souyamisaki014の作品リストです。
著者ペからまとめて読むよ!って方のためにご用意しました、自著の中でもおすすめの作品と背景知識のまとめです。
- 酩酊街の春、私たちを見送るもの
1200字掌編コンテストに出した作品群です。どちらもおすすめ。ついでに掌編コンテストの作品も一緒にどうぞ。
「私たちを見送るもの」はSCP-1281と「たんぽぽの咲くころに」をお読みいただくとより分かりやすいかなと。
- SCP-2108-JP "女王蛸"
蛸葦廃船です。他の蛸葦廃船を事前に読んでいるとよりおいしくいただけるかもしれません。
- 常冬の街にて何者かを問う
酩酊街です。これを読んでいるとより分かりやすいかもしれません。
- メモ: どこでもない海
世にも珍しい「何者でもない」のGoIフォーマット。カノン"存在しなかった者"の概要を知っていると楽しいかもしれません。他にも"アブサンの夢"、Taleシリーズ"フロー ハブ"の要素を含みますが根幹にはあまり関係ないのでどうか気構えずお楽しみください。
ちなみに私が書いたものだけでJP産の「何者でもない」はほぼすべて履修できるので、ある意味「何者でもない」スターターキットでもあります。さぁ、きみも書いてみよう!
- 休日返上のデート、あるいは地味すぎるヒーローショー
お見合い企画に寄稿したtaleです。普段に比べてわかりやすくカップリング エンタメを書いたので楽しみやすいのではないかと思います。代償として若干長くはなっておりますが、まぁご愛嬌ということで。
【98カノン有識者は……】
上述の作品群とは少し毛色が変わりますが、98カノンが少しでもわかる方は上記に加えて
の2作品もおすすめでございます! ただしどちらもかなり長いので気力や時間を食うかも……?
これらの作品が刺さったそこの貴方には他の作品もおすすめします。どれもクオリティコントロールを生き残る程度には面白いはずです!
SCPs
SCP | Rating | Created | Size |
---|---|---|---|
SCP-2642-JP | 44 | 04 Sep 2020 14:24 | 6472 |
SCP-2108-JP | 43 | 26 Mar 2020 09:23 | 8285 |
SCP-1415-JP | 17 | 02 Jan 2019 16:41 | 4670 |
Tales
Tale | Rating | Created | Size |
---|---|---|---|
メシがうまくて何が悪い | 23 | 01 Apr 2023 16:06 | 5822 |
フードファイト スシブレード:未聞伝 | 52 | 12 Nov 2021 10:35 | 176090 |
超電救助隊HERO×H.E.R.オペレーション ヒーロー大戦~第2次インシデント-HERO~ | 29 | 06 Jun 2021 14:56 | 24979 |
日奉一族連続殺人事件/毒蛇、毒草、毒ノ花 | 67 | 07 Mar 2021 15:34 | 60981 |
(ab)normality──エージェント・太田との対話記録 | 33 | 30 Oct 2020 08:27 | 12051 |
休日返上のデート、あるいは地味すぎるヒーローショー | 46 | 07 Sep 2020 11:44 | 18825 |
もう一つの計画 | 48 | 14 Jun 2020 05:25 | 3777 |
H.E.R.オペレーション | 23 | 30 Mar 2020 11:44 | 6732 |
だいきらいなせかい | 33 | 01 Oct 2019 02:11 | 4824 |
私たちを見送るもの | 37 | 03 Jul 2019 11:13 | 1423 |
酩酊街の春 | 83 | 02 Jul 2019 04:42 | 1357 |
常冬の街にて何者かを問う | 24 | 25 Apr 2019 11:26 | 8445 |
アーキビストの述懐 | 16 | 25 Aug 2018 11:29 | 1711 |
GoI-Formats
GoI-Format | Rating | Created | Size |
---|---|---|---|
メモ: 渡しそびれてる手紙 | 32 | 06 May 2022 15:04 | 3000 |
メモ: どこでもない海 | 52 | 09 May 2020 09:43 | 2612 |
Others
Others | Rating | Created | Size |
---|---|---|---|
souyamisaki014の提言 | -18 | 13 May 2023 12:02 | 2326 |
SCP-2114-JP | -32 | 15 Aug 2022 18:11 | 1031 |
「日奉一族連続殺人事件/毒蛇、毒草、毒ノ花」より日奉蔡のテーマ | -12 | 04 Jun 2022 16:18 | 1087 |
H.E.R.オペレーション ハブ | 30 | 23 Oct 2020 07:54 | 11341 |
真北研究員の人事ファイル | 0 | 15 Sep 2019 16:43 | 64493 |
+
財団用のTwitterアカウント。連絡などあればこちらにどうぞ。
これがねぇと始まんねぇよなぁ!?
初めてこのサイトに残せた爪痕。夏の眠れない夜にSCP-3201への感情が昂ぶって出来上がった代物。制作経緯的に冷静になってから見ると自分でも解釈違いが発生するのであまり読み返したくはない。
流れ星の写真だか何かを見ていて"どんな塵芥でも大気圏で燃え尽きる一瞬だけは星になれる"という着想を得たことで感情になり、執筆。
私のようなパッとしない未熟者にとっては彼のような人間もまた希望なのです。ナンバーはこれを狙ったわけではなく作者に縁のある数を適当に組み合わせた結果の偶然です。しまらない。評価はあまり芳しくないですがこれはこれで"らしい"のかなと。一応改稿を考えてはいますがいつ形になるかなぁ……?
この時期は創作から離れるつもりだったが掌編コンテストと聞いて飛んできた。前々からなんとなく記事にしようかなぁと考えてたものをtaleに落とし込んで整形して完成。結果的にこっちのが正解だったっぽい。僕なりの酩酊街の住人が愛を込める理由を書きたかったような、ただ単にアイデアを解消したかっただけのような……。結構評価していただけて嬉しい。
色々(∋執筆の不振)あった時期にヤケになって生やした。気晴らしを兼ねていたのでかなり手癖が出ている。元々は真北くんの原型と小熊さんの原型の二人を人事にしようとしていたけど要素がごちゃごちゃしていたので分解したり混ぜたり途中で別のひらめきを得たりした結果が今の形です。詳しくはヤケになってたせいで覚えているわけでもなければメモの類も全然残ってなくて語りたくても語れないんですが。じゃあなんでこの欄作った
余談としてページ作成時刻周りで企図せぬ事態が発生したりもしましたが、まぁそれは何かこう、多分ツイッターとかでたまに話題にするんじゃないかな……
P.S. 真北研究員とエージェント・亦好がキャラタグ登録されました。色々な方に愛していただいて、何というかありがたい限りです。この場を借りて感謝を。
何か知らんが生えたtale。ちょっと一回やってみたかった"博士"のネタをやれたのでまぁ結構満足してる。言わせたかったセリフも使えたしね。特に終盤の会話運びは言わせたかったセリフで固まってるので、もしかしたらちょっと強引な感じがしちゃうかなぁとは思ってます。
子供嫌いを明言して許される界隈ってかなりレアだと思うし、ぶっちゃけ許されていいのかなぁと思わなくはないんですけど、それはそれとして子供にやたら厳しいSCPの世界に救われてるところはあって、その辺の感情の処理という側面もありました。私もそれなりに子供が嫌いなので。正義や善だけでは救えないものもありますよね、という話です。
創作から離れるだのなんだの言っておきながらあれこれ書いたりしてたわけですが、一応離れようという気はあったのでそんなに本腰入れてなかったのは本当で(特に1月2月は普通に創作どころじゃなかった)、3月になってようやくその辺のあれこれが解決したのを機に性癖と感情を込めた弾丸を放った次第です。抑圧と解放、創作のマストファクター説。
これを書いて財団が嫌いになりました。次は財団が介入することでハッピーエンドになる話を書きたいですね。まぁそれはそれとして登場人物虐めるのは楽しいんですが。
謝辞というか参考文献というか解毒剤の処方箋というか、これ書いてる間に作品にメンタル引っ張られて筆止まったりもしてたんですけど、衛宮士郎メソッドにより助かることができました。サンキュー奈須きのこ、フォーエバー。
人事たちの顔見せTale。残らなくても著者ぺ内に載せる予定だったやつですが、残ってくれたので彼らの存在を公式にすることができました。と言ってもメイン人事はハブられてますが。なんで? ここからハブられてしまっているメイン人事の真北くん含め各人の掘り下げをしていくつもりなので、まぁその、温かく見守っていただければな、と……
P.S. シリーズになりました。どうぞよろしく!
ルーキーコンテストに現れたNobodyフォーマットですが「何が新人だ」「擬態の新人」「お前のような新人がいるか」「まさかNobodyが出るとは思わなった」「見たことないぞこのカノン」などの反応を頂戴しております。いぇい。
本来はSCP記事にするつもりで行き詰っていたアイデアでしたが、ルーキーコンテストのページにカノン部門というものを見つけてしまった結果いっそこれに出すか~!となり、執筆。「存在しなかった者」カノン、好きなんですよね。
ちなみにですがどうやらJP産の「何者でもない」タグが付いた記事は2/3 1/2が私の作品のようです。(2020年5月 11月現在) これはもう"使い手"を名乗ってもよいのでは?
P.S. 2022年7月度の注目記事に選んでいただきました! 執筆を始めた時からずっといつか自著が選ばれないかなぁと夢見ていたので、それが叶って報われた気分です。改めてありがとうございます!
なんか、できた。マジで裏話もなんもない。気づいたらなんか生えてた。
一応推察するに「お祭り騒ぎに混じれないひねくれ者」あたりがテーマでしょうか。概ねパンナコッタ・フーゴ。あと「タンポポが咲くころに」の影響があからさまに見て取れますね。
余談としては過去の自分(参照:「私たちを見送る者」)からアクロバット自己否定を食らっていることに後から気づいたりした。
思い付きでなんかできたシリーズ。拙著の筐体造りにおける思い付き率ね
認知現実論をメタでやろうとしたのが始まりだったような気がする。それ以外に言うことがありません! 踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損というところでしょうか。何も筐体造りだけにもカノンだけにも、あるいはSCP創作だけにも限りませんね。多分違います。
"殺し合いデスマッチング"、"合同葬"、"案の定こうなった"などと言われております通り死屍累々 悲恋の坩堝 pixivなら棲み分け必須 混沌とした様相を呈しているお見合い企画作品群の中でも珍しく真っ当に真っ当なお見合いtaleです。おい、お見合いしろよ。
エージェント・上波と金崎研究員をお借りしたのですが、嘘コンの期日ギリギリに完成したため中の人たちには予告なしでの出演となり、事後承諾のPMに頂いた返信で慌てふためく中の人たちの様子が愉快でした。2人がめちゃくちゃ素直に動いてくれたのもあってかなり長くなりましたが、書いてて楽しかったです。年の差カプって、いいよね。
P.S. 広域怪異収容事例 Case1:納涼祭にて、この2人がすごいことになりました。納涼祭は本作の文脈を汲んでいるらしいので、もし気に入って頂けたならこちらも一緒にどうぞ。
H.E.R.オペレーションについてのtaleをシリーズ化しました! 正直人事ファイルで事足りるかなと思っていたのですが、Dr_Kudo氏にチムコンの関係でH.E.R.オペレーションについて書きたいと言って頂いたので、この機会だしということで。
個人的にこれでチムコンで組んだ他の著者陣(極夜灯のmeshiochislash氏、四辻喜劇の
aisurakuto氏、福路いじめシリーズ〇帽シリーズの
0v0_0v0氏)や誇るべき同期戦友にして白色家系図録の主である
carbon13氏に並ぶことができたという思いや、Dr_kudo氏のように私と同じ夢を見てくれる人が現れたことへの喜びがあります。
ちなみに、気付く人は気付くと思いますが冒頭のポエムは仮面ライダーの歴代主題歌やセリフから拝借しています。こうなったのは「劇場版仮面ライダー 平成ジェネレーションズFOREVER」を観て情緒をボロクソに破壊されたせいですが、私は一度でも特撮文化に触れたことのある人間はこれを観るべきだと思っています。お前らも情緒を破壊されろ。
チムコンにチーム「m^4」としてお誘いいただきまして出場を果たした1作。チームの戦力になれたかどうかは正直私個人としては自信がないのですが、貴重な経験をさせていただきました。この場を借りまして、お誘いいただいた&コンテストを主宰してくださったmeshiochislash氏、主催者の無茶ぶりによりチームリーダーを務めてくださった
0v0_0v0氏、贔屓目抜きに大傑作のクンストカンマーを書き上げた上にチーム内でも力強い批評をくださった にもかかわらず私は勝利へ貢献することも批評を活かすこともできなかった
aisurakuto氏に土下座 感謝の意を表明させていただきます。強くなりてぇ!
