Duke 'till Dawn
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O5-2による前書き: ████-█-██、SCP-083の継続的な維持の実現性についての調査が開始されました。いくつかの要因、例えば、継続した封じ込めが相対的な危険を伴うことや、定期的な入手に多大な労力を要する処女の血の費用対効果などが考慮された結果、O5の満場一致でSCP-083を終了させる事が決定し、サイト19の管理者に命令が下りました。再生する、超人的な、Keterクラスの潜在能力を持つ生物を終了させる困難さについて調査がされた後、終了作戦は始動しました。任務にあたり選ばれたのは、お馴染みの男、危険な破壊衝動を秘めた人型SCPの除去に関して素晴らしい業績と専門知識を持つ人物でした。彼はその仕事の鮮やかさと、ほぼ完璧といえるほどの的確な手法で知られており、彼に依頼することは即座に承認されました。

残念なことに、彼の都合が付きませんでした。

同僚や部下からの説得にも関わらず、 ████████・コンドラキ博士が作戦実行者の候補に選ばれました。彼は以前から知っていた財団の関連法規の抜け穴を通じて、必要なクリアランスと承認を自分自身に与えたので、O5はしぶしぶ彼の自己推薦を受け入れました。O5-8*は、コンドラキの特徴的な資格経歴書類に難色を示す議場の面々を宥め、このような重要な責務を負えば、コンドラキ博士であろうとも最終的には真面目な態度をとるかもしれない、と主張しました。

*この時、O5-8は任命直後であり、この上位博士に対して以前行われた懲戒処分に立ち会わなかった点に留意する必要があります。

以下は“デューク”終了に関連するログ及びドキュメントです。

注釈: 終了作戦中に引き起こされた副次的な被害の情報は、ドキュメント 083-D-Kkを参照するように。 - O5-2

封じ込めログ █████083-DK ████¬-█-██

コンドラキ博士はSCP-083の封じ込め室に折りたたみテーブルと2脚の椅子を持ち込み、それらを設置すると、当初の予定通り、椅子に腰掛けて話し始めました。

コンドラキ博士: おいおい、ここは快適な小部屋とは言えないな。あいつらは君を随分手厚く扱ってるよ、デューク。まったく良い待遇だ、ブラム・ストーカーの小説から飛び出してきた存在には。

SCP-083はコンドラキ博士の向かいに座ります。

SCP-083: まぁ、私は真っ当なことをやっているはずだがね……えーと、何博士だったかな、そういえば、サイト19では見かけない顔だね。

コンドラキ博士: ああ、お気遣いどーも。さぁ、インタビューをとっとと始めよう、俺にはヒルとおしゃべりするよりもイイことが他にあるんでね。

SCP-083: [笑う]食事中のところを呼び出してしまったわけじゃないだろ? このインタビューもそうだが、私は私が望むものを手に入れることができるんだ、君が知っているようにね。
 
コンドラキ博士: あーそうともそうとも。思い出したが、女を要求してたな。君があまり失望しないのを願うよ、伯爵。[コンドラキ博士はタバコに火をつけ、特別に用意された液体が入った容器を取り出しました。先に提出された企画書では、セキュリティ上の理由で中身は明かされていませんでした。]

SCP-083: 素敵な女性に一噛みできるなら、君のような典型的野蛮人も喜んで受け入れよう、などとは言えないね。まあ、ご心配なく、ちょうど██████女史と仲直りしなければならないのだ、これが終われば。

コンドラキ博士は容器の蓋を開け、横に置きます。SCP-083は臭いに怯んだように見えます。

エージェント・インフレッドがコンドラキ博士をボディチェックするために前に出ました。彼はコンドラキ博士が身に付けていた拳銃を速やかに押収しました。

エージェント・インフレッド: 博士、申し訳ないのですがこれは許可されていません。
コンドラキ博士: ああ、かまわないよ。そんで、てめぇについて話してみろよドラキュラ? お前は人類の精神を苦しませる闇の神話の凝結か、それとも、甘やかされたガキの単なる吸血鬼ごっこか?

SCP-083: [少々イライラしているように見える]君の態度は好ましくないな、博士。ようするに、敬意が感じられない。

コンドラキ博士: [SCP-083に向けてタバコの煙を吹き付ける]傑作だな、俺はお前なんかに気を使った憶えはないぞ。

コンドラキ博士は封じ込めチームやバックアップ・エージェント達が動くよりもはるかに速く、横に置いてあった容器を掴み、中身をSCP-083にぶちまけました。

SCP-083: 何……くそ、貴様何だこれは?!

