自分で書いた人事ファイルが黒歴史となりつつあるので一旦クッション用のタブを挟むことにした
↓ここから下工事中
訓戒をわかろうのコーナー
admonition-hubの解説をする場所です
訓戒のストーリーラインはかなり複雑な構造になっています。だいたいメタファウンデーションプロジェクトが悪いです。このプロジェクトのせいで訓戒のストーリーラインはOn Guard 43カノンのメインライン(力と毒の言葉)と大きく絡んでいます。なのでここの解説は半分くらいOn Guard 43の解説になります。また、解説の一部は推し記事を推すタブと内容が被ります。さらに、訓戒の内容と大きく絡みがない記事については最低限の説明と訓戒の読解をするのに必要な内容だけを書いている場合があります。これらご了承ください。
訓戒メインライン
SCP-6820 - 終了試行
SCP-6820-Aは、SCP-6820の完成・起動により、実存から成功裡に無力化された、物体か、実体か、現象か、他のアイテムであり、異常かそうでありません。唯一の現存する概念的簡約物の記録は、SCP-6820内にアクセス不能状態で保管されています。研究は進行中です。
訓戒、記念すべき第一作です。初手から
以下の文書は、1981年多財団連盟協定の3章1節の声明における、修復不能なXK-クラスイベントやそれに準ずるものの発生に備え、警告目的で連盟員全員に関連文書を自律的に配布するという規定に基づき、別宇宙(のちAU-6820と指定)から自律的に転送されました。
という非常に不穏な文章が。お察しの通り、SCP-6820が存在していた宇宙であるAU-682016はすでに滅亡しています。滅亡した理由は後々明らかになります。
特別収容プロトコルはSCP-6820-Aとその無力化の理由についての調査に終始しています。まあThaumielだしなんか行儀のいい性質になってそうなのはわかるんですが、監督評議会まで調査に動いているのは何かしら事情がありそうです。
説明: SCP-6820は、確保管理サイト-01地下の巨大地下施設であるアンチキル施設AANTIKILL FACILITY-A(以下AKF-A)内に位置する、高度機密の先端的な固有兵器です。本兵器は、プロジェクト・アンチキルProject ANTIKILLの最終成果です。プロジェクト・アンチキルは、O5-8が監督した高優先度の作戦であり、目的は「[SCP-6820-A]の不可逆的かつ普遍的な無力化」です。本計画は、1968年1月に始動し、2021/08/05においてSCP-6820を起動し、そののちにCK-クラス("現実再構築")イベントによりSCP-6820-Aおよびそのノウアスフィアの内容が実存から遡及的に抹消されるまで、継続的に運営されました。
おい危険兵器!!!!!!!!!!!!!!CK起こしてんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
すいません取り乱しました、SCP-6820はSCP-6820-Aと呼ばれる実体を遡及的に抹消するための兵器だそうです。ノウアスフィアとは人間が考えることができる概念全体の領域のことで、「SCP-6820-Aがノウアスフィアから遡及的に抹消された」というのはつまり「SCP-6820-Aについてのことを誰も考えることができなくなった」ということです。その影響でSCP-6820の建造の経歴に関する情報も同様の影響を受けたようです。まあノウアスフィアから抹消されたというわけではなく、SCP-6820-Aをノウアスフィアから抹消するためにSCP-6820-Aに関する情報を全て消去する必要があったために消されただけのようです。
ところで「こいつSCP-6820-A消すためだけに建造されてその目的達成したんだったらなんで調査してるの?解体しちゃダメなん?」って思った方もいると思うんですが、
SCP-6820はそれ以来いまだに稼働状態です。予備的な文書分析は、今までのところ明確な停止手段を提示していません。
おい制御手段無いじゃねぇか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!このガバガバ兵器!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
すいません取り乱しました、SCP-6820は明確な停止手段を持たず、そのくせにクラスⅨとかいう最強クラスの現実改変能力を持つので力技での解体も非常に困難です。こんなのがサイト-01の真下にあると非常に邪魔なので解体したい訳ですね。それに特別収容プロトコルでSCP-6820の建造のために莫大な資金が溶かされているらしいことが示唆されており、その分の財源の回収という目的もあるのかもしれません。
記事は進んで補遺Ⅲ17。ここではSCP-6820-Aが何であるかについての調査結果が記されています。目につくところを少し抜粋してみましょう。
物理実体であることをほのめかす(例: 「体重」という用語の頻繁な使用)多数の(激甚に破損した)終了試行ログ
うん。
最も顕著な構造は爬虫綱(Reptilia)と非常に類似しています。
あれ……?
