アイテム番号: SCP-3131-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3131-JP群はそれぞれ低脅威物品保管用ロッカーに保管されています。持ち出しの際は保管責任者の許可を得てください。
発見時と類似した展覧会の開催を中止させ、SCP-3131-JPの回収、展覧会関係者の確保、起源の調査を行ってください。
説明: SCP-3131-JPは特殊な性質を持つ鉱物です。内部や表面には人物(SCP-3131-JP-A)の顔の意匠が存在します。財団では現在1734種のSCP-3131-JPを保管しています。
意匠に使われているSCP-3131-JP-Aはどの人物も行方不明で死亡届の提出・埋葬の形跡がありません。またSCP-3131-JPは意匠になっているSCP-3131-JP-Aの遺伝情報が検出された骨と未知の成分から構成されています。
製法や起源は不明ですがSCP-3131-JP-Aの足取りが掴めないこと、構成物質に遺伝情報が含まれていることから、財団は現在SCP-3131-JP-AがSCP-3131-JPに加工されていると推測しています。
SCP-3131-JPの多くに顕著になのが、宝石類にみられる色・透明度・光沢・耐久性と異常なカットです。
いずれのSCP-3131-JPにも既存のカット方法は使われておらず再現が不可能なものになっていますが底面にはキュレット1が存在します。
このキュレット周辺から光を当てると内部で屈折し異常な像を映します。光を当てる角度を変えることで映る像が変化します。
この像が現れるSCP-3131-JPのSCP-3131-JP-Aの意匠は一般的に「美しい」と想起させる外見・内容をしています。
また、SCP-3131-JP-Aの意匠は彼らの現在年齢と必ずしも一致するわけではありません。
実験記録01
対象: SCP-3131-JP-01。薄い青色。SCP-3131-JP-A-01(松中 理恵)は女性。存命であれば41歳。劇団員。2年前に行方不明になっている。キュレット部分の角度は40度。意匠は20歳時のもの。
実施方法: 対象のキュレット部分から光を照射し角度を変え現れる像を確認する。
0~4度: 病院の一室で両親に見つめられる松中氏
5~12度: 学芸会で演技をしている松中氏
13~19度: 演劇部にて主役を務める松中氏
20~24度: 劇団のオーディションに合格した松中氏
25~40度: 劇団の演目『████』における松中氏のパフォーマンスのコマ送り
分析: 調査の結果いずれの像の場面も実際にあったことが判明しました。
実験記録11
対象: SCP-3131-JP-11。濃い赤色。SCP-3131-JP-A-11(鈴木 亜梨得)は女性。存命であれば12歳。事故により植物状態だった。キュレット部分の角度は10度。意匠は10歳時のもの。
実施方法: 対象のキュレット部分から光を照射し角度を変え現れる像を確認する。
0~1度: 病院の一室で母親に抱かれる鈴木氏
2~10度: 青信号の横断歩道にて、自動車に轢かれそうな弟を跳ね除けた際のコマ送り2
分析: 調査の結果いずれの像の場面も実際にあったことが判明しました。事故の記録も確認されています。病院を調査した結果、退院の記録はありましたが死亡届の提出はされていません。
補遺: SCP-3131-JPは大阪府大阪市北区梅田████の施設内で開催された展覧会『人生のかがやき展』に訪れた休暇中のエージェント・市川によって発見されました。
同展覧会では15点のSCP-3131-JPが一室毎に展示されており、展示台にあるスイッチを押すことにより部屋内が暗転しSCP-3131-JPのキュレット部分に照明が当たるよう仕掛けがなされていました。
展覧会のスタッフ3は全員が様々な人材派遣会社からの人員で、SCP-3131-JPの詳細については精巧な芸術作品という認識しかありませんでした。展覧会の企画者やオブジェクトの運搬経路などを特定する調査が進められています。
以下は、展覧会の備品に紛れていた2点のSCP-3131-JPの内の一例です。