コンドラキ博士: 猫のションベンとニンニクジュースのカクテルだよ、バット好きの坊や。あ、硝酸銀もちょっとばかり混ぜたか。

コンドラキ博士はSCP-083に向かって、折り壊しテーブル1をひっくり返すと、テーブルの下から銃器を取り出しながら、’備えあれば憂いなし’という意味の言葉を呟きました。彼は着用している白衣から木の杭を取り出すまでの間に、拳銃でSCP-083の胸及び首へ7回の射撃を行いました。弾丸は銀を含む合金で構成されていたことが確認されています。これらの行動はすべて、提案されていないものでしたし、承認もされていませんでした。

コンドラキ博士: 「1回やってみたかったリスト」からアレが消せるな。

事件後インタビュー DK-083
インタビュアー: ███博士
インタビュー対象: コンドラキ博士

███博士: あなたは事前の証拠もなしに、SCP-083がステレオタイプの吸血鬼と同じ弱点に脆弱であるかもしれないと、どの時点で結論付けたのですか?

コンドラキ博士: 正直、勘。俺はこう思ってたよ、上手く効いたら、昼飯に間に合うように何もかも終わらせる。そうじゃなかったら、あいつが俺を殺す前に手早く何か考えなければならないと。

███博士: 手早く考える? それだけですか?

コンドラキ博士: うん。他に特に何も思いつかなかった。だから臨機応変にやることにしたんだ。

███博士: 無計画のまま場当たり的に対応した、とあなたは言っているのですか? SCP-083の能力を考慮した場合、それはあまりに無責任ではないでしょうか?

コンドラキ博士: あいつ死んだよ、違うか? コトが終わったんなら、俺の行動について説明する必要はないだろ。

███博士: 分かりました、もう結構です。ただ、ひとつ質問したいのですが。

コンドラキ博士: どうぞ。

███博士: なんで猫の尿?

コンドラキ博士: あぁ、俺が間違ってて効き目がなかったとしても、あいつはションベンまみれになるだろ。まさかあんなに怒るとは思わなかったけど。

事件後インタビュー 083-963-21からの抜粋

インタビュアー: この記録を見た後、あなたは、コンドラキ博士の行為が無謀だと思いますか?
 
ブライト: (沈黙)

インタビュアー: ブライト博士?

ブライト: これ……この録画テープは編集されてないのかい?

インタビュアー: もちろんです、ブライト博士。

ブライト: (ブライト博士は興奮した様子を見せ、いくつかの異なる言語で罵倒しながら、部屋の機材を投げつけた)

インタビュアー: ブライト博士!? ブライト博士?

ブライト: 私はあのクソッタレが083に猫の小便をぶちまけられないだろうという方に5千賭けて、それを外した上にだ、あのクソッタレはのうのうと生き残ってやがる! 君はそれで私がどれだけ損をするかわかるか? ド畜生め!

記録のこの時点では、コンドラキ博士が終了の失敗の後どのように生き延びたのかは、我々は確証を持てません。これは全ての監視装置が、事前に破壊されていたためです。SCP-083封じ込め室の外のセキュリティ・カメラは、およそ30分後に部屋を出るコンドラキ博士とSCP-083を撮影しています。部屋の中で出た被害についての鑑識調査は、現在も行われています。ともかく、緊急非常事態宣言が出され、SCP-083の封じ込めとコンドラキ博士の安全の確保のために、機動部隊ロー-2「ホーソーンの英雄たち」を始めとするセキュリティ・チームが派遣されました。後になって考えてみると、この時点でコンドラキ博士を撃っておけば、より経済的でした。 - O5-2

事件後インタビュー 083-KPC-13からの抜粋

K・P・クロウ教授: あの良き083を失ったのは、本当に残念でした……彼と一緒に実験したいことが、いくつかあったんです。各種の設定で914に突っ込んで何が起きるか確かめたかったし、彼の頭部を頸部で切断してどのように再生するかも正確に知りかったし、また217にどのように反応するかも知りたかった。優秀な臓器提供者になり得たかどうかも。それにもし彼が──

インタビュアー: あー……その、申し訳ないのですが質問に答えていただけますか?

K・P・クロウ教授: うん? そうだった、えーと、コンドラキ博士はこういう状況を上手くやり過ごすよね。その場しのぎを尻穴から捻り出すことの達人だよ、まるで。

インタビュアー: それは、彼が無鉄砲だということでよろしいですか?

K・P・クロウ教授: ああ。間違いなく。

インタビュアー: えぇ、はい。つまり彼は財団にとって潜在的な不利益であると。

K・P・クロウ教授: おや、僕はそんな風に言ってはいないよ。確かに、彼は不良品の手榴弾やそういう類のものと同じ位いい加減な人間で、彼の周囲で唯一安全といえる場所は、彼の心の中ぐらいにしかないだろう。しかし、彼は物事を終息させる。その爆風に耐えられない周囲のものを破壊し、犠牲にしつつも。

インタビュアー: ……

K・P・クロウ教授: ? 彼ならやる。

セキュリティ・ログ C-083-K

コンドラキ博士は通路R-14を通り抜け、SCP-083もそれを追跡しています。コンドラキ博士のカメラ(参照:scp-515-arc)が引き起こした盲目状態により、SCP-083は眼の再生が開始するまで激しくのたうち回り、そのため著しい損傷が発生しました。