作品としては、対話部門という舞台から見たときの異常性保持職員の精神についてのアンサーであり、強く生まれてしまった者の生き方の話であり、太田守がヒーローになる前の話です。
これを同じm^4として戦った0v0_0v0さんの福路捜索部隊長を起用してやろうという考えもあったのですが、氏が福路さん使うかもしれなかったのと冷静に考えると犬と同一化した人間の精神構造までエミュレートするのは難しかったので見送りました。結果的にうちの太田くんを起用したのですが、真北研究員の原型となるキャラクターの案を分割して他に色々足したという誕生経緯から現真北くんとのかみ合わせが良く、自分で産んだキャラなので扱うのには困らなかったのでヨシ!という感じです。
1998カノンで週刊連載少年漫画をやりました。「98カノンで何かを書くとしたら花籠学園ないし白枝三部作周りになるだろうなぁ」とずっと思っていたのですが、2043-JPの「日奉一族連続殺人事件」という文字列を認識した瞬間これは……!となって生まれた幻覚を98コンの機会にお出しした次第です。白枝三部作然りcarbon13氏の作品が本当に好きで、関連作を書けてよかった。氏の作品は問題の設定とそれを語るための舞台構築が非常に巧みで、ぜひ一度読んでいただきたいと思っています。拙著と合わせて98カノンの入り口としてもピッタリ!(当社調べ)
白枝三部作以外にも色々影響を受けた旨はあとがきでも書きましたが、財団外だと戯言&人間シリーズ(章末の演出とかが露骨)、空の境界(僕の中で伝奇モノっていうとこれ)、呪術廻戦(執筆期間がアニメ放送期間と被っており、察してください)などに甚大な影響を受けています。今作が刺さった人はこれらも刺さるんじゃないでしょうか。
仮面ライダーです。H.E.R.オペレーション自体仮面ライダーの影響をめちゃくちゃ受けているのは既に語った通りなのですが、舞台となったサイト-81BBが装置生産設備というのでもうこれはやるっきゃないじゃんとなった。仮面ライダー鎧武における「変身」の概念から強く影響を受けており、どうかそちらもよろしくお願いします。
たまに山井田研究員の人事ファイルに載っている最近編集された著者ページ構文や茜刺財団新聞の新規作成された著者ページ欄などを足がかりに人事キャラクターをディギングするのですが、ある折に超電救助隊出身のキャラクターを捕捉しまして。H.E.R.オペレーションをシリーズ化して以降同じくHEROと表記されるかの要注意団体とのケジメはつけなきゃなぁと考えていたところにそんな人事が生まれたわけで(しかも裏切り者属性と来た)、これはやるしかないかぁ?と数ヶ月寝かせていたアイデアを言霊競演をきっかけに解き放った次第。
結果として実質ジャムコンみたいな日程で書く文量ではなかったし途中でアドバイスを頂いてリライトしたりしながらだったので尚のことキツかった。が、それはそれとして性癖と手癖に素直にやれたのでめちゃくちゃ楽しかった。ジャムはもうこりごりだけど。
つかれた。
……というのは冗談で、異聞伝に倣って解説をしようとしていたのの準備に時間がかかっていました。いやだって日本支部単独最長記事1だぜ? そりゃ振り返りにも時間がかかるってもんですよ。
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1. タイトルについて
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みなさんベイブレードって知ってますか。僕は世代です。世代と言ってもベイブレードには何シリーズかあり、私はメタルファイトベイブレードというシリーズをやっていた世代の人間なのですが……そうですね! そのまんまですね! 「ロスト・チルドレンの味わった地獄とかと大食いバトルのあれを文脈的に掛け合わせるといい感じなんじゃな~い?」という目論見はほんのちょっとありましたが、まぁほとんどメタルファイトの安直なパロディです、「フードファイト」は。
「未聞伝」とついているのは、先行作品である異聞伝がパラレルを意識して書かれた結果おそらくFGO周りで平行世界というニュアンスの付与された「異聞」という単語をチョイスしたのを受けて、ではこの物語が何のために綴られるのか、どういう文脈の上でお出しされるのかを考えた結果、これは未来を切り拓く話であるという結論が出たため、最後に「前代未聞」から未聞と取って、「未聞伝」に。
2. テーマと動機-
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スシブレードが隆盛を極めていた時候──具体的には2020年6月頃──、確か異聞伝を履修した直後のsouyamisaki014はこう考えました。「ぼくもぼくの好きなホビアニの話したい」と。
「遊戯王」という一大カードゲーム及びその販促アニメシリーズがありますが、みなさんご存知でしょうか。一度くらいは小学生くらいのときに何らかの形で触れたことがあるのではないかと思います。「城之内死す」とか「まるで実写」で有名なあれですね。あのシリーズの6作目に遊戯王VRAINSというのがあるのですが、シリーズ5作目の頃からなんとなく出戻りしたようにシリーズを追いかけ直したかつての少年は、その作中で語られる濃くて重厚な関係性の物語に魅せられ、「ぼくもあれやりてぇ~!」と16万字書くにまで至りました。この物語は遊戯王VRAINSのパクリ 提供でお送りいたします。この物語を気に入った方はご覧いただけると、もしかしたら刺さるのではないでしょうか。VRAINSは2019年9月に放送を終了したのですが、1年経てど負った傷が癒えないままでいたところにスシブレードの好き勝手な発展を目にしたことで、根本的なコンセプトの1つである「遊戯王VRAINSで描かれていたことの自分なりの再構成」という着想の芽が涵養されたんですね。そして元ネタこそメタルファイトベイブレードと遊戯王VRAINSですが、これを書こうと思った直接のきっかけはウマ娘プリティーダービー。実際ラスボスのキャラ造詣とかはリボルバー5割ライスシャワー5割。ありがとうCygames。でもガチャもっと緩くてよくない?
もう1つ根底的なテーマとしてあったのが、その一時期馬鹿のような勢いを見せたスシブレードの勢いが衰えたことに対する僕なりの答えでした。2020年も後半に差し掛かると他のコンテストが盛り上がったり(あのチームコンテストも2020年の秋季開催でしたね)いい加減ネタ切れの気配があったりで投稿数が減っていったスシブレード作品ですが、2021年になって本格的に動きが止まったなという実感はリアルタイムで追いかけていた人々にはある程度共通してあったのではないでしょうか。それを受けて我らが風雲児meshiochislashが「スシブレードはオワコン」とか言いやがり、それを受けて不肖meshiochislash氏のチームメイトであったところの私は「やってやろうじゃねえかこの野郎!」となり、「このガムまだ味わえるよ!」と、まだ語るべきことはあるはずだというのを示したくて執筆に踏み切ったわけです。後述しますが、私の好きな白乃瀬シリーズの更新が止まっていたこと、作者である
Dr_Kudo氏本人が書くと言った異聞伝の続編が「そういう時流じゃない」とかなんとかで未だこの世に生を受けていないこと、そして、量産される一方明確にネタ切れの気配を感じさせていた闇寿司ファイル。そういう状況を受けて平たく言えば私は少しイラついていました。砂箱に書きかけのまま放置されているスシブレード関連作品や、これから書かれるかもしれない物語の数々が流行り廃れとかそんな理由で見捨てられていいものか。創作者が歩みを止めていいのは物語を書き終えたときだけだと、「俺たちはまだ生きている、まだやれるはずだ」と、そういうことを伝えるための物語でもまたあるわけですね。そんな野暮な裏話でした。
まぁそんなこんなで、直撃世代のメタルファイトベイブレード、火を着けてくれた遊戯王VRAINS、私の愛するSCP-JPへの奉献と、そして私も私の好きなものに参画したいというでしゃばり、「ここで異聞伝の真似して長編出てきたらきっとみんな驚くやろなぁ」という悪戯心によってこの物語は書かれました。
3. 副音声(a.k.a.解説)
執筆中Dr_Kudo氏の著者ページに置いてある異聞伝解説に大変お世話になったので、私も資料として、そして単純に私自身が読者として著者ペにこういう物が置いてあると嬉しいので、小ネタや解説を書いておきます。お気に召すまま楽しんでいただければ幸いです。-
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- ネオ・ダイバシティ
VRAINSの舞台はデンシティ/Den Cityといっておそらくデンシティ(density)との掛句の名前なのですが、倣ってお台場とダイバシティ(diversity)を掛けました。前にネオと付いているのは同じく遊戯王シリーズの5D'sという作品の舞台であるネオ・ドミノシティという街から取っています。
- クラスメイトとの会話
遊戯王VARINSの主人公初会話シーンの相手はクラスメイトとのそれなんです。
- スシブレード部
ホビアニにありがちなバトルホビーの部活。子供の頃は夢があると思っていましたが、大人になってみるとホビーは趣味で終わらせたほうがいいよなと考えていて、その辺りは本作のテーマにもなっているのかなぁと。
- カンパチ
異聞伝及び原作(1134-JP)におけるファーストマッチの対戦カードがサルモン vs カンパッチェなんですよね。そのオマージュです。遊戯王アニメにも初戦の敵は攻撃力3000のモンスターという慣例2があるので、その構図に乗っかりました。
- 射出されたネタは回転しながらお互いのブレーダーを目指して飛んでいき~
これ、ユウキと闇寿司の男はそれぞれお互いにぶつけるつもりで寿司を射出した(そしてそれをお互いに読んでいた)というつもりで書いたんですね。意図としては1話時点で暗にユウキがそういう戦いになれている奴ですよというのを示したかったんだと思います。
- 寿司を回す資格はない
遊戯王のアニメとかで度々出てくるセリフ、というかVRAINSと5D'sのファーストデュエルでは決着後にこのセリフが飛び出る。
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- アバン
敵幹部の会議シーンです。テンション上がるよね、こういうの。この時点で闇寿司のトップが闇親方ではなく別の人物であることを示す狙いがありました。巨人の肩に乗っかっているtaleであり同時にシェアドワールドのサイト上で発表する物語なので既に大衆化している闇親方の私物化を避けたかったんですね。
また、本作には先行作品である異聞伝とは違いOP/EDやアイキャッチの演出がありませんが、これには理由があり、異聞伝においてはかのハンバーグ回における特殊ED?のギミックが用意されていたのに対して本作では特に何も思いつかなかった 用意していなかったので余計な要素を削ぎたかったのが5割、作者がイメソン厨こじらせてるのが4割、アニメとも史実とも取れる形にしたかったのが1割──というような内訳になっています。アイキャッチがないのは遊戯王アニメに無いから。- サバイバー
構想時に資料として目を通したスシブレードハブの寿司名鑑に「サバイバー・ビネガード」という文字列を見つけたことでこの物語は単なる遊戯王VRAINSのパロディ妄想から、「フードファイト スシブレード」という形を得るに至りました。先駆者マジ感謝!3 発見したときのテンションのまま構想が進んでいったため後になって「サバイバー・ビネガードとシメサバスターって何が違うんだろう……というかビネガードってわざわざ付いてるのはなんだろう……鯖寿司って酢締めするのが基本だよね……?」という悩みが生まれたのですが、本当にその場のノリで動くの良くないですね。
- 湾岸倉庫
ホビアニとかニチアサでバトルステージになりがち。
- ロック・ヤリーカ
メタルファイト ベイブレードの2話で登場するベイがロック・レオーネというのですが、それから持ってきました。玩具版のロック・レオーネはディフェンスタイプのくせにアタックタイプ運用したほうが強かった(うちの地元の話)し、どうやら実際攻防一体という評判が一般的らしく、それを反映させるべくあの形に。
- 必殺転技
メタルファイトベイブレードでは必殺転技というイナズマイレブン的なやつがかなりプッシュアップされていたのです。(爆転にもあるにはあったらしいのですが)
また、遊戯王的なターン制の攻防やお決まりの切り札4といった演出を再現するために(これはオマージュの側面もありますが、単純に作劇的な部分で参考にしたところが大きいです)取り入れた要素でもあります。
話全体が重苦しくなってしまうのは初めからわかっていたので、「せめてバトルだけは熱く!」という目標があったのですが、その目標が達成できているとしたら必殺転技を取り入れたおかげです。- 白乃瀬コタロウ/クジラ
遊戯王VRAINSはネットワーク世界を舞台にしたSFモノ的な色の濃いアニメなのですが、その世界観設定ゆえにキャラクターにはハッカーが多く、それをスシブレードで真似ようと思い立った際にスシブレードにも白乃瀬鯨というハッカーキャラがいたことを思い出したことがこのtaleの始まりです。しかるに白乃瀬鯨・胡太郎兄妹は本作の立役者と呼ぶにふさわしいキャラクターといえるでしょう。
名前がカタカナ表記なのは本作の規則に合わせた(ホビアニのキャラは名前カタカナ表記されがち)のと、万一原典と食い違っても5パラレルワールドと言い張れるように……という配慮です。わたし同一キャラがパラレルワールドとかよく似た別人扱いとかで名前の表記変わるの好き!- 3つ
遊戯王VRAINSの主人公・藤木遊作の口癖であり、同作中でちょっとどころじゃなく重たい意味を持つキーフレーズとして、「3つ式思考法」という、物事の理由や論拠を3つ並べて整理するくだりが定期的にあるのですが、それのオマージュです。
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3話から始まる一連のエピソードが序盤、三幕構成で言うところの第1幕の山場です。ここまで散々ほのめかされたユウキの過去について明らかになると同時に、物語も大きく進展します! ついでに敵の戦力もインフレしていきます。
- 波浪寿司/スシハロー
スシ○ー。後にデスサイズのお父さん、"社長"の浪城某さんが友人と立ち上げて、スシブレードや闇寿司の力を使いここまで育て上げた旨が語られるのですが、この共同経営者である友人が波なんとかさんだったんだろうなぁと思っています。
- 潜入調査
ホビアニでありがちなやつですが、そもそも企業の施設に潜入調査しに行く展開自体が遊戯王VRAINSのある重要エピソードのまんまだし、なんなら3、4、5話の一連のエピソード自体がかなりVRAINSのパクリで進行していきます。本当にこういう話なんですよ。
- 酢飯投影
なんか予想よりも読者が困惑していたポイントなのですが、できそうじゃないですか? 楽譜読める人が譜面だけで音楽を脳内再生できる(らしい)のとか、こち亀で両さんがエア格ゲーをやるエピソードとか、黒バスの青峰と火神がイメージの中で攻防してたのとか、そういう感じのやつです。
- 空間酢飯濃度
こちらもセットで困惑を呼んでいたやつ。なんとか説明を試みると「過去寿司であった分子」とか「これから寿司の構成要素になる可能性を有する分子」とかなんかそういうやつが空間にどれだけあるか……みたいな?
