補遺: 当報告書もSCP-3883-JP-aに分類されます。SCP-3883-JPの異常性の発現を防ぐため、当報告書の書式は変更されません。
実験記録3883-1
実施方法: D-17862がSCP-3883-JP-aを紙に筆記する。
結果: D-17862が作業を終えると紙が0.2秒発光し、SCP-3883-JP-aが変化した。
追記: デバイス等に記録しても同等の現象が発生した。
実験記録3883-2
実施方法: D-17862が筆記されたSCP-3883-JP-aを読み上げ、録音を行う。
結果: 70秒間の朗読を終了したD-17862の周囲で70秒間の時間逆行現象が発生した。録音は正常に行われた。
実験記録3883-3
実施方法: 録音したSCP-3883-JP-aを再生した。
結果: 再生を終了したデバイスの周囲2mで時間逆行現象が発生した。
実験記録3883-4
実施方法: 録音したSCP-3883-JP-aを、より大きい音量で再生した。
結果: 再生を終了したデバイスの周囲5mで時間逆行現象が発生した。
実験記録3883-5
実施方法: 録音したSCP-3883-JP-aを防音室で再生した。
結果: 再生を終了したデバイスの周囲5mで時間逆行現象が発生し、室外にも影響が及んだ。
説明: SCP-3883-JPは一般的なものと同等の形状を取る砂時計です。構成物質等に異常な点は確認されませんが、内部の砂が上部に留まっており、SCP-3883-JPの上下を反転させると砂が上向きに落下します。
SCP-3883-JPに関わる全ての情報(以下SCP-3883-JP-aと呼称)は、様々な現象によって反転された状態に変化します。例として、文章として書き起こした場合は各文の順番が逆となります。また、音声によって発信された場合は、SCP-3883-JP-aの完結と同時に音源の周囲の時間を逆行させることによって反転状態が再現されます。この際、反転の精度は高くなく、段落などの大分類で行われます。ただし、あらかじめ反転された状態のSCP-3883-JP-aに対してはいかなる事象も発生しません。
サイト-8118では、SCP-3883-JPの異常性を利用し、SCP-3883-JP-aを発信することで、再生開始日時である20██/██/██まで時間逆行現象を発生させる機能が導入されています。音量から、周囲約2000kmを影響範囲に入れていると推定されます。
特別収容プロトコル: SCP-3883-JPは海上サイト-8118に保管され、あらゆる情報は秘匿されます。SCP-3883-JP-aを取り扱う際は筆記にとどめ、異常性が発現しないよう順序に配慮する必要があります。サイト-8118より波長█████HzでのSCP-3883-JP-aの再生が繰り返し行われ、K-クラスシナリオの発生の際には自動的に再生が停止します。
追記: SCP-3883-JP-aを不適切な場で扱った場合、それまでの情報を反転して付け加えることで異常性を抑えられることが判明したため、特別プロトコルに組み込まれました。
オブジェクトクラス: Thaumiel
アイテム番号: SCP-3883-JP
不正アクセスを検知しました。機動部隊がそちらに向かっています。