応募作品
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「あの、すいません。今日は随分と人が集まっていますが、何かやってるんですか?」

「え、ああこんばんは、ええと……すいません、名前が出て来ません」
「私は針山です」
「……ああそうでした。あ、それで、今何をしているか、でしたっけ」
「ええ」
「田中さん達を中心に、財団を題材にした掌編小説を皆で書こうという企画がありまして。集めてコンテストをするそうです」

「楽しそうですね。それって私も参加してよろしいんですか?」
「ええ、もちろんです、博士」

「やった、じゃあ私も楽しませていただきます……あ、コンテストが終わったら読んでいただけますよね?」
「ええ、楽しみにさせていただきます」
「ありがとうございます。……じゃあ、皆さんが楽しんでくださるような、とびきりのものを書かなくては」


「あの、すいません。応募作品ってどこに持って行けばいいんでしたっけ?」

「え、ああこんばんは、華山さん」
「僕の名前は針山です!」
「フフ……ああそうでした。あ、それで、作品を集めてる場所、でしたっけ」
「はい」
「鈴木さんの部屋ですから……あちらですね」

「ありがとうございます。今書き終わったところなので」
「お礼を言われるほどの事では。それにしても、随分速筆なんですね。凄いです」
「え?別にコンテストも2日目の夜ですし、一昨日の夜から書いてますから、普通じゃないですか?」
「……?さっき会いませんでした?」
「いえ?」

「……何でもないです、頑張ってくださいね」
「ありがとうございます。今回は力作ですからね!きっと皆面白いって言ってくれますよ」


「さて、今回はたくさん集まったな」
「ああ、とりあえず一つ一つ見て行こうか
「串間、速水、水野、虎屋、針山……ん?」

「どうした?」
「名前が無いのがある。ホラ」
「本当だ」

「んー、まあいいか。とりあえずこれから読もう。どれどれ……」


『いつも陰気な財団にとっても素敵なプレゼントだよ!皆もこれを読んで、楽しもうね!

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