- グラビティ・オイナリス
グラビティ・ペルセウスという防御型のベイブレードがあるのですが、それが元ネタです。何とかこじつけられそうな名前を探すのに苦労しました。メタルファイトシリーズ、ディフェンスタイプが少なめ。
- 過去の事件
スシブレードは生存競争文脈への適応性が高い。本作最大の遊戯王VRAINSパクリ要素。これをやりたいがために本作は書かれました。
元ネタはもっとえげつないです。遊戯王VRAINSにおける物語のすべての発端となった児童誘拐事件、VRAINSの主人公も巻き込まれたその事件を、VRAINS作中ではロスト事件と呼んでいたのですが、まぁ詳しくはVRAINSをチェックだ!dアニメストアやU-NEXTで見放題配信中だぞ!- 鯖鱗一閃(サバイバー・フラッシュムーブ・アタック)
ユウキが本来得意とするアタックスタイルでの必殺転技……なのですが、作中の活躍を見るとグリズリーとのバトル以外ではボロクソにやられてるんですね。というかこの直後のバトルですら出足を潰されている……。作者は名前で言ったら進化系?というか最適化後?のタキオンダッシュ・アサルトより好きなのですが、不遇技と言わざるを得ない。
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ついに本格的に闇寿司と対峙していくことになります!また、ユウキの過去が明らかになる回でもありますね。
- "ペーパーナイフ"のカリギュラ
本来なら登場人物は半分くらい既存キャラに出演してもらうつもりだったんです。闇寿司四包丁もその予定でした。なので、情報管理を職掌に持つ既存の四包丁に"十徳ナイフ"のオールラさんがいるのですが、本来はここで彼に出てきてもらうつもりだったんですね。ところが彼、サイボーグ人間なんですよ。これは中ボスにするにはインパクトが強すぎる、絶対ラスボス前に勢いで処理されるタイプの敵幹部だ──と思い、急遽カリギュラさんをフルスクラッチ。どうせならということでインテリヤクザ風の男になった彼ですが、思えば本作における闇寿司のイメージを決定せしめているのは彼かもしれない。カリギュラはカリグラフィ/calligraphyから。"ペーパーナイフ"はなんかこう、封を切るとかそんな感じの回なので、それっぽい名前を……。
- 小籠包
そろそろド邪道な寿司出さないとなぁと思っていたところ、"ペーパーナイフ"という文字列からいい感じに連想して生まれました。カリギュラさんはなんだかんだで研究したんだと思います。
- サバイバー′
「スシヲファージ実体を内包したサバイバー……どう呼んだものかわからないしとりあえず識別子で′つけときゃいっか」で書き始めた(後で置き換えればいいとも思っていた)のですが、奇しくも現行のベイブレードでは既存パーツの強化版が出ると名前に′がつくらしいと知り「じゃあもうこれでいいや! 語感もかっこいいし」という判断を下した結果こうなっています。ダブルダッシュはやりすぎたかもしれない。
- 「うまい! うまい!」
丁度この辺を書いているときに金ローで鬼滅の刃 無限列車編がやっていました。
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本作の全体的な構成として大まかに三幕八場構成になるように組み立てたのですが、この5話で1つの区切りです! 前提となる情報が出揃い、ユウキたちの物語が闇寿司との戦いに方向付けられるまでで第1幕というわけですね。少し序盤でもたつきましたが、バトルやキャラクターの描写で読者を飽きさせない工夫が……できていればいいなぁ。
- 風を握れ!ライディングバトル、へいらっしゃい!
遊戯王VRAINSにおける決め台詞「風を掴め!」、遊戯王5D'sにおける決め台詞「ライディングデュエル、アクセラレーション!」より。
ここまでの解説を読んでいただいた方は「こいつ遊戯王VRAINSのパクリって言ってるくせに5D'sからも結構ネタ持ってくるな」という違和感を抱いていらっしゃるかもしれないのですが、実はそもそも遊戯王VRAINSは遊戯王5D'sをオマージュしているという説があり、そこを汲んだ形です。あとはメタルファイトと5D'sがほぼ同じ時期のコンテンツなのもあり……。作者が世代なんですよね、その辺。- カリギュラのスキル
困惑している読者が多かったので解説させていただきます。まず既存記事にて闇寿司の職人が有する「スキル」という概念が登場しており、これの拡大解釈を適用したのがこの概念となります。先例の「スキル」というのはおそらく各人に固有のスシ・フィールド(心象風景のようなものだと解釈しています)が職人としての生き様を通じて顕現している(このあたりの作用機序に寿司の意思なり寿司が回転する原理なりが絡んでいるのではと睨んでいます)のですが、これのアクティブ版ですね。つまりカリギュラが職人として培ってきた研鑽が技能として結実したのだろうというわけです。
そしてその効果ですが、寿司時空(寿司の意思=すべてのスシブレードのイデアが存在する場所、ということにしています)に干渉することで酢飯感応現象(後述)を引き起こして指定した空間に亀裂を開く、あるいは閉じることができるというものです。作中でカリギュラの意のままに小籠包の皮が切り開かれていたのはこのスキルによるものですね。これの応用として別座標の空間同士を繋ぎ直すことでワープめいたこともできるようです(「酢飯路」というのはこのときにできるワームホール)。酢飯感応現象というのは要するに寿司のモナドが崩壊すると寿司自体も崩壊するという作中で起きた現象の類例と言うか、スシブレードにまつわるすべての物事は基本的に寿司の意思を基盤として成り立っているようなので寿司時空(ジーコの例などを見るにどうやら現実空間と重なり合って存在しているようです)に干渉すればスシブレード事象の方にも影響が出るよね、というやつです。終盤で登場する次元間スシ・フィールド「死戦場の刃」の寿司を侵食する効果もおそらくこれに近く、まぁ要するに物理的接触を介さないままスシブレードやブレーダーに影響を与えられるようにするために考案した概念です。- 路上走行バトル
ホビアニにありがちなトンチキシチュエーションでのバトル。バイクに乗ってるのは言わずもがな5D'sが元ネタ。危ないからやめたほうがいい。
- イワシーズ
リョウガは呼びませんでしたが、ルビを振ったとおり鰯の寿司はイワシーズという名前です。メタルファイトベイブレードにはパイシーズという流線形のフォルムを特徴とするスタミナ型のベイが存在するのですが、それが元ネタでした。
- 「ファイナル・ネイル」
Final nail in the coffin(「とどめの一撃」の意)という表現が元です。いかにも"死神"。この技の成立経緯にはロスト・チルドレンの寿司を負かして回った経験が大なり小なり関わっているのでしょう。
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ターニングポイントです。ここから第2幕である大会編に入っていくことになります。設定開示回を兼ねているせいもあってかちょっと長くなってしまった……反省。絶対必要な設定とあったほうが面白い設定とただの趣味な設定とがありますが、作者の立場だとどれがどれだかわかりにくいのが罠ですよね……
- クラスメイト
清涼剤その2(その1はコタロウ)。このあたりになってくると最早ユウキにとっての日常の象徴じみてきている彼女ですが、当初は1話だけのぽっと出モブになる予定でした。なのでこの段階になっても名前が明かされてないんですね~(考えてなかったから)。多分ユウキも名前くらいは憶えてると思うんですけどね。
- 高市会長/クイーン・スプラウト
実在の政治家、高市早苗氏から。この辺りの構成や設定について考えてるときにちょうど自民党総裁選がやっていたんですね。マドンナリリーがもうほぼ小池百合子都知事なのをオマージュしているのですが、別に作中の行動に現実のあれこれを反映させてはいないし(というか総裁選落選だったのでメディアで見る機会が消えて反映させようがなかった)その辺はむしろ逆なのかなぁと。作者が政治に疎くて人となりをあんまりよく知らないのもパロディがムズいポイントだった。
- 回らない寿司協会
スシブレード成立当初はスシブレードを管理・隠蔽しようとする嫌な奴らみたいな立ち位置だった気がするんですが、最近ではスシブレードを取り巻く政治について掘り下げられる機会も増え、協会所属キャラであるマドンナリリーが謎に愛されていることもあってカノン内でも独特な立ち位置を獲得しているのがこの団体ではないでしょうか。
そんな情勢の中で筆者は"なんで回らない寿司協会が寿司を回してんねん"という誰でも気になるポイントがずっと引っかかっており、そこについての答えを一応お出しできたので満足しています。ありがとうカッパマーキュリー。Dr_Kudo氏も言っていますが、全ては原作に書いてある。- プラネットシリーズ
こちらは遊戯王GX(漫画版)から。作中で登場する惑星の名を持ったカード群なのですが、命名則がかっこよくて好き。なのでこの際ついでにネタにさせていただきました。
現実にカード化されたプラネットシリーズはシリーズ内部で強かったり弱かったりが激しいので、たぶんスシブレードのプラネットシリーズもそんな感じなんだと思う。……マーキュリーが当たりかどうかはアオイ戦がああいう展開なのでちょっと判断しかねる。- スシブレード・バトルブレーダーズ
メタルファイト ベイブレード作中の大会、『バトルブレーダーズ』のパクリ。この大会は大まかに言うとポイント制で、作中で用いられるBPというポイントが出場要件だったはずなのですが、当時それと連動して現実でもBPをやりとりできるホビーが売っていたんですね。作者も持ってました。
- 山葵山アオイ
漢字表記すると山葵山 葵。VRAINSに財前葵というクール系美少女枠のキャラがいるのでそれを参照したつもりなのですが、元ネタからはキャラ性がかけ離れてしまった。いい性格してる。
- ロスト・チルドレン
VRAINSにおいて過去に起きた事件が「ロスト事件」というのですが、そこからです。
- 改造
これがなければ始まらない。作者はロックレオーネをアタックタイプ運用したりアースアクイラを低重心にしたりするのが好きでした。
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ついに大会編が始まりますね! ありがちですが、やっぱりバトルロワイヤルは燃える。異聞伝オマージュというよりは異聞伝がホビアニあるあるをオマージュしてたんだと思います。
- 「バクシンサクラエビ」「ディアブロ・ネメギス」「ズワイキャンサー」「ダーク・ブリ」「ダーク・ヴォルスト」「ロック・トブコ」
メタルファイトベイブレードから。それぞれ似た名前のベイが実在します。サクラエビは微妙ですが、「バクシン」というパーツは存在するので……あとはこう、バクシンバクシーン!
ここでメタルファイト要素を稼いでおこうという魂胆でした。- 「テッカマーズ」
プラネットシリーズももう一個くらい出しておこうという目論見があったんですね。鉄火巻なんて名前の寿司が火星と縁が無いならこの世は嘘。
- 「アリアード」
スペイン語で「友愛」という意味だそうです。
- 「ムサシ」
巌流島のやつ。卑怯な方と言えば宮本武蔵……だったよね……?
チームや組織の中で1人だけ何らかのコンプレックスを拗らせた結果裏切るキャラとかがめちゃくちゃ好きで(遊戯王VRAINSにもそんな感じのやつがいます)、その業を負ってもらった。彼の処遇には迷ったのですが、迷いながら書いているうちにCパートの通りな感じに。この辺りで「誰も置いていかない」という意識が芽生えたのだと思います。ホビアニには大事、みんなみんな救っちゃおうの魂胆は。遊戯王の主題歌にもそんな歌詞の歌があった気がする6。- 同型機対決
ゲームで言うところのミラーマッチ。いいですよね! 同じ機体を使うが故にプレイングやカスタマイズなどの差、つまり機体に対する理解と修練度の違い──使い手がどれだけ機体に向き合ってきたかで勝負が決まる。これが嫌いなゲーマーはいない。本作中においてもその要素は継がれていて、つまりムサシ&サバイバー′を対照存在としてユウキのサバイバーの本来の持ち主に対する感情やここまでの成長、そして彼自身のスタンスを描くことに利用したわけですね。そして上記のようなものを「寿司のモナド」と本作中においては定義しているわけですが、それを奪われた子供たちがいるという事実の再確認がこのバトルを通じてでできるのにはこの解説を書いていて気が付きました。人の心とか無いんか?
- "ペティナイフ"のカタリーナ
丁度いい感じに四包丁を使い捨てれそうな感じだったので、彼女に出演願いました。若い世代で(=近未来的な世界観である本作に出ても違和感がなくて)あんまりスポットライト浴びてなくて、それでいてキャラが立っているとなるともう彼女しかいなかった。面白お嬢様キャラはこうなる定めなのだ。
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- カットイン構文
廃遊園地の夜戦で出てた表現が元です。あれを見たときに"これ俺もやりてぇ〜!"となったのをここぞとやらせていただきました。対戦モノのゲームにありがち。遊戯王のアニメにもある。あれ好き。
- 「カツアリオ」
メタルファイトベイブレードにおけるアクアリオが元ネタ。ちょっと強引だったかも。
- 生命圏とスシブレード
まぁ要するに型月でいうアラヤの抑止力とガイアの抑止力の話です。これは独自研究なのですが、Fateシリーズにおけるサーヴァントシステムとスシブレードは概ね同義だと思う。
- 相補性のうねり
エヴァの劇中で唐突に出てきた、エヴァ考察界隈で頻繁に使われるワード。実際使い勝手いいんですよこの概念。
- ラーメン
はい。スシブレードと言えばのやつです。Dr_Kudo曰く「ラーメンも多分そこまで絶対的に強いわけじゃない気がする」らしく、まぁ気持ちはわかるのですが、お察しの通り若干のメタ的な文脈上の設定です。遊戯王というカードゲームもインフレにインフレを重ねてもはや取り返しがつかないところまで来てしまい一度抜本的な環境の解体が行われたのですが、VRAINSをやっていた期間がまさにその時期で、そういう背景があるからかVRAINS本編中においても文明世界の限界みたいな話がちょいちょい挟まっていて(ネタバレ防止のために細かい部分は割愛)、本来はその要素を落とし込もうとしてできた設定でしたが、どうせなら文脈乗せたれ!という気になって今の形に。
多分書く側の人はみんな思ってるやつなのですが、ラーメンには勝てねぇよ。良くも悪くもスシブレードという記事、そして派生コンテンツの在り方を決定せしめた原作のオチ要因であり、スシブレードという存在を世に轟かせしめた衝撃のアイディア。その存在がハードルとなることは後発の負う宿命ではありますが、いくらなんでも壁が高すぎる。「寿司」という概念に対するハック──というのがこのラーメンから始まったスシブレードの命題であると理解していますが、その方針自体がラーメンによって既に踏み固められた道でしかないというある種皮肉な構造を持つカノンがスシブレードだと思っています。それに対して本作が示した答えの一つが「俺たちの絶望」つまりキャラクターとストーリーなわけですね。コンテンツが充実していくほど新しいアイデアは枯渇する、という構造はSCP(ひいてはこの世すべての創造物)も持ち合わせているものですけれど、それを認識した上で誇り高き我らがSCP財団の戦士たちが見出した答えもまた「多様なバックストーリーと、異なる視点からのアプローチによる差別化」でした。まぁつまりそういうことなんですね(?)
