SCP-2461-JP
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アイテム番号: SCP-2461-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 現在、SCP-2461-JPを収容する試みは失敗に終わっています。財団Web監視Bot シグマ-11 (“守護悪魔”) はインターネット上における天使についての情報を監視し、SCP-2461-JPについて言及していると見做された投稿を削除しています。それらの投稿を行なったユーザーは特定され、クラスA記憶処理を施されます。その後、投稿者やその周囲の人物の親族からSCP-2461-JP-Aであると推定される人物を特定し、その人物を最寄りの財団サイトへと隔離し終了します。この際、周囲の人物には記憶処理と適切なカバーストーリーが流布されます。

現在、財団職員がSCP-2461-JPと契約することは倫理的な理由から許可されていません。

説明: SCP-2461-JPはキリスト教に基づく使者的実体1と推定される異常な人型実体です。SCP-2461-JPは思春期前のコーカソイド系の男性に近い外見を有しており、頭上には実体を持たない金色の環状の物体が浮遊しています。SCP-2461-JPは両肩から鳥類に近い白い1対の羽を生やしています。SCP-2461-JPは知性を持ち、財団が確認する限りあらゆる言語を理解し、意思疎通を行うことが可能です。SCP-2461-JPは実体化した状態と非実体の状態を切り替えることが可能です。

SCP-2461-JPは不定期に、日本国内で疾患を患い余命1年以内と診断された人物(SCP-2461-JP-A)を親族に持つ1名の人物(SCP-2461-JP-B)の前に出現します。SCP-2461-JPはSCP-2461-JP-Bに対し「契約すればSCP-2461-JP-Aの病気を完治させる」という旨の発言をし、自身と契約を行うよう勧めます。

SCP-2461-JP-Bが契約を結ぶ旨の発言をすると、SCP-2461-JPは約3秒かけて透明化した後消失します。それから数時間〜数日が経過すると、SCP-2461-JP-Aが患っていた疾患は突発的に完治します。この際、ほとんどのSCP-2461-JP-Aは夢の中などの無意識下でSCP-2461-JPと外見的に一致する実体と遭遇したと報告します。

SCP-2461-JP-Aがこの方法で完治した後、SCP-2461-JP-Aは一定の期間内に非異常性のアクシデントで死亡します。これまでの調査により、全てのSCP-2461-JP-Aが以前宣告された余命よりも早く死亡していることが確認されています。SCP-2461-JP-Aの死因に異常性や規則性は存在しません。

SCP-2461-JP-Aが死亡すると、SCP-2461-JP-Aの死体の元にSCP-2461-JPが出現し、死体を全て回収しようと活動を開始します。この時のSCP-2461-JPとも会話が可能ですが、この際のSCP-2461-JPに契約を持ちかける試みは全て失敗しています。

補遺1: SCP-2461-JPは2019/06/17に「天使が現れて契約を持ちかけてきた」というインターネット上の書き込み2によりその存在が判明しました。この書き込みを行った人物はSCP-2461-JP-Bである古藤野 圭一氏であると判明しています。この書き込みが行われた2日後、SCP-2461-JP-Aであった母親である古藤野 雪見氏の病気が完治したものの、退院の際に階段から転落して死亡しました。その際、古藤野氏はSCP-2461-JPと対話を行ったことが監視カメラによって記録されています。以下はその記録です。

<記録開始>

(SCP-2461-JPが出現する。古藤野氏はSCP-2461-JPに対し怒りの表情を向ける。SCP-2461-JPは常に嘲りの表情を向けている)

SCP-2461-JP: あっ、また会ったね、古藤野さん。

古藤野氏: お前、おかしいだろ。母さん死んじまっただろ、生き返らせろ。

SCP-2461-JP: えっ、おかしい? (古藤野氏から視線をずらし、数秒沈黙する) ちょっとよく分からないなぁ。

古藤野氏: 惚けてんじゃねえ。どういうことか説明しろ。

SCP-2461-JP: (笑みを浮かべる) なんで怒られないといけないの?悪いのはそっちの方じゃないか、異教徒くん?

