
財団管理施設-55の収容下にあるESCP-3072
アイテム番号: ESCP-3072
オブジェクトクラス: Safe Keter
臨時特別収容プロトコル: ESCP-3072は財団職員が利用可能な財団管理施設-55内のオフィスで保管されます。オフィスには机、椅子、コピー機、接続済みの財団データベース端末、金庫が設置されます。
オフィスの利用は、レベル4+3072職員、レベル5職員、レベル6暫定権限を有する職員に限定されます。

財団管理施設-55の位置は、ネットワーク接続状態にある財団支給のGPS誘導機器またはスマートフォンから確認可能です。
財団全体の非常脅威レベルが9あるいは10に設定されている現在、ESCP-3072は全財団職員によって利用可能です。非常事態が継続する限り、この措置は維持されます。本非常事態中、財団管理施設-55内及び近隣の職員は収容オフィスへの到達を試みます。到達した職員はESCP-3072によって印刷されたメッセージを、サイトの端末に現在表示されているO5評議会世界危機管理コントロールセンターに向けて直ちに送信してください。
説明: ESCP-3072はエジソン・ゴールド・アンド・ストック電信会社製のティッカーテープ機です。適切な電源とティッカーテープが供給された場合、オブジェクトは英数字で構成された様々な内容のメッセージを印刷します。電信ケーブルが切断された状態、あらゆる電磁波が遮断された状態においてもメッセージは正常に出力されます。財団の研究にも関わらず、ESCP-3072が出力するメッセージ内容を変化させる方法は発見されていません。
SCP-3072のメッセージ内容は憤った企業株主によるものを模しています。内容は出資事業運営に関する提言ならびに直接的な命令からなり、株主投資の価値最大化を共通の目的としています。
ESCP-3072が出力するメッセージの由来である"Envelope Logistics®"は、我々の現実内の諸概念に対して投資を行うとされる所有団体の一つです。財団がEnvelope Logistics社を認知するに至ったのは、同社が財団のデータベーススロットSCP-2557を"購入"したことによります。ESCP-3072が出力するメッセージは、我々の現実全体、人間社会、特に金融市場に関する複雑な事象に対して、詳細な事前知識を示しています。
十分なティッカーテープが供給された場合、SCP-3072は一日につき平均441通のメッセージを印刷します。印刷は、SCP-3072の位置を基準として、平日の午前9時から午後5時の間により高い頻度で発生します。非常時におけるESCP-3072の不可欠性から、現在のタームゾーンの外においてSCP-3072に関する実験が行われたことはありません。
ESCP-3072からのメッセージの例:

ESCP-3072から出力されるメッセージの大半は、財団に対するコスト削減、及びEnvelope Logistics社経由の投資価値の最大化をあからさまに要求する物です。一方で、K-クラス世界終焉シナリオが予測される状況、世界的に金融取引が停止される状況、財団資産に対する大規模な金銭的損害が発生した場合において、先の要求は行われません。この傾向は、「世界的投資ポートフォリオ(global investment portfolio)」の保護を目的としてのものと推測されます。特定状況下における先見性が示されたESCP-3072によるメッセージの例が以下に挙げられます。

今日までに、ESCP-3072から得られたメッセージにより、財団は1291件以上の潜在的K-クラスシナリオを防止することに成功しました。多くの事例において、ESCP-3072からのメッセージは最初期の情報源となりました。ESCP-3072による情報を継続的にO5評議会へ転送し続けることの重要性を過小評価することは出来ません。
補遺: Envelope Logistics社が現実における様々な概念に対する投資を行っているとされる"市場システム"は、結果として株主利益の追求を目的とした短期売却の判断を誘発する可能性があります。このことから、ESCP-3072はKeterクラスに分類されています。同様の理由から、職員はESCP-3072からのメッセージ内容に対して直接の対応を行わず、上層部へ転送するに留めるように指示されています。