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本作は全体的に三幕八場の構成を取っていると前述しましたが、9話と10話はわかりやすくひとまとまりのエピソードです。最終盤のサビの前フリとなる次話のさらに前フリなので、ダレないように気を遣った(つもりの)部分でもあります。
- 願野マサヤ
対戦相手絶対出オチさせる少年と化していますが、彼の本格的な出番はvsリョウガ戦と決まっていたのでコメディ要素を挟みつつ半可通であるコタロウと人生賭けてるブレーダーとの差異の描写を兼ねて初戦はこのような形に。
実は彼は幼い頃のユウキの相似形として設計していて、だから名前に「源」に寄せるべく「願」と入っているんですね。souyamisaki014はこういう細かいところに拘ったり拘らなかったりする創作者です。また使っているネタが"レイ"・アナゴルノという「閃光」をアトリビュートとするユウキとちょっと被るのもそういうポイントですね。- 「レイ・アナゴルノ」及び「紫電撃戦」
メタルファイトベイブレードにおけるレイ・ユニコルノとその必殺転技「紫電の一閃」より。メタベイ原作でのユニコルノの使い手は角谷マサムネというのですが、マサヤの下の名前はそういうことです。
マサヤをユウキの相似形として設計したツケとして、「閃」の字を使うとユウキと被るので「紫電」と「電撃戦」をかければええんや!という着想が降りてくるまで「こいつどうしよう……」とかめちゃくちゃ悩みました。- メイルマー・カイオアビス
遊戯王に「海皇マーメイル」というデッキがあり、マーメイルモンスター(人魚/魚人のモンスターたち)は「~~アビス」という命名則を持つんです。そういうことですね。
- ネプチューン・トローン
「ネプチューン」と「中7トロ」をうまく合わせてこう!といった風にそこそこ上手くできた名前だと思っていますが、名前先行ではなく、後のアライブ・サバイバー′′への伏線としてマグロのトロをどこかで出さなければならなかったというストーリテリングの要請ありきの寿司です。そこからプラネットシリーズを回収しつつ海王星にちなむことで文脈を乗せるみたいな解決でこの名前を思いついたのは我ながら少し冴えてる。使い手のメイルマーとネプチューン・トローンどちらが先だったのかは思い出せませんが、多分ほぼ同時に生まれたんじゃないかなという気がしています。
- 犬噛ドクミ/シュリンピオーネ
既存の寿司から取ってきた「シュリンピオーネ」ですが、おそらく元ネタはメタルファイトベイブレードの「カプリコーネ」です。ストーム・カプリコーネM145Qといってスタジアム内を小刻みに跳ね回るというギミックを有した色物枠のベイで、そこを忠実にやれば尺を割いてみても面白いバトルだったのかもな~という気はしますが、使い手の名前から察せられる通り噛ませ犬ポジションだったので……。必殺転技はアニメのカプリコーネが「スクリューデスドライバー」というのを使っていたのでそういう感じのやつだったんじゃないでしょうか。
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9話からの流れを受けての10話です。1話置いての主人公のバトルであり、最終盤への踏み切りの話でもあり……というようなエピソードとなっています。意味合い的には何もおかしくないんだけど、「究極」を「デッドエンド」と読ませるのは少し無理があったんじゃないんですか?8
- ユウキ vs アリアード
前話のフリから続くカードですが、この試合はシナリオ上消化試合でした。メタ的に見てもここでユウキが勝つのは極めて妥当な予想であり、よってこの試合を物語的な意味の上で盛り上げるには?という問いへの解答がこの戦いになります。ユウキの答えは(攻略法という意味でも、ストーリー的な意味でも)試合が始まる前から既に結論されていて、つまりもはや答え合わせとしてのバトルがあっただけなのですが、そのあたりのあっさり感は意識していました。ある程度の積み重ねの上に成り立つ物語に触れるとき、例えば闇落ちしてしまったキャラクターの扱いなどのストーリー的に既に答えの出ている戦いをどう決着させるのかというようなところに関心が行くほうなのですけれど、始まる前から終わっているバトルみたいなのがわりと好きで(現実でもカードゲームやチームスポーツはそういうところがあって、そこもまた奥深さを生んでいたりします)、私なりのそれをやらせていただいた形になります。ユウキのスタンスを今一度明らかにしつつ、彼がここまでの戦いで得た強さや成長を描写する役割もあったりなかったり。
- デスサイズ vs マサヤ
本編を読み終えてから振り返ると露骨に分かる通り、10話の本命はこっちのバトルでした。10話の裏コンセプトとしてロスト・チルドレンの地雷を踏み抜くというのがありましたが、要するにラスボスであるところのデスサイズという謎の人物について少し人間味が見えて来る回にしたかったんですね。マサヤを幼少期のユウキの相似形として設計したのはこのバトルのため。
- 死戦場の刃
クラシックの名曲「G戦場のアリア」より。「刃」とは即ちスシブレードのことですね9。読みの「デッドエンド・スタジアム」が先に決まっていたので漢字を当てようとこねくり回してるうちにこうなったのですが、実際に曲を聞いてみたら結婚式で流れてそうな曲が流れてきて「アリアって悲しい曲って意味じゃなかったっけ!?」10とめちゃくちゃ焦りました。調べたらどうやら葬式にも使うらしいのでセーフ。
フィールド効果は敵機へのデバフ(自機への相対的バフ)と継続ダメージ、及び寿司のモナドの消却。フィールド展開中は必殺転技に「デッドエンド」という冠名が足される。ラスボスとしての泊付け及び正体への確証という役割が強く、細かい効果をそこまで活かせなかったのが悔やまれる。- デスサイズ・ドライブ
リバイバルアタックのオリジナル。元々は弾き飛ばされ(直線的にスタジアムの外まで飛んでいき)、制動を取り戻してから外周を敵のもとまで駆けていく(弧を描く)軌道が死神の鎌の形を描くゆえに「デスサイズ・ドライブ」──という話をする予定だったのですが、文章だとわかりにくいので触れずに済ました記憶があります。こういうとき文章は表現形態としてちょっと不利ですね。ロスト・チルドレンはみんなサバイバーから放たれるこの技(の雛形)が、サバイバーが描く軌跡が脳裏に焼き付いていることだろうと思われ、その軌跡の解釈を巡って全編に渡ってあれこれと手を尽くしたのがこの作品ということになるでしょう。
着想としてはデッドエンド・デスサイズドライブ(Dead-end Deathscythe Drive)となるのが面白いなぁとなって、こういう名前に。
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最終盤の開幕ですね! "Dead hand"という英熟語がどうやら実在するらしく、"過去に起きた物事による抑圧的な影響"という意味だそうです。
- 浪城リョウガ
漢字表記すると浪城 凌駕。
本作の元ネタとなった作品は遊戯王VRAINSとメタルファイトベイブレードの2つと書きましたが、この2作品では共通して、主人公と因縁の末対決することになるライバル兼ボス役のキャラが存在します。VRAINSでは鴻上了見、後者では竜牙というのですが、この名前を見ていただければそのまんまだということがおわかりいただけるでしょう。遊戯王のライバルキャラは慣習として、主人公のユウと合わせてユウジョウとなるような読みの漢字を名前に含むのがお約束なのですが(鴻上了見は上の字が該当しますね)、これを踏襲して浪城になりました。下の名前は二人の間を取ったらこうなりましたが、孤高の天才キャラに付ける名前としては「凌駕」はうまくはまったんじゃないかなと。- 「汚名はここで挽回する」
Discussionにて誤用の指摘を頂いているのですが、あえてです。戯言シリーズの兎吊木垓輔というキャラクター(ハッカー)が決め台詞のような形で喋ったこの言い回しを作者が何故か気に入っており、同じハッカーである白乃瀬クジラに言わせた……というワケです。
- 「寿司さんざめき丸」「タカラホビー」「NICE」
それぞれ実在企業の「すし三崎丸」「タカラトミー」「NIKE」。
- サバイバー′ vs マグロ
これがやりたかった。これをやりたかったがためにサバイバー′に対する形容として「青い閃光」と言い続けたし、青コーナーと赤コーナーの画像を用意しました。
ユウキは本来の性質がアタックスタイルなため激しい駆動を特色とする光物が、リョウガは万能型の天才でかつ相手の出方を見てから対処するカウンタースタイルゆえに万能バランス型のマグロが、それぞれ実は向いていたという設定的な部分も反映したうえでの、2人の根が深い関係を表したチョイス。我ながら天才かな?と思います。
今思うとここでリョウガが赤身を握ったところで既に2人の決着が暗喩されていましたね。お互いに影響を受けてしまっている……
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※「デッドファイト/Dead Fight」という言葉は存在しません。
- 「世界が終わる。~~」~~
98カノンの要素を汲んでいるのでお約束の試される人類というやつをやりました。好き勝手やりすぎた自覚はある。
「中国で勃興した機械帝国」「イングランドが妖精の森に侵食されかけた」「エリア51に降り立った地球外脅威」はFate/Grand Orderより。- 「スタジアムから出られない」
今作の問題意識はここ(とラーメン──ラーメンも結局はここにかかってくる話ですが──)に収束しますね。異聞伝が寿司と人の出会いを寿ぐ物語だったのを受けた、祝福と呪縛は表裏一体でもあるという話です。
- 寿司の御子
「すしのみこ」。異聞伝におけるキーパーソンとして寿司の"巫女"であるヒロミがいますが、それをオマージュし、そして寿司と人の間を取り持つ者、寿ぎを司るモノと歩む人間が見ている世界を作者なりに考えようという試みが彼であり、この称号です。ずっと「寿司の声が聞こえるということはスシブレードの世界においては全自動闇落ちシステムのようなものなのでは?」とぼんやり考えていたのですが、着眼点はまさにそこでした。
おそらく波城リョウガという人間は博愛的なところがあり、だからこそ──あるいは因果が逆かもしれませんが──寿司の声が聞こえたのだろうと思うのですが、その博愛主義が彼の陥穽でした。元々本人の性質と生き方に致命的な食い違いがあったところにロスト・チルドレンの悲劇を目の当たりにして彼の価値観は歪み、ある種極端な行動に出るようになった……というわけですね。彼の被る仮面は"死神"としてのペルソナだったりするのかもしれません。- 天上の薔薇寿司
最終決戦の舞台をネオダイバ・スタジアムの再演にしようと決めたわけですが、その絶望を乗り越えるというシーンに何か絵としてのインパクトが欲しいなと思って使えそうなモチーフや何やらを探し回っていたときにダンテの「神曲」に語られる"空に輝く白い薔薇”とそれをモチーフにした絵画に出会い、これだ!と。
異聞伝のオーディオコメンタリーに曰く「闇の中に瞬く光は僕11の性癖ですが、儚いそれらが結びつき、未来へ向かって伸びていくのがイメージの原型として強くあります」というのが先例である異聞伝の最終盤で寿司の意思が顕現したシーンのコンセプトイメージらしいのですが、この薔薇が咲くまでの流れが僕なりのそれです。歴史の中で懸命に輝いた先人たち、挫折を知った少年の原動力と絶望、絶望の中で足掻いた仲間、それらと向き合ったうえで己が命の灯をどうしたいのか。そして、その答えに祝福あれ──というのがこのシーンの演出意図でした。特にお気に入りのシーンです。- 鯖寿司未来撃(サバイバー・アライブノヴァ・アタック)
これがやりたかったpart2。ここまで散々ユウキの持ち技として描いてきた「鯖寿司未敗撃」は未来撃のほうが先にあったネーミングでした。
アライブ・サバイバー′′からアライブと取り、「アライブアタック」では寂しかったので新生→新星とこう、連想ゲームでノヴァ。
またちなみに、VRAINSには「リコーデッド・アライブ」というカードが登場するのですが、このカードも同作中で重要な役割を果たします。偶然の一致。- スシブレードは、夢と希望のスポーツだ!