古藤野氏: は、異教徒?



SCP-2461-JP: 言ってなかったっけ?僕は天使なんだよ?天使の仕事も知らないのかい?

古藤野氏: 知ってるよ。人を正しい道に導くのが天使の仕事なんだろ?

SCP-2461-JP: 正解。でも、君は間違った道に進んでる。異教徒だからね。わかるかい?

古藤野氏: 俺の何が間違ってるっていうんだ?


SCP-2461-JP: 正しい神様を信じてないことさ。まあ、この国に住む大体の奴らがそうなんだけどね。君、新年になったら神社とかいうところに行ってるでしょ?

古藤野氏: ああ、家族と一緒に行っているが、それがどうした?

SCP-2461-JP: それ、間違ってるよ。君たちはいつまで神道なんて馬鹿らしいものを信じてるつもりなの?

古藤野氏: 馬鹿らしい?日本人の心を笑うんじゃねえ。

SCP-2461-JP: いやいやいやいや、君たちはとんでもない馬鹿だよ。八百万の神って何?神様は一人しかいないんだけど。全く、極東って本当に多神教信者の馬鹿ばっかりだよね。イスラム教とかユダヤ教の人たちは所詮同じ神様だからまだいいけど、仏教とか神道みたいなのを信じてる君たちはダメだ。本当に馬鹿だからね。

古藤野氏: 何度もいうが、俺たち日本人は間違ってなんかいねぇ。俺からすれば、人の信仰を否定するお前の方が間違ってるけどな。

SCP-2461-JP: 天使の僕は異教徒のお前らをどれだけ馬鹿にして粗末に扱っても許されるんだよ。こんなこともわかんないのかなー。まぁわかるわけないか。だから僕たちみたいなのがお前らを罰しに来るんだよ。

(SCP-2461-JPは古藤野 雪氏の死体を拾い、一箇所に集める)

古藤野氏: おい、天使!母さんの死体に何をする!

SCP-2461-JP: 決まってるじゃないか。この馬鹿女の魂を地獄に連れていくんだ。 (死体に目を向ける) 異教徒には当然の報いだよ。

古藤野氏: 何が報いだ!この悪魔が!

SCP-2461-JP: 残念だったね、僕は天使だよ。そっちこそ悪魔の手先のくせに。

古藤野氏: ふざけんじゃねえ!

(古藤野氏はSCP-2461-JPの胸倉を掴もうとするが、避けられて失敗する)

SCP-2461-JP: まだわかってないようだね。挙句、僕を殴ろうとするなんて。教えてあげないといけないみたいだね?

(SCP-2461-JPは古藤野氏の両腕を掴み、不明な言語を発する。その後、古藤野氏の表情は微笑みに変わる。その後、お互いに短時間沈黙する)

SCP-2461-JP: ねぇ、分かったでしょ?

古藤野氏: ああ、すみません、天使様、俺が間違ってました。これからは神に仕えて生きていきます。正しい教えに導いていただき、ありがとうございます。

SCP-2461-JP: ふふっ、分かってくれてよかったよ。これからは正しく生きてね。よろしく。

(SCP-2461-JPと古藤野 雪氏の死体が消失する)

<記録終了>

この事象の終了後、古藤野氏はキリスト教の思想に固執するようになり、キリスト教を信仰しない人間に対する様々な手段での殺人2件、殺人未遂7件を引き起こしました。これにより同氏は財団に確保され、肉体的な異常性が見られないことから現在財団にDクラス職員として雇用されています。雇用後にSCP-2461-JPに関する記憶を記憶処理剤で除去した際、同氏は元の人格を取り戻しました。現在、財団はSCP-2461-JPに未知の異常性が存在するとみて調査を行なっています。

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