SCP-2398-JP
rating: -4+x
blank.png

アイテム番号: SCP-2398-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2398-JP-1はハルトマン霊体撮影機1を設置した標準人型収容室に収容されます。SCP-2398-JPがSCP-2398-JP-1に何らかの方法で危害を加えようとした場合、メトカーフ非実体反射力場発生装置2を起動させ、行動を抑制して下さい。

説明: SCP-2398-JPは現在15歳の松島 芽衣氏(以降SCP-2398-JP-1に指定)の半径30cm以内に常に存在しているクラスA霊体3です。SCP-2398-JPは、一般的なクラスA霊体の能力に加え、周囲の霊子4を操作することが可能であり、霊子を高密度で集合させることにより物体を浮遊させることが可能です。これらの特性上、浮遊させられる物体の数、重さは周囲の霊子の量に依存します。

SCP-2398-JPはSCP-2398-JP-1の身体に危険が生じた場合、それを防止します。SCP-2398-JP-1はSCP-2398-JPを視認することは出来ませんが、発見当時からその存在を認識しており、SCP-2398-JPに対して肯定的な印象を持っています。

発見経緯: 2005年6月13日に発生した██県██市における工事現場での事故で、SCP-2398-JP-1の頭上に落ちてきた複数の鉄パイプが不可解な軌道でSCP-2398-JP-1を避けるように落下した事により財団の注意を引き、収容に至りました。当時の状況は下記の事故アーカイブ-2398-JPを確認して下さい。

事故アーカイブ-2398-JP-1

時間: 2005年6月13日 13時22分

場所: ██県██市██区███-█-█

死亡者: 松島 辰夫(50) 松島 美菜子(49)

概要: ビルの改修工事時に複数の鉄パイプが落下し、結果的に真下を通行していたSCP-2398-JP-1の両親が死亡する事態となった。

以下はSCP-2398-JP-1に対して行われたインタビュー記録です。

インタビュー記録-2398-JP-1

対象: SCP-2398-JP-1

インタビュアー: 志村研究員

付記: インタビュー内では会話を円滑に進める為、SCP-2398-JP-1を松島さんと呼称しています。

<録音開始>

志村研究員: 松島さん、それでは貴女が感じている存在について詳しく教えて下さい。

SCP-2398-JP-1: はい、えっと、なんと言うかその……

志村研究員: ゆっくりで大丈夫ですよ。落ち着いて下さい。そうですね、まずその存在については、いつ頃から感じていましたか?

SCP-2398-JP-1: えっと、その、ですね、だんだんそこに居るんじゃないかって思ってきたというか、だんだんそこに居るような実感が湧いてきたというか、そんな感じなんです。だから、正確な日付とかまでは……すみません。

志村研究員: 大丈夫ですよ。では次に、その存在を認識したことでなにか変わったことはありませんでしたか?

SCP-2398-JP-1: 変わったこと……あの、関係あるのかは分かりませんけど、友達がちょっと増えたかなって。

SCP-2398-JP-1: その、私、昔からずっと引っ込み思案で、自分から人に話しかけたりとか出来なくて、友達がずっと少なかったんです。それでも話しかけてくれる子は居たんですけど、3年生になった時に、1人になってしまって。で、でも、私にはあの子がついてるって考えたら、少しだけ勇気を貰えて、初めて自分から声をかけることが出来て、その、少しですが、友達も増えました。

志村研究員: なるほど。

SCP-2398-JP-1: あ、あと、先日の事故の時になにかが私を包んで守ってくれたような気がして、もしかしたらそれもあの子だったのかもしれないです。

志村研究員: ありがとうございました。次に、その存在についてなにか心当たりはありますか?