本作を書くうえで参考にした(というより念頭に置いた)ものの1つにmeshiochislash談「エモとはなに?」があるのですが、ここで
meshiochislash氏[の語っている「過去の描写の流れを汲みながらひっくり返す」という奥義を打ったのですが、僕なりのカスタムとして「反復」というやり方を加えさせてもらいました(どちらかと言えば、氏の主戦場が短編である以上、氏のメソッドを長編にそのまま適用するのは難しいという都合に合わせた必要性の産物なのですが)。つまりこの長い読書体験の中でキラーワードとなる言葉を印象深く刻み込むために手を変え品を変え同じ台詞を取り回し、そして最後にひっくり返すというやり方ですね。これと同じ手法は「戦えよ。立て、立って戦え」というリョウガの台詞においても使われていますが、こちらはあえてひっくり返さないことで「決め」としてのキラーワードになってもらいました。
- meshiochislash
ひょんなきっかけで氏にはこのtaleを企画段階から知らせて(知られて)いたのでそのまま批評等にご協力いただきました。
souyamisaki014: 前半できた!
meshiochislash: 後半まだ?
souyamisaki014: 待ってて!souyamisaki014: 完成! 明日には投稿するんでよろしく!
meshiochislash: 2週間も待たせたくせに急だ!?というやり取りを経ていたからか、なんと本作投稿から半日経たないうちに本作の盤外でリストラされていった旧世代12の四包丁たちの物語「未聞外伝 last in the dark」を投稿しくさりやがっていただきました。感謝^2。
余談ですが、どうやら未聞伝に氏のメソッドが使われていることは僕に言われるまでわかっていなかったらしい。なんで?- アライブ・サバイバー′′
西尾維新13曰く「すべての物語はミステリである」。ミステリというジャンルは──当然、色々切り出し方はあるでしょうが──全部の要素が終盤、謎の解決に向けて収束していくという構造上の巧みさがその魅力の大きな要因としてあると考えています。よって、西尾維新のファンとしてはその哲学に則ってみたいというのが自然な心理でして、本作はこのアライブ・サバイバー′′がその収束の焦点として設計されたわけですね。すべてはこの一撃のために。
- スシヲファージ実体
この対話もまた異聞伝から繋がる系譜です。あちらでの終盤、寿司の意思との対話が一つの大きな山場だったわけですが、それを構図として継いだわけですね。かのロボットアニメが「暴力や恐怖は我々の決着の基準ではない」と物語を終わらせた例もありますが、これも1つの余韻の与え方と言うか、わかり合うことでのみ我々は前へ進める、というのが異聞伝でも描かれたことですしね。
- 奪い取った場所で光を浴びた
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いよいよ最終話ですね! 長かった戦いも終わり、キャラクターたちは日常へと帰っていきます。読者もそれは同じことで、ゆえにここまでこの長い物語に付き合っていただいた読者の皆さまに物語の世界から日常へと気持ちよく帰ってもらうことを念頭に置いて書かれたお別れの話でした。改めて、お付き合いいただいた皆さまに最大級の感謝を。
- SPIN-LAST
最終話!……ですが、ここでの「LAST」は動詞としての「続く」という意味もかかっています。スシブレードは続くよどこまでも。
- ワタシグループ
字面から察してください。投稿直後はマジのポカで元ネタの実在企業の名前をうっかり書いてしまっていた箇所があり、良識ある読者のツッコミにより事なきを得て今に至っています。
裏設定ですが、精神酢飯漬けを悪用して社員にブラック労働を強いたりしていたのでリョウガたちに潰されました。- フラッシュアジタリオとフレイムイワシーズ
メタルファイトベイブレードのメインキャラに湯宮ケンタという子がいて、その子の使うフレイムサジタリオというベイブレードが最終進化するとフラッシュサジタリオになるんです。そしてフラッシュサジタリオは最終決戦で進化したベイブレードで、最後に商品化されたメタルファイトベイブレードなんです(厳密には規格を刷新した半分別物のシリーズがその後にも続いていたのですが、アニメはそこで終わっています)。
そして遊戯王VRAINSには穂村尊というキャラがおり、VRAINSの主人公が巻き込まれたのと同じ事件に巻き込まれて不霊夢(ふれいむ)という相棒を連れているんです。- アライブとアライバル
決勝戦で起きていたこととそれが含有する意味合いを的確に表していると自分では思っています。
あと字面が似ていて(英語にするとaliveとarrivalであんまり似てないのですが)、ネタの来歴的にも結構しっくり来る。爆転シュートベイブレードも進化体のネーミングは統一されていましたからね。- 源ユウキ
漢字表記すると源 勇気。実は本作は最終話のBパートが一番先に書き上がっていて、それゆえに彼の名前もこの物語の幕引きとともにあるものなのでした。希望というのは受け継がれていく聖火のようなものだと思っていて、受け取る側だった彼が他の仲間たちを焚きつけるようになるというところでこの物語が幕を閉じていくわけですね。願わくば、彼の戦いの軌跡があなたの中の勇気の源となることを祈って。
4. おわりに
野暮な話なので書かずに終えておこうと思ったのですが、ここに書かないとこの話をする機会は無さそうなので、締めの挨拶代わりに。
今作は本来夜コンに出そうと計画していたものでした。が、本来執筆を始めないと間に合わないであろう時期を過ぎても構想がまとまりきっておらず、残された期間でこの長さの物語を書ききるのは物理的に無理だということで一度ボツに。その後なんとかまとめ上げて苦悶の末に投稿までこぎつけたというのがこのお話の成立背景でした。オマージュ元の作品が何個も存在していて8割がたパクリみたいな形で成り立っているにもかかわらず、です。正直なところを申し上げますと、歪で醜い旅路だったと思います。
しかし、それでも私の醜い悪あがきは作品としての形を手に入れ、読者の皆さま方に受け入れていただき、ありがたいことに愛されてさえいるようです。
つまり何が言いたいかと言うと、諦めないでほしいということです。特にこのサイトで活動する仲間である創作者たちには。創作というのは困難な道のりですけれど、それでも、例え才能ある誰かのようにはできずとも、どんなに不格好な歩き方でも、それでも、諦めないでほしい。絶対諦めるな、いつか必ず報われるとまではとても言えませんけれど、でも、諦める前にもう一度だけでもいいから頑張ってみようと、そう思ってほしい。その勇気によって救われる人がいるかもしれないから。そして、この文章が誰かにとってのそれであったら、これ以上の喜びはありません。
Nobodyフォーマットのリバイバルですね。まさか同じフォーマットで2作書くことになるとは思わなんだ。こいつ"何者でもない"だけで著者ページ作れるらしいですよ。マジ?
ルーキーコンのときに「どこでもない海」を書いたことで本格的に新人コンテストへの参加権を喪失し、いよいよベテランと呼ぶべき立場になってしまったことに対する焦りみたいなものが地味にずっとあったのですが、その辺と折り合いをつけつつ、そんな立場の人間からわかばたちに向けてのエールとインターネットへのラブレターをいい機会だしってことでわかばコンに合わせて書きました。──とかなんとかそんなことをしていたら、どうやら影響を与えたらしい作品がわかばコンで部門優勝をして、ちょっと感無量というか、「Nobodyの時代、来てね?」となったというか。なんか、ありがとう……
タイトルはthe pillowsの「MY FOOT」の「風に消えたラブソング 壁に貼られなかったポスター 渡しそびれてるプレゼントを両手に抱え」という歌詞をもじってのもの。なんで普段やらない楽曲引用をやったのかというと、この作品は音楽に手を付けて1曲作るまで帰れま10をやっていた自分に「ひとに諦めんなって言ったからには手前が諦めるのは違うよなぁ?」という背水の陣を強いるものでもあったからです。肝心の曲は普通にコケましたけど!
モータルオフィサーが好きでして。H.E.R.オペレーションや未聞伝を見ていただければおわかりいただけるかと思いますが、なんか、「脛に傷ある身」とか「みんなで生き残りたい」とか、なんか、そういうのが好きなんですよね。
で、その好きなものに対してそのうちちゃんと向き合って形にしておこうという気持ちはずっとあり(実際何度か書こうとしたアイデアもあったのですが)、ちょうどよい機会を得たので少し書き留めておこうかな、と生まれたのがこの作品です。
これを書いたちょっと前に身内で不幸がありまして。かなり近い親族だったので葬儀の関係で田舎で会合があったのですが。その時の、死体がすぐ向かいの部屋にあって、法事でさっきまで泣いたりしてたのに、美味しい料理とか出前のお寿司とか食べながら楽しくお酒飲んで、っていう状況を前にして、不肖若輩の身で少しビビったというか、考えざるを得なかったことを書き散らしたみたいな形で成立した作品です。
どうしても不幸の影はちらつくけれど、それは生きて楽しく過ごすことを否定するものではなくて、でもやっぱりちょっと後ろめたくて……みたいなことってきっと沢山あると思うんですけど、それでも生死に向き合って見出すのは絶望より希望のほうがいいですよね、みたいな。そういうことを考えていたところに起きたことだったので、そういう結論になりました。そんなお話です。
Tale
- 財団の研究員になる前の真北研究員が出演しております。Agt.白滝が個人的に好きなので絡んだ挙句同窓設定ができたときには中の人が限界になったとかならなかったとか。
- 全くの余談ですが、同じく嘘コンに自著がエントリーしていたため他人の書いた自人事の出るtaleを自分の自人事の出るtaleで追いかける図が発生していました。何してたんでしょうね。
広域怪異収容事例 Case1:納涼祭及びH.E.R.O.の条件、及び出撃準備 by チーム「産地直送幻覚畑」(Dr_Kudo,
Taga49,
Pear_QU)
- うちの人事たちが出演しています! 推しであり上記の白滝と深い因縁を持つ今田博士研究員と真北研究員の絡みを代表として、各種人事キャラの関係性や活躍により自著を執筆している途中にもかかわらず情緒を破壊されたとか。
- さらに前日譚として
Dr_Kudo氏がH.E.R.オペレーションについて書いてくださいました。なんか自チームのm^4より幻覚畑の方に貢献した気がしてきている。
- タイトル通り真北くんが牌をしばきます。夜コンを前に気狂い幻覚酢飯漬かりDr_Kudo氏が唐突に麻雀牌を持ち込みながら「真北向は七対子で優勝する」などと言い出し、実際そうなったやつです。
- なおsouyamisaki014があるキャラクターのネーミングに関与したのですが、その子が作中の不利益を一身に負う形となっており、どうして……?
- この後意趣返しとして未聞伝が執筆されるのですが、それはまた別の話。
- 2022年6月度注目記事入りだそうで、ありがとうございます……でいいのか? これからも真北研究員たちをよろしく!
- こちらも夜コン! 夜コンは真北くんが頑張りすぎている。こちらでは応神と谷崎をはじめとした人事各員に混じって真北くんがあまりにも解像度の高い完璧な挙動で好き勝手動き回っており、「これや……これが真北や……さすが幻覚インゲン氏やでぇ……」になりました。
- 上述の納涼祭ラインに連なる作品であり、応神谷崎アイランズのこの後の関係や真北向にまつわる諸々の因縁を含め納涼祭と合わせて読むと一粒で三度くらいおいしいやつです、ぜひ。
Artwork
- Kota-2さんが定期的に投稿するアートワークが好きで、「この絵柄の人絶対私のtale好きでしょ」という確信があり、うっかりいつか書いてくれないかなぁとは思っていたのですが、どうにも98カノンは存じ上げないらしかったので、skebで「連続殺人事件読んで好きなとこあったらなんか描いてください」とお願いしたところ、返ってきたのがこれ。力強い絵で躍動感マシマシ! この人に頼んでよかった。
- 気に入ってくださったのかおまけのイラストも出ました。この場を借りて感謝!
- おまけのおまけというか、「おまけ」タブにある日奉一族連続殺人事件のイメソンプレイリストのジャケット絵まで書いてくださいました!
SCP-TCG-JP-J
- ついに拙著をカード化していただきました! カード作ってもらうのに憧れていたため嬉しくて勢いでTCG-JP-Jをはじめようとし、対戦相手がいないので思いとどまったりした。
- これ普通に強そう & 面白そうなギミックしてませんか? 詳しくないんですけど、被終了時に発動する効果の[人間型](特にリクルーターとかだと尚よい)とかDecomissionでアド取ってくカードとかと合わせてデッキ汲んだら楽しそうじゃないですか?
イラスト
真北
- まさかイラストを描いていただけるとは思ってなかったのでびっくりして語彙を失ったりしましたとさ。うちの人事を素敵に描いていただいて誠に感謝しております……
- インクの色が素敵!
- 納涼祭で絡み中の人の情緒を焼き払った今田研究員と一緒にお祭りスタイルで書いていただきました。何気に満喫していやがるな真北お前。
【by Taga49氏のTwitter】
真北研究員 with 今田博士研究員&Agt.白滝
- 著者ぺージ作成日が同じでかつ上記の「星のまよいご」にて同窓設定が生えた推しと真北研究員が並びました。ありがとうございます……
- なんか真北くんこういうの着ると様になりますね。長身設定がここで活きている……
【by 気をたかし/ツクモ氏】
真北研究員
- 納涼祭Part4を朗読した折に描いていただきました! 「顔がよくてむかつくなこいつ」とは中の人の談。
- その後も愛していただけているようでまた描いていただきました! 絵がうまい!
- Twitterでショタ時代の真北について適当こいていたらイラストが生えてきました。熊と縁深いねきみ……
- CoC(TRPG)の財団職員をつれてくシナリオでご一緒したときに描いていただいたやつ。クソ野郎感がすごい。
- ↑でのRPを気に入っていただけたのか、卓中で用いられていたAgt.真宵のデフォルメ顔とお揃いのものが生えました……?
- 執筆期間中ネット断ちしてたらなんか描いていただいていました。これは何……?
【by EveningRose氏のTwitter】
真北研究員
- Twitterで適当こいたやつを絵に起こしていただきました! 目つきが好き。
【by shionome4ono氏のtwitter】
亦好
- 亦好の性別の罠(実は明言してない)に引っ掛かっていただいた結果女性版も出来上がりました。これは危ない……真北くん逃げて……
- 亦好がなんか女子高生の恰好をしました。歳いくつだアンタ。
【by Taga49氏のTwitter】
エージェント・亦好
- 見た瞬間うわっ亦好だっ!ってなった。とても亦好。
【by nagita氏のTwitter】
十為
- 十為くんまで描いていただきました。重ねて御礼申し上げます。
【by 気をたかし/ツクモ氏】
SCP-2108-JP
- 2108-JPの特性とSCP-2108-JP-Bこと八野宮がめちゃくちゃいい感じに絵になっている……すごい……
【by 麦飯氏】
"だいきらいなせかい"
- 自分の作品が誰かに影響を与えるのって、うれしいですよね。作者冥利……
【by Taga49氏のTwitter】
"日奉一族連続殺人事件/毒蛇、毒草、毒ノ花"
- 日奉一族連続殺人事件の2人がイラストになりました! 蔡の毒気のある笑顔が好き。転がってるてるてる坊主の個数が芸コマ……!
