下書き批評のTipsまとめ
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先日開催された定例会の内容が非常に有益なものだったので、フォーラムで頂いたご意見とともにまとめさせていただきました。

出典: SCP-JP 2018年6月16日定例会 http://njr-sys.net/irc/log/2018-06-16, http://njr-sys.net/irc/log/2018-06-17, およびフォーラムで頂いたご意見・アドバイス http://ja.scp-wiki.net/forum/t-6170518/
(本エッセイに対してご意見がある場合はディスカッションにお願いします。下書きスレッドには投稿しないでください)

「私は新人だから批評なんてできるわけがない」、「私の書いた記事はどれも低評価だし、そんな私がアドバイスとか無理」、「批評するのが怖い」、「批評ってどうやればいいの?」、「誤字脱字とかフォーマットの間違いしか指摘したことがない」という人も、批評に慣れている方々もぜひこれを読んでみて下さい。

新人批評家の方には全ての項目が役に立つかもしれません。批評に慣れている方は、「ん?」と思った項目を掻い摘んで読んで頂けたらと思います。

これらはあくまでスタイルの一つであり、(やってはいけないことなどを除いて)必ずしもこれに従う必要はないことに注意してください。

批評を書く時に以下の点を意識しておくといいかもしれません

私は初心者だし批評とか無理/高評価の記事持ってないので自信がない/記事はかけても批評する勇気がない

批評はプロじゃなければやってはいけないというルールはありません。評価するときは先輩方もあなたも同じ一票です。また、批評をすることで記事の書き方を学ぶことにもなります。

全体の印象や良い点/わからなかった点を伝えるだけでも批評を受ける側にとっては嬉しいアドバイスになります。単に自分の感想をぶつけるというのも良いでしょう。あなたが批評される側の立場に立ってみて下さい。感想を頂けるのは嬉しい事ですし、自分の記事の良し悪しの判断基準になります。

さらに言えば、初心者の人でなければできない批評というものもあります。 例えば記事がマニアックすぎてわからない、などです。

それでもまだ批評が怖いという人は、「批評はアドバイスであり、必ずしも全てを採用する必要はない」ということを知ってください。あまりうまいアドバイスができなかったとしても、それを採用するかどうかは著者次第です。相手がそのことをわかっていないか不安ならば、最後に「参考の一助にしていただければ幸いです」や「好き勝手申しましたが、少しでも参考にして頂ければ幸いです」などと付け加えましょう。

あなたが真に注意するべきは上手くアドバイスできるかどうかではありません。それが批評でも感想でもないただの罵倒や、高圧的な押し付けになっていないかどうかです。「これは面白くない」までは感想ですが、「二度と書くな」というのはただの威圧ですし、作者のやりたいことを捻じ曲げてあなたの意見を押し通そうとするのは意見の押し付けです。あなたの批評がそのようになっていないかよく確認しましょう。それさえ気を付ければあなたの批評は役に立つものになるはずです。

押し付けになっていないか不安ならば、「としたほうがいいかもしれません」のように断定しない曖昧な言い方を使ってみましょう。押し付けになることを避けやすくなります。ただし過信は禁物ですので、必ず投稿する前にもう一度自分の批評を確認しましょう。

「内容は正直に。言葉遣いは丁寧に」を合言葉にしましょう。

ただし、罵倒と辛辣な評価は別物です。あとで述べますが、辛辣な評価を下すことは恐れないでください。

まずはごく短文の感想を述べるところからやってみよう

書き手に物凄く役に立つ批評は、書く側も大変な労力がいります。なので、批評が難しくてかけないという人は短い感想のみの批評をしてみましょう。

批評を長く書いたり、上手く書けなくても、ふんわりと感じたことを率直に伝えるだけでも、批評を受ける側には役に立ちます。「ここが面白い」とか「ここが微妙だと思った」だとか「〇〇という記事に似ていて目新しさが足りないかも」くらいのごく短いものでも書き手には非常にありがたいものです。

上手い批評は当然ありがたいものですが、「書き手のために頑張らないと!」と肩の力を込めすぎた結果として批評に対するモチベーションが下がり批評をやめてしまうよりは、もっと軽い気持ちの短い感想の方が役に立ちます。実際に書き手にとってはそういう単純な感想も相当ありがたいものです。

「全体の感想」から先に書く

批評というとまず指摘から探してしまいがちですが、作者が何より知りたいのは「全体の感想」なので、そこから入った方がわかりやすいです。

また、心理学的にはポジティブな内容から先に述べた方が批評される側もアドバイスを受け入れやすくなります。全体を見て良かったところ(なければ相対的によくできている部分)を先に述べて、その上で問題があれば続けて書くようにしましょう。

