SCP-2063-JP
評価: -28+x

アイテム番号: SCP-2063-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在SCP-2063-JPは低危険物収容庫に保管されています。倉庫内はカメラに監視され、SCP-2063-JPの消失が確認された場合、速やかにCクラス以上の職員に報告し、必ずドローンを用いたSCP-2063-JP-Aの捜索にあたり、SCP-2063-JP-Aの保護を行った後、SCP-2063-JPの再回収に当たってください。SCP-2063-JP-Aはカバーストーリー「長期の入院」を流布し、無人機を用いて収容サイト-8120の人型生物収容室に収容してください。_また、確保されたSCP-2063-JP-Aの半径10m以内に侵入することは許可されません。
説明: SCP-2063-JPは、新潟県の山間部を中心に出現する297×210mm、A4サイズの架空のパンケーキ専門店の光沢紙で作られたフライヤーです。
中央に「Day Dream」、左下に全品300円のパンケーキメニュー、右下にストロベリーパンケーキとプレーンパンケーキの写真が掲載されており、その更に下に「ムコン市場 4番地-3丁目 案内人にお声をかけください」と小さく書かれています。
また、物理的な干渉による破壊は可能ですが、再出現による被害を鑑みてあらゆる物理的な干渉を用いた実験は禁止されています。
SCP-2063-JPの異常性は、人間の手に取られると、手に取った人物に発現します。手に取った人物は、SCP-2063-JP-Aに変化します。変化は、SCP-2063-JP-Aが触れてから発生し、SCP-2063-JP-Aが終了または治療が完了するまで、変化による影響を受けます。SCP-2063-JP-Aの2人以上の発生は、確認されていません。
対象がSCP-2063-JP-Aに変化後、SCP-2063-JP-Aは睡眠状態になります。睡眠状態となったSCP-2063-JP-Aは夢遊しながら、付近の椅子または平面に腰を降ろし、食事のような行動を取ります。また、夢遊状態のSCP-2063-JP-Aに対し、行動の中断や強制的な覚醒に伴う干渉を行うと、再び睡眠状態となる事が確認されており、覚醒させることはできません。睡眠状態のSCP-2063-JP-Aは体重の増減が確認されているため、夢遊状態での食事の動作と関連性があると推察されます。
SCP-2063-JP-Aが夢遊状態時、SCP-2063-JP-Aの半径10m以内に人間が侵入すると、SCP-2063-JP-Aは夢遊状態を維持したまま、侵入者に対し狩猟を目的とした攻撃を開始します。攻撃時、SCP-2063-JP-Aは加害的な干渉を含む接触を受けなくなります。また、攻撃される対象者はSCP-2063-JP-Aによる攻撃を受けると、身体を用いた抵抗が出来なくなることが確認されています。
SCP-2063-JP-Aは狩猟後、対象者と向き合う形で座り込み、食事の動作を開始します。食事の動作を開始し、口に運ぶ動作を行うと対象は強い痛みを訴え始めます。食事の動作は、対象が死亡するまで続き対象が死亡すると同時に、SCP-2063-JP-Aは手を合わせ、礼をすることが確認されています。
SCP-2063-JP-Aは平均して3人の狩猟を行い、礼の動作を完了し頭部を上げたと同時に覚醒が確認されています。覚醒後のSCP-2063-JP-Aは、夢遊状態の記憶のみを覚えておりインタビューの結果、「パンケーキを食べていた」と証言しています。SCP-2063-JP-Aは覚醒後、経過とともに食人に対する強い関心が湧き、覚醒後1週間以内に殺人及び食人行為を行い、食事を完了させると手を合わせ、礼から頭部を上げると同時に、悲鳴を発し消失することが確認されています。実験の結果、覚醒後のSCP-2063-JP-Aの影響はBクラス記憶処置を施す事で治療可能なことが判明されています。
また、SCP-2063-JP-AまたはSCP-2063-JPの影響の消失と同時にSCP-2063-JPの消失転移が行われていることが確認されています。
補遺: SCP-2063-JPは2008年10月11日より発生していた行方不明事件、飯酒盃███氏28歳の捜索を切っ掛けに発見されました。
発見当初のSCP-2063-JPは、新潟県██市██町に住む飯酒盃███氏誘拐の疑いとして家宅捜査が行われた同県同市在住の自営業を営む佐藤███氏27歳の居間に置かれていました。佐藤███氏は訪問時、SCP-2063-JP-Aへと変化しており、家宅捜索に訪れていた3名の警察官のうち1名を襲撃、狩猟を行いました。同伴していた警察官2名がSCP-2063-JP-Aに対し、警棒による攻撃を行いましたが物理的干渉に対する影響はありませんでした。
警察内部に潜入中のエージェント█が増援として現場に到着当時、警察官1名の遺体、行方不明となっていた飯酒盃███氏の遺体、覚醒状態で警察官2名に取り押さえられているSCP-2063-JP-Aが確認されました。SCP-2063-JP-Aは確保され、SCP-2063-JPは回収、警察官2名はBクラス記憶処置を施され職務に復帰させました。
[2008/10/13]確保から2日後、職員2名同伴のもと、エージェント██によるSCP-2063-JP-Aに変化した佐藤███氏へのインタビュー


補遺2:SCP-2063-JPはSCP-2063-JP-Aに変化していた佐藤██氏が終了させられたと同時に転移したことが確認されました。また、新潟県██市██町の二世帯住宅でSCP-2063-JP-Aに変化した井口御崎氏21歳が同居していた内縁者及び血縁者を襲撃しました。内縁者である井口█氏の通報により発覚し、警察内部に潜入中のエージェント1人が派遣され、SCP-2063-JP-Aは保護されました。到着当時、通報者である井口██氏26歳を始めとした井口██氏4歳、井口█氏43歳は死亡が確認され、SCP-2063-JP-Aに変化した井口御崎氏は覚醒状態にありました。インタビューの実施のため、SCP-2063-JP-Aはカバーストーリー「突然の引越し」の流布とともに、サイト██に両腕を拘束され、口枷をつけられた状態で収容されています。食事は点滴による栄養補給が行われています。極度の鬱状態にあり、発語は難しいとみられます。収容から8日後、発語及びルームスタッフとの会話が確認された後、インタビューが行われました。

補遺3:井口氏の消失と同時刻に、SCP-2063-JPが転移していたことが判明しました。4度のインタビューの結果、覚醒後の影響はBクラス記憶処置により夢遊状態の記憶、人食への興味を取り除くことができます。また、4度目のインタビュー終了後、対象にBクラス記憶処置を行った結果、SCP-2063-JPの転移が観測されました。無人探査機を用いた捜索の結果、新潟県██ 市██ 町の██ 氏が経営するアパートメントに在住する鈴木███氏36歳がSCP-2063-JP-Aに変化していることが確認されました。人型操縦機を用いてSCP-2063-JP-A及び、SCP-2063-JPの回収が行われ、現在収容サイト-8120に収容されています。SCP-2063-JP-Aは無人機または監視カメラを用いた監視体制が敷かれており、如何なる場合でも半径10m以内に侵入することは禁止されています。

補遺6:倫理的観点より、SCP-2063-JPまたはSCP-2063-JP-Aを用いた実験は禁止されています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。