要にも見えるが、僕は「主人公の真面目さを表す」という意図でこの文を入れているため、削ることはしない。
さて、この2つを踏まえて、先程の文を書き直す。
自分のライトが照らす場所以外、完全な暗闇。海でも見ながら死にたかったが、こんな世界じゃ楽しめるわけもない。結局死に場所に選んだのは、片付けの楽さを考慮してシャワールームだった。
ほぼ半分まで削れた上、これでも綺麗に伝わる。成功と言って良いだろう。
注:この奥義には例外も割とあります。
tale編三の奥義: 世界観を作れ
ここまでにエモを作るために必要なのは兎にも角にも没入感であることを話した。その前提は変わらない。しかし、没入させる世界に魅力がなければエモは発生しない。では、世界観に魅力を出すにはどうすれば良いだろうか?
ここでまず言っておきたい格言がある。
「エモを書く時、文を書くつもりで書いてはならない。場面を作るつもりで書け - meshiochislash」
世界観に魅力を出すためには、文章が無い状態で、頭の中の空想が面白い必要がある。よって、アウトプットよりも先に場面の想像をすることが大事だ。場面が面白いと判断してから書き始めるとエモになりやすい。
大事なのは、場面を意識することだ。エモは単語に宿るのでは無く、場面に宿る。これを強く意識しよう。
tale編四の奥義: 一文で殴れ
先程単語ではなく場面に宿るとか言っておいて申し訳ないが、エモを宿す一文は、まあ、存在する。
一文で殴れ、言い換えれば「キラーワード」、殺し文句に力を入れろということだ。限界まで砥がれた言葉の刃で一撃で沈めるのはエモにおけるメインウェポンだ。
ここでの解説は他の奥義と違い、他taleの明確なネタバレを含む。具体例を出さないとどうしようもない関係上仕方ない。リンクと折り畳みを同時に掲載しておく。先に該当作品を読んでから目を通すことを勧める。
1語に力を込めるというのは非常に広い範囲になるため、この項は近々追記すると思う。まだ未完成であることを念頭に置いてくれ。
マリアナ海溝から回収された文書
言わずと知れたENの名作taleだが、終盤のキラーワードがとても強い作品であり、非常に参考になる。
「なぜできないと?前にもやったんだぞ」
まずはこのフレーズ。この前の「おかしいぞ」というセリフも含め、"お前の普通は普通じゃない"を一言で叩きつける。この一言のために今までの世界が滅んでいく描写があると言ってもいい。
このように、「過去の描写の流れを組みながらひっくり返す」ようなものがキラーワードとしてよく見られる。
我々を忘れないでくれ。
これはラスト一文だ。これは主人公の思いが込められていると同時に、タイトルの「マリアナ海溝から回収された文書」とも繋がり、"結局忘れられてしまった"無力感を示しつつ"この文書が発見されたことで記録に残った"というエモを作り出す一言である。
このような「タイトルと連動する」ようなものはキラーワードとしてよく見られる。また、これらはラストの一文によく見られる。
tale編最終奥義: 開き直り
エモとはそもそもが感情の押し付けである。そのため受けない人には受けない。あなたが投稿したエモtaleがdown voteを数個貰ったからと言って文章を変えるとドツボに嵌る可能性がある。
もちろん、完成度が足りない可能性はある。だが、やれるだけ完成度を上げてから貰ったdown voteに対しては開き直ることも大切だ。
SCP記事編
SCP記事でのエモの難易度は高い。tale編一の奥義で語った通り、淡々とした文章とエモは相性が悪い。クリニカルトーンは天敵だ。
ならばどうすれば良いか?ログを使用するのだ。しかし、これも地の文が使えないため難易度は高い。大事なのは三の奥義、ひたすらに場面の魅力を磨くことだ。場面構築さえ上手くいけば、SCP記事でもエモを書くことは可能だ。
終わりに
先達に学ぼう
エモについて理解できただろうか?正直、微妙かもしれない。そういった場合はプロの小説や有名なtaleなどを読み参考にしよう。ある意味では、これが一番大事なことだ。
最後に
読者全員に幻覚を見せるようなエモい作品が生まれることを願っています。
でも、エモなんて結局シチューに負けます
秘密の実験室
サンドボックスに自分のページを作成する
私の提言
評価が1以上のSCP-001-JP記事を作成する
巻頭カラー
執筆したSCP記事が注目のSCPに取り上げられる
表紙を飾る
執筆したTaleが注目のTaleに取り上げられる
みならい・冗談じゃないぜ
SCP-J記事を5以上作成する
ミスター・冗談じゃないぜ
SCP-J記事を10以上作成する
多分SCP-001か何か
SCP記事を20以上作成する
博士の大爆笑ギャグ20連発大図鑑!
