SCP-2049-JP
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アイテム番号: SCP-2049-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2049-JPは、サイト-81██附属の標準人型収容セル内に収容されます。SCP-2049-JPの取り扱いは、標準人型取り扱い手順に準拠します。取り外し可能なSCP-2049-JP-Aは、別個に低脅威物品収容ロッカー内に収容されます。

説明: SCP-2049-JPは、複数の異常な装備品(以下、SCP-2049-JP-A)を保持している人型実体です。SCP-2049-JPは、自身を要注意団体であるGoI-8139"超  電  救  助 隊Hyper Electric Rescue Organization"の一員である"正義誘導戦士 インダクション・ブルー"と呼称しています。

SCP-2049-JPは通常の成人男性よりも優れた身体能力を有していることが判明しています。また、SCP-2049-JPは、SCP-2049-JP-Aを用いて、ヒトに対して精神影響などの異常による洗脳行為を行う事が判明しています。

以下はSCP-2049-JP-Aの説明です。
SCP-2049-JP-A 説明
SCP-2049-JP-A-1 SCP-2049-JPが「インダクション・レーダー」と呼称する機械。SCP-2049-JPの左手首に装着されている。SCP-2049-JPに対するインタビューから機械の横部に設置されているボタンを押すことで一定圏内に存在している「正義ではない存在」を検知する効果を有していることが判明している。該当する存在を検知した場合、機械音声によって「悪人を検知!出動だ!ブルー!」と発せられることが明らかになっている。取り外し不可。
SCP-2049-JP-A-2 SCP-2049-JPが「インダクション・スティック」と呼称する棒状の装備。当該アイテムを用いて攻撃を行った場合、攻撃の対象者は一時的に気絶し、覚醒後、対象の記憶の一部が消失する。インタビューの結果、悪事1の記憶を消去する効果があることが証言されている。
SCP-2049-JP-A-3 SCP-2049-JPが「インダクション・ライト」と呼称する杖状の装備。先端部が発光する事が判明している。SCP-2049-JPに対するインタビューにおいてSCP-2049-JPは、『当該アイテムが発する光を浴びた人物は正義の存在に変わる』と証言している。

SCP-2049-JPの洗脳行為は、自身およびSCP-2049-JP-A-1による「正義ではない存在」と判断した対象にのみ限定されており、それ以外の人物に洗脳行為を行った事例は確認されていません。

SCP-2049-JPは、2019/6/17に████公園にて「不審者が不良に暴行している」という通報を受け出動した潜伏エージェントによって発見され、その後収容に至りました。以下は、収容前に実施されたインタビュー記録の一部抜粋です。

インタビュー記録 2049-JP-1

インタビュアー: 双雨博士

対象: SCP-2049-JP


<記録開始>


双雨博士: ではインタビューを開始します。まず、あなたの名前を教えてくれませんか?

SCP-2049-JP: 俺の名前は正義誘導戦士 インダクション・ブルーだ!気軽にブルーとでも呼んでくれ!

双雨博士: 分かりました。ではブルー、なぜあなたは████公園に居たのですか?

SCP-2049-JP: いや、ちょっと不良に絡まれてた子供を助けてただけさ。

双雨博士: ですが、目撃者の証言ですと、不良は大怪我を負っていたようですが。

SCP-2049-JP: あれはしょうがないんだ。困っている人を見つけたら助けようとするのが俺の本質だからな!!

双雨博士: 分かりました。ではあなたの目的はなんですか?

SCP-2049-JP: 俺の目的は世界から争いを無くすべく、全ての人々を正義に導くことさ!

双雨博士: 全ての人間を心変わりさせるのは困難とは思いませんか?

SCP-2049-JP: たとえ不可能で、自分のやってることに意味が無かったとしても、俺は一人でも多くの人を正義に導くために活動するんだ!

双雨博士: なるほど。

SCP-2049-JP: そういえば、ここには怪物とか化け物とかが閉じ込められているらしいな。

双雨博士: (数秒沈黙)どこでそれを知ったんです?

SCP-2049-JP: ちょっと、ね。こういったことに詳しいヒーロー仲間から聞いたんだ。

双雨博士: 分かりました。詳細は追々調べるとして、最後の質問です。何故あなたは正義に固執するのですか?

SCP-2049-JP: 俺は昔、トロくていじめられてたんだ。そんなときに結ちゃんっていうクラスの女の子が助けてくれたんだ。その姿を見て、俺は結ちゃんを守りたい、って気持ちを抱くと共に正義に強く憧れるようになったんだ。俺が正義に固執する理由はこれさ。

双雨博士: 分かりました。

(SCP-2049-JPがSCP-2049-JP-A-1のボタンを押す)

SCP-2049-JP-A-1: 悪人の存在を検知!出動せよ!ブルー!

SCP-2049-JP: すまない。悪人がついてきているようだ……行かねば!