SCP-083は回復すると、中央封じ込めエリアへとコンドラキ博士をさらに追跡し始めました。

コンドラキ博士は、わずかに先立って非知性オブジェクト封じ込め施設へ入ることができ、自身のIDをチラつかせながら2人の武装警備員を通り過ぎ、先へ進みました。

SCP-083も非知性オブジェクト封じ込め施設へと侵入し、周囲に居た数人の研究者を殺害しながら、吸血行動をとりました。そしてエリア内でコンドラキ博士を探し回り、さらなる犠牲者を出しました。

コンドラキ博士は施設内にある金庫にアクセスし、円形の物体を取り出して施設を離脱、通路R-17へと戻りました。

SCP-083は追跡を継続し、走り始めます。間もなく、カメラが通路を進んでいく閃光を捉え、輝くディスク状の物体がSCP-083に当たりました。SCP-083は片脚を失い、呻いて倒れました。

コンドラキ博士が与えたダメージを確認するために立ち止まったとき、ディスク(SCP-388と確認された)はサイト19を貫いている最中で、最終的に、研究施設から2km離れた場所で停止しました。コンドラキ博士は銃を抜いてSCP-083に近寄ります。

SCP-083は再生を開始し、近くの壁に手を掛け、もたれながら立ち上がります。コンドラキ博士は何か話しているように見え、その後、通路Y-8を抜けて離脱しました。SCP-083も直後にそれに続きましたが、足が再生するまでは、片脚でジャンプして追って行きました。叫びながら罵倒しているのが確認できます。

記録終了

音声ログ 083-D-K-4

コンドラキ博士 – すごいな、君にはまだ立てるだけの脚があるじゃないか、伯爵!

SCP-083 – 貴様を捕まえたら、なぶり殺しにしてやる! 貴様はその身をどんなクソッたれな状況に放り込んだか知る由もないだろうな、人間よ。私が貴様と、貴様が大切に思う全てのものを破壊しなければな!

コンドラキ博士 – え、なんだって? ぴゅーぴゅー血の吹き出る音で話が聞こえなかったなぁ。[彼のなくなった脚を手振りで示して]ヘイ、そうだな、もし吸血鬼モノがうまくいかなくなっても、君はいい海賊になれるだろうよ!

SCP-083 – こんな傷5秒もあれば再生するよ、そうしたら貴様をバラバラに引き裂いてやる。

コンドラキ博士 – じゃ、脚を折るぐらいにガンバッテねん2、ドラキュラ。[コンドラキ博士は立ち去る]

SCP-083 – そのバカげた物言いをする度に、貴様の肉を少しずつ削ぎ落としてやる! 一言一句ごとにだ!

機動部隊ロー-2が「デューク」の再封じ込めのために到着したのは、コンドラキ博士とそれを追跡するSCP-083が既に中央封じ込めエリア外へ出た後でした。司令部は終了計画を失敗と見なしており、命令は被害の拡大を最小限に抑えるためのものに限定されていました。残念ながら、他のセキュリティ・チームは移動中で、機動部隊ロー-2を援護することができませんでした。もしセクターからEuclidオブジェクトを全て退避させる命令が出ていなければ、可能だったかもしれません - O5-2

セキュリティ・ログ Y-083-K

SCP-083に追いつかれる前に、コンドラキ博士は三叉路にたどり着きました。大きな金属製の箱を輸送しているフォークリフトが、コンドラキ博士の右手の傾斜路を真っ直ぐ上ってきます。

SCP-083は角を曲がりますが、通路を遮るように移動させられたフォークリフトに衝突します。コンドラキ博士は中央階段のドアで確認されています。この時点で、彼らは施設の15階にいました。SCP-083は苛立ちのあまり金属製の箱を投げ付け、その後フォークリフトを移動させ始めます。

コンドラキ博士は、階段を下って逃げます。金属製の箱は天井に衝突したはずみで開き、大きな、とげとげした金属の塊が外部に出て、傾斜路を転がり始めます。

機動部隊ロー-2は、SCP-083の現在地に中央階段を経由して到着します。コンドラキ博士はロー-2とすれ違います。

ロー-2との通信は途絶しました。

事件後インタビュー 083-クレフ-01からの抜粋

インタビュアー: 本当ですか? 過失はなかったと?

クレフ博士: コンドラキ博士が終了プロトコルにおいてミスを犯した点など、ここまででは見つからなかったね、全く。

インタビュアー:本当ですか?

クレフ博士: すべて問題ない。彼は主要な抹殺手順に、予備計画、そのうえ第三計画まで持っていたね。彼の計画が敵との最初の接触から崩れてしまったというのは、彼のミスではない。機動部隊ロー-2の隊員たちの死は、運搬中のEuclidクラスSCiP3が招いた、嘆かわしくて予知できない結果だよ……

インタビュアー: なるほど。それでは、ご覧頂いた彼の行動全てが計画には含まれておらず、その場で間に合わせたものだったとしたら、クレフ博士、どうおっしゃいますか?