- 彼のその後の旅路。一人と一人が手を取り合って、最後にはまた一人に……ってコト!?
【by C-MYK氏】
「雨〱降レ〱」
- 少年漫画のマネをしていたら漫画になりました。ありがとうございます!
aisurakuto氏のTwitter
「ズドン」
- かっこいい日奉蔡です。色遣いもそうですが、表情がすごくいい。「死ね」って言ってる、顔が。
【by rui_take氏のTwitter】
フードファイト スシブレード:未聞伝
- 墨絵っぽさにより不穏さとかっこよさが同居した雰囲気になっており、大変素敵。
【by readmaster氏のTwitter】
これは何?
- 何か幻覚ハンバーグ Dr_Kudo氏が亦好のことをお気に召したらしく、氏の趣味全開な二次創作をある日唐突に送りつけてきました。何なんスかね?(パスワードは"canaria"だそうです)
【by Dr_Kudo氏のTwitter】
ファンアートのファンアート
- ↑を受けてEveningRose氏が絵を描いてくださいました……? 正直もうわけがわからない。
【by EveningRose氏のTwitter】
常夜灯の主と片道切符のしょうねん
- 今田おにいちゃんの夢絵です。
- ウマ娘プリティーダービーの流行に乗じ、TwitterのSCPクラスタ内で「著者娘」なる概念が流行りました。それです。
- 全身像まであります。
【by EveningRose氏のTwitter】
これの成立経緯の時点で私は何も知らない
- Dr_Knotty氏の著者娘のイラストを見た私はその後数週間に渡り怪文書生成オタクになっていたのですが、その有様を見たshionome4ono氏が面白がってなんか、お描きになりました。
【by shionome4ono氏のTwitter】
順次拡張します。
現在のコンテンツは以下の通り。
ネームドキャラの設定資料的なやつ
個人的に作中人物のネーミングにちょっとしたこだわりを持ってるのでそれをひけらかしたかった。つまり趣味です。
名前: 雉園 慈 Megumi Kijiniwa
出演: 超電救助隊HERO×H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/エージェント/調査・探索担当/H.E.R.Oメンバー
概要: 小柄な女性エージェント。バスケットボール経験者なのもあってかいわゆるボーイッシュな風体をしている。かつて任務中に同僚を喪っており、以降少し性格が変わった。
ネーミング: 変身→Change→ちぇんじ→ち雉えん園じ慈
名前: 薬師寺 虺 Mamushi Yakushiji
出演: 日奉一族連続殺人事件
肩書: 薬師寺家御曹司/忌み子/花籠学園生/中等部
概要: 花籠学園中等部に通う学生。出生の事情やその経歴から特異な体質を持つ。蒐集院において医療を司っていた薬師寺家の末裔にして、死を体現する忌み子。
ネーミング: 薬に対して毒、漢方によく使われることから毒蛇、ついでに押韻できるのでマムシ。
名前: 石岡 釗 Syo Ishioka
出演: H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/フィールドエージェント/初期収容・探索係
概要: 比較的若手のエージェント。人によっては飄々としているように見える。打たれ強さは訓練生時代から一部で話題になっていたが、反面諦め癖が指摘されてもいた。生存力に長ける。
ネーミング: 硬いものと言えばの「金剛石」をバラして繋げなおした。
名前: 八野 宮/SCP-2108-JP-B Miya Hachino
出演: SCP-2108-JP
肩書: 一般人/学生/オブジェクト指定済
概要: 大枠で見れば普通の女学生。不感症。愚痴や悪口の話題には適当に合わせるタイプ。女子バスケ部所属だが正直チームメイトよりクラスメイトとの方が付き合いやすいと思っている。
ネーミング: 蜂の女王→蜂のQ→八野きゅう。蜂が集まるイメージから「宮」の字。
名前: 才成 走介 Sousuke Sainari
出演: SCP-1415-JP
肩書: アマチュア芸術家/AWCY?メンバー
概要: 駆け出しアナーティスト。基本スペックが高いせいで努力や忍耐が苦手で、熱意や根気に欠けるところがある。受験とかで苦労したことないタイプ。故人。
ネーミング: 冴えない・才無し・本編での顛末を踏まえて「才成」。走介はオチから。
名前: 真北 向 Mukau Makita
出演: 人事ファイル/SCP-2108-JP
肩書: 財団職員/研究員/心理学者
概要: 迷い人。人の目を見て喋らない。アイテムとして以上にモチーフとして方位磁針が好き。ズレてる人間に気に入られがちな自覚があるし本人もズレてる自覚は薄っすらあるが、それを良しとはしていない。
ネーミング: そのまんま。
名前: 小熊 月子 Tsukiko Koguma
出演: 人事ファイル/H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/倫理委員会構成員/医学者/H.E.R.O室長
概要: 自称「医者じゃなくて医学者」。怖いくらい真っ直ぐに人の目を見る。基本的に善人であるが、財団でポストを得られる程度の適性も持つ。長子気質。
ネーミング: 小熊座と月。原案では洞井涼日さん。人事ファイル作成以後唯一の例外ネーミング。
名前: 亦好 久 Hisa Matayoshi
出演: 人事ファイル/H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/フィールドエージェント/渉外担当/H.E.R.Oメンバー
概要: 変人フリーク。対人分析眼に長けているせいか、異様な早さで距離を詰めてくる。かまいたがり。デリカシーより好奇心を優先するので、厄介。
ネーミング: 変人好き→変・好・→亦久好→亦好久。バラしてくっつけ直すメソッド。
名前: 太田 守 Mamoru Ota
出演: 人事ファイル/H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/フィールドエージェント/初期収容・戦闘係/H.E.R.Oメンバー
概要: 草食系男子。基本的に不殺主義。異常に丈夫な身体を持つ。武器を持つより素手の方が強い。財団的にはギリ人間判定。人好きしそうに見えて一人でいることの方が多い。
ネーミング: 丈夫そうでヒーローっぽいリアル路線の名前。
名前: 十為 倫 Tomo Toi
出演: 人事ファイル/H.E.R.オペレーション
肩書: 財団職員/フィールドエージェント/調査・工作・戦闘係/H.E.R.Oメンバー
概要: 元不良だが育ちは悪くない。成績は悪かった。表に出ないが静かに怒るし結構引きずるタイプ。スレてはいるものの良くも悪くも若い。精神年齢はおそらく「大人びた高校生」レベルで止まっている。
ネーミング: 後述の一里珱とセットで+/-、倫理などの要素が組み込まれている。偽→人為/イ為→十為で、「とおいとも」。本名は別にある。
名前: 一里 珱 You Hitozato
出演: 人事ファイル
肩書: 要注意人物
概要: 要領が良いが性格は悪い。気安くもわかりにくい挙動をする。悪い意味で他人に興味が無いが、例外的な存在には強烈に執着するし自分と同じでいてほしがる。
ネーミング: 前述の十為倫とセットで+/-、倫理などの要素が組み込まれている。王偏でかつ女の子っぽい名前。多分本名。
ロゴ
人事の参考資料的なやつ
業務記録: SCP-1415-JP
登場人物: 真北研究員、エージェント・十為
業務記録: SCP-2108-JP
登場人物: 真北研究員、エージェント・亦好、小熊博士
業務記録: セクター-8105
登場人物: 真北研究員、エージェント・亦好、小熊博士、エージェント・道明寺、今田博士研究員、宮原博士、エージェント・白滝
イメソン集
オタクって推しとかうちの子のイメソン探すの好きじゃないですか。あれです。(なんかクリックするとspotifyに飛べます)
個人Wiki
著者娘souyamisaki014・育成シナリオ
怪文書を生成しすぎて怒られたので、禊として書きました。(著者娘云々は「たからもの」タブの「これは何?」を参照)
著者娘souyamisaki014・サポカイベント
↑の補完。
著者娘souyamisaki014・言霊競演編
なんか続いた。
著者娘souyamisaki014・未聞伝編
著者娘の概念の誕生から大体1周年のエイプリルフールというわけでね……
氏名: 真北 向 Mukau Makita (識別タグ: 真北研究員)
性別: 男
役職: サイト-81██所属研究員
セキュリティクリアランス: レベル2/C
職務: 精神影響/認識災害/芸術系オブジェクトの研究・分析、認識災害関連技術開発への協力、一部芸術系回収物品の鑑定
所在: サイト-81██心理学部門██博士研究室/工業技術事業部門開発室 所在不明のときはどこかしらで迷子
専門: 心理学(認知・臨床系統)、認識災害学、芸術学
経歴: ██大学心理学部に在学中、同学へ潜入していたエージェント・亦好により見出され、財団の雇用対象の候補に上がりました。その後同学大学院で彼の行っていた"人間が芸術作品に受ける心理的影響とそのメカニズム"をテーマとした研究の中で財団が"認識災害"と定義するもの及びそれを利用した技術に言及したため、財団による接触を受け研究員として雇用されました。雇用後、財団による教育を受け正式に修士号を取得、同時に認識災害学を専門分野の一つとして履修し、認識災害及び精神影響を主な管轄とする██博士の研究室に配属されました。
人物: 真北研究員は痩せ型で比較的長身の日本人男性です。真北研究員は認知心理学の修士であり、認識災害学・芸術学においても学士相当またはそれ以上の能力を認められ、現在はサイト-81██・██研究室で研究員として勤務するほか、学生時代の研究内容により芸術品の科学的側面からの分析や認識災害の任意運用に関する知見を有するため、関連分野での助っ人としてしばしば各所へ駆り出されています。
AWCY?の作品とか鑑定してもらうのに便利ですね、彼は。-██上席研究員
そのせいでちょっと使いっぱしりみたいになってますけどね、あの子。-██博士
真北研究員は極度の方向音痴であり、また本人もこれを自覚しているため常に複数個の方位磁針を携帯しています。中でも指輪やネックレスなどアクセサリーの形態をとるものを特に気に入っているようであり、それらは真北研究員のトレードマークとして認識されています。また、単純に本人の趣味として方位磁針をモチーフとした、あるいは方位磁針そのものを用いたデザインのものを好む傾向にあります。方向音痴ではありますが、本人曰く"地図は頭に叩き込んでから出かけるから方位磁針これがあれば最悪目的地までは行ける"とのことで、事実彼が目的地に辿り着けなかった例は今のところまだ存在しません。
オリエンテーリングは得意なのが救いだと思う。-真北研究員
地図は憶えられるんだよね? ならどうして迷うの?-エージェント・亦好
分からない人には分からないと思いますよ、ケッ。-真北研究員
もしかして気にしてるの? 方向音痴。-エージェント・亦好
天然っていうか、ぼーっとしてるところあるよね、真北くん。だから迷うんじゃない?-小熊博士
あー、確かに移動中考え事とかしがちかもしれないですね。ふとコンパス見たときとかまるきり違う方向に歩いてて驚いたりしますし。暇じゃありません? 移動中って。-真北研究員
いやぁ、普通の人は考え事とかしてても感覚で大体正しい方向わかると思うけど……不思議だよねぇ。-小熊博士
………………-真北研究員
前述のとおり真北研究員は極度の方向音痴であり、公私を問わず出先の各地でほぼ必ずと言っていいほど道に迷います。この異常性迷子癖は徒歩での移動時に顕著ですが、本人が移動手段として徒歩を好むため改善の傾向は見られません。またこの特性はその土地の訪問経験の有無によらず発揮されるため、事実上彼が迷うことなく移動できるのは地元である██市と██大学所在地及び現在の滞留地サイト-81██の近辺のみです。
通話ログ:真北向-1
真北研究員: 僕の大学でのあだ名の1つに『片道切符』というのがあるんですけど。
██研究員: へぇ、パッと見名前にゼロ戦要素とか無くないですか?