<記録終了>


終了報告書: このインタビューの後にSCP-2049-JPは財団によって収容されました。本インタビューの結果、SCP-2049-JPのような超電救助隊の一般メンバーであると推測されるメンバーに財団の機密情報が伝わっていることが判明しました。この事を受け、財団内の情報の機密性の向上と共に、機密情報の漏洩元についての調査が行われています。

補遺1: 2020/3/15にSCP-2049-JP-Aの取り外しを行った結果、SCP-2049-JPの側頭部に装着していた記録機器の取り外しに成功しました。記録内容は一部損壊していたものの、データの読み取りや解析を行った結果、以下の映像記録の抽出に成功しました。以下は抽出された映像記録の一部抜粋です。

映像記録 2049-JP-1


<再生開始>


SCP-2049-JPとSCP-███-JP(以下、ラベンダー)が異常性を有する人型実体2と対峙している。

SCP-2049-JP: くそ!なんですかコイツ!しぶといです!

人型実体: (うめき声)

ラベンダー: どけ、ブルー。こいつは博士に繋がっているかも知れない。私が操って情報を吐かせる。

SCP-2049-JP: 分かりました。

ラベンダーが自身の装備を使い、人型実体を操る。人型実体は抵抗する素振りを見せるが、すぐに落ち着く。

ラベンダー: 博士ってやつについて知ってるか?

人型実体が首を横に振る。

ラベンダー: じゃあいい。

ラベンダーが人型実体の頭部に未知の物資で構成された糸状の物体を差し込む。

人型実体から成人男性と推測される人物が分離する。様子から、複数の骨が折れてると推測される。

SCP-2049-JP: (呻き声3)

ラベンダー: 博士ってやつについて知ってることはないか?

男性: い、いえ、知らないです。気がついたらこの状態で……

ラベンダー: (舌打ち)ならいいや。

SCP-2049-JP: あ、あぁ、(SCP-2049-JPが嘔吐する)

ラベンダー: 大丈夫か?まだ慣れないのか。

SCP-2049-JP: すいません。生理的にちょっとダメみたいで……


<再生終了>


補遺2: 映像記録の情報の解析の結果、財団にて収容されているオブジェクトの一つであるSCP-███-JPが該当しました。この事から、SCP-2049-JPとの何らかの関連性が示唆されたため、SCP-███-JPに対してインタビューが実施されました。以下は、SCP-███-JPに対するインタビュー記録の一部抜粋です。

インタビュー記録 2073-JP-2

インタビュアー: 双雨博士

対象: SCP-████-JP(以外ラベンダーと記載、呼称)

付記: SCP-████-JPは収容違反を防ぐため、拘束されています。


<記録開始>


双雨博士: ではラベンダー、インタビューを開始します。

ラベンダー: 何だよ。

双雨博士: 貴女が超電救助隊に所属していた頃の様子を教えてくれませんか?

ラベンダー: 超電救助隊にいた頃の話なんて聞いてどうするんだ?

双雨博士: 機密上、アノマリーに情報を渡すことは出来ません。

ラベンダー: そうかよ。

双雨博士: ええ。

ラベンダー: どうせ言わないと自白剤投与されんだろ?そんなのゴメンだね。

双雨博士: 何故それを知ってるんです?

ラベンダー: 財団襲撃前に情報集めてたからな。それくらいは知ってる。

双雨博士: [沈黙]分かりました。

ラベンダー: 超電救助隊にいた頃、まだラベンダーとして活動する前、私は集姫えりかとして超電救助隊で活動してたんだ。まあ、理由は正義に憧れてたからとかじゃない。いわゆる点数稼ぎ、ってやつだな。

双雨博士: なるほど。ですが何故点数稼ぎを?貴女は自ら超電救助隊を離反して……

ラベンダー: (遮る)うるせぇ……装備さえ手に入れば何でも良かったんだ……私の子供を返せよ……!

(SCP-████-JPが激昂し、拘束から脱しようとする)

双雨博士: 分かりました。考慮しましょう。では、引き換えにインダクション・ブルーというメンバーについて知ってることを教えてくれませんか?

ラベンダー: あいつに初めて会ったのは、あいつが超電救助隊に入る前、中高生位の頃だったかな。ちょうど私が点数稼ぎを始めた頃の事だ。あいつがいじめられてたから、点数稼ぎとしていじめっ子共をぶちのめしたんだ。

双雨博士: 続けてください。

ラベンダー: それから数年経った頃、あいつは超電救助隊に加入してきた。加入の理由は、いじめっ子を倒したヒーローみたいになりたい、だったかな。ちょうど新人だったこともあって、先輩の私がパートナーとして一緒に活動することになったんだ。

双雨博士: (相槌)

ラベンダー: そして、ある時私はあいつに自分の子供が財団ってとこに捕まってて助けたい、って事を言ったんだ。そしたらあいつも金の関係で困ってる友達を助けたいって言ってたね。まあ、私達は緊急重機救命士 パワーアーム・オレンジって言うメンバーを博士4から救出するための変わり玉だったらしい。あいつは張り切ってたが、私にしては装備さえ手に入ればどうでもよかった。そっからしばらくまた点数稼ぎをして、装備を貰って離反したからそっからはわからない。

双雨博士: 分かりました。(双雨博士のポケットに入っている通信端末が振動する。双雨博士がポケットから通信端末を取り出し確認する)……残念ですが、倫理委員会からの通達です。児童保護の観点から娘さんとの面会は……