良い点について述べた後に、その後で「しかしこの部分が気になるから、直せばもっと良くなりますよ!」と指摘するのも良いでしょう。文章量が多すぎる場合や説明し過ぎているなどの第一印象もこの辺りで伝えましょう。

心理的な理由以外に、良い点は「記事の魅力・芯になる部分」であり改稿する時の軸になるので自信につながります。逆に(良い点があるのに)良い点が全く指摘されないと批評される側が迷走してしまったり、執筆モチベーションにも悪影響をおよぼしてしまう場合があります。

細かい個別の部分の指摘は最後に持ってきましょう。

辛辣な批評を行うべきではない、ということはない

率直で素直な批評こそ、執筆者にとって最も必要なものです。

あなたが初心者であっても、辛辣に批評することを恐れないでください。

マイルドな表現はむしろ批評においては執筆者を毒する可能性すらあります。マイルドな批評を心がけるよりも、率直な意見を伝えることが大事だということを覚えておいてください。

「優しい批評」や「相手を思いやった批評」というものは、つまりは「作品ではなく作者を意識した批評」です。

例えば、あなたが「このTaleはひどくつまらない。キャラクターの立て方が上手く行っていないし、展開がキャラクターに都合良すぎる。もっと伏線の貼り方を上手くやるべきだ。例えばこの後半のキャラクターの〇〇という行動は前半に伏線を張っていないと上手く効果を発揮しない」とか思ったとします。ここで、「あまり厳しいことを言うと作者が可哀想だから」などの同情から「面白いと思いました!けれどこの後半のキャラクターの〇〇という行動につなげるために前半に伏線を張ったほうがいいでしょう!」などと批評したとします。

作者は「そうか!面白かったんだ!」と思い、伏線を加えた上で投稿を行い……そして、-3のdvが付いて作品が消え(あるいは極めて評価が低いままそのTaleが埋もれ)、作者はなんで消えたのかわからないままつらい思いを積み重ね、学習性無力感から物を書くのをやめてしまいます。

例えばここで正直に「はっきり言ってつまらないと思った。キャラクターの立て方がなってない。キャラクターが有利になる展開ばかりを見せられるせいで盛り上がりに欠けて退屈だし、その伏線が足りていない。例えばこの後半のキャラクターの〇〇という行動は前半に伏線を張らなければ効果的ではないだろう」と言っておけば、書き手はダメージを受けつつも改稿のためにいろいろと考えて、その結果として下書き批評で指摘されなかったような良い思いつきを得て、面白いTaleを書くかも知れません。

批評は作品そのものの良し悪しを正直に書くところから始めるべきで、その結果として辛辣な内容になってしまったとしても、それで波風を立てることを恐れないほうがいいでしょう。いくら思いやりをもって批評を書いても、その結果作者に悪い点が上手く伝わらず、評価が伸びない作品が投稿されたなら、それは作者にとっても読者にとっても結果的にマイナスになります。

5W1Hを言語化する

批評する時、5W1H1を言語化すると批評がしやすく、相手に批評が正しく伝わりやすくなります。自分の批評に5W1Hを加えられないか検討してみましょう。この場合の5W1Hは財団世界というよりは記事や批評自体に対する5W1Hです。例えば、SCPなら記事内の「どこ(の部分)で」この事実がわかるようになっているのか、〜した方がいいという批評ならば「なぜ」そうした方がいいのかなどです。

大体は「どうして」を聞くのでより細かく言えると良いでしょう。

面白かった/面白くなかった、などしか感想が出てこない場合にも「どこが」面白かった/面白くなかったのかなど5W1Hがどれか1つつくだけでも批評される側へのアドバイスになります。

「なんとなく好きじゃない」、「面白くないんだけど、何が面白くないか具体化できない」場合

自分の感性的にどういう流れならいいと思うか、を考えるとどこが気になるのかわかることが多いでしょう。

また上記の通り、どの部分が面白かった/面白くなかったかを伝えるだけでも役に立つアドバイスになります。

どこが面白くなかったのかわからない場合は、つまりあなたに作者の狙いが伝わってきていないということです。「売りになる点の不足」についてを参照してください。

情報の出し方についての批評

情報の出し方も重要です。全部説明してしまうと驚きがなくなったり、文章量が増えて読み通しづらくなったりします。情報の出し方に失敗すると読者が目を滑らせてしまうかもしれません。問題があるのならば「全体の感想」として文章を読んだ第一印象を伝えましょう。

