U設定: #58|地域設定: 地球|言語設定:日本語
基礎概要
跳躍先名称: 天文台エヴォリィーナ
└ 巨大な望遠鏡を擁する天文台のみが辛うじて現存しているユニバースです。
所属宇宙: ユニバース607
└ このユニバースには現在のものに変貌した経緯に関する調査研究が完遂され次第、準終焉宇宙の1つに再分類されます。
現地エルマ規模: Ⅰ
└ 現地にエルマ支部は存在しません。
エルマより跳躍に関しての注意点: 有り
└ このユニバースへの跳躍は推奨されていません。このユニバースは知性体が生存できる状況ではありません。
現地紹介
天文台エヴォリィーナはユニバース607における実質的終焉宇宙です。かつては1つの文明を所持していた星と無人の星によって構成されていた惑星系統でしたが、現在ユニバース全域に様々な自然法則、物理法則、宇宙法則を無視してスーパーセル1と宇宙嵐2が発生しています。
また、それらの発生源が後述する天文台からであると推測されるためエルマ本部では遠隔での無人機械操作による調査が続行されています。
ユニバース607では既存の跳躍方法を使用する際に不明な法則無効化現象が発生し、対象の跳躍を妨害します。跳躍の不完全成功率は約10%、完全成功に至っては0.1%以下となっています。この様に絶対ではありませんがユニバース607からの脱出が絶望的であるため、準終焉宇宙としての設定が将来見込まれている状態です。
ランドマーク
ユニバース607のランドマークはエヴォリィーナと呼称される天文台です。前述のように惑星が破壊され足をつける大地は存在しませんが、その天文台だけは破損しながらもその形を残しています。
天文台の内部には巨大かつ高性能である天体観測用の望遠鏡とそれをコントロールする設備、内部に不明な物質で構成された生死不明の知性体が存在していることが判明しています。この知性体から発生しているエネルギーによって2つの嵐が巻き起こり、意図的に自身の居場所である天文台を残しているとのではという推測が現在浮上しています。
体験談・逸話
ユニバース607 天文台エヴォリィーナより回収された記録
2つの嵐によって電波妨害が発生しており、有用な情報が入った記録の回収は困難を極めています。以下はその中から核心に迫るものだけを時系列順に並べたものになります。
今日の夜に司祭様に呼ばれて、私は星の歌巫女に任命された。星から感情色彩3を受けて、みんなを良い方向に導かないといけないんだって。
私が星からの感情色彩を得たのなら、私の強い感情は周囲に影響を与えるんだって。物理的にも精神的にも。それが星の歌巫女に備わった資質らしい。私にそれが発見されたらしく、明日から訓練らしい。その一環としてあなたの感情が大切になるから、日記とまでは行かずとも思ったことを記録しなさい。と言われたのでこのデータを脳波記録でリアルな感情の揺らぎをコントロールしている。気を抜いちゃうと文章が変になるから、これも特訓だなあ…感情の制御って大変。星座の名前も覚えなくちゃいけない。
そっかあ…私が普段見ているあのお姉さんみたくなるんだ…そう考えると楽しみかも。
データの著しい破損により解読不能の文章が続く。
今日の星見祭も大成功だった!エヴォリィーナの民と共に星に思いを馳せ、私は星の巫女として歌を歌ったの!私が歌うと周囲に夜空色の植物や鳥たちが芽生え始めて、体を揺らしたりキラキラ輝いたり!司祭の皆さんも星神さまが喜んでおられる、って!こんなに楽しいならずっと歌を歌っていたいのになあ…!
データの著しい破損により解読不能の文章が続く。
ある日、エヴォリィーナの地にエルマ星教?と名乗る人たちがやってきた。彼らははるか遠くの星々を渡ってこの地にやってきたんですって。長らく探訪を続けているが、我々と同じ神、星神ティアマトを信仰している文明は初めて見た、是非とも互いの文化を交流させようって。同じ星神さまを信じていらっしゃるんだ!しかもティアマトっていうお名前まで教えてもらっちゃった!
私は星の歌巫女だから、交流大使に任命されちゃった!これからよろしくお願いします、イドンさん、ジョノスさん、イタムさん、エンガントさん!
データの著しい破損により解読不能の文章が続く。辛うじて読める部分に「噓」「どうして」「何のこと」という文字列が繰り返されている。
いた い。 あ あっあああ しあ、し
wa たしの ぁし だ だいざに こていされ さっさされて だいい いたい にくとほねに か
かなぐ くぃこんでいrづ
だrrめ きをしつかrりもたないと いたみに 感情を 流されない で…
いっいつまでこうしているんだろう いきなり エルマ星教の 人達に 目を潰されて 痛い痛いって言っている間に 裸にされて 台座の感触からさssr察するに 天文台の望遠鏡の台座かな…?
…?ひとの、足音だ…
………んで結局どうすんだよ。星神ティアマトの伝承が残っている地に来て収穫無しなんてさ!行き当たりばったりの旅をしている暇なんて俺達あった?
そう言ってやるな。彼らはその崇高な教えを持ってはいたが正しい信仰を、布教を知らなかった。素晴らしい道具が偶々脳なしの猿どもの手に渡っていただけのこと。私たちの見立ては間違っていなかったし猿を責めても何にもならない。運命を恨むばかりだな。
それで?今これは何待ちなんじゃい。
アイツがあのデカくて高性能な望遠鏡に気になる点があるらしいから様子を見に行こうってハナ、シ…
う~わグッロ、そして痛そうじゃ~!
マジでモノ扱いだな…感情とか良心とかちゃんとあんの、アイツ?
何で…?
何で、こんなことを…?
喋れんのかよ、そんな姿になって!?どんだけ意志が固いんだお前?