真北研究員: 1回その場を離れると長いこと元の場所に戻れなくなるんですよ。迷うので。それでです。
██研究員: あー、なるほど。で、今どこですか、真北さん。
真北研究員: ……わかんないっすね。
エージェント・亦好にスカウトされたにも関わらず性格は真面目でかつ常識的な部類であり、概ねすべての職員と比較的良好な関係にあります。真北研究員の交友関係において目立った偏りや隔たりは見受けられず人間関係におけるトラブルは報告されていませんが、本人は学生時代の先輩にあたる小熊博士に関してだけは徹底的に忌避のスタンスをとっており、苦手意識を抱いているようです。
別に、そんな模範的な人間なつもりはないんですけどね。むしろ人の事憶えるのは苦手です。顔と名前一致させるのとかも時間かかりますね。-真北研究員
憶えるのが苦手なんじゃなくて差別化するのが苦手なんだと思うけどねぇ、彼。学者の性なのかね。-エージェント・亦好
また、普段の彼の言動は概ね常識的なものでありますが、時折"よくわかんない"あるいは"面倒くさい"ことを言い出す傾向にあります。多くの場合は本人の中で解決するようなので放っておいて大丈夫です。
結局人間1日何食するのが正しいんでしょうね?-真北研究員
ああうん、君やっぱ亦好さんが連れてきたんだね……納得した。-██研究員
倫理委員会により真北研究員の上位職への昇進には倫理委員会の監査を要求されています。
真北研究員が学生時代に行っていた研究の計画に人体実験へ発展しうる項目があったこと、並びに本人の精神的性質から想定される、彼が研究を主導する立場になった場合の研究計画の迷走及び職務規範及び倫理規範を逸脱する可能性への懸念が主な理由です。
上述の通り倫理委員会は真北研究員をマークしていますが、現在の対応はエージェント・亦好や小熊博士による断続的かつ軽度の非義務的観察に留まっています。現時点において彼の職務態度は模範的な部類であり、現状が維持されるようならば倫理委員会による警戒も軽減される予定です。
また一方で真北研究員はその規範意識・批判精神、またその精神性から倫理委員会への適性を見出され、エージェント・亦好により倫理委員会へ推薦されています。
心理テストや脳波計測から導出された彼の適性値は規範意識・批判精神・思考力の項目において類を見ない高さを見せる一方、道徳性・共感能力の項目においては平均以下のスコア14を見せています。
彼の倫理委員会への登用は現在審議中です。
真北くん人の顔だけじゃなくて地図と実際の地理一致させるのも苦手だよね。-小熊博士
認知傾向の問題なんだと思いますよ、多分。-真北研究員
言い訳しないの、特に人の顔は覚える努力したほうがいいよ、ただでさえ話す時人の目見ないんだから、真北くん。-小熊博士
……人の目を見て話すことの意義って、なんなんでしょうね。……先輩はめっちゃ目見てきますけど……-真北研究員
目を逸らさない。-小熊博士
……はい。-真北研究員
真北さん、鑑定依頼回ってきてますよ。-██上席研究員
出張案件なら突っ返しといてください。そうじゃないなら下さい。-真北研究員
多分出張案件ですけど突き返せない類のやつですね、この件は。詳しくはここに載ってるのでご自分で確認をお願いします。-██上席研究員
真北ちゃん、臨床心理も行けたっけ? 私は心理学の細かい区別とか知らないんだけどさ。-エージェント・亦好
一応副専攻というか、まぁ隣接分野でしたけど……臨床やれって言われてもやりたくはないというか、やるべきじゃないっていうか……-真北研究員
まぁ、なに、こぐちゃん15がその手の人材探してるって話なんだけど、どう?-エージェント・亦好
……なんで僕のところにその話持ってきた?-真北研究員
根回しっていうか、多分こぐちゃん君のこと誘うだろうなって思ってちょっかいを……露骨に嫌な顔すんなよ、わかってたけどこぐちゃんのこといつまで避ける気なの、君。-エージェント・亦好
余計なお世話ですよ。-真北研究員
わかったわかった。今は私は引くけど、そのうち直接話が行くと思うから覚悟はしときなよ。-エージェント・亦好
氏名: 亦好 久 Hisa Matayoshi (識別タグ: エージェント・亦好)
役職: サイト-81██所属フィールドエージェント/人事セクター"H.E.R.O"構成員
セキュリティクリアランス: レベル2/E
職務: 人材の発掘・雇用・斡旋、人材雇用に伴う各種調整
所在: サイト-81██、フロント団体あるいは潜入先の民間団体
経歴: エージェント・亦好は私立██高校を卒業後民間企業████社に就職し、同社勤務中に財団フィールドエージェントと接触、同エージェントの推薦により財団に雇用されました。20██/██/██に"H.E.R.オペレーション"に編入され、同時に倫理委員会への職員推薦権を与えられています。
人物: エージェント・亦好はサイト-81██内外で"変人フリーク"としてよく知られており、気に入った職員に対しては機会さえあればちょっかい接触を試みます。特にサイトに帰投している夜間は食堂、あるいは図書館に入り浸っているため"お気に入り"職員は誰かしらがエージェント・亦好に捕まっています。エージェント・亦好は本人の感性に基づいた独自の基準により人材を雇用しますが、エージェント・亦好にスカウトされた人物は人格に癖があるものの優秀かつ財団の職務に高い適性を持つ人材であることが多く、人材発掘に関する嗅覚には一定の評価が置かれています。
こいつだ、って分かるじゃない。なにかの作家だかも言ってたけど、はぐれ者にははぐれ者の匂いってのがあるんだよ。-エージェント・亦好
今度うちの研究室に配属になる子だけど、亦好さんが連れてきた子らしいですよ。-██研究員
またあの変人フリークが誰か捕まえてきたのか、愛想ある方の変人だと良いけどな……-██研究員
サイト-81██の関係者に"赤縁眼鏡で茶髪のエージェント"として言及される職員は9割以上の確率でエージェント・亦好のことを指し、主に警告調の文言で言及されます。
赤縁眼鏡で茶髪のエージェントに絡まれてる奴は大体愉快な奴だから覚えとけ。-サイト-81██新人研修での常套句
『めんどくさい先輩』への耐性がないならあの人からは極力逃げた方が良い。-お気に入りAこと真北研究員
亦好さんに目付けられたら最後一生絡まれますよ。オレは酒の席にはあんま出ないのでまだマシですけど。-お気に入りBことエージェント・十為
変な人だけど美味しいお店知ってたり何やかや聞き上手だったりするから腹括るのもありだと思うよ。悪い人じゃないしね。-エージェント・太田
酷くないかい君たち。太田ちゃんはありがと。-エージェント・亦好
また日曜日は決まってサイト内の礼拝堂に出没するためクリスチャンの職員との接触頻度も高く、神学的な価値観を話題として彼らに絡んでいる姿がしばしば見られます。ただしエージェント・亦好自身は無神論者を自称しており、十字教あるいは関連宗教に入信しているわけではないことは留意してください。
断っておくと観念として好きなだけで宗教として信じているわけではないんだよね。-エージェント・亦好
ありなのか? それ……-真北研究員
さぁ?-エージェント・亦好
エージェント・亦好は"H.E.R.オペレーション"のメンバーとして財団での勤務が当人にとって最善であると思われる人材の確保・収容・保護を通して財団及び人民への貢献を行うほか、"H.E.R.オペレーション"メンバー選抜を含む倫理委員会への職員推薦権を保有しています。
確かにここは暗闇の最奥かもしれないけど、そういう場所の方が合ってる奴もいる……と、私はそう思うよ。-エージェント・亦好
俺の"就職"のときも手回してくれたみたいで、なんというか、お世話になりました。-エージェント・太田
いいって。君みたいな境遇の奴引き入れたら面白そうだなって思っただけだから。-エージェント・亦好
外見以上にあなたに絡まれてるのが遠巻きにされてる理由な気もするんすよね……-エージェント・十為
つれない事言わないでよ、倫ちゃん。ま、そういう君が好きなんだけどね。-エージェント・亦好
あんたわざとやってるでしょ……-エージェント・十為
あの人あんなんでも恋人いたことあるみたいだけどね。-真北研究員
常々思うけど、私を何だと思ってるんだ君たちは。-エージェント・亦好
お前みたいなのが市井に放し飼いだったのが信じられん、よく20まで生きてたな。俺だったら隠棲してるね。-エージェント・██
おかげさまで、ここに来てから人生楽しいよ。-エージェント・亦好
"H.E.R.オペレーション"16(正式名称:Humane Ethical Rapid Operation──倫理・人道的即時対応動員)は倫理委員会構成員・小熊博士の提案により設立され、現在試験運用中の倫理委員会直轄エージェントチームです。彼らは倫理委員会の権限により財団の職務規定に抵触せず他の部門の活動を阻害しない限りにおいての独断専行が許可されています。彼らは通常のフィールドエージェントと違い任務に際して上級職員の承認を必要としないため各種事例に対して即応的な対処が可能であり、この特性は主に要注意団体等による人為的インシデント発生の阻止・異常存在による被害発生時の人命救助・危険地帯への緊急的な救援を目的とした突入などに活かされます。また当人事セクターは一般人民への可能な限りの奉仕も運用目標として掲げています。危険区域への突入・異常存在との対面などを主目的とし、また独断専行が許されるという特性上、H.E.R.Oに配置される人員は各技能熟練度による選別はもちろん、ミルグラム服従度テストに始まる各種心理鑑定に加え素行調査を含む倫理委員会による厳正な選考により決定されます。
氏名: 太田 守 Mamoru Ota
性別: 男
役職: サイト-81██所属フィールドエージェント/人事セクター"H.E.R.O"構成員
セキュリティクリアランス: レベル1/E
職務: 各種オブジェクトの回収、市街地でのインシデント対応、その他情報収集等フィールドエージェントの任務一通り
所在: サイト-81██
経歴: エージェント・太田は専門学校在籍時にSCP-████-JPに関する調査中その影響下にあるとして捜査線に浮上し、財団に捕捉されました。その後財団は彼の異常性を確認し、彼に財団の監視下で生活するか財団で勤務するかの選択肢を提示しました。その際本人が財団に雇用されることを希望したためフィールドエージェントとして雇用され、20██/██/██に"H.E.R.オペレーション"に編入されています。
人物: エージェント・太田については同僚や関係者らにより度々"草食系"という評価が為されます。これが容姿、性格、立ち居振る舞いまたはそれら以外の事柄を指すのかは発言者により異なりますが、その評価自体はおおよそ共通しています。
彼は一フィールドエージェントとして負うオブジェクトの回収等の諸業務に加えて"H.E.R.オペレーション"のメンバーとして主にインシデント発生時の人命救助に始まる異常存在による一般人/財団職員への被害軽減に尽力しており、彼の活躍は倫理委員会から一定の評価を受けています。
俺たちはH.E.R.Oヒーローだ。助けに来たよ。-インシデント-████-JPに出動したエージェント・太田
エージェント・太田はその生物学的発生にSCP-████-JPが関与しており、その異常性の影響で本人の体躯と比べて高水準の運動能力と限定的な現実改変能力を有しています。彼の持つ身体能力は現実改変能と密接な関係を有し、ヒューム値の増減によって身体能力も上下します。彼の保有するヒューム的異常性は身体強化という形で発露している他、小規模な現実改変を伴う████も可能であると示唆されていますが、その効果の限定性と現実改変能を有意に運用するには低すぎる固有現実性強度から収容対象認定を免れています。
彼は普段彼自身のヒューム周波に合わせた現実性干渉無力化装置Reality Interfering Neutralizaiton Gear17をバングルとして身に着けており、これによって彼の保有する現実改変能は封じられていますが、そもそも彼の現実改変能力は現状本人の意志で制御可能であり効力もごく限定されているため財団の定める職員規定では封じ込めを必要とせず、よってこのバングルの装着は彼の自主的な行動であることに留意する必要があります。
頑なにバングル外さないけど、結局君はなんでそれ着けてるの?-エージェント・亦好
不意の暴走とか、怖いし。それに……やっぱこの話は今度ゆっくりでいいですか。-エージェント・太田
ふーん、話したくないなら無理強いはしないけどね?-エージェント・亦好
いや、まぁ……H.E.R.Oでしたっけ、入ることになった以上、少しは向き合わなきゃいけないのかなって、思って……-エージェント・太田
そのRING、外そうと思えばすぐ外せるから。ヤバくなったらすぐ外して異常性ちからを使うんだ。いいですね?-██技師
ありがとうございます。でも本当によっぽどのことがない限り外しませんよ、これは。-エージェント・太田
エージェント・太田は財団が接触する以前から所謂ニチアサ作品やヒーローモノなどを好む傾向にあったことが確認されており、財団職員としての雇用に伴う転居に際してもいくつかの関連物品を割り当てられた私室へ持ち込んでいます。よく"同好の士"として似たような嗜好を持つ職員に絡まれていますが、"子供のころ憧れてただけでぶっちゃけ最近の作品はよくわからない"として、彼らに取り合うことは稀です。
聞けば太田さん、特撮好きなんですって? なんならそのRING、変身アイテムっぽく改造して差し上げますよ?-██技師
あー……財団に来てからはあんまり入れ込まなくなったんですよ、そういうの。-エージェント・太田
そんなぁ、もったいない。最近のにも格好いいの沢山いますよ?-██技師
……年齢的にはもう成人してますし、流石に、ですね。ライダーならたまに見ますけど……-エージェント・太田
少年漫画も一応守備範囲内だし、███の███なんかも好きでしたね。-エージェント・太田
███なら今新しいやつやってるよ。リメイク版の第6期。-エージェント・亦好
マジ? 見ようかな……-エージェント・太田
お兄さん、何してるの? 早く逃げなよ!-インシデント████-JP遭遇者
慈善事業ヒーローだよ。なに、この子を助けたら俺も行くさ。-エージェント・太田
お兄さん、何なの……?-インシデント-████-JP遭遇者
俺はただのH.E.R.O.ヒーローさ。じゃ逃げるよ。君、立てる?-エージェント・太田
もし財団の外で出会っていたら、貴方のことは敵視していたでしょうね。-エージェント・十為
……まぁ、退治される側だからね、俺は。-エージェント・太田
今の仕事、時々荷が重いとか、息が詰まるなって思うこともあるんです、正直。-エージェント・太田
