SCP-2368-JP
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SCP-2368-JP

アイテム番号: SCP-2368-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2368-JPの周囲は常に2人の警備員を配置し、侵入しようとした民間人がいた場合、カバーストーリー「崩壊の危険性」を適応してください。またSCP-2368-JP内部の探査を行う場合はクリアランスレベル3以上の研究員1人に許可を取ってください。現在、SCP-2368-JPの探査は禁止されています、詳しくは追記を参照してください。

説明: SCP-2368-JPは青森県██町にある立体駐車場です。SCP-2368-JPは20██年までインターネット上で心霊スポットとして広く知られており、「ここを訪れた友人が行方不明になった」という旨の投稿が多数見られたため財団の目を引き発見されました。
SCP-2368-JPの内部は螺旋構造になっており、外観から予想されるより遥か上へと続いています。SCP-2368-JPの内部への侵入は入り口以外からは不可能であり、入り口以外から侵入しようとした場合、侵入を不可能にする致命的なトラブル1が発生します。SCP-2368-JPの内部は概ね通常の立体駐車場と同様であり、コンクリートで構成されています。SCP-2368-JP内部を映像に捉えることは不明なノイズの発生により現在まで成功していません。
またSCP-2368-JPの内部に侵入した人間は囁かれるような感覚を覚え、「SCP-2368-JPの上には楽園がある」という主張をします。それに伴い侵入した人間は「上に行かなければならない」という衝動に駆られますが、この衝動は他者からの制止や物理的な妨害などで除去できます。

補遺: 以下はSCP-2368-JPの探査記録、インタビュー記録です

第一回SCP-2368-JP探査記録

担当者:田和博士
参加職員:D-22361
概要:D-22361にトランシーバー、2Lの水、1日分の食料を持たせSCP-2368-JPに侵入させる。

[ログ開始]

田和博士: D-22361、気分はどうですか?

D-22361: なんかこの駐車場に入ったときから、頭ん中で何か言ってる…上だ…上に行け、こっちに来いって…甘い声で囁いてる、きっと天使かなんかだ。

田和博士: わかりました、上に進んでください。

[重要度が低いため省略]

D-22361: 何だあれ?

田和博士: D-22361、どうかしましたか?

D-22361: コンクリートだ、まだ固まってねえ。

田和博士: 周囲に何か異常はありませんか?

D-22361: おいコンクリートの中に[未知の言語]2があるぞ、どうなってんだ。

田和博士: 今なんと言いましたか?

D-22361: だからコンクリートの中に[未知の言語]が…

田和博士: D-22361、あなたは何らかの異常を受けている可能性があります。直ちに帰還してください。

D-22361: は?今なんて言った?

田和博士: 直ちに帰還してください!

D-22361: 何言ってるか分からねえよ!ちゃんと日本語喋れ!

田和博士: 下に降りてください!

D-22361: は?なんでそんなことしねえといけねえんだ!きっと上には楽園が広がってるんだ!俺は上に行かねえといけねえんだ!

田和博士: D-22361、これ以上の命令違反は…

D-22361: あー、分かった分かった戻ればいいんだろ!

[ログ終了]

インタビュー記録2368-1ーJP

担当者:田和博士
対象:D-22361

[ログ開始]

田和博士: それではインタビューを開始します。D-22361、SCP-2368-JPに侵入してから何か変わったことはありませんか。

D-22361: 特になにもないな。時々お前らがなにいってんのかわからないぐらいだ。

田和博士: 退避、この言葉は分かりますか?

D-22361: わからねえ。

田和博士: 逃げる、この言葉は分かりますか?

D-22361: これもわからねえな。

田和博士: では…あなたは絶対に勝てない化け物にあったときどうしますか?

D-22361: [未知の言語]するな。死にたくねえし。

田和博士: 恐らく、そのあなたがするといった言葉が未知の言語に置き換えられています。

D-22361: ああ、だからコミュニケーションがとれなかったのか。何かこんな話聞いたことあるな…何か造ろうとした奴らが罰として言語バラバラになるやつ…何だっけな。

田和博士: バベルの塔ですか?

D-22361: あーそうそう、ガキの頃親戚の誰かに聞いたんだよ…俺はあの塔はバベルの塔だと思う。

田和博士: なぜそう思うのですか?