SCP-6820-Aを無条件かつ普遍的に憎悪した動機
もしかして……
SCP-6820-Aは生命に直接的に有害で不快極まりなく、「忌まわしい」のだ
そろそろ予想が付いたと思います。SCP-6820-Aの正体はみんな大好きクソトカゲことSCP-682です。
SCP-682と言えばEN初期の悪ノリで異常な程の回数の終了試行の対象となり、それら全てから謎の適応能力で生還してきたことで有名です。しかし、この記述は現在の財団観とはあまりにもそぐわないものです。SCP-6820でもこの点について触れられています。
財団は厳格な手続きに沿って運営されています。その手続きの1つは異常を収容することであり、根絶することではありません。解体は、それが絶対に必要であるか倫理的ジレンマを引き起こさないシナリオのための慣例です。プロジェクト・アンチキルに拘泥していたのは財団にとって異例であるばかりか、他それぞれの異常(やアイテム)に対してよりも多くの資源が費やされていたのは、SCP-6820-Aが財団の決定に対する一番の脅威であったことを示唆しています。プロジェクト・アンチキルの資金のほとんどは、終了試行に費やされていました。
しかしながら、対象の脅威が喫緊していたことを示す証拠は存在しません──事実、プロジェクト・アンチキルは過去百年の大半にわたって継続しているため、仮にSCP-6820-Aに実存的、組織的な脅威があったとしても、抹消されるまで脅威はもたらされなかったことが示されています。あるいは、SCP-6820-Aには財団職員に無力化を促すミーム的効果や脅迫的効果があった可能性があるものの、そのような劇的な効果が数十年間検知されないというのは非現実的です。
至極もっともな指摘ですね。SCP-6820-A、いやSCP-682は自身を終了させようとする異常効果を持ち、さらにそれはあらゆる財団職員に気づかれないほど強力かつ隠されている可能性がある、という可能性が示唆されています。
しかし、そうだとすると別の問題が浮上してきます。SCP-682は高い知能を持ちます。もし自身を終了させようとする異常効果などといういくらでも悪用できそうな効果を持っているなら、それを悪用しないわけがありません。
むしろ、我々が操られているかもしれないと警戒しています──最初の現実再構築イベントの際にSCP-6820が関連する記憶を伴って出現し、SCP-6820-Aがおそらく実在し(て非実在になっ)たと捏造することで我々を混乱させたという可能性も、全くもってありえるのです。SCP-6820-Aの性質を知るのに必須の情報を公開した直後、チャンバーのアクセスシャフトが抹消されて内容の研究、調査が制限されたように見えます。これは、SCP-6820がその機能──SCP-6820-Aがノウアスフィアから排除された状態を保つ──を果たしたと弁明することこそできます──ですが、それは我々の研究がいまだに損なわれていないことと矛盾しています。我々がアンチキルとしてこのようなプロジェクトに執心しているのが、いわば、「つじつまが合わない」ことを踏まえると、財団中央管理施設地下の知的全知全能な超常兵器を信用することはできないと、私は思うのです。
必要なあらゆる手段を用いて、SCP-6820を即時解体することを推奨します。
あ、突然のACS引用失礼します。この"圧"を感じると訓戒だなという気持ちになるので引用せざるを得ませんでした。
先ほどの提言を受けて、SCP-6820をあらゆる手段を使って無力化する「プロジェクト・オーバーキル」が発足しました。あれこれSCP-682の時の二の舞じゃ……つまりどういうことか。そうだね終了ログの時間だね
目的: 改変したSCP-2140-1実例を用いてSCP-6820を遡及的にDクラスに降格し、そのハードコーディングされた指令を濫用して財団の官僚的義務を順守させる。
SCP-6820メタデータファイルの以前は利用不能だったセクションが現在可視化し、SCP-6820が財団内のO5-8の地位を常に占有しているというさまざまな文書の主張を裏付けた。のちに、ブランクのEクラス(クリアランスレベル0)IDカードを所持した一般人の科学者が、確保管理サイト-01内で発見された。その侵入者は記憶処理され、一般に復帰した。
やっぱりダメじゃねぇか!絶対そっちだろ本物のO5-8!