クレフ博士: <笑う>その場合は、コンドラキ博士が自殺志願の馬鹿であったと訂正しなければならないね。だが、彼は間違ってもそんな真似は……

インタビュアー: ……

クレフ博士: ……したのか?

インタビュアー: こちらが、コンドラキ博士の終了手順案のコピーです。ステップ1は、猫の尿と銀製の弾丸を使う彼の計画です。予備計画2、3、4と5も書かれています。読み上げますと、『即興でやる』、『何かでっち上げる』、『やる時はやる』、そして、『俺の股ぐらに俺の頭をおいてケツにキスさせといて、さよならだ』。

クレフ博士: [罵倒、編集済]

機動部隊ロー-2 戦闘ログ

ロー-2-1 - 現在、階段を登りSCP-083の最終確認地点へ向かっている。戦闘音は上から聞こえる、情報は正確なようだ。

ロー-2-6 - あの人もヤリ方をしくじったよなあ、本当。ニンニク小便って、どこで手に入れるんだよ?

ロー-2-1 - 静かにしろ、接敵中だぞ、シックス4

ロー-2-3 - 隊長、何か侵入してきます、人型だ!

ロー-2-9 - あれは……白衣を着てる、デュークじゃない。まっすぐこっちに走って来ます。隊長、無力化しますか?

ロー-2-1 - よし、テイザーガン用意、私の合図で……何を言ってるんだあいつは?

[未確認] ……クソ、クソ、クソクソクソ畜生、クソッ! とっとと道を開けろ、命が惜しけりゃ走れ!

ロー-2-2 - 階段を下りて行きます、間違いなくコンドラキ博士でした! ですが、SCP-083は確認できません!

ロー-2-1 - デュークを確認できていないのだ、そのまま待──

ロー-2-5 - 一体なんだあれは!? ……デカいぞ!

ロー-2-1 - 撃て!! う──

[不明瞭な悲鳴]

[Unknown] - 潰しやがった! 逃げろ、に──

[悲鳴が続き、音声が途切れます]

この時、この事案におけるサイト19の脅威はSCP-083だけではなかったことを、司令部は理解し始めていました。この時点までにSCP-083は17人の人員を死亡させていましたが、コンドラキ博士も3件の封じ込め違反に関与していました。犠牲者の大半は重要度の低い人員だったため、損失は比較的小さいものでした。機動部隊ロー-2は、SCP-162に完全に巻き込まれてしまったとすれば、中央階段の下にいてサイト保安チームが発見するだろうと見込まれていました。挫滅や多数の裂傷による失血のため、既に数名が死亡した状態で。SCP-083の封じ込めは、このわずかの間に遠い可能性になりつつあり、コンドラキ博士は我々の視界から消失していました。時を同じくして、もうひとつのSCPが施設の反対側で封じ込めを破っていましたが、この騒乱が詳細の把握を阻みました。一方でSCP-083はコンドラキ博士を発見しようと暴走していました。司令部は混乱の最中にありました。選択はすぐになされるべきでした。もう遅すぎたのです。 - O5-2

事件後インタビュー 083-アイスバーグ-42からの抜粋

インタビュアー: それではあなたは、コンドラキ博士の事案処理は無謀だったという意見ですか?

アイスバーグ: そりゃ、もちろん。

インタビュアー: 彼は不利益をもたらすと仰るのですね?

アイスバーグ博士: 当然だ。彼は危険が服を着て酔っ払っているようなものだ。

インタビュアー: なるほど。それでは博士……

アイスバーグ: つまり、彼をよく見てみるんだ。奴は精神異常者だ。それでありながら、あまりにも多くの権力を与えられている。

インタビュアー: はい、分かりました、それでは──

アイスバーグ: 明らかに、彼は現在のポストから更迭されるべきだ。解雇も必要だろうな。

インタビュアー: アイスバーグ博士、そういうことではなく──

アイスバーグ: さあ、確認しておこう、彼が残すちょっとした役職について。サイト17の主席研究者。素晴らしい仕事。そう、お分かりだろう、彼が居なくなれば、我々には必要になる……彼の地位に就く信頼に足る人材が。

インタビュアー: ……

アイスバーグ: そして、私は、私こそ、そうなるべき人物だと思っている。信頼に値し、勤勉で、白兵戦に強く、知的で、大抵の場合は正気で、組織に貢献でき、私は即席で作れる爆発物を40種類以上も知っている、私は──

インタビュアー: 充分、充分ですアイスバーグ博士。私はもうこのインタビューは終了だと思っているのですが。

アイスバーグ: インタ……インタビュー? 君は何を……今のは、全部記録された?

インタビュアー: はい。

アイスバーグ: じゃあ、コンドラキも確認できる?

