アイテム番号: SCP-3838-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3838-JPはサイト-81██にて、低危険物収容ロッカーに収容されています。SCP-3838-JPを用いた実験で発生した実例についても、同様の手順で収容してください。SCP-3838-JPを摂食した人物は換気機能の付いた人型実体収容チャンバーに収容され、外出が許可された場合はおよそ1時間に1回の入浴が必要です。SCP-3838-JPを摂食した動物についても同様に低危険生体収容チャンバーに収容されます。
説明: SCP-3838-JPは、「作りたてのビーフステーキ肉」と形容されうる香りを放つ製造者不明のドッグフードです。SCP-3838-JPは組成上は一般的なドッグフードとの差異は認められません。
ヒト (Homo sapiens) がSCP-3838-JPを摂食した場合、以後すべての摂食物がすべて生肉の味に変化し、全身から牛糞の強烈な匂いが継続的に発生するようになります。この匂いは入浴によって一時的に除去することは可能ですが、40分~60分ほどで急速に匂いが再発するようになるため、定期的な入浴が必要となります。
なお、イヌ (Canis lupus familiaris) がSCP-3838-JPを摂食した場合、苦痛に伴う悶絶を繰り返しながら摂氏800~1000度まで体温が加熱され、溶岩状物質に変容して溶融します。この溶岩状物質の組成はイヌのものと相同しており、また冷却し砕くことで、SCP-3838-JPと同様の異常性を持つドッグフードとなることが分かっています。
ヒト、およびイヌ以外の動物がSCP-3838-JPを摂食した場合、およそ3時間~6時間ほどでウシ (Bos taurus) へと状態を変質させます。変質したウシは遺伝子情報が本来の動物種のものであることを示しながらも、生物学的には特筆すべき異常性などは確認できませんでした。Dクラス職員に当該実例を調理した食品を摂食させたところ、「非常に美味である」ことを報告しており、それ以外になんらかの身体的影響等の情報は得られませんでした。 またこのウシから排泄される糞を乾燥させることで、SCP-3838-JPと同様の異常性を持つドッグフードとなることが分かっています。
SCP-3838-JPは、1992年4月18日にサイト-81██敷地内のドッグランにて複数箇所に突如として出現し、実験用に管理されていたイヌが摂食したことで発見されました。これに伴い、ドッグランの一部が火災により破損しています。なお、当発見経緯以降も再度SCP-3838-JPが出現する可能性も指摘されていますが、SCP-3838-JPの出現事例は以降確認されておらず、SCP-3838-JPがどのような原因で出現したのかも不明なままです。