ラベンダー: (舌打ち)あんたらも児童相談所のやつらと一緒かよ……


<記録終了>


映像のさらなる解析及びデータ修復を行った結果、以下の映像データの復元に成功しました。以下は復元された映像データを抜粋したものです。

映像記録 2049-JP-2


<再生開始>


SCP-2049-JPが成人済と推測される女性と歩いてる様子が確認される。女性の顔の映像を解析した結果、桜庭 結氏であると推測される。

桜庭 結氏: にしても、あんなにいじめられてた人がヒーローになるなんてね。驚きだよ。

SCP-2049-JP: そうだな。確かに(遮る) 

SCP-2049-JP-A-1: 近くに悪人を検知!備えよ!ブルー!

SCP-2049-JPの背後の路地から3名の成人男性が出現する。

SCP-2049-JP: 結ちゃん下がって!

桜庭 結氏がその場に座り込む。

SCP-2049-JP: 結ちゃん!!

桜庭 結氏: あ、ああ。(聞き取り不能)借金、ですよね?待って下さい!必ず払うの(遮る)

男性: うるさい。今すぐ払え。もう待てないんだよ。

桜庭 結氏が男性によって腹部をナイフで刺される。桜庭 結氏がその場に蹲る

SCP-2049-JP: やめろ!結ちゃんに何するんだ!!

SCP-2049-JPが男性に対して攻撃する。首謀者と推測される男性が倒れ込む

男性: ボス!大丈夫ですか!!

SCP-2049-JPが首謀者と推測される男性を洗脳する

男性: てめえ、ボスに何するんだよ!!

SCP-2049-JP: 君たちを正義に導くだけだ。

首謀者と推測される男性が起き上がる。その後、1分15秒に渡って男性2名に所持したナイフで攻撃する。

男性の断続的な悲鳴

首謀者と推測される男性が適切な器具が無いにも関わらず、桜庭 結氏に輸血をしようと自身の腕を所持していたナイフで切りつける

21秒後首謀者と推測される男性がその場に倒れ込む。この時点で男性は死亡したものと推測される。

桜庭 結氏がSCP-2049-JPに向かって言葉を発する。その15秒後に死亡したものと推測される。

SCP-2049-JPが独り言を呟く。


<再生終了>



補遺3: 2020/3/17に、SCP-2049-JP自身の希望でインタビューが実施されました。以下はインタビュー記録の抜粋です。

インタビュー記録 2049-JP-3

インタビュアー: 双雨博士

対象: SCP-2049-JP


<記録開始>


SCP-2049-JP: なぁ、博士。俺の過去の記録、見たんだろ?笑えるよな。正義にあこがれて守りたいだなんて言ったやつがこんなんなんてさ。

双雨博士: (沈黙)

SCP-2049-JP: 博士。正義ってなんの為にあるんだ?

双雨博士: 正義とは、誰かを守る為にあるものだと私は思っています。

SCP-2049-JP: そっか。なら、大切な人を守れなかった俺は正義じゃないのか。今の俺は大切な人を殺してしまった罰を受けてるんだな。

双雨博士: (沈黙)

SCP-2049-JP: 博士。正義は必ず勝つっていうよな

双雨博士: ええ。

SCP-2049-JP: でもな、その勝利は幾千もの犠牲の上に成り立っていたんだ。

SCP-2049-JP: 散っていった仲間、守りたかった大切な人、倒されていった敵。これらだって守るべき命だろ?

双雨博士: ええ。ですが、何かを守ると何かを守れないことは多々ありますよ。

SCP-2049-JP: でもだ。結ちゃんが死んでから思うようになったんだよ。何かを守ったところで何かを失うようじゃヒーロー失格だって。敵だって、守りたいものがあるかもしれない。大切なものがあるかも知れないってな。

SCP-2049-JP: つまり、何かを失うってことは、その何かを大切にしてたやつの心に深い傷を負わせることになるんだ。そいつはもはや  

双雨博士: どうしましたか?ブルー?

SCP-2049-JPがSCP-2049-JP-A-1のボタンを押す

SCP-2049-JP-A-1: 悪人を検知!悪人を検知!ただちに出動せよ!

SCP-2049-JP: うるさい。

SCP-2049-JP-A-1: 悪人を確認!悪人を確認!ただちに出動せよ!

SCP-2049-JP: 博士。ここにいる悪人って誰だと思います?

双雨博士: (沈黙)

SCP-2049-JP: わからないんですか。ここにいる、ずっと俺にまとわりついてた悪人は、

SCP-2049-JP: 俺自身だったんです。


<記録終了>


終了報告書: 本インタビューの後にSCP-2049-JPに対する呼びかけを行った結果、SCP-2049-JPは「俺なんかと喋ってていいのか、お前らには守るべきものがあるだろ。」とのみ回答し、以降の呼びかけに反応しませんでした。また、SCP-2049-JPの行動から中度の抑うつ的傾向が確認されたため、定期的にSCP-2049-JPに対するカウンセリングを行うとともに抗抑うつ治療を行うことが決定されました。

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