インタビュアー: おそらく。

アイスバーグ: ……ちょっと、遺書を書いてくる。

セキュリティ・ログ C-083-K

再びコンドラキ博士が映像で確認できるようになったとき、彼は7階の試験用研究室に侵入しており、そこで高張力ケーブルを入手しました。このケーブルはカーボンナノ構造体を含んだSCP-143の合金から造られています。

コンドラキ博士を追ってきたSCP-083が、7階に到着したのが確認されました。SCP-083封じ込めのためにセキュリティ・チームが到着しますが、効果はありませんでした。チーム4、8と14は一方的に壊滅させられ、SCP-083は追跡を続けます。

コンドラキ博士はSafeオブジェクト封じ込め庫からコンバースブランドのスニーカー5を取り出し、履き替えます。コンドラキ博士は移動速度を上げたようです。封じ込めセクターを出て、通路D-3を進みます。

SCP-083は追跡を継続し、封じ込めセクターを破壊し続けます。コンドラキ博士の移動ペースが上がったため、博士を捕らえることは不可能でしたが、距離を詰めることは可能でした。進路上の壁をいくつも通り抜けたためです。物理的に。

コンドラキ博士はKeterクラス封じ込めセクターへ移動し始めました。彼のクリアランスは自動式セキュリティ・システムを問題なく通り抜け、次のチェックポイントまで進みます。全ての機動部隊はこの状況を警戒します。

SCP-083はセキュリティ・チェックと、更なるサイト・セキュリティの抵抗によって追跡速度が低下します。SCP-083の再生能力はいかなる傷を負っても衰えません。サイトは厳戒態勢に入り、全ての部隊に対して、Keter封じ込め施設へ向かうよう命令が出されました。

コンドラキ博士はチェックポイントを通過し続け、大型封じ込め室に到達します。この部屋は入り口の反対側の壁にひとつだけ、扉があります。コンドラキ博士のクリアランスは、最後のチェックを通過することができません。彼は白衣の中から、ピストル型の握りが付いた円錐状の道具を取り出します。

SCP-083もこの部屋へと到着します。彼は困惑しつつ、部屋の中央に進みます。コンドラキ博士は既に視認できません。SCP-083はただひとつ存在する扉へと近づきます。

コンドラキ博士の声が確認されると、SCP-408が姿を見せ、部屋の入口近くに立っている博士の姿を露にしました。いくつかの会話が確認され、コンドラキ博士は手にした道具に向かって喋ります(映像で確認する限り、それは単なるメガホンに見える)。

振動が辺りを襲い初め、扉のある壁に何本かの亀裂が走ります。

脅威レベルKeter、SCP-682の封じ込めが破られました。

事件後インタビュー 083-ギアーズ博士-62からの抜粋

ギアーズ博士: 無謀とは相対的なものです。単純に、殆ど不死身といえる人型SCPオブジェクトに対して実施された終了実験という観点から見れば、コンドラキ博士の実験は、低から中程度の副次的被害だけを達成したと言えます。

インタビュアー: それで、あなたはコンドラキ博士の行動を許容できると思いますか?

ギアーズ博士: 彼は自らの意図した目的を達成しました。しかし、人的資源の損失、多くの封じ込め違反、サイト19への広範囲にわたる被害、そして計画そのものの不十分さなどは、コンドラキ博士の著しい不注意によるものでしょう。

インタビュアー: サイトの大半が破壊されたことは不注意で済む話ではないのでは。

ギアーズ博士: ……では申し上げさせていただきますが、私が思うに、我々は誤った箇所に焦点を合わせているのです。我々はコンドラキ博士が「縄の切れた大砲」、つまり無謀で、先見性を全く持たずに全ての行動を起こす人物であると考えています。しかしこれは偏狭で危険な思い込みです。

インタビュアー: ……何について話しているのでしょうか?

ギアーズ博士: 人間の脳は、短期間に発生する非常に複雑なパターン群を、ランダムな事象であると認識する傾向があります。コンドラキ博士はSCP-083の終了を口実として利用し、更にそこから引き起こされた非常に破壊的な「追跡」と封じ込め違反を囮に使ったと、私は確信しています。

インタビュアー: つまり、あなたが言いたいのは……彼がそれを計画したと?

ギアーズ博士: 計画という単語が示す、従来の意味とは異なりますが。数学的に例えると、彼はまず解を決定し、その解に至る問題を生じさせるために逆算して動いたのです。複数の封じ込め違反、物品の退避、SCP-083及びこのオブジェクトによるサイト・スタッフへの攻撃。これらは全てサイト19のリソースを危険なレベルにまで酷使させました。この事態が、彼が目的を成し遂げるのを可能にしたのです。私が想定する、彼の本当の目的を。

インタビュアー: ……それは?

ギアーズ博士: SCP-682に乗ること。

事件後インタビュー 083-クレフ-01からの抜粋

クレフ博士: ちょっと待て、何だと!?

音声ログ C-682-K

コンドラキ博士: よし、よし、よぉーし、なぁデューク、俺らが今どこに来たか分かってるか? さぁ1番の扉の向こうに何があるか、お分かりでしょうか?

