SCP-2421-JP
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croquisbooks

上からSCP-2421-JP-A,SCP-2421-JP-B

アイテム番号:SCP-2421-JP

オブジェクトクラス:Safe

特別収容プロトコル:SCP-2421-JP-AおよびSCP-2421-JP-Bはそれぞれサイト-451の低危険物保管ロッカーで保管されます。当オブジェクトは1時間ごとに記述に変化がないか確認されます。万が一、当オブジェクトに対し記述の変化や出火等の異常が見られた場合には変化した内容を記録し職員によって適切な処置を行なって下さい。SCP-2421-JPを用いた試験を行う際にはクリアランスレベル3以上の実験責任者の許可を得てください。

記述されている内容に類似する異常性を持ったオブジェクトが発見された場合、当オブジェクトとの関連性を調査するとともに記述の変化に十分に注意して下さい。

説明: SCP-2421-JPは株式会社████から発売されているものと同一の外見を持つ二冊のクロッキーブックです。SCP-2421-JP-A、SCP-2421-JP-Bの二冊のうち片方の紙に筆跡、傷、汚れ、および破損に変化が生じた場合、一切の遅延がなくもう一方にも同様の形跡が現れます。筆跡の成分や筆圧、線の太さ、濃さ、破損や傷の程度は双方に差異はなく、どちらが先発した変化であるかを判断するのは非常に困難です。また、表紙のクラフトボール紙には上記の異常性は反映されておらず、配色、劣化度合い、手製の装飾などに一部差異があります。

SCP-2421-JPには、描画やメモとともに非現実、非科学的な内容が含まれるレポート調の文章群が記述されています。内容は9つの区分がされており、地形的、文化的な特徴から発見された██湖に隣接する██市、██市、███町が題材となっていることがわかりました。文章群に含まれる異常性の記述に関して、SCP-2421-JPの以前の所有者であった岩家 小五郎氏へのインタビューによる情報と対象となる地域で内容と類似するような異常性を持つ実体は報告されていないことから、文章群は岩家 小五郎氏の創作した架空の実体であると断定されています。また文章群がSCP報告書に類似していることについても指摘されています。

SCP-2421-JPの全100枚のページおよび、その記述内容は「SCP-2421-JP-1」~「SCP-2421-JP-100」と呼称する。

以下はSCP-2421-JP-AおよびSCP-2421-JP-Bに記述内容の概要をページごとに記録したものです。

SCP-2421-JP-Aは2023/8/3、██県██市の██湖畔にあったものが落とし物として交番に届けられたのち、在駐していた警察官からの通報を受け回収に至りました。回収された時、SCP-2421-JP-Aの紙は99枚のみでした。SCP-2421-JP-Bは2023/8/22、SCP-2421-JP-Aの以前の所有者であった岩家 小五郎氏に対するインタビューによって存在が示唆され、2023/8/31、同氏の友人であり7年前に亡くなっていた██ ██氏の遺族の自宅から回収されました。詳しくは補遺3を閲覧して下さい。

補遺1: 2023/8/22、岩家 小五郎氏に対し、SCP-2421-JPの異常性について正確な把握するため事情聴取が行われました。以下はそのインタビュー記録です。

インタビュー記録XXXX-JP-1

対象:岩家 小五郎氏

インタビュアー:██研究員

<録音開始>

██研究員: それではインタビューを始めます。まず、あのクロッキーブックについて教えてください。

岩家 小五郎氏: あ、あれは僕が中学校の頃からアイデア帳として使っていたものです。ちょっと他人に見せるのは恥ずかしいんですけど…

██研究員: その中に書かれていたSFのような文章は何でしょう。

岩家 小五郎氏: あ、ええと、あれは、とある創作サイトに投稿しようとして書いていたものです。あったらいいなと思うものを文章にしました。結局、どれも直前で躊躇ってしまって投稿してないんですけどね。

██研究員: その作品らは実際には存在しないということですね?

岩家 小五郎氏: はい、あくまで願望です。

██研究員: わかりました。次にそのクロッキーブックの異常性について教えてください。

岩家 小五郎氏: あれは、あ、ええと。実はもう一つあって…

██研究員: もう一つ、ですか?

岩家 小五郎氏: はい、そのもう一つと連動して同じことが書かれるんです。それだけなんですけど…ええと、言ってなくてすみません。

██研究員: わかりました。そのもう一つのある場所を教えていただけますか?

[約10秒間の沈黙]

岩家 小五郎氏: 嫌です。

██研究員: それはなぜですか?

岩家 小五郎氏: 特に理由はないけど嫌です。

その後、インタビュアーに何を聞かれても岩家氏は沈黙する。

<記録終了>

その後岩家 小五郎氏は非協力的な態度を見せ続けるため、財団の監視下に置かれました。また、創作物がSCP報告書に類似していることについても質問への応答はありませんでした。

補遺2: 以下はオブジェクトに記述された内容のうち、異常性が記されている文章群とそれに関連する描画の抜粋です。

補遺3: 2023/8/31、SCP-2421-JP-Bが回収されるとともに、翌日0:54~1:23にかけてSCP-2421-JP-Bの収容違反および、SCP-2421-JPの保護違反の事案が発生しました。

以下はそのタイムラインの記録です。

その後、SCP-2421-JP-99に新たな記述が出現しました。

Tit:怪文書
Exp:記述が連動した二冊のクロッキーブック

この事案でSCP-2421-JP-1~99の約40%が消失しました。SCP-2421-JPに記述された異常性を持つ物体は存在する可能性があるとみて、調査が進められています。行方不明となった岩家 小五郎氏は現在もなお捜索中です。また、本オブジェクトの本質はSCP-2421-JP-A,SCP-2421-JP-Bではないのではないかという指摘もされています。

以下は2023/9/1 0:53時点でのSCP-2421-JP-A-46の画像です。

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SCP-2421-JP-A-46 (2023/9/1 0:53時点)

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