SCP-2387-JP
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アイテム番号: SCP-2387-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2387-JPはサイト81██の庭が併設された人型収容室に収容されます。収容室の庭に存在するSCP-2387-JP-Cは、月に1度1本を残して焼却処分してください。

説明: SCP-2387-JPは本名を緑岡花という28歳の日本人女性(SCP-2387-JP-Aに指定)の腸内に寄生するフェネック(Vulpes zerda)に酷似した外見の体長20mmの寄生虫です。

SCP-2387-JPはSCP-2387-JP-Aの腸内に存在する善玉菌を栄養源として消費しています。SCP-2387-JPの体外への出現が起こる周期とSCP-2387-JP-Aの[編集済]に対する欲求が高まる時期は一致し、1~4週間にかけてSCP-2387-JP-Aの頭部に変化が起こります。以下はSCP-2387-JP-Aの頭部の変化の一覧表です。

週間 SCP-2387-JP-A 頭部変化表
1~2 頭部の植物が蕾に変化する
2~3 頭部の植物に花が咲く
3~4 頭部の植物の花が落ちる

SCP-2387-JPは4週間の期間内に排出されたSCP-2387-JP-Aの[編集済]と同時にSCP-2387-JP-Aの体外に出現します。

体外に出現したSCP-2387-JPは体長20cmに変化し、周囲の人間に対し愛らしい態度で振る舞います。SCP-2387-JPに接触した人物(SCP-2387-JP-Bに指定)は、「癒される」「気分が良くなった」などの反応を示し、SCP-2387-JPに対する執着心を示すようになります。
SCP-2387-JPは出現している1ヶ月間の期間内に終了することでSCP-2387-JP-Aの腸内に戻りますが、SCP-2387-JP-BはSCP-2387-JPを終了することに関して否定的な意見を示し、反抗的な態度をとります。

SCP-2387-JP-BがSCP-2387-JPと初めて接触してから1週間が経過した後、SCP-2387-JPはSCP-2387-JP-Aの頭部に咲くシャクヤク(Paeonia lactflora)に酷似した花をSCP-2387-JP-Bに渡します。

花を渡されたSCP-2387-JP-Bは、SCP-2387-JPの収容室に併設された庭へ移動した後に、ランダムな種類の植木(SCP-2387-JP-C)に変化します。
SCP-2387-JP-Aは一般的なガーデニングと同じ方法でSCP-2387-JP-Cを手入れするようになります。

SCP-2387-JP-Cは変化する前の記憶と人格を保持した意識体が宿っており、他者とコミュニケーションをとることが可能です。
SCP-2387-JP-Cが枯死する又は焼却された場合、意識体は消失します。
現在、SCP-2387-JP-Cを人間の姿に戻す方法が研究されています。

インタビューログ2387-JP

インタビュー記録2387-JP-01

対象: SCP-2387-JP-C-1

インタビュアー: ██博士

<録音開始>

インタビュアー: 気分はどうですか、SCP-2387-JP-C?

対象: 最悪な気分よ…意識と記憶だけ人間の時のまま、植物として過ごさくちゃいけないなんて…

インタビュアー: そうですか。

[必要度の低い会話が続く]

インタビュアー: 私は他の業務があるので、失礼します。

対象: 待ってちょうだい、私はいつ人間に戻れるの…?

インタビュアー: それは我々には分かりません。

<録音終了>

終了報告書: インタビューの終了後、SCP-2387-JP-C-1が枯死し、生命兆候を示さなくなりました。

インタビュー記録2387-JP-02

対象: SCP-2387-JP

インタビュアー: ██博士

付記: ██博士はSCP-2387-JPの影響を受けないように処置を受け、イヌ科動物言語翻訳機を所持した状態でインタビューを行なっています。

<録音開始>

インタビュアー: インタビューを開始します。

対象: [潤んだ瞳でインタビュアーを見つめている]

インタビュアー: あなたは自分の起源を覚えていますか、SCP-2387-JP?

対象: [狐の鳴き声に酷似した音声を発声している]

インタビュアー: 覚えていないのですね?

対象: [頷いている]

インタビュアー: では、あなたが異常性を発揮できるようになったのはいつですか?

対象: [狐の鳴き声に酷似した音声を連続して発声している]

インタビュアー: また覚えていないのですか…。

インタビュアー: インタビューを終了します。

<録音終了>

インタビュー記録2387-JP-03

対象: SCP-2387-JP-A

インタビュアー: ██博士

<録音開始>

インタビュアー: SCP-2387-JP-A、あなたが自身の異常性に気付いたのはいつですか?

対象: 私が10歳になった年に気付きました…

インタビュアー: どのような経緯でSCP-2387-JPの存在を知ったのですか?

対象: それは…今まで経験したことがない程にお腹の調子が悪くなって…病院で検査をした時に、寄生虫がいると診断されて知りました…

インタビュアー: 他にSCP-2387-JPについて覚えている事はありますか?

対象: いいえ、ありません…

インタビュアー: インタビューを終了します。

<録音終了>

実験ログ2387-JP

実験記録2387-JP-01

対象: SCP-2387-JP-C-2

実施方法: 対象の幹をチェーンソーで切断する

結果: 対象の意識体は消失せず、苦痛を訴えた

分析: 切断しただけでは意識体の消失は起こらないようだ。

実験記録2387-JP-02

対象: SCP-2387-JP-C-2

実施方法: 対象に栄養や水分を与えずに放置する

結果: 対象は枯死し、意識体は消失した

分析: 枯死すると意識体が消失するようだ。

実験記録2387-JP-04

対象: SCP-2387-JP-C-3

実施方法: 対象を焼却処分する

結果: 対象の意識体は消失した

分析: 焼却された時にも意識体が消失するようだ。

補遺1: 2022/12/██にSCP-2387-JP-Cを人間の姿に戻す薬品の試薬が完成し、SCP-2387-JP-C-4~7に試薬が投与されました。
以下はSCP-2387-JP-C-4~7に起きた変化の記録です。

試薬投与記録-01

対象: SCP-2387-JP-C-4

結果: 対象は下半身のみ人間の姿に戻った

メモ: もう少し試薬の成分量を増やした方がいいのかもしれない。

試薬投与記録-02

対象: SCP-2387-JP-C-5

結果: 対象は上半身のみ人間の姿に戻った

メモ: もう少し試薬の成分量を減らした方がよかったのかもしれない。

試薬投与記録-03

対象: SCP-2387-JP-6

結果: 対象は四肢以外人間の姿に戻った

メモ: この試薬の成分が丁度いいのかもしれない。もう少し成分量を増やしてみることにする。

試薬投与記録-04

対象: SCP-2387-JP-C-7

結果: [編集済]

メモ: あいつがミスをしなければこんなことにはならなかったのに

補遺2: 試薬投与実験の失敗により、新たな異常存在が発生しました。
この事案をきっかけに、SCP-2387-JP-Cを人間の姿に戻す薬品の開発計画は中止になりました。
現在、異常存在はサイト81██内で拘束されています。

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