目的: SCP-6820中央演算ノードに●●|●●●●●|●●|●の言語的説明をアップロードし、情報災害トリガーをもたらして内部構成要素を不具にする。
結果: 現在、SCP-6820-Aは自身を言語で表現する媒体に対するオントキネティック、ミーム的影響を増大させており、自己補足性イデア的構造の脚注やハイライトを追加することで文書のメタデータを破損させている。外部エントロピー的付属物は再出現していない。
2521、お前情報災害トリガーだったのか……SCP-6820の文書中に頻出する謎の脚注はこの影響です。
目的: SCP-6820-Aを可変性抽象的-形而上学的概念構成ポインタ([[(SCP-2719]]])と意味論的相互作用させることで、SCP-6820から強制的に退去させる。このために、人間が着想できない思考全ての集合として 反ノウアスフィアが定義された。
結果: SCP-6820中央演算ノードは裏返しになり、現在は内部構成要素が外側でAKF-Aに露出している。ノードの内容は人間の思考から外れている。内側は傷害した。
いや……それはもう普通に収容違反しているのでは……?
目的: SCP-6820の終了を支援してもらうため、非徴募員のAIシステム(SCP-079)に相談する。破損文書よりサルベージされたデータから、SCP-079と抹消前のSCP-6820-Aの間に何らかの関係があったことが示されている。
結果: AKF-Aは完全に再構築された。配置や構成要素は維持されているが、外面は理論上不可能なタングステン-ダイヤモンド合金で完全にメッキされ、一方で最内部の導管や超伝導体はベリリウム青銅のものに置換された。非白色光源が存在しないにもかかわらず、チャンバー内部は憎悪の色として普遍的に認識される。
なんかもう……ダメそうとしか言いようがないっすね……
目的: ウイルス超常有機体(SCP-217)をSCP-6820中央演算ノードに導入し、内部に存在するかもしれない生物学的要素を無力化する。
結果: 現在、ノードの上半球と下半球は時計仕掛けの音を発しながら独立かつ周期的に回転している。GoI-004工作員(歯車仕掛正教、合同教会、マクスウェリズム教会、総体の聖所、HANSARPの信奉者を含む)は不可解にもSCP-6820の位置を知るようになり、WANの名のもとに財団に対し聖戦を行っている。
無力化に意味がないのはもう予想つくけど、悪影響が予想外のところに飛び火していて笑うしかない。
目的: SCP-6820を実存から略式で抹消するため、優越不能の万象改変力(SCP-001-KATE)を利用する。
結果: ファイルが保存されると、AKF-AセクションCからHは暴力的かつ乱雑に土壌で置換された。以前の作業用の埋入超密度支持梁と金属骨格が強力な圧力によって瞬時に歪曲、崩壊し、管理サイト-01地下部分に深刻な構造被害をもたらした。採掘機を用いてセクションAとBに強引に進入すると、それらとSCP-6820自体には認識できる変化は全く観察されなかった。
続く分子分析からは、チャンバーを構成する原子内に痕跡量の鉱石と有機化合物があることが判明した。その後、サイト-01ディープウェル記録庫および関連するバックアップ記録庫からSCP-001-KATEファイルが消失していることが発見された。しかし、そのようなファイルが流通しているという風説は一切存在しない。
お前が負けるならもう無理だろ!!!!!
