独白、あるいはモノローグ
私は、幸せな日々を送りたかった。
私は、ただ『私』でありたかった。
私はいつも『みんな』と一緒だったと思っていた。
別に私は特別なんかじゃない。
それなのに私はずっと『みんな』の玩具にされていた。
薄々気づいてはいた。
『みんな』はずっと、私を指して笑っていたのだ。
けれど私はそこから目を背け続けていた。
味方は、何処にもいなかった。
私の気持ちをわかって欲しかった。
私のやってきたことは、
きっと、『みんな』にとっては迷惑だったのだろう。
全て無意味だったのだ。
馬鹿な私はそれに気づいていなかった。
でも、『みんな』に恨みなどはない。
全部、私が悪かった。
というより、そう考えないととても耐えられなかった。
私は気づいた。『みんな』は優しかった、と。
そう思い込みたかっただけなのだ。
きっと、私の心を傷つけるのは簡単だっただろう。
これは悪夢だと思っていた。
いつか目は覚めると思っていた。
そうはならなかったのは、
『みんな』が結託していたからだった。
信じていた私が馬鹿だった。
その話を聞いた時、頭を殴られたような衝撃があった。
私が受けたのは、信じたものからの裏切り。
あの時居たのは、ただの子供だった。
それが一番恐ろしいものだったのだ。
あの日、そのことに気づいた。
でも、今はここに来られた。
それだけが救いだ。
あんな日々、もう思い出したくはないけど、
暗い過去は誰にも消せないけど、
新しくなった私なら、
押し殺して忘れることはできる。
もう一度、一からやり直せる。
あの日々は無かったことにして、
新しい場所で新しいみんなと話そう。
今まで以上に頑張ればきっと大丈夫。
だから、
だから、
ページリビジョン: 10, 最終更新: 25 Jun 2021 13:06