SCP-083: 私の知ったことではないね、まったく。分かっているのは、私がここへ来る時にエリアの入口を塞いでおいたってことだけさ。貴様はここに閉じ込められたんだよ、博士、私とともに閉じ込められた。私は貴様とのひと時を、その一秒に至るまで楽しむつもりだ。

コンドラキ博士: [笑う]だいたい想像通りのことをやるだろうね。確かにここは、戦術的撤退にあたって最良の場所ではなかったようだ。しかしまだ切るべきカードはある。

SCP-083: 切るべきカードとは何だ、そのバカげたチョウチョどものことか? そんなものでいつまでも隠れていられると思うな、必ず見つけ出してやる。

コンドラキ博士: おお神よ、俺は君の顔を見るのが待ち遠しいよ![メガホンを振ってみせる]ま、その前に、窮屈な部屋に居る我々の友達を招いてやらないか?

コンドラキ博士はメガホンを使って一連の卑猥な言葉を叫び始めます。SCP-083はうるさげに耳をふさごうとしますが、効果はありません。

SCP-083: 貴様は何を──

[唸るような響き、金属が歪む音、そしてひび割れるコンクリートから生じる轟きが、辺りを満たす]

SCP-083: [背後を振り向く]貴様は……このド畜──!

通信途絶

サイト19の司令室はこの時点で、7階から15階の状況を鑑みセクター3全域の隔離を決定し、これを完全に封鎖、建屋内のあらゆる事物を実質的に封印しました。逃亡中のSCP-682、依然脅威であるSCP-083、依然息があるだろうコンドラキ博士、この三者が互いに殺し合うことが望まれたのです。この中から生き残りが出ても、前述したように乱闘で激しく消耗しているので、封じ込めチームが治安を回復できると思われました。この計画には、いくつかの予測しがたい問題がありました。すなわち、SCP-682に対する認識の不足(こいつは単に、一時的な措置でこのセクターに封じ込められていた)及び、コンドラキ博士の独創性です。もし、そういった事柄を考慮できていたら、核弾頭の起爆という賢明な提案をしたでしょう。 - O5-2

セキュリティ・ログ C-682-K

コンドラキ博士は再び無数のSCP-408によって姿を消し、部屋を突っ切るSCP-682の最初の突撃を回避することができました。

SCP-083はSCP-682と交戦しており、突撃によって負傷したように見えますが、速やかな再生によって既にそれを回復しています。SCP-083が、SCP-682に話しかけようとしているのが確認できます。

SCP-682はわずかに動きを止め、わずかに「話し」ますが、不意にSCP-083に一撃を与えて部屋を横切るようにふき飛ばし、彼の腕2本と脚1本を切断させました。

SCP-083は逃走と再生を試みますが、距離を開けることができません。

SCP-682はSCP-083を丸ごと飲み込みました。SCP-682は活動を止めましたが、しばらくする大きな跳ね馬のように後脚で立ち上がりました。

コンドラキ博士は現在、SCP-682の背中の上に居るのが見え、高張力ケーブルの両端を握っています。このケーブルは先程回収したもので、残りの部分は即席の手綱セットとして取り付けられています。コンドラキ博士がSCP-682に「乗って」、何かを叫びつつ、空いている方の手で彼の帽子を振りまわしているのが確認できます。

SCP-682は激怒し、入口へ向かって強力な体当たりを試みました。それはSCP-083によって置かれた障害物を容易く蹴散らし、そのまま何枚かの封鎖隔壁も粉砕しました。

コンドラキ博士とSCP-682は隔離措置を破り、総退避プロトコルが発動されています。

この時点で、もはや事態は制御不能になっていたという事は明らかでした。SCP-083は無力化されたと推定されていました。そう、収容手順を適切に実行できる職員なしに、サイト19へSCP-682を開放するという代償をもって。洪水を使ってキッチンの小火を押し流すかのように、コンドラキ博士の行動はサイト19全体を重大な危機に陥れようとしていました。サイト職員の殆どはほぼ避難を完了し、緊急チームもまた、損失を軽減し、できる限りの被害を食い止めようとしていました。あらゆる状況は、あまりにも大きな混乱となっていました。それは皮肉なことに、コンドラキ博士が「なんとかする」ことを最も得意としている種類の混乱でした。 - O5-2

セキュリティ・ログ C-682-19-K

コンドラキ博士は、疾駆するSCP-682の突き上げるような反動に耐えながら、その背中に居座り続けます。

SCP-682は以前に観察されているように、肉体を状況に適応させ始めます。この時点で、SCP-682が各種障害の突破を試みて著しいダメージを負っていました。骨のような材質のスパイクを背中から何本も突き出し、コンドラキ博士を殺傷しようとします。

コンドラキ博士はスパイクによっていくつか傷を負いましたが、攻撃の大半は回避できました。彼は急旋回しようとケーブルを引き、SCP-682を目的の方向へと進ませました。

SCP-682は進撃を続け、現在は職員寄宿舎に向かっています。この進撃の間に、SCP-682はSCP-173の封じ込めを突破します。この時、互いの裏をかこうとしているにも関わらず、SCP-682とコンドラキ博士はSCP-173から視線を外しませんでした。

