生き物プロフィール: ファッキンクソダック!
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※前バージョンの内容に一部不適切な表現がございました。おわびして訂正致します。

生き物プロフィール: ニコライ!

概要!

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名前: ニコライ・オルリック

種族: Cygnus cygnus (オオハクチョウ)

主要世話役: 陸生チーム、トーマス・コール

食事: 食べなくても平気らしいけど、新鮮なキャベツとキューバ産の葉巻があれば嬉しいとのこと。

居住区: ウィルソンズ・ワイルドライフ・センター、13号囲い場

生物の特徴!

“ニコライ”ことニコライ・オルリックはふわふわキュートなオオハクチョウの男の子だ。なーんて言うと、子供あつかいするなって嫌がるけどね! 彼には驚くべき特徴がある。それも、いくつも!

第1に、ニコライは喋ることができる。インコやオウムみたいに鳴管が発達している訳でもないのに、どうやって声を出しているんだろう? 彼の名前も僕らが付けた訳じゃなくて、本人が名乗ったものだ。母国語はデンマーク語らしいけど、最近は英語も覚え始めている。少し皮肉屋で口が悪いけど、根はいい子だよ!

第2に、ニコライは歳を取らない。保護時からずっとヒナのままだ。なぜか、本人はこの特徴を自覚していないようで「自分はいつか、大きくて美しいハクチョウになるんだ」といつも言っている。まあ、この点に関しては、あまり突っ込まないであげてね。

第3に、ニコライはとっても頑丈なんだ。ほとんど不死身と言ってもいいぐらい。殴られようと蹴られようと、羽一枚抜けないし、痛みも感じないらしい。言うまでもないが、絶対に試したりしないこと! 本人も「痛くはないが、愉快でもない」と言っている。

最後に、これは特徴と言うより、呪いと言った方がいいかもしれない。ニコライの近くにいると、突然彼をいじめたくなってしまうんだ! いつそうなるのかは、本人にも分からないらしい。解消するには、満足するまで彼をサッカーボールにするしかない。ニコライがああいう性格になったのも、この呪いが原因だろう。最初に彼をいじめたのは、おそらく実の家族だろうからね……。

まとめると、ニコライはまるで『みにくいアヒルの子』のようだ! ひょっとしたら、アンデルセンの時代から生きていて(だとしたら、彼は170歳以上!?)、あの童話のモデルになったのかも? ただ一つ、未だにハクチョウになれていないこと以外は。うーん、本人としては、そこが一番重要だろうにねえ。

経歴!

ニコライを保護したのは、フッド山の南西にあるミラー湖だった。地元の住人から「カモの群れに苛められているヒナがいる」という通報を受け、トミーに向かってもらったんだ。まだ新人の彼に任せるのは不安だったけど、あいにく当時の僕らは色々忙しくてね。それに、あんなキラキラした目で「行かせてください!」なんて言われたら、却下できる訳ないじゃないか?

現地に着くと、果たして通報通り、カモの群れの中に小突き回されているヒナがいたそうだ。一目見るなり、トミーはあれっと思ったという。そのヒナはオオハクチョウのヒナだったんだ。アメリカに野生のハクチョウは生息していない。誰かに飼われていたのか、それとも時空の迷子か。

ともあれ、トミーはヒナの救出作戦を開始した。餌をばら撒いたり、空砲で脅かしたりしたが、カモたちは一向にヒナいじめを止めない。まさに呪い恐るべし。結局、トミーはヒナを抱き抱え、我が身を盾にしてかばい続けたそうだ。彼こそはヒーローだ!

どうにかカモたちの攻撃が止まったところで、驚くべきことが起きた。そう、ヒナことニコライが喋りだしたんだ。トミーがびっくりして彼を投げ出しそうになったのも、無理はないよね? 彼は「自分に関わるな、あんたもいじめたくなるぞ」と言ったそうだ。もちろん、我らがトミーは「そんなことは絶対にしない」と固く誓って、彼を連れ帰った訳だけど……。

ああ、「いじめたくなる」というニコライの忠告を、トミーが正確に僕らに伝えてくれたならなぁ。いやいや、彼だけのせいじゃない。忙しさにかまけて、ニコライのお世話をトミーだけに任せてしまった僕らにも責任はある。事故はいつだって、複数の要因が重なって起きるものだ。

特殊要件と居住空間!