SCP-2398-JP-1: その、心当たりって程でもないんですけど、そうだったらいいなって思ってる子はいます。

志村研究員: 良ければ教えて下さい。

SCP-2398-JP-1: はい。その、中学2年生の時、いじめって程ではないと思うんですけど、私少しからかわれてて、それでクラスからも孤立気味になってしまってたんですけど、菜奈ちゃんって子だけが私に声をかけてくれて、お話したりしてくれたんです。そのお陰でからかいも無くなりました。でも、その、菜奈ちゃんは少し前に事故で死んでしまって……。

志村研究員: ……それは辛かったですね。お話しは落ち着いてからで大丈夫ですよ。

[13秒間の沈黙]

SCP-2398-JP-1: ごめんなさい、もう大丈夫です。それで、もしかしたら、この子は菜奈ちゃんの幽霊なのかなって、もしそうだとしたら私、ずっと菜奈ちゃんに助けられちゃってますね。

志村研究員: そうですね。そうだと良いですね。

SCP-2398-JP-1: 事故で家族が死んじゃって、私だけ生き残ってももう……って、ずっと落ち込んでたんですけど、でも、菜奈ちゃんが助けてくれたんだって思うと、この助けてもらった命、もっと大切にしなきゃ、頑張らなきゃって、思うんです。

志村研究員: 私も職業柄、仲の良かった同僚が亡くなってしまったことがあります。私も少しは、あなたの気持ちが分かると思います。……頑張ってください。

SCP-2398-JP-1: ありがとうございます。志村さんとは、その、仲良くなれそうな気がします。

志村研究員: そうですね。私もそうだと思います。

<録音終了>

終了報告書:SCP-2398-JP-1の発言から、"菜奈"という人物の調査を行ったところ、2005年3月に自動車事故によって亡くなっていた有田 菜奈氏であることが判明しました。SCP-2398-JP-1の要望により、今後カウンセリングは志村研究員が担当します。

補遺1: SCP-2398-JP-1の収容室内で、精神安定の為に支給されていた猫の頭上にタンスが倒れる事故が発生しました。この際、SCP-2398-JPがSCP-2398-JP-1の身体に危険が無いにも関わらず、能力を使いタンスが倒れることを防ぎました。SCP-2398-JPがこのような挙動を取った理由は、現在調査中です。

追記: SCP-2398-JP-1の精神状態はカウンセリング等の効果により回復傾向にあります。
SCP-2398-JP-1と志村研究員の友好関係が非常に良好である為、引き続きカウンセリングは志村研究員が担当します。

補遺2: インタビュー記録2398-JP-1の結果から、有田氏に対しての調査が行われました。以下はその調査の一環として行われた、有田氏の同級生に対してのインタビュー記録です。

インタビュー記録2398-JP-2

対象: 大野 由香氏

インタビュアー: 東野研究補佐

<録音開始>

東野研究補佐: あなたと有馬さんは同じクラスだったようですが、有田さんについて教えていただけますか?

大野氏: はい。彼女は人気者でした。いわゆるスクールカーストで言うところのトップのような存在でした。なので、目立つ子とは大体仲が良かったです。

東野研究補佐: ありがとうございます。有田さんは、松島さんとも仲が良かったようですが。

大野氏: あー、あれはその、仲が良いとかそういうのじゃないですよ。

東野研究補佐: それはどういうことですか? 虐めを受けていた松島さんに唯一話しかけていたと聞いていますが。

大野氏: ええと……その虐めなんですけど、始めたのは菜奈ですよ。

東野研究補佐: もう少し詳しく聞かせてください。

大野氏: つまりその、菜奈が指示してたんですよ。あの子虐めてきてって。あの子、学校では結構権力あったんで、だれも逆らえなかったんです。

東野研究補佐: なるほど。しかし、唯一話しかけていたのも有田さんだったと聞いていますが。

大野氏: あの子、前も別の子虐めさせて、仲良くなってまた自分で虐めるってなことやってましたし、次は自分で虐めようとでもしてたんじゃないですかね。

<録音終了>

補遺3:

事故アーカイブ-2398-JP-2

時間: 2005年10月2日 17時32分

場所: SCP-2398-JP-1の標準人型収容室

死亡者: 志村研究員

概要: 収容室内でカウンセリングを行っていたところ、突如収容室天井の金属パネルが落下、SCP-2398-JP-1への衝突はSCP-2398-JPに防がれたが、志村研究員はパネルに頭を強く打ち死亡した。

上記の事故がSCP-2398-JPの異常性によるものだと示唆された為、現在収容プロトコルの改定が提案されています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。