D-22361: あそこでは俺は確かに天使…いや、あれは神だ。俺は確かに神の声を聞いたんだ!そして確かに俺はその声に楽園を見た!

田和博士: 落ち着いてください。

D-22361: ああ、すまねえ。多分俺はこんな風に…あの物語の奴らみたいに傲慢だったから神罰を受けたんだろうな。

[ログ終了]

第二回SCP-2368-JP探査記録

担当者:田和博士
参加職員:D-22362
概要:D-22362にトランシーバー、2Lの水、1日分の食料、アサルトスーツ、拳銃を装備させSCP-2368-JPに侵入させる。
補遺: D-22362には拳銃の訓練を受けさせ、第一回SCP-2368-JP探査記録を見せています。

[ログ開始]

田和博士: D-22362、調子はどうですか?

D-22362: 何と言うか頭の中に声が聞こえる気がします、記録の通り天使の囁きのような、こっちに来い、上に来いって。

田和博士: わかりました、上に進んでください。

[重要度が低いため省略]

D-223682: うっ…

田和博士: どうかしましたか?

D-22362: 床に[未知の言語]3が…

田和博士: それを何か他の言葉で表現できませんか?

D-22362: そうでしたね、我々の一部で、えー、ものを持ったりする部分です。でも結構酷い状況で[未知の言語]がたくさんついてます。

田和博士: 他には何かありませんか?

D-22362: 近くに[未知の言語]もあります。

田和博士: 他の言葉でお願いします。

D-22362: 赤色の液体で…おそらく結構時間が経ってますね。

田和博士: ありがとうございます、では引き続き進んでください。

[重要度が低いため省略]

D-22362: 呼び声がどんどん大きくなってます、沢山居る。やっぱりこの上には何かあるんですよ!やはり前任者は神罰が下ったんです!でも僕は上に行って必ず楽園にたどり着いてみせます!

田和博士: 周囲に気をつけながら進んでください。

D-22362: あ、あんなところに[未知の言語]が…

[複数回の発砲音]

田和博士: D-22362、まだ発砲許可は…

D-22362: すいません、取り乱しました。こんな巨大な[未知の言語]初めて見たので。

田和博士: 違う言葉で…

D-22362: ああ、そうでしたね。特徴的な針を持っていてぶんぶん飛ぶのあの[未知の言語]です。ですが、色が普通と違って白と黒で、全長が1mぐらいあります。まるで古代の昆虫みたいな感じです。

[重要度が低いため省略]

田和博士: D-22362、呼吸が荒くなっていますが、休息してはどうでしょうか。

D-22362: 大丈夫です…もうちょっとで…楽園なんですよ…分かるんです。あぁ…めまいと吐き気がします4…これはきっと楽園に近づいてる証です…

[複数の羽音]

D-22362: なんでお前達がまた!この[罵倒]!僕は楽園に行くんだ!

[複数回の発砲音]

田和博士: D-22362、応答してください!

[羽音の大きさは増している]

D-22362: [罵倒]、球切れだ!おい、[未知の言語]風情が!

[羽音の大きさは増している]

D-22362: やめろ、触るな!

[羽音の大きさは増している]

D-22362: 嫌だ、[未知の言語]。[未知の言語]、[未知の言語][未知の言語]。

[20秒間の叫び声]

D-22362: [未知の言語]、いやだ、[未知の言語][未知の言語][未知の言語][未知の言語]

[20秒間の叫び声]

[何かを引きずる音]5

[10分間の咀嚼音]

[トランシーバーが破壊される]

[ログ終了]

追記: 数回の探査の結果、SCP-2368-JP内部に複数の実体が生息していることが判明しました。またこれに伴いSCP-2368-JPの再調査を行ったところSCP-2368-JPの周囲は酸素濃度が僅かに高いことが判明し、内部は更に酸素濃度が高いことが判明しました。更にSCP-2368-JPの材質に微量の人間由来の組織が含まれていたことが判明しました。また探査前に比べ、SCP-2368-JPの幅が50cm、高さが1m増していることが判明しました。これ以上の探査は予期せぬ事態の発生を防ぐため禁止されました。

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