ニコライをいじめたくなる呪いを避けるには、とにかく彼に近づかないようにするしかない。そんな訳で、彼は水鳥用の13号囲い場で一羽暮らしをしている。本人は「静かでいい」なんて言っているけど、本当は寂しいだろうね。囲い場内の鳥小屋には事務所直通の電話が引いてあるけど、意地っ張りな彼はなかなか使ってくれないので、1日1回はこちらから掛けてあげてね。

ニコライからキャベツや葉巻のリクエストがあったら、専用のドローンでお届けしてくれ。飛行コースは設定済みなので、ボタンを押すだけで大丈夫。ちょっとした掃除はニコライが自分でやっている(クチバシで器用にホウキとチリトリを使うんだ!)けど、大掃除の時は隣の囲い場に移ってもらうことになっている。

そうそう、ニコライはAndersenと書かれたタグを首から下げている。とても大切な物らしく「俺の唯一の家族だ」とまで言っていた。無くして困っていたら、探してあげてくれ。監督者たちはタグのことをずいぶん気にしていて、どこで手に入れたか聞き出してくれと言っている。心当たりがあるのかな? まあ、あれこれ尋ねるのは、彼が我々にもう少し気を許してからにしよう。

ニコライについての注意!

あー、トミーには悪いんだけど、やはりあの事件について記さない訳にはいかないな。本人は包み隠さず書いてくれ、と言っているけどね。

ニコライのお世話は、トミーがほぼ一人で担当していた。前述の通り、僕らは色々忙しかったし、身を呈して助けてくれた彼になら、ニコライも心を開きやすいかと思ってね。実際、少しずつだけど、ニコライは自分のことを話してくれるようになっていた。しかし、悲しきかな。トミーがいくら心優しい若者であっても、呪いには関係なかったんだ!

異変に気付いたのは、ローラがホームページの更新作業をしていた時だった。めちゃくちゃに書き換えられたニコライのページ(見ちゃった人もいるかな? びっくりさせてごめん!)に気付いて、大慌てでトミーの所へ向かうと、彼はニコライでミドルシュートの練習をしているところだった。いやはや、彼にあんな悪人面ができるなんて! すぐに正気に返ってくれたけど、問題はその後だった。

落ち込むどころじゃない、事務所の隅に座り込んで「僕に生き物を世話する資格なんてないんだ」とかブツブツ呟くばかりになってしまった! 無理もない、いくら呪いのせいとは言え、あんな仕打ちをしてしまったとあっては。繰り返すけど、トミーは心優しい若者なんだからね。しかも、普通はニコライをいじめれば解けるはずの呪いが、トミーの場合は1週間近く掛かりっぱなしだったらしい。一緒に過ごした時間が長かったせいだろうか?

皆でトミーを慰めて、数日後にはどうにか話ができるまでには回復して、とにかくニコライに謝ろうということになった。最初はそっぽを向いていたニコライだったけど、トミーがジャパニーズ・ドゲザで泣きながら謝りだすと、ひどく驚いたようだった。「僕を嫌いになっても、どうか人間は嫌いにならないでくれ」と懇願するトミーに、ニコライは長い沈黙を挟んで答えた。

「俺の方こそすまなかった。あんたは悪くないと、もっと早く言ってやるべきだった。そんなに後悔する奴が居るとは、思ってもみなかった。あんたの言う通り、俺は被害者の立場に甘えて、学ぶことを怠っていたのかもしれない。俺はあんたの過ちを許そう。だから、あんたは俺の傲慢を許して欲しい」

いや、デンマーク語だったので、後でトミーに翻訳してもらったんだけどね。けれど、涙ながらにニコライをハグするトミーの姿を見れば、二人が分かり合えたことは一目瞭然だった! 僕らも思わずもらい泣きしちゃったよ。もっとも、その直後にトミーが「誰が許すかクソダックがあああ!」とか叫びながらニコライの首を絞め出しちゃって、必死で止める羽目になったけど……。

そんな訳で、すったもんだの大騒ぎはあったけど、今では何もかも上手くいっている。トミーは失敗から学んで、大いに成長した。お世話にドローンを使うのも、彼のアイデアだ。ニコライもトミーのことを気にしていて、よく「あの兄ちゃんはどうしてる?」と聞いてくる。照れ屋な彼は、友達って言葉は絶対に使わないけどね!


 

 
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