コンドラキ博士がSCP-682に話しかけているのが確認でき、そしてSCP-682の「声」と一致する一連の唸りが記録されました。

SCP-682は博士を押し潰そうと、背中を壁や天井へと押し当て始めます。会話は続いているようです。

コンドラキ博士は笑っているように見え、それから再びケーブルを強く引きました。手首の上の装置をチェックした後で、改めてSCP-682をカフェテリアの方へと向けました。

SCP-682は第2隔離障壁を突破し、職員セクターに到達します。

コンドラキ博士は、SCP-682がカフェテリアに到着すると、それを待っていたかのようにケーブルを握りながら凄まじい勢いで前方に跳躍し、放物線を描いてSCP-682の頭を飛び越えました。

SCP-682はコンドラキ博士を狙い、彼がテーブル端に1脚だけある椅子へ駆け寄り座ろうとする瞬間に喰らい付こうとします。

コンドラキ博士は、SCP-682がその顎を閉じるのと同時に、映像から消失します。

SCP-682は更なる被害を構造物へ与え続け、現在設定されている避難区域に向かって進み始めます。

音声ログ 682-K

コンドラキ博士: 実際のとこ、君は根に持ってるんだな、そうだろ?

SCP-682: 貴様は比べ物にならないぐらいの…最も鬱陶しい存在だぞ。私がこれまで遭遇した貴様の…「種」の中でな。貴様をぶち殺すことが、貴様の見ている世界のためになるだろうよ。

コンドラキ博士: どんな好意も俺には必要ないよ、ゴジラちゃん、君が吸血鬼をお弁当にしちゃってからはね。俺をぶっ放して全てを終わらせるのなんて屁みたいなもんだろうに、そうしないのかい?

コンクリートをがりがりと噛む音と、捻じ曲げられる金属の軋み

コンドラキ博士: 多分、それは選択肢にないんだろうな。 真面目にさ─[ブーブーという音を出して]─俺の車になってくれないかな? そしたら出て行くよ、髪自慢のお嬢さん?6

SCP-682: 貴様は最も鬱陶しいだけでなく、最も常識が欠如している輩だな。これを終わらせるには、貴様がくたばって今以上に速く腐り果てるしかない。

コンドラキ博士: よし、そんな感じでやってみようか。

SCP-682: これは恐らく、貴様らのような不快な…生物種から聞いた中で私が最初に同意したことだぞ。

金属がエナメル質を擦る音で、会話の殆どが聞こえなくなります。SCP-682の顎が閉じる際の気味の悪い音で、記録は終わっています。

避難ログ S-E-19

Safe及びEuclidアイテムの、サイト19からの退避が続けられています。サイト外での一時的封じ込めのための、ヘリポートA~Eへの搬出作業は、現在の混乱した状況にも関わらずうまくいっています。

[関連性を重視し、このログはSCP-298と通路D-17での事象に焦点を当てて編集されています]

SCP-298は巨大なため、レベル1職員が数人がかりでそれを運んでいます。SCP-298の横幅は、通路をほとんど塞いでしまうほどです。

職員の1人は、SCP-298の上に座ったまま運ばれていて、オルガンを弾く真似をして遊んでいます。音声ログを確認する限りでは、座っている職員は以前なんらかの賭けに勝ったようです。

どこかで爆発が起こり、振動を引き起こします。数人の職員がたじろぎ、SCP-298が取り落とされます。
変わった音が聞こえ、職員の何人かは気付きます(この音は、空気が放出されたときのものだと現在確認されています)彼らは戦いの音を聞きとると、オルガンの後ろへと退避します。

コンドラキ博士はいくつもの染みで薄汚れ、多少の怪我を負っています。彼はジャンプして、SCP-298を飛び越えます。

SCP-083もまた斑に汚れていて、未知の体液にまみれています。彼はコンドラキ博士を追って角を曲がりましたが、数人の職員とオルガンを見つけただけでした。何か話し掛けるのが確認できます。

コンドラキ博士は、隣にいる男に演奏するように命じます。

音声ログ C-298-K-083

SCP-083: [叫びながら]奴はどこだ! お前、お前たちは知っているはずだろ、教えればお前たちを殺さないでやってもいい!

職員 1/298/3: だ、誰だ? 変なオッサンのことなら、ついさっき走ってきて、ちょうどこれの後ろにいるぞ!

SCP-083: よし。お前たちを私の警護隊に加えてやるのもいいかもしれない。何たる名誉だろう、それはきっと……おい、この音は何だ?

コンドラキ博士: バッハ、バッハだよ。私は『序曲:吸われるは耐え難きかな』って呼んでるね。

SCP-083: [悲鳴を上げだす]それがどう……それは私の血か? 私の血! 何をしているのだ貴様!?

職員 1/298/2: 演奏、続けなきゃダメですか?