「報告書フォーマットの上で情報をどのように小出しにしていくか」というのは、普段から意識して記事を読むと身につくかもしれません 。基本的には情報は小出しにした方が良いので、どこを削ってどこを財団に把握させてどれをインタビューで語らせてどれを実験で、補遺で……という構成を考えるために良い方法です。

批評するポイントをあらかじめ定める

記事を読む前に批評するポイントを自分で決めておくと批評がしやすくなります。見る部分が分かっていれば、それだけで全体の感想も言語化しやすくなるという利点もあります。

代案を考える

代案は必須ではないですが、あればより良い批評になります。例えそれがクリティカルなアイデアでないとしても、作者の選択肢を増やしたり、作者のインスピレーションを刺激できるかもしれません。

代案を考える方法として、自分ならばこうする、という考え方は良い思考法です。そのアイデアは少なくともあなたが良いと思えるアイデアのはずです。

代案を考える上で注意するべきは押し付けにならないようにすることです。最終的に決定するのは著者であるべきです。あくまでも例示として「例えば、〇〇というのはどうでしょうか?」と伝えたり、「これはあくまで案なので必ずこうしなければいけないというわけではありません」と念押しするといいでしょう。

上から順に指摘する

個別の指摘内容は記事上での上から順に指摘していくのが良いでしょう。記事上の順序とリンクさせることで批評を受ける側にもわかりやすくなります。

フォーマットの誤りの指摘・報告書っぽい書き方

SCP記事作成のガイドSCP記事の文体とはを見ればフォーマットの誤りはすぐにわかります。難しいことは無いですが、数が多い場合はリンクを貼り付けて良く読んで下さい、とするのに止めるという手もあります。リンクの書き方を以下に載せておきます。

[http://ja.scp-wiki.net/how-to-write-an-scp SCP記事作成のガイド]

[http://ja.scp-wiki.net/the-style-of-scp-report SCP記事の文体とは]

報告書っぽい硬い書き方のアドバイスを送る場合、既存の記事からフォーマルな書き方に則っている具体例を挙げたり、ネット上の論文を読んでみるように勧めるといいでしょう。

こういう下書きにはこういう批評はいかがでしょうか

「売りになる点の不足」について

批評は「良くない点の指摘」に目が行きがちですが、実際は「売りになる点の不足」の方が多いです。

「売りになる点の不足」が発生している場合、まず「作者のこの記事の『狙い』はなにか?」を聞くのが良いでしょう。「読者のどういう感情を、どの部分で揺さぶりたいのか?」という具体的な狙いを知ることができればどういうアドバイスをすればいいのかが見えてきます。「狙いすら伝わってこない」場合は特に必要です。どのような記事においても最終目標は相手の感情(感情の名前が言語化できないものの場合もありますが)を揺さぶることになるはずです。それを明確化しましょう。

「狙いはなんとなくわかるけど、弱い場合」は、「この記事でやりたいのは○○ということでよろしいでしょうか?」という確認を行い、「だとしたら、○○だけでは弱いと思いますから例えばXXを加えるなど~」のようにその方向性に対しアドバイスができるとなお良いでしょう。

「狙いが既存の記事と被っている場合」、その被っている記事の具体例を紹介しましょう。SCP記事は膨大にあるため、批評を受ける側が把握していない場合も多いです。人の記事を見ることで特徴が似ていても、やりたい事が明確に差別化できます。また本人のやりたいことと他の人達との違いを聞きやすくなります。既視感がある、というだけでは伝わりにくいです。

「使い古されたアイデア」「陳腐なマジックアイテム」などの、そもそも改稿したとしても一定以上の水準に達しないか、あるいは達するのが難しい記事についての批評

「使い古されたアイデア」「陳腐なマジックアイテム」などの、そもそも改稿したとしても一定以上の水準に達しないか、あるいは達するのが難しい記事について批評する場合、具体的な被り記事を提示するか、そもそも最初に「面白くない」という厳しめの意志表示をするのが必要になります。

このようなアイデアは生半可な改稿ではうまくいきません。頑張って改稿して、結果DVというのはままあることです。お互いに不幸なことにならないよう、はっきりと意見を伝えましょう。

「SCPを作りたいというだけで作ってしまった記事」の批評について

SCP記事製作の最初の最初で引っかかる問題です。

この場合、SCPとして掲載されたい、作りたいという漠然としたイメージだけで、「何か非現実的な性質を思いついて」「SCP報告書っぽくまとめた」“だけ”で終わっています。何か具体的な「したいこと」の軸があるなら、それを作者に聞いてそこから考えを膨らませていけるようにアドバイスしましょう。

