レッドツイン ‐ 叙
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評価: +8+x
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リスカしたら空飛んでた。

もう少し詳細に語るべきだった。ということで順を追って詳細をまとめる。
自殺するためにカッターナイフで左手首を掻っ切ったら、傷口からありえない量の血液が噴き出してきて、何故か噴射圧で全身が押し上げられて。そんでもって今は地上6階?くらいの高さでなんとかホバリングしている。もちろん血液は出しっぱなしだから、そのせいで地上は文字通りの血の池地獄と化している。

ちゃんと言語化してもやはりワケが解らない。自分の血液でジェットパックっぽいことしているのか僕は。重心がギリ安定するように、立ったままパン生地を捏ねるときみたいな姿勢で。ほんの少しだけ時計回りに回転しながらフワフワと。全然「フワフワ」じゃないのはこの際どうでもいいとしておいて。

「……降り…降りられませんかね…?」

何にしてもまずは地上に降りるべきだ。痛覚がマヒしているのか、それなりに深々とぶった斬ったはずなのに痛みは一向にやってこないし、テンパったせいか自分の傷口に敬語で話しかけてしまったし、これだけ血を噴射しておいて貧血の兆候も覚えないし、いや本当にどうしよう。止まるように念じれば止まったりするものなのか。ダメ元で念じてみるしかないのか。

それ以外に今やれることなんかあるわけがない。ダメ元で念じてみることにした。これで駄目だったらまた別に打開策を立てればいい。

滝つぼのど真ん中みたいな轟音に鼓膜を震わせ、とりあえず堂々と、声に出して念じる。

「……止まってください」

瞬間、血液噴射の出力は目に見えて弱まった。徐々に高度が下がる。ゆったりと横回転しながら垂直に降下し、その場に着地した。ひとまずは助かったらしい。

クソデカ流血は収まっている。あれだけ盛大に撒き散らしたはずの血液は跡形もなく消滅していた。何なら手首の傷は綺麗さっぱり完治している。外見上は全身異常無し。軽い突風に身を揺らしながらフラフラと歩く。駅の方へ。

いつの間にか傷だらけになって街灯の下に転がっていたカッターナイフを拾い上げ、それとなく元来た方角を振り返る。遥か彼方でぽつぽつと、弊大学の簡素な明かりが揺れていた。

マジでどうしよう。

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