SCP-J記事を20以上作成する
マスター・冗談じゃないぜ
SCP-J記事を40以上作成する
お祭り男
コンテストのために累計10以上の記事を書く
人類学者
評価が20以上かつ、自我を持っていて人間に近い外見の人型オブジェクトについてのSCP記事を書く
生物学者
評価が20以上で、かつ生物学、生命、遺伝子、動物、植物、バクテリアのいずれかのタグを持つSCP記事を書く
物理学者
評価が20以上で、かつ物理法則、外部エントロピー、電気、磁力、重力のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
化学者
評価が20以上で、かつ化学、腐食、ガス発生のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
地質学者
評価が20以上で、かつ地質、水晶、鉱石のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
天文学者
評価が20以上で、かつ外宇宙、惑星、衛星、太陽のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
言語学者
評価が20以上で、かつ言語、文書、文字入り、記述、語りのいずれかのタグを持つSCP記事を書く
心理学者
評価が20以上で、かつ精神影響、ミーム、強制力、感情、記憶影響、知識のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
数学者
評価が20以上で、かつ数学、立方体、多面体、球体のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
医者
評価が20以上で、かつ医療、生理的、眼球、骨格、毒性のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
芸術家
評価が20以上で、かつ芸術、彫り物、装飾品、音楽、彫刻、像のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
建築家
評価が20以上で、かつ都市、建築家、場所のいずれかのタグを持つSCP記事を書く
旅人
評価が20以上で、かつ時空間、未来、異次元、地図、ポータルのいずれかのタグを持つSCP記事を書く
エンジニア
評価が20以上で、かつ機械、時計仕掛け、電子デバイス、自動装置、コンピュータのいずれかのタグを持つSCP記事を書く
崩壊のきっかけ
評価が20以上で、かつxkクラスのタグを持つSCP記事を書く
めちゃめちゃいケテル
評価が20以上のKeterクラスオブジェクトについてのSCP記事を書く
秩序を守る悪魔
評価が20以上のThaumielクラスオブジェクトについてのSCP記事を書く
ニュートララライスド
評価が20以上のNeutralizedオブジェクトについてのSCP記事を書く
映画とかで後ろの方にいるモブ
評価が20以上のExplainedオブジェクトについてのSCP記事を書く
常識外れ
評価が20以上のunclassedオブジェクトについてのSCP記事を書く
英雄譚
自我を持っていて人間に近い外見の人型オブジェクトが主人公であり、評価が20以上のTaleを作成する
誰かの日常
財団職員が登場せず、かつ評価が20以上のTaleを作成する
SCPは世界をつなぐ
日本支部以外の支部、または本家サイトの記事が元となっており、かつ評価が20以上のTaleを作成する
てのひら財団
800文字未満かつ評価が20以上のTaleを作成する
シンプルイズベスト
通常の形式で補遺、音声記録、実験記録、インタビュー記録、探査記録等が無く、かつ評価が20以上のSCP記事を作成する
人気者
自分が書いたSCPオブジェクトについて書かれており、かつ自分以外が作成したTaleが10以上ある
ひっぱりだこ
自分が書いた人事ファイルの職員が登場しており、かつ自分以外が作成したTaleが20以上ある
議論の的
ディスカッションに総計50以上の書き込みがある記事を作成した
普通じゃない
日本のAnomalousアイテム一覧に追記する
メン・イン・ブラック
日本の超常現象記録に追記する
来週もお楽しみに
連作Taleのためのハブページを作成する
フリーのカメラマン
SCP日本財団中枢資料室に画像を投稿する
スカスカのアルバム
自分の撮影した写真を使用した記事が10以上ある
バイリンガル
本家以外の支部サイトの記事を日本語に翻訳する
ドクター・フー?
「博士」の起源に関するTaleを執筆する
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