コンドラキ博士: 止めるなんてダメだよ、一瞬たりともね!

SCP-083: や、止めろ! 貴様の望むことは何でもする、何だっていい! 今すぐ演奏を止めろ! 私はできな……

コンドラキ博士: 予想は正しかったようだ、君は血を再生することはできない。

SCP-083: 私は……死にたくない、死ぬ必要なんてないんだ、私は! 私は貴様らとは違うんだ!

コンドラキ博士: 皆いつかは死ぬんだよ、デューク。いつ死ぬかが問題で、今日死ねる君はラッキーだ。

SCP-083: 畜生……[息絶える]

セキュリティ・ログ S-E-19

SCP-083の血は、SCP-298から発せられる音楽の影響によって、彼の体から排出されます。それは空中でゲル状となり、葉のない木の枝のような形に凝固しました。

コンドラキ博士はSCP-298の壇から降りつつ、演奏を続けるよう職員に命じます。彼は通路に面した部屋のひとつへと姿を消します。

SCP-083の血は完全に排出され、彼の干涸らびた死骸はうつ伏せに倒れます。その遺体は凄まじい速度で風化しているように見え、1分の間に乾ききった白骨だけになりました。

コンドラキ博士はガラス製の容器を持って戻り、職員に演奏を止めるよう命じます。彼はゲル化した血を集め、その透明な容器に入れました。1分も経たないうちに、血は液化しました。

職員たちは何が起きたのか理解できていないようです。

コンドラキ博士は容器を密閉し、骨格へと近づきました。頭蓋骨を回収し、それを小脇に抱えます。コンドラキ博士は救護チームの一員として、特に問題もなくサイト19をヘリコプターで離れました。

職員たちは、まだ多少の困惑を見せています。繰り返される警告音が、まだSCP-682がサイト19の中で暴れていることを思い出させます。

事件後インタビュー 083-AR9-59からの抜粋

インタビュアー: つまり、あなたはコンドラキ博士が無謀だったとは思わないのですね?

ライツ博士: ええ、思わないわ、どちらかといえばだけど。彼のやらかした事柄を比較してみると、少なくともこれにはほぼ計画があった。もしくは、模写みたいなものがね。

インタビュアー: ログ、終わりまで見ましたよね?

ライツ博士: 見たわ。全部。実は何回もね。それから、お気に入りのシーンも見直さなきゃならなくって。

インタビュアー: それで、あなたはコンドラキ博士が不利益や危険をもたらすことに、心配はしていないのですか?

ライツ博士: ほら、つまりインディ・ジョーンズお得意の出たとこ勝負なのよ。だから時々は……いえ常に、副次的な損害は出るわ。けど、彼は何らかの奇妙な方法で、上手くやり遂げる。それは変えることのできない事実よ。そして、ほら……もしそれで私と私のケツの安全を何十回も守れたとしたら、痛手にはならないわ。

インタビュアー: ではあなたの個人的な見解は、彼は不利益な存在ではない、ということですか?

ライツ博士: エドワード・超イケてる・カレン7と同じぐらいないわ。つまり……私は正真正銘ものすごい吸血鬼フェチなの、アン・ライスを読んで育ったような女の子と同じぐらいにね、まぁ。それにしても、猫のおしっこを彼にぶちまけるなんてね!あれはとてもステキだった!

インタビュアー: ……それが、過去にコンドラキ博士と共に働いていたあなたの、専門家としての意見ですか?

ライツ博士: ……分かった、あなたは最近のサイト17に行ったことないのね。私は……専門的なことは得意じゃないの。コンドラキのことに関してもね。サイト19のことは残念だったけど、でも……とにかくド派手に吹っ飛んだでしょ。

休憩所監視ログ S17-████-█-██

████博士: 何だよこれ、なんでこの人は常に状況を悪化させるんだ?

██████博士: 考えても無駄だ。これにはディレイがあるし、今頃はもう施設全体を崩壊させちまっただろう……おい、なんで682に乗ってるんだ!?

████博士: 我々がこの人のために働いてるだなんて思いたくない。こんな考えすら浮かぶよ、いっそ私からあのマヌケに一言ぶちかましやって、そのまま辞めちまおうかなんてね!

コンドラキ博士: 君たち何を見てるんだい?

████博士: 別に、ただ我々のボスが財団最大のサイトを破壊してるのさ。信じられるか?

コンドラキ博士: わぉ、こりゃかなり激しいね。

██████博士: おい……それ以上喋るのは止めた方がいいんじゃないか。

████博士: 立て前はレイオフしろよ8、何言ったって奴の耳に入るわけじゃないんだ。もし処罰を受けずに済むのなら、私が奴を解雇して……

コンドラキ博士: 誰を解雇したいんだい? 今の話聞きたくなっちゃったよ。

████博士: 私が……私は、もう十分に鑑賞したと思います。わ、私は、散歩しに行きに、行く、行ってきたいと思います。

コンドラキ博士: 君の席もーらい。誰か、ポップコーン持ってない?

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