「何かを題材にしたい」という意図である場合、「その記事に、『ソレ』である必要がある、といえる要素を増やす」ことをアドバイスすると良いでしょう。「なんかよくある記事だなあ」と思うものの多くは、大体こうしたつながりが弱い = 独自性が弱い傾向にあります。例えば「この記事、オブジェクトが石でも本でも絵でもコンピュータでも犬でも少女でもちょっと変えるだけで成立するな……」と感じるものは大抵独自性を感じないものですので、それを指摘するべきです。「[物品]です」「[異常性]します」「[展開]が起きました」という場合、この3要素が繋がっているとなお良いです。

例えばSCP-652-JPならば、バナナ以外では成り立つのか?と考えることです。C群の異常性はバナナであることで際立ちます。例えばバナナを電話のような別の物として扱うコメディはよく見かけられるものですし、素手で簡単に加工できてそこそこの強度があり、皮も厚みと強度があります。SCP-652-JPはバナナでなければなりません。そのような「(使いたい題材)でなければならない」という記事にすることをアドバイスしましょう。連想ゲームのように考えるのも一つの手ですし、そのようにアドバイスするのも良いでしょう。

ある奇妙な写真があってそれを使いたい、という場合を考えてみましょう。その場合、効果的な画像の使い方をアドバイスするのが良いでしょう。画像の使い方には「最初のフック2に使う」、「オチの印象を強くするために使う」、「途中に差し込んで、コメントを使って違和感を抱かせる」などの手法があります。さらに画像から発展させる方法には「見たままの感想を抱かせる」パターン、「全く逆の感想を抱かせる」パターンが考えられます。また、これらの使い方について成功している例を例示するのも良いアドバイスです。「フックにする」例ならばSCP-173、「オチに使う」例ならばSCP-973-JP、「途中に差し込んで違和感を抱かせる」例ならばSCP-1682-JPが挙げられます。

批評を受ける側が「変えられないもの」がある場合

そこを掘り下げていきましょう。「変えたくないもの」「変えてもいいもの」を模索して、作者が「変えたくないもののどこが『いい』と思っているのか」を確認しましょう。最終的に、その記事のことを決められるのも、その要素のいいと思ったことを考察できるのも、作者だけです。

変えられない部分について、「関連した事項でこういうエピソードがあるので応用できるかもしれない」、「こういう考え方もできる」、「こういうエピソードがあるよ」、「こうする事もできるよ」などと著者がやりたいことの間口を広げる形でアドバイスするのも良いでしょう。

そのアイデアの表現方法についてアドバイスできればなお良いでしょう。同じアイデアとストーリーでも書き方によって印象は変わります。

「語らなすぎて伝わって来ない」場合の批評

下書きにスポイラー3をつけるようにアドバイスしましょう。スポイラーがあれば記事から意図が読み取れたか批評できますし、「背景が読み取れませんでしたが背景がわからなくても面白かったです」などの批評ができるようになります。

また、そのような記事は背景がわからなくても面白い必要があります。全員が裏に隠された意図を読み取れるとは限りませんし、ディスカッションでネタバレするとしてもディスカッションは評価に含まれず、ディスカッションをそもそも見ない方もいます。SCP-3942に代表される読み取りが非常に難しい記事も(クールな)雰囲気によって読者を引き込むことに成功しています。

あくまでそのタイプの記事は「わからなければ面白くない」ではなく「わかるとより面白い」という形にする必要があることを伝えてください。真相がわからなくても記事を面白くできる方法を例示できれば、なお良いでしょう。

おまけ: 批評のテンプレート

以上で定例会「下書き批評のコツ」のまとめは大体終わりです。なので、以上の素晴らしいお言葉に従った簡単なテンプレートを用意しました。批評をどういう風に書けばいいのかわからない、という人は自分なりに改造したり一部を持って行ったりご自由にお使い下さい。

ただし、これはあくまで批評方法に悩んでいる人への参考程度です。無理をして使う必要はありません。また、このテンプレートを一度使ったからと言ってこれにこだわり続ける必要もありません。あなたがより良いと思う方法で批評しましょう。

また、テンプレートの全項目を無理くり全部埋める必要もありません。この項目は書けない、と思ったら素直にそこをカットするのも手です。これらの内の1項目でも批評になります。

もっと言えば、先の御言葉にもあったように無理に以下のテンプレートを頑張ろうとしてやっぱり批評は難しいと諦めるよりは、短い感想を書いた方が有益です。このテンプレートは気になったらちょっと使ってみようかな、ぐらいの軽い気持ちで考えてください。

