SCP-1212-JP
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アイテム番号: SCP-1212-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1212-JP及びSCP-1212-JP-1はサイト-81██の低危険物収容ロッカーに収容してください。また、ローラン・メイシー上級研究員は前述のサイトに半永久的に雇用されます。

説明: SCP-1212-JPはフィリス・ステイアナ研究員(以下、SCP-1212-JP-1)の頭部内に存在する銃弾です。SCP-1212-JPはSCP-████-JPの収容違反の際に、鎮圧に向かった機動部隊の誤射によって発現しました。SCP-1212-JPはSCP-1212-JP-1の左前頭部から撃ち込まれ、後頭葉で停止しました。特筆すべき点として、銃弾を受けたSCP-1212-JP-1の頭部は、その威力に対して明らかに損傷が小さいです。また、SCP-1212-JPを摘出する試みは、異常性の喪失を危惧し、禁止されています。

SCP-1212-JP-1は完全に死亡していますが、血色は明るく、身体はその形状を維持し続けています。また、SCP-1212-JP-1の表情は微笑んでいるように見えます。

SCP-1212-JP-1にローラン・メイシー上級研究員が接近すると、SCP-1212-JPは数輪のミニバラ(Rosa hybrids)に変化します。この際、必ず根・茎部分を頭蓋骨内に留め、傷穴を伝って花弁のみを外部に露出させます。この現象はローラン・メイシー上級研究員にのみ依存します。




インタビュー記録


["コンコン"とノック音が響く。「失礼します」の声と同時に、ローラン上級研究員が入室する。着席。]

ローラン: はい、それで?

インタビュアー: あー、分かるとは思うけど、SCP-1212-JPについてだ。何故、彼女の脳内にある銃弾は君にだけ反応するのか、何か心当たりはあるかい?

ローラン: いいえ、全く。これっぽっちも分からないわ。彼女、SCP-1212-JP-1とはあまり関係がないもの。所属部署も違うし、昼飯を一緒に食べる仲でもない。

[インタビュアーは笑う。]

インタビュアー: 面白いね、ローラン。君はあの時、同じ部屋にいたじゃないか。僕の記憶ではあの日、君とSCP-1212-JP-1が一緒に行う業務は無かったハズだ。

[ローラン上級研究員は机を指でリズミカルに叩く。苛立ちは隠さない。]

ローラン: だから、何度も言ったでしょう?たまたまだって。彼女が部屋を間違えて、丁度その時収容違反が発生し、私達は部屋に閉じ込められた。分かる?

インタビュアー: まぁ、そういうことで良いよ。

[インタビュアーの目は笑っている。口角を釣り上げているのが、マスク越しで伝わる。]

ローラン: もういい?私はSCP-1212-JPの異常性について何も心当たりがない。彼女が死んだ際、一番近くにいたからじゃない?正直、こうやって根掘り葉掘り聞かれるのは不快だわ。

インタビュアー: それがインタビューだ。僕、あー、我々はオブジェクトについて解明しなきゃならない。それは分かるね?これは僕の推測──いや、ほぼ真相だと思うけど──つまるところ、君は彼女と恋人関係にあったんだろ?

ローラン: そんな訳ないじゃない。私達は女同士よ。エイプリルにしてはまだ寒すぎるわ。

インタビュアー: 本当に?

ローラン: えぇ。

[溜息]

インタビュアー: だが実際、君とSCP-1212-JP-1が一緒にいる所を、何人もの職員が目撃してる。──何をそんなに怖がっているんだい?別に、何も変わりはしないさ。

ローラン: ……どうしても貴方は私をレズ認定したいようね。それで博士だなんて──呆れる。あと笑いすぎ。何がそんなに可笑しいの?

インタビュアー: あぁ、あぁ、これは申し訳ない。僕は笑顔がチャームポイントなんだ。許してくれ。

[インタビュアーが両手で大袈裟に口元を隠す。目は、まだ笑っている。]

ローラン: さようなら。もうこの会話はインタビューとして機能してないわ。

[ローラン上級研究員は席を立つ。踵を返し、背を向ける。]

インタビュアー: ところで、ミニバラの花言葉は知ってるかい?

[足音が止む。録音機器は換気扇の音だけを拾う。]

ローラン: 知らないわ。

[ローラン上級研究員が退出する。]

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