猿の中では随分と魅力的ですね、心も、体も…本当に傷つけるには惜しい。あの人何を考えているんです?
それはこれから伝える。解析が遅くなった。
いつから…!?
君が目覚めるおおよそ24分前からだ。背後の望遠鏡で作業をしていた。無言だったし気づかなくて当然だがね。
それで?この状況共々説明があるんじゃろうな?
ああ、結果としてこの展望施設はアトラルの天導台と同様の理論回路を有して稼働していることが分かった。
…それ、本気で言ってます?こんな辺境のユニバースに、アレと同様のものが?
出力規模は本物の1垓分の1。…無限という単位の宇宙を牛耳るには程遠いさ。
まあそんなうめえ話はねえことはよく理解してるわ。それで?
アトラルの、天導台って何…?ここはみんなの天文台よ…?
星の歌巫女を使う。感情色彩を物質変換できる装置をこの望遠鏡のエネルギーに使えば…まあ我らの第一目標とまでは行かなくとも、思わぬ土産くらいにはなるだろう。
なるほど、道理でうるせえ喉を潰さないのかと思ってたけどそのためかよ!
ようし巫女、歌え!歌うのじゃ!
あなたはどうやら星を見て歌うことに楽しみを見出していた。ここで永遠に歌うのは理にかなっているのでは?
…
ほら、歌ってみろよ!俺たちのために、とっとと歌えって!
ふざけ、ないでよ。
みんなに、会わせて…よぉ…
なるほど、ならば君に歌う理由を与えよう。この子の眼球は?まだ持っている?寄越してくれないか。
うっ、うっ…ぐすっ…
…?
目が…見える…?
改めて初めまして。我々の姿が見えるかな、巫女よ。歌を聴いて喜ぶ顔が見えるならばやる気も出ると思い、視力を回復させた。
ふざけるな。
ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな!お前らは…お前らはどうして!
ここから出ていけ!私たちの大切な天文台から、出てけ!!!
なんじゃと…!?
うお…!?
ぐうっ…!?
…
───え?
どうせ理論や方法を言っても俺しか理解できないだろうから、端的に告げる。今君が見ていたのは幻覚だ。君が俺たちだと幻視していたのは拘束した君の家族だ。
?
星の歌巫女は当人のメンタルにより周囲に物理的、精神的な影響を与える。君が殺したいほどの怒りを向けられれば、それは形となって結実する。…どうやら只の絶叫でも、心さえ籠っていれば歌として認識されるらしい。音楽性の違いとは相いれないものだな?
びっくりしたぜ…いきなり刃物が現れてザクッていったぞ。
こちらは内部から破裂しましたよ。なるほど、心を強く持つよう訓練されていたのはこういうこともあるからなんですね?
あ…?
まさか、巫女を望遠鏡にできるだけ近づけて固定したのも…?
彼らは実際に星空を目視するという手順を踏んでいたがそこまでしなくても星の歌巫女の力は行使できる。さあどうだろう、君が我々のために歌いたくないのならば、我々以外に歌を届けたい存在を排するのが合理的だとおもい実行させてもらった。もちろん我々4人がかりで周辺住民は無力化の後拘束してある。お代わりはまだあるということだ。
ころした?わたしが?
そうだ巫女。お前が感情のままに、殺意を以って、歌わなければこんなことにはならなかったのにな?
あ
様子がおかしい、なぜいらない挑発を…
待て、待て。これでいい…さあ巫女、歌えよ。思うがままに、星空に響かせろ!
あ、ああああああっあああっあ
データの著しい破損。
おいおいおいおいおいおいおいおい……!!逃げんぞ!早く!
外!なんかとんでもないことになってますよ!?
データの著しい破損。
素晴らしい…か細い少女の喉を壊れるほどに絶叫すると、ここまでのエネルギーが生まれるのか…これは巫女に選ばれるのも納得だ、だが…
おい早くしろ!今ならまだ跳躍ができる!
結局は電脳女神止まりの出力か。まあ、よくやった方だとは思うが出来損ないだな。
よし!全員出来るだけ屈め!離れるなよ!
データの著しい破損。
こ
こ われ た い
もう いや だよ oお
こn nあ喉 いらないの に
こんな あらしを ずっと つむいでいく のどなんて
大好きな 歌で 大好きな人を殺した 私なんて
データの著しい破損。
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
U設定: #58|地域設定: 地球|言語設定:日本語
ユニバース607の調査、ならびに同ユニバースにおいて観測された「エルマ星教」を名乗る団体において最終決定が下された。当該ユニバースはスーパーセルと宇宙嵐が共存し、既存の跳躍法則が無視される暴力的なまでの牢獄だ。例え跳躍したとしてもそこにあるのは虚空に浮かぶわずかな大地と天文台だけ。環境的に立っていられるはずもない。嵐は───壊れかけではあるが、決して完全に壊れることはないだろう。あの4人が施した細工により永遠に絶叫は続く。誰に懺悔するのか、そう考える思考も意識も手放したとしても嵐のエネルギー源は尽きることはないだろう。
無限にあると言えど、その中の1つである美しい宇宙を破壊されたこと。ひたすらに無念だ。
私たちはカルトではないが腑抜けでもない。ただサンドバックにされて終わりではなく、ましてや我々の伝説を騙る連中に容赦はしなくていい。
エルマ本部全域に通達せよ。エルマ星教の名を語る者たちに容赦はするなとな。
エルマ外教上級司祭:スゥルツォキン=マーデューロ
追伸:ガロゥへ。俺は四哲に偽装する理由というならば「教祖」への接触以外に目的が思いつかん。君はどう思うか、意見を聞きたい。返信を待つ。