SCP-3808-JP
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アイテム番号: SCP-3808-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-3808-JPは財団と4つの国際的な異常関連団体と29ヶ国間で秘密裏に締結されたマッカンドレス条約(1992年3月)に基づいて隠匿が行われます。現状、収容は現実的ではなく不可能です。

説明: SCP-3808-JPは太陽の光を反射した月の光の異常特性です。あらゆる月光の光線を知的生命体に照射すると、光度の強弱によって左右される知能指数の低下または集中力の散漫を及ぼします。生命体によって差異があり、複数の知的生命体(人間やチンパンジーなど)の知能テストの結果から、統計的に知的能力が高いほどこの影響が大きいと推測されます。しかしながら、知的生命体が従来より持つ能力が一定の水準より高い場合は、習慣化した行動であれば簡単に行えることが判明しています。

要するに、知的発見や未知のモノへの優柔不断な対処などの発展性のある行動へ、SCP-3808-JPは作用しそれを阻害します。

SCP-3808-JPは人間社会に対して大きな不利益をもたらします。例えば、2019年18ヶ国を対象に行われた深夜時間帯産業発展性評価では総額3兆円ほどの損害額が確認されました。また、午前2時をピークに特許取得率が予想より大幅に低い水準であることが判明しています。これらは人間の持つ知的能力が低下したことで、生産効率が著しく低下していることを示しています。そのほかにも、間接的に決断力が低下するため国際情勢や政治への影響も小さくないと予想されます。こうした被害は、建物への工夫や活動時間帯の変更などにより改善する必要があるとし財団および各国間で課題となっています。

SCP-3808-JPは今日の人類よりもはるかに発達した技術文明を有する知的生命体に、より強い影響を与えると考えられています。その根拠として、知能指数の高い侵略宇宙人の数種に月光を照射した実験では、ほとんどの実験体は強い光を浴びると一時的に意識が消失することが確認されました。これより、少なくともカルダシェフ・スケール1でいわれるタイプII以上の文明にとって、SCP-3808-JPは深刻な問題であることが予想されます。これまで保護された宇宙人は宇宙船の故障または停留中に確保されており、SCP-3808-JPは人類を地球侵略から守る役割を持つと仮説が提唱されています。

SCP-3808-JPは財団の技能および技術の科学発展を阻害します。現在発生している財団職員の脳機能の障害は月の光を浴びている間に発生しており、SCP-3808-JPが原因とされています。これによる被害は、職員のおよそ25%の夜間の屋外業務を不可能にし、前年度より収容違反を10%増加させました。また、他の異常組織にも小さくない被害が出ていることが分かっています。幸いなことに、民間への被害はごく僅かに抑えられていますが、今後の科学の発展調整または財団の有する技術の公開はこれまで以上に慎重に行う必要があります。財団内に発令されている深夜時間帯の外出禁止令は創設された非常月害対策委員会が主導で対応しています。財団職員の安全確保は最重要課題の1つにあげられます。

たとえ月を見上げられずとも、未来が見えなくなる訳じゃない。見えないモノに抗うことこそが我々の仕事だ。

職務をまっとうしろ。

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