SCP-1482-JP
評価: -21+x

アイテム番号: SCP-1482-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1482-JPはその性質上収容は困難です。現在SCP-1482-JPの探査・実験計画は全て凍結されています。また、以前SCP-1482-JP-bになっていたと思われる者、元SCP-1482-JP‐bからSCP-1482-JPの存在を聞いた者にCクラス記憶処理を施しカバーストーリー[誘拐犯の被害者]を適用して下さい。

説明: SCP-1482-JPは平行世界の1つであり、平行世界の監視を行っていた職員からの報告で████年██月██日に発見されました。SCP-1482-JP内は基底世界と酷似しており、居住者(以下、SCP-1482-JP‐a)も基底世界のヒト(Homo sapiens)と特徴が合致しています。しかし、SCP-1482-JP内の日用品の一部は基底世界の生物1が変化して出来ています(以下、SCP-1482-JP‐b)。また、生物をSCP-1482-JP‐bに変化させる手段は不明です。SCP-1482-JP‐bは不定期に基底世界の人間はその場からSCP-1482-JP内に瞬時に移動し通常の日用品にSCP-1482-JP‐bに変化します。また、移動した際に周囲の人に存在を忘却させるという認識異常を引き起こします。SCP-1482-JP‐bがSCP-1482-JP内に出現する際、完成した日用品と置き換わる形で出現します。SCP-1482-JP‐bは感触、原子の組成と共に通常の日用品と合致しています。また、SCP-1482-JP‐bを私達が視認した場合、SCP-1482-JP-aの使用に適した大きさを示しますが、形状は人型を保ちます。しかし、SCP-1482-JP‐aはSCP-1482-JP‐bを人として認識せず、通常の日用品と認識し利用していると思われます。

SCP-1482-JP‐bは痛覚等の感覚があり、発声も可能ですがSCP-1482-JP‐aがそれを知覚する事はありません。また、SCP-1482-JP‐bは元となる日用品の破損の程度により身体に外傷を負う様子が見られますが、死亡する事はありません。SCP-1482-JP‐bはSCP-1482-JP‐aがSCP-1482-JP‐bを紛失・破棄する、またはSCP-1482-JP‐bが基底世界に持ちこまれる事で帰還する事が可能です。しかしSCP-1482-JP‐bとなっていた時の記憶は帰還した後にも引き継がれるため、生還者のほとんどは精神的に不安定な状態に陥ります。

また、SCP-1482-JPの発見の後、機動部隊████が探査に向かい異常性が確認されました。

補遺‐1: 以下の記録はSCP-1482-JP内に探査用無人ドローンを飛ばした際の映像記録です。

[記録開始]

〈0:01〉: 市街地の上空に到着、SCP-1482-JP‐a達のざわめきが聞こえる。

〈0:02〉: 靴と思われるSCP-1482-JP‐bが確認される。多くの擦り傷が見られSCP-1482-JP‐bが苦痛を訴える様子が見られるがSCP-1482-JP‐aは構わず使用していた。

〈0:04〉: 鞄と思われるSCP-1482-JP‐bが確認される。SCP-1482-JP‐bは荷物の重量を腕で支えており、肩の脱臼や靱帯断裂を起こしていてSCP-1482-JP‐bは苦痛を訴える様子が見られたがSCP-1482-JP‐aは構わず使用していた(以下この部分は省略する)。

〈0:07〉: 少年野球用の金属製バットと思われるSCP-1482-JP‐bが見られる。SCP-1482-JP‐bには胴体や頭に多くの打撲痕が見られた。

[この間重要度が低いため抜粋]

〈0:13〉: 少女の姿をしたSCP-1482-JP‐aがぬいぐるみと思われるSCP-1482-JP‐bを抱き抱えている。SCP-1482-JP‐bは体を強く圧迫されており呼吸障害などを起こしていた。

〈0:19〉: 事故車両と思われるSCP-1482-JP‐bが確認される。SCP-1482-JP‐bの頭部が激しく損傷しており、[削除済み]

〈0:23〉: [削除済み]

[その後ドローンの充電が切れたため通信が切断する]

[記録終了]

補遺‐2: 以下の記録はSCP-1482-JP‐aに対するインタビュー記録です。

[記録開始]

SCP-1482-JP‐a: おい、勝手に連れてきて縛りつけやがって。誘拐犯共が、要求はなんだ?金か?残念だったな、生憎俺は金欠でね。

インタビュアー: 手荒な真似をしてしまった事にはお詫びを申し上げます、しかしこのインタビューには答えてもらいます。

SCP-1482-JP‐a: (舌打ち)お前らみたいな誘拐犯の質問にホイホイと答えるかよ。

インタビュアー: まず、貴方は貴方の使っている日用品が人間で出来ている事を知っていますか?

SCP-1482-JP‐a: おい、無視すんなよクソ野郎!

インタビュアー: 答えて下さい。

[この間重要度が低いため抜粋]

SCP-1482-JP‐a: なぁ、アンタらさっきよりデカくなってないか?と言うより周りが全部デカく…

インタビュアー: どうかしましたか?

SCP-1482-JP‐a: 言ってるだろ!周りがデカくなってるんだよ!

インタビュアー: いいえ、私達から見るとあなたが小さくなっているように見えますが…司令部、インタビューの中止を申請します。

司令部: 許可する。

SCP-1482-JP‐a: マジで冗談はよしてくれよ…クソ、頭も痛くなってきやがった(呻き声)。

インタビュアー: 救護班を呼んで下さい、なるべく早く

SCP-1482-JP‐a: クソ…意識が…嫌だ、嫌だ…(その場から消失する)

[記録終了]

その後、他のSCP-1482-JP‐aにインタビューをしようとした所、SCP-1482-JP‐aは新品の一般的なイスに変化したSCP-1482-JP‐aを発見しました。それをSCP-XXX-JP内に返還すると、以前インタビュー中に消失したSCP-1482-JP‐aに変化しました。

この事案を受けO5-█は、SCP-1482-JP内のSCP財団と類似した団体にSCP-1482-JP‐bを双方全て返還するように交渉しましたが、SCP-1482-JP‐bが世界で使用されている割合はおよそ半数を超えており、この案が実行された場合、世界的な混乱を招くとして拒否されました。

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