概要紹介: 地上デジタル放送中の複数のチャンネルにおいて番組が突如中断し、黒い背景に「アラートレベル5億: マジで超重要なお知らせです」というクソデカ白文字が映し出されました。その後、マジのガチにヒョロガリな人型の生物を映したものと思われるガビガビ画質で不鮮明な写真が10時間流れ、最後に同じく白文字で「20京年前に爆殺すべきでした」と映し出されました。それからおよそ3000秒間ノイズが流れた後に、全ての番組は通常のプログラムへと戻りました。
発生日時: 2,006,000,000,000,000年██月██日13時14分
場所: 東京都を除く天の川銀河全域
追跡調査措置: 高度な技術を持つ者による悪戯の電波ジャックであるとの情報を一般に流布しました。懐疑的な専門家は標準的爆殺手段で箝口しました。
…以上が今回SCP-2133-JPから出現した電子記録装置に記録されていた情報です。記録された内容は財団における超常現象記録に準ずる形式で作成されており、SCP財団日本支部において記録されているLoE-10015に類似しています。電子記録装置も財団内において標準的に用いられている装置と同様ものであると結論づけられました。
既知の通り、SCP-2133-JPに展開されているのは太=ソルブレクス・シンギュラリティワームホール理論に基づいた時空間ポータルであると推測されています。現在までにSCP-2133-JPから発見されている財団内部文書や様々な文書と同様に、"短絡的/非合理的な財団の活動が描写されている"という点で一致しており特筆すべき異常性は確認されていません。
SCP-2133-JP内底が未知の大規模空間に接続されていることは過去の調査から判明しており、当装置、及び記録内容は恐らくは接続先時空間を由来としているものと考えられています。
なお、記載された情報では2,006,000,000,000,000年██月██日13時14分に東京都を除く天の川銀河全域で添付された映像が放送されたものとされていますが、宇宙空間における暗黒エネルギー量から推定される宇宙終焉までの時間は最低でも1400億年程度であると見積もられていますが、2006兆年時点では熱的死、ビッグリップ、低温死、ビッグクランチ、または他の要因(Kクラスシナリオなど)の到来により宇宙は終焉を迎え、天の川銀河は存在していないものと考えられます。
加えて基底宇宙は138億年前に発生したものと考えられており、仮に2006兆年が経過している状態であったとしても、20京年前とは宇宙発生以前に遡ることとなります。また情報中では「標準的爆殺手段による懐疑的な専門家への箝口」という財団の内部プロトコルと思われるものが記載されていますが、財団内には標準的爆殺手段に類するいかなるプロトコルも存在しません。
───SCP-2133-JP-1実例に関する定期報告より