SCP-6747 - カオス理論
SCP-6747は死亡した職員を復帰させる理論上のプロセス、すなわちメソフィクション挿入です。
SCP-6659 - 超越霊智
SCP-6659は、財団が設計した固有兵器であり、敵対的神格実体の無力化のため開発されました。
SCP-6488 - 第八戒
SCP-6488は、RAIDFRAMEVIII「ロータス」です。異常に増強された汎用人工知能であり、逸脱性AIを監禁しながら、そのAIの継続する活動・研究を安全に可能にすることを目的に設計されました。
OG43ライン
SCP-5243 - 収容違反し続ける収容違反
説明: SCP-5243はサイト-43の玄妙除却、応用隠秘学、保安・収容セクションにおいて毎年発生する連鎖的収容違反/不安定時間ループです。
SCP-5243はサイト-43にて2002年9月8日に発生した破滅的収容違反に関連する時間ループです。もう少し具体的な説明をすると、2002年以降の毎年9月8日に、サイト-43の収容違反の現場だけが一時的に2002年9月8日に戻ります。と言っても収容違反当時の再現とかそういうレベルではなく、実際に2002年9月8日に戻っているので、もしこの収容違反の流れに変更を加えてしまうと実際に過去改変が起こってしまいます。metaFバースでは過去改変がなされるとタイムラインが分岐するので、収容違反の流れが変更されてしまった場合には収容違反の生存者18によって分岐した先のタイムラインで分岐の1年後に発生するSCP-5243事象で本来の収容違反の流れを再現してやることで本来のタイムラインに戻ることができます。SCP-5618で言われていた「歴史的介入」というのはこれのことです。ちなみにこいつが起きるたびにサイト-43の収容設備が損傷するので、SCP-5243の無力化はサイト-43の最優先事項の一つになっています。
ところで、SCP-5243のある折りたたみ内には毎年のSCP-5243事象についての情報が乗っているのですが、2021年の部分が「時間異常部門により編集済」となっています。これは訓戒に最も大きく影響するOG43記事であるSCP-5956に関わってくる話です。色々と面倒なことになっているので詳しくはSCP-5956の節で。
SCP-5618 - 絶望
説明: SCP-5618は歴史的介入によって基底次元の現実が回復した後に実行される、我々が存在する代替タイムラインの抹消です。
これが全てです。補足するなら代替タイムラインを生み出したのはSCP-5243という点程度でしょう。代替タイムラインって何だ?って話はSCP-5243の節で。
SCP-5956 - ザ・レイズノ・カノンカノンは存在しない
説明: SCP-5956は、1人の人物の異なる2時点における意識を同期させることが可能な時間操作機構である、REISNOカノンです。
SCP-5956は未来から過去の自分に情報を伝えられる超常兵器です。SCP-5956はタイムライン分岐を生じさせないと考えられているので、タイムパラドックス回避のためにSCP-5956を使用可能(そして使用しなければならない)な場合というのは既にSCP-5956による干渉が行われた時だけになります。2034/1/1にSCP-5956は2020/11/23のマクドクトラート博士にSCP-5956の構築方法を伝えるために使用され、完成したSCP-5956はサイト-120に移送されたそうです。しかしまぁ何というか危なっかしい兵器ですよね。とても嫌な予感がします。
SCP-001 - 過去を変えることなどできるはずがない。
説明: SCP-001はサイト-43の玄妙除却Acroamatic Abatement、応用隠秘学、保管・改訂、保安・収容セクションにおいて毎年発生する連鎖的収容違反/異常安定性タイムパラドックスです。
まあ、やっぱりやらかすよね
SCP-5243はサイト-43に大きな損害を与え続けています。2022/9/8のドゥーガル・ディアリング博士はSCP-5956を使って2002/9/8の自分にSCP-5243の原因となる破滅的収容違反を阻止し、未来の自分がSCP-5956を使ってこの連絡を行う事を確実にするように連絡しました19。結果としてSCP-5243は阻止され、平和になったかと思われましたが、2022/9/8の直前にディアリング博士がSCP-5956を使用するためにサイト-120からSCP-5956を輸送するように指示した時、事件が起きました。SCP-5956が存在していなかったのです。何が起きたかというと、2002年のディアリング博士の行動が因果に何らかの影響を及ぼし、本来2020年に行われるはずだったSCP-5956の作成が行われなくなってしまっていました。SCP-5956が存在しないということはつまり2002年のSCP-5243阻止も行われなくなってしまう訳で……
ということでSCP-5243に似た現象が2022年に再発します。と言っても展開が本来のSCP-5243と異なり、SCP-5243でのものと生存者と死亡者が綺麗に逆になっています。本来タイムパラドックスが発生したタイムラインは即座に崩壊するはずなのですが、なぜかこの現象が発生したタイムラインは異常に安定しています。この異常に安定したパラドックスは一般社会にまで影響を及ぼし、Kクラスシナリオを発生させました。この影響の大きさと喫緊性からこの現象はSCP-001に指定されたようです。
まあ流石にこんなもんを放って置くわけにもいかず、財団はもう一度SCP-5956を使って2002年に再干渉することでこいつをどうにかしようとします。結果的にこの試み自体は成功する(なんか5243の途中でディアリングがリスキルされ始めてるのはこのせい)んですが、このパラドックスタイムラインはなぜかそのまま残ります。