SCP-3142-JP
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アイテム番号: SCP-3142-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: プロトコル・ペン回しレイドに従い、年2回、サイト-81██にてペン回しマスター決定戦が開催されます。予選大会は各国で開催され、優勝者に次回のペン回しマスター決定戦への出場資格が与えられます。詳細は補遺2を参照してください。

各SCP-3142-JPは低脅威度収容ロッカーに保管されます。再収容までサイト-81██実験棟と周辺区画は封鎖され、実験は凍結されます。再収容は完了しました。詳細は補遺3を参照してください。

説明: SCP-3142-JPはペン回し用に改造された██社製のボールペンです。██県で発生した不審音の調査中、家屋の残骸に囲まれた円形状空間が存在した事がエージェントの目に留まり、その中心に存在していたSCP-3142-JPに下記の異常性が確認されたため収容が行われました。

SCP-3142-JPを用いてペン回しを行う場合、その速度はペン回しの継続回数に比例して加速します。この際至近距離に高速の回転物が存在するストレスから、対象の脳内では各種神経伝達物質が多量に分泌されます。これにより対象はペン回し中に極度の興奮状態に陥る他、攻撃性の増加、ペン回しへの欲求増大等の依存症状を示すようになります。

SCP-3142-JP発見時の状況は以上の効果によって説明されないため、更なる異常性を確認する実験が計画されています。実験は凍結されます。詳細は補遺1を参照してください。

補遺:1 ペン回しの継続によってSCP-3142-JPの回転速度が最大に達すると対象はあらゆる外部刺激に対して応答しなくなります。以下は実例発生時の事件記録です。

事件記録3142-JP
2022/██/██、実験3142-JP-9においてSCP-3142-JP先端部の速度及び衝撃波の威力の上昇が止まった事から回転速度が最大に達したと見做されました。衝撃波により実験室の壁面が破損していた事からこの時点で安全計画に従って実験中止が宣言され、対象にペン回しを中止するよう指示が行われましたが、対象はあらゆる刺激に対し応答しなかったため責任者判断により即時終了されました。

SCP-3142-JPは実験終了後も回転を続け、用意されていた減速手段は回転半径の小ささと衝撃波のため有効性が認められませんでした。サイト-81██第4実験室と周辺区画は封鎖され、実験計画は凍結されました。

以降の観測により、SCP-3142-JPは回転により発生する衝撃波で半径約100mの範囲を破壊しながら地中に埋没しつつある事が確認されました。潜航が継続すれば2060年までに干渉不可能となり、2100年には地殻を破って半径30kmの範囲が火砕流に覆われる大規模噴火が継続的に発生すると予測されています。

[2023/██/██追記] 回転中のSCP-3142-JPを逆回転する回転体と衝突させる事で回転を減速できる可能性が提唱され、機動部隊ぺ-96"ペンは剣よりも強し"がこれを立証しました。現在収容作戦が行われていますが、減速効率の低さ及び人員不足により再収容の見通しは立っていません。

補遺2: SCP-3142-JP収容を目的としてプロトコル・ペン回しレイドが策定されました。以下はその概要です。

  • 年2回、全財団職員が参加可能なペン回し大会を開催する。当大会は「ペン回しマスター決定戦(以下大会)」と呼称される。
  • 試合は1対1で互いにペン回し中のペンを衝突させるスタンダード形式で行われ、ペン回しが先に止まった選手が敗北となる。
  • 大会は各サイトで行われる予選大会とサイト-81██で開催される決勝トーナメントからなり、予選大会優勝者が次回の決勝トーナメントへの出場資格を得る。
  • 大会優勝者にはペン回しマスターの称号とエキシビションマッチへの参加権が与えられ、賞金として50万円相当の財団金券が授与される。
  • エキシビションマッチではスタンダード形式でSCP-3142-JPと対戦を行う。

補遺3: 2029/██/██に行われた第9回ペン回しマスター決定戦における決勝戦の終了後、観客席から未確認のSCP-3142-JPを所持した浅間研究員が乱入しました。浅間研究員は激昂した様子で自身が優勝者である旨を主張しながらSCP-3142-JPを用いたペン回しを開始し、優勝者に対戦を要求しました。これを受けて機動部隊ぺ-96"ペンは剣よりも強し”が出動しましたが、到着した時点で既に浅間研究員は衝撃波を発生させており、対処困難な状態でした。以下は会場より回収され、復元された音声データです。

機動部隊員: [判別不能]けたからそのペン[判別不能]

浅間研究員: 負[判別不能]い!奴が[判別不能]

機動部隊員: なら誰も勝[判別不能]止めてみろ!

浅間研究員: [判別不能]よ!俺が最強だ!

浅間研究員は機動部隊ぺ-96"ペンは剣よりも強し”により実験棟跡地に誘導され、プロトコル・ペン回しレイドに指定されるエキシビションマッチを行いました。エキシビションマッチは2日間に渡って行われ、最終的に2つのSCP-3142-JPの回転が連続して衝突した事によって両SCP-3142-JPが回転を停止し、これを以て再収容の完了が宣言されました。

浅間研究員は意識が戻り次第事情聴取を受ける予定であり、財団金券の授与は保留中です。

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