(以下の項目は無理に全てを埋める必要はない。埋められるところだけ埋める)

[全体の感想。まずはポジティブな内容から。気になる部分があればその後ろに続ける。しかしその記事がこのままではDV削除や低評価になるとあなたが思ったなら、その後に続けて「しかし現状(単に危険なだけで終わってしまっています、などはっきりと指摘)です」とはっきり言う。場合によっては「もう一捻り必要でしょう」と指摘。代案やアドバイスがあればそれを言う。文章量が多すぎる、説明し過ぎているなどの第一印象もここの項に書く]

[使い古されたアイデアや陳腐なマジックアイテムになっているのなら、最初にしっかりと指摘。使い古されたアイデアであれば、被っている記事などを例示]

[記事が難しくてよくわからないなど、背景が読み取れないならば「記事の内容が難しくて意図が伝わってきませんでした。下書きの一番下かフォーラムに折りたたみでスポイラー(ネタバレ)を書いておくと、あなたの意図が伝わっているか確認できるのでオススメです」とアドバイスする。その上で、もし裏に隠された意図がわからないと面白くない記事ならばそれを指摘。必要ならば具体例を例示する]

[作者の狙いがわからない、もしくはわかるけど弱い場合はここで聞いて確認。その際、作者の意図が伝わっていないことに言及する。作者の狙いについてあなたの予想があるならば、「この記事でやりたいのは~ということでよろしいでしょうか?だとすれば~だけでは弱いと思います」と言う。「~を加えるなどすると、よくなるかもしれません」などとアドバイスできるとよりGood。狙いが既存の記事と被っているならここで例示する]

[そのほか、全体の内容に関する批評。代案があるならば、押し付けにならないように注意してそれを例示]

[個別の内容、細かい内容について記事の上から順に指摘。代案があれば押し付けにならないように例示]

以下、細かい点です。

[誤字・脱字やフォーマットの誤りを上から順に指摘。場合によっては簡単に説明した後[http://ja.scp-wiki.net/how-to-write-an-scp SCP記事作成のガイド][http://ja.scp-wiki.net/the-style-of-scp-report SCP記事の文体とは]を示す]

参考の一助にしていただければ幸いです。

(各批評に5W1Hが加えられないか検討する。無理をする必要はない)

(マイルドに表現しすぎていないかチェックする。辛辣な批評も時には必要)

(最後に悪口になっていないか、意見の押し付けになっていないかをチェックする)

最後に

これまで様々なお言葉をまとめてきました。しかし最後に2つ、注意点があります。

まず、これはサイトルールではなくエッセイでありあくまでも方法を提示するものです。このエッセイに従っていないことを理由として「この批評は間違っている」などと言うのはやめてください。また、批評のテンプレートは使わなければならないものではなく、あくまでも書き方に悩んでいる人のために提示するものです。あなたが書き手にとってよりフィードバックできると考えたスタイルがあれば、そのやり方でやってみるのがいいでしょう。

そして「下書き批評といえばこういうもの!」という先入観はあまりよろしくありません。批評には多様性が必要だからです。(やってはいけないことを除いて)これらに必ずしも従う必要はありません。自分なりの方法で批評しましょう。

Tips

  • 「これはそもそも最後まで読んでもらえるか?」という視点も重要です。情報の出し方や全体の文量などが関わってきます。もしこの記事は最後まで読んでもらえないだろうとあなたが思ったなら、それを全体の感想の1つとして伝えましょう。
  • インタビュー記録のやりとりに違和感がある場合、声に出して読むことを勧めるといいでしょう。
  • 「~だといいかもですね」などのように意図的に砕けた敬語を使うことで、批評を受ける側の緊張を和らげることができるかもしれません。

スペシャルサンクス

定例会に参加し、批評のコツについて議論して下さった
holy_novaholy_novaさん
jet0620jet0620さん
ukitukitさん
UttanKitagoUttanKitagoさん
amamielamamielさん
ykamikuraykamikuraさん
furabbitfurabbitさん
yashiropyashiropさん
ukarayakaraukarayakaraさん
subaru-mutsurasubaru-mutsuraさん
DoomDrakeVDoomDrakeVさん
highbrikuhighbrikuさん
karkaroffkarkaroffさん
home-watchhome-watchさん
Souryuu0219Souryuu0219さん
ChabutiChabutiさん
(順不同)

フォーラムでご意見を下さった
to2to2 does not match any existing user nameさん
yzkrtyzkrtさん
hannyaharahannyaharaさん
tokage-otokotokage-otokoさん

この場を借りて御礼を申し上げます。

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