とじろ
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この宇宙を収容する。






SCP-███、SCP-████、SCP-████を応用した反転空間は、箱の外の宇宙全てを引きずり込むだろう。その後ライプニッツ現実圧縮壁が起動し、この箱のサイズは宇宙ごと1/100程度まで圧縮される。そうして完成した、鍵をかけた僕らの柩は、超立方の剛体の箱となって不可侵の高次元空間に仕舞い込まれるのだ。

僕は、管理画面を立ち上げる。


箱になった僕たちはどう見えるだろうか。
職員として、うまくやれただろうか。

僕は、パスワードを素早く入力する。


その答えは永久に得られないままだろう。
だが、それで良いのだ。

僕は、キーを叩きプログラムを走らせる。


ひょっとしたら、誰かがこの箱を見つけるかも知れない。
恐らくそれは、僕らと志を同じくする者だろう。

僕は、反転空間が形成されつつあるモニタを見つめる。


志を同じくする者なら、この箱を理解し、利用するかもしれない。
僕は箱の中の泡の一つとなって、それをそっと見守るのだ。

僕は、起動キーに手を添える。


僕の亡骸は、弔われることなく、閉じ込められる。
だが僕の死は、ようやく役に立てるのだ。

僕は、指に力を込める。


そして…

             
             
             
             
             
             
             
             
             
             

は、閉じられた。

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