まー、頑張ってくれよ。というか、頑張るしかないでしょう? 君は。なに、話くらいならいつでも聞くよ。-エージェント・亦好
氏名: 十為 倫 Tomo Toi
性別: 男
役職: サイト-81██所属フィールドエージェント/人事セクター"H.E.R.O"構成員
セキュリティクリアランス: レベル1/E
職務: GoI/PoIに関する情報収集、GoIへの潜入及び破壊工作、人工オブジェクトの回収
所在: サイト-81██
経歴: エージェント・十為は高等学校在学時にPoI-101-JPの起こしたインシデント-████-JPに居合わせ負傷していたところを現場へ駆けつけた財団エージェントにより保護され、本人の希望により療養と研修の後にフィールドエージェントとして雇用されました。
人物: エージェント・十為は"不良っぽい"と形容される容姿や愛想に欠ける振る舞いからしばしば"近寄りがたい"、"なんか怖い"などと捉えられますが、比較的無口であること以外は特に本人の性格や社会性に問題があるわけではありません。本人は"中高、特に高校で軽く荒れてたからそん時からの癖で人相が悪いんだと思う"とこれらのことについて特に気にしている様子は見られません。
もしかして顔の傷跡のせいだったりする?-エージェント・十為
あー、まぁそれもあるかもね。その傷跡消したりしないの? ここならそれくらいできそうだけど。-エージェント・太田
んー……別にいいかな。なんか消しちゃうのもアレですし。-エージェント・十為
エージェント・十為は表向きインシデント-████-JPで他の犠牲者と共に死亡したことになっており、「十為 倫」は偽造身分として名乗っている氏名です。インシデント-████-JPによりエージェント・十為の被った主な被害として現在も傷跡の残る左頬及び右半身の[編集済]に加えて上述の通り一般社会での戸籍を失ったことが挙げられます。
倫トモって字は元の名前から持ってきてんすけどね。-エージェント・十為
ずいぶん思い入れが深いと見えるねぇ。-エージェント・亦好
よく呼ばれてたし、まぁなんというか、呪いみたいなものでもありましたからね。-エージェント・十為
エージェント・十為の有する特筆すべき素質として判断力・冷静さおよび直感力が挙げられ、対人戦闘やオブジェクトへの緊急的な対応に適性を示します。また、上記に関連してインシデント-████-JPに遭遇して以降一部の異常存在などに対する知覚・捕捉能力に優れた素質を見せ始めています。これは主にPoI-101-JPが利用しているものと類似したオブジェクトや同様の原理を用いた超常工学製品に対してより強く発揮されます。この素質は非異常性が確認されており、本人曰く"気配とか、そういうのが本当にあるかどうかは研究者の畑だから知らないけど、体がそういうのを覚えてる"というように本人の経験や学習からくる直感力であると推測されています。
エージェント・十為は現在要注意団体の調査・潜入任務やそれらの関わるオブジェクトの回収任務に従事している他、"H.E.R.オペレーション"のメンバーとして異常存在を利用した人為的インシデントの阻止や要注意団体等の活動の妨害に貢献しています。また、エージェント・十為は異常存在やそれらを利用する人物・集団、とりわけPoI-101-JPとその取り巻きに対する敵対心を強く示しており、PoI-101-JP及びその取り巻きの関係したインシデントにはほぼ毎回駆けつけていますが、未だPoI-101-JP本人の捕捉には成功していません。
あいつは宿敵みたいなものですよ。怨敵とも言いますけど。-エージェント・十為
エージェント・十為はかつてインシデント-████-JPの重要参考人として保護された際に高校在学時PoI-101-JPと親しい仲であったことを自白していますが、財団の監察下に置かれて以降PoI-101-JP他各種敵対勢力との個人的接触は確認されておらず、また心理査定においても財団からの離反の傾向は認められず財団の理念への理解と忠誠を示す結果を見せています。PoI-101-JPと目される女子生徒"一里 珱ひとざと よう"はインシデント-████-JPで他の被害者と共に消息不明になっており、またPoI-101-JPとみられる人物が"一里 珱"を名乗った例はなく、現状エージェント・十為の証言でのみPoI-101-JPが"一里 珱"であると確定できます。
何者だ、お前!-敵対組織████構成員
悪を倒しに来たH.E.R.Oヒーローだよ。[発砲音]-エージェント・十為
なんだこれ、景色が変だな、オブジェクトの攪乱作用か……? -エージェント・太田
オブジェクト本体はこっちです、多分。違ったら申し訳ないすけど。-エージェント・十為
オレは、戦いますよ。あいつを許さないって、決めましたから。-参考人-インシデント-████-JP-1(現エージェント・十為)
まぁそんな気はしていたよ。分かった、君のことは財団うえに話しておくね。-エージェント・亦好
調査報告:フィールドエージェント・十為 倫
少なくとも私の判断する限りにおいて、当該職員は倫理委員会の要求する基準をおおよそ満たすと見て良いように思われます。懸念されていた敵対勢力との心理的な結びつきについても、財団への帰属意識は確たるものであり、離反の傾向はやはり見受けられないと判断しました。また、私の所感ですが万一旧友にあたるPoI-101-JPと接触、再会したとしても、現在の敵対的な態度を崩すことはないと予測します。ただし、当人の当該人物に対して抱く感情については純粋な憎悪や敵対感情だけではないと分析しましたが、その複雑な心理も再三申しますように財団へ与する方向へ働いていることは確かであると判断しました。
調査報告:PoI-101-JP"一里 珱"
PoI-101-JPの正体と仮定される現在行方不明の個人"一里 珱"に関する調査報告の概略です。経歴: 19██/██/██生。家族構成は祖母、父、母、姉。6歳まで実家で家庭教育を受け、後に私立██学園初等部に入学。同学園の中等部を卒業し、私立██高校へ進学。ここでエージェント・十為と出会い親交を重ねる。高校在学中にインシデント-████-JPが発生し、これ以降行方不明。インシデント-████-JPで死亡した扱いになっており、社会的には既に故人である。
人物: よく見られたのは「よくわからない子」「なんとなく関わりにくい」「変わった子」「成績優秀・素行不良型」「中世ヨーロッパだったら火刑行き」といった言及。外見的な特徴としては「上背は平均やや上」「失踪当時は黒い長髪だった」「よく笑ってた」「容姿は端麗だが底が知れない雰囲気」など。義務教育期間中は特定の人物と深い関係を築かなかったようだが、高校在学時はエージェント・十為(当時の名前は██ ██)と行動を共にしている姿がよく目撃され、二人して欠席、遅刻、早退をすることも珍しくなかったようである。
やあ、良く似合ってるねそのドレス。舞踏会にでも行くのかい? -Agt.亦好
ああ、亦好さんか……あんたも大概神出鬼没だよな。急に話かけんといてくださいよ、びっくりしたわ。 -飯尾博士
はっはっは、君もしや友達少ないな? にしても行動が読めるんじゃなかったのかい? そんなに驚かなくても、ひどいなぁ。 -Agt.亦好
心理学は統計なんであんたみたいな外れ値は読めないんすわ……変人フリークめ、友達いないのはあんたもじゃないか? -飯尾博士
PoI-101-JPに興味はあったりしますか? -Agt.十為
PoIィ? ま、優先度は低ィけど必要とあらば徹底的にやるぜ。 -Agt.応神
そっすか……もし黒髪でちょうどオレと同い年くらいの女を相手取ることがあったら、どうかオレに知らせてくれませんか? そんで、できればオレに殺させてください。 -Agt.十為
おう、お前さんもそれなりに因縁ある身みてーだな。いいぜ……対価はスイーツな。 -Agt.応神
賢い鳥は飛べると思いますか? 飛べるとして、どう飛ぶべきか……って、考えたことあります? -真北研究員
えーと、史学が専門なのでお答えしかねますね、申し訳ない。 -鴉羽博士
あ、いやすみません、悪い癖が出ました……悪癖と言えば鴉羽さん、方位磁針は壊しませんよね? これ壊れると帰れないんすけど…… -真北研究員
たぶん平気だと思うけど……大丈夫ですか?うちの鴉子の案内とか付けましょうか? -鴉羽博士
太田くんは文字通り体力が絶倫で羨ましいですね…… -アイランズ調停官
あはは……お互い即応要員は大変ですね…… -Agt.太田
はは、ですね。それではこの件はそういうことでよろしくお願いします。……直属の上司って亦好さんと小熊さんのどちらにあたるんでしたっけ? そっちにも話を通さないと…… -アイランズ調停官
直属は小熊博士ですが、調整に動いてるのは亦好さんなのでそっちに行った方が良いかと。にしてもまだお仕事あるんですね…… -Agt.太田
虫籠と虫の間に愛情って成立するんですかね?-真北研究員
? 何のことかわかりませんけど試してみます? ほら[虫を投げ渡す] -隈取博士
ちょっ、何するんすか……玩具じゃないですか、もう。悪戯はやめてくださいよ…… -真北研究員
わっはっは……きみ今ちゃんと見る前に叩こうとしてなかった? -隈取博士
セクター8105へようこそ。方向音痴の『片道切符』と聞いてるが、大丈夫だったか? -Agt.道明寺
大丈夫でしたよ。方位磁針これがあるのと、窓明かりが見えたので。 -真北研究員
そうか。……ちなみにその明かりの主は『常夜灯の主』と呼ばれてる。昼夜逆転なんだ、その人。今田博士ハカセってんだけど、後で会いに行くといい。 -Agt.道明寺
僕の『片道切符』も大概ですけど随分なあだ名ですね……昼夜逆転なだけで…… -真北研究員
お久しぶり、博士。あの子とは仲良くやってるかな? -Agt.亦好
僕は修士です……お久しぶりです亦好さん。あいつがお世話になってます……なってるんでしたっけ? -今田研究員
直接の先輩は星原さんだけどね。まぁそれはそれとして言伝というか、預かりものがあるんだけど。 -Agt.亦好
そうですか。まあ立ち話もなんですから、入ってください。 -今田研究員
やぁやぁ、真北ちゃんの件はご苦労様。-Agt.亦好
お世話様です。彼はその後順調ですか?-Agt.白滝
ああ。何せ私のお気に入りだからね。──いい仕事したろ? 私。-Agt.亦好
……それは、まぁ。-Agt.白滝
ごめんくださーい、太田です。無力化オブジェクトの引き渡しに来ましたー -Agt.太田
わっ……太田さんか、びっくりした…… -山月監視員
あっ山月さん……すいません、配慮が足りてませんでした…… -Agt.太田
いえ、お気になさらず、普通に驚いただけですから、本当に! -山月監視員
RINGのメンテお願いしていいですか、桜戸さん。普段頼んでる技師さんと最近会えてなくて。 -Agt.太田
おうよ、任せな。オーダーはあるかい? -桜戸技術士
そうですね……強いて言うなら許容上昇値のマージンもう少し取れたりしません? -Agt.太田
こと現実子工学において不可能とは絶対に言わねーぜ、オレは。……ま、その程度なら簡単な調整だと思うけどな。 -桜戸技術士
お久しぶり、隊長。今度H.E.R.オペレーションてのを設立することになってさ。同じ特設部隊、メンバー同士の親睦を図れたらいいなって。 -Agt.亦好
へぇ、H.E.R.Oヒーローか。なかなかイカすじゃん。もしかしたら共同戦線張ることもあるかもな。 -Agt.浮舟
どうします? 浮舟さん。みなさんのスケジュール抑えますか? -Agt.武器見
そうだな、近いうちに何人か集めて挨拶にでも行くか。うちの自慢の隊員をな。 -Agt.浮舟
ふふ、そうかい。私もお気に入りを集めて待つことにするよ。 -Agt.亦好
あの……珍しい武器の使い手とかいらっしゃいますか……? -Agt.武器見
うーん、逆に銃火器使わないインファイターはいるけど、他はわりと標準的じゃないかなぁ……なんなら武器見ちゃんがうちに来るかい? 君みたいな子はタイプだぜ、私。 -Agt.亦好
おーい、うちのにちょっかいかけないでくれよ、亦好さん。好事家フリーク同士で共鳴してるのはわかるけどよ。 -Agt.浮舟
あ?ンだこのぬいぐるみ……くさいし……落とし物か?ったくちゃんとしてほしいもんだよな、職員様各位はよ…… -Agt.十為
[振りほどこうとして暴れる]-しぃカウンセラー
十為、放してやってくれ……かわいそうだろ。 -Agt.太田
[沈静化、脱力]ふぅ、助かりました……ヤンキーこわい…… -しぃカウンセラー
いや、うん……ナリはあんなだし粗野なとこもあるけど、悪い奴じゃないんだよ…… -Agt.太田
先輩、珍生物に話しかける趣味あったんすね。-Agt.十為
雨霧さん、PoI-101-JP──もしくは一里珱っつう人物について、何か、知ってたりしませんか。 -Agt.十為
[首を横に振る] 生憎ですが。 -雨霧拷問官
そっすか……もし、何かわかったら知らせてください。殺したいんすよ、そいつ。 -Agt.十為
えぇ、わかりました。……貴方も、そうなんですね。 -雨霧拷問官
わりといろんなとこにいらっしゃるんですね、貴方。複製個体同士の見分けがつかなくて……えーと、レーカさんのほうでしたっけ。どうにかなったりしません?それか何かコツでも…… -真北研究員
複製個体の間にも細かい個性の差はあるはずですけどね。所詮別の存在なので。心理学者なら双子のあれこれとか、ご存じでしょ? -天宮博士(複製個体)
……それは、そうですね。失礼しました。 -真北研究員
まぁ、見分けがつかないのはこちらの問題でもありますので。あと私は"レイカ"です。 -天宮レイカ
やあ楓ちゃん、かわいらしい格好だね。胸元の露出を抑えるともっと似合うと思うよ。 -Agt.亦好
誰が貧乳ですか! いいもん! 趣味だもん! -猫舞研究員
ごめんごめん、そこまでは言ってないよ。それはそれとしてうちの太田ちゃんが前言ってたあれ、気になってるってさ。落とすのにちょうどいいんじゃない? -Agt.亦好
え、本当ですか! やった、今度声かけよー -猫舞研究員
その節はどうも、太田さん、十為さん。-金崎研究員
いえ、こちらこそ助かりました。……代休ちゃんともらえました?-Agt.太田
それは勿論いただきましたとも。それでですね……-金崎研究員
はい……あの後2人でまた別の遊園地に行ってきたのでお土産を。お口に合うと良いんですけど……-Agt.上波
随分仲良いんすね……そういや結局、お2人はどういう関係で?-Agt.十為
ふふ、どう見えます? ねぇ上波さん、私たち、どうですか?-金崎研究員
[数秒沈黙] え……えっと……-Agt.上波
……よそでやってくれませんか?-Agt.十為