実験記録032-KO
評価: +2+x

実験記録-032-KO-D

担当: H███博士

内容: 実験に参加したDクラス職員は過去に学校でのいじめの被害者であった経験があり、精神異常により自分がまだ学生であると考えている。場所は廃校の教室で、教室内にカメラを設置した後に観察した。被験者にはお悩み相談センターに電話をするだけだと安心させ、実際の経験を話すように指示した。

<記録開始>

SCP-032-KO: 弘██の青少年お悩み相談センターです。君のお名前は何ですか?

D-6025: ███ですが。

SCP-032-KO: ███君はどんなことに悩んでいますか?

D-6025: お、同じクラスの友達のことです。ことあるごとに私を殴るんです。

SCP-032-KO: そうなの。そのお友達はどんな風に殴ってくるのか、正確に教えてくれますか?

D-6025: モップを使ってきました。私を転ばせてそこを殴るんです。ちょっと変なこともしてきて。

SCP-032-KO: ちょっと変なことというのは何でしょう?

D-6025: (沈黙)

SCP-032-KO: 話しにくければ、話さなくても大丈夫ですよ。

D-6025: その、その友達は、口やお尻にモップを突き刺してきて、そして変な声をあげるんです。

SCP-032-KO: ああ、そうなんですか。本当に悪い友達ですね。

D-6025: はい、そうなんです。悪い奴です。

SCP-032-KO: たくさん苦しんだんでしょうね。

D-6025: はい、だから私は-

SCP-032-KO: (声が変わる)黙れオタク野郎。モップでレイプされることが自慢になるとでも思ってるのか?

D-6025: はい?もしもし?

SCP-032-KO: 私の悩みが何なのか知ってるか?私の痛みに比べればお前のような野郎が何かに悩むこと自体恥ずかしいことだ、自殺すべきだろうよ。

D-6025: ちょ、ちょっと、電波の状態がおかしいみたいなんですけど。他の電話と繋がってしまったみたいなんですけど。もしもし?

SCP-032-KO: とても片腹痛いよ、その程度のことで苦痛だなんだとべらべら喋っているのは。私の苦痛は、私の苦痛は-

D-6025: もしもし?博士。電話がおかしいんですけど。切りはしないんですか?

SCP-032-KO: *ノイズ*

D-6025: あの?聞こえてますか?

SCP-032-KO: はい、███君!少々お待ち下さい。すぐに悩みは小さなものになると思います。頑張って!

<記録終了>

結論: 通話終了から20分後、実験場所にSCP-032-KO-3が現れた。オブジェクトは、モップ用と推測される木材の棒で被験者を殴打した。オブジェクトは10分間殴打を続けた。殴打が終わった後、オブジェクトは木材の棒を折るとDクラス職員の口の中に[データ削除済]した。その後オブジェクトは「前にあった悩みは小さいものになったろう」と発言すると、ドアから退出し消失した。学校でのいじめを経験したことのない正常なDクラス職員に、同じ場所で同じ悩みを語らせた結果、事件の内容も同じものとなった。これより、オブジェクトに詳細な識別能力は存在しないことが明らかとなった。

実験記録-032-KO-O
担当: WE███博士
被験者: Dクラス職員
場所: 収容コンテナ
内容: D-6002は妊娠した状態であり、父親から性的暴行を受けた後妊娠したと言うように指示した。通話終了から38分後に父親の姿をしたオブジェクトが現れた。オブジェクトは被験者を押さえつけ、1時間ほど[編集済]した。オブジェクトの活動に激しい反応を見せたエージェント・███が実験場所に乱入し、オブジェクトは消失した。被験者の身体を検査した結果、胎児の姿が黒色の[データ削除済]に変化していることが確認された。オブジェクトは、他生物に変化を引き起こす生物学的身体部位が存在し、エネルギーを発散していると考えられる。

実験記録-032-KO-Q
担当: WE███博士
被験者: Dクラス職員3人
場所: 収容コンテナ
内容: D-3032、D-8802、D-3455は全員が格闘技の熟練者であるとして実験に抜擢された。被験者たちには、その場で自衛のための拳銃が支給された。悩み相談はスピーカーフォンを利用した同時相談が試みられた。オブジェクトは悪口を交えた激しいノイズが走っている状態を一貫させ、20分に渡って同時相談に応じた。被験者は実験前にあらかじめ与えられた内容の悩みを話した。通話終了から14秒後、制服を着たオブジェクト1体が出現した。被験者らとオブジェクトは対面した直後に戦闘に突入し、オブジェクトはD-3032、D-3455を殺害しD-8802に致命傷を追わせた後、傷を負って消失した。これにより戦闘準備がなされている状況では、外部からの助けがなくとも生存することが可能であると判明した。また、オブジェクトは活動している個体に限って物理的被害を被ることが確認され、以降オブジェクトの活動が低迷したことから推測するに、SCP-032-KO-3の被害が本体にも影響を与えるものと考えられる。

直後の多人数での共同相談実験では、被験者と悩みの内容を無視して、10人の巨漢を送り込んできた。オブジェクトの戦闘能力は以前よりも増大しており、実験に参加した人員は1分で全滅した。戦闘エージェントを利用した定期的なオブジェクト狩猟案は棄却された。以降の一般的な相談ではオブジェクトは基本的な戦闘能力を見せた。刺激の状況によっては、オブジェクトは能力を極大化させると考えられる。

実験記録-032-KO-AA
担当: WE███博士
被験者: Dクラス職員
場所: 収容コンテナ
内容: D-4786は、実験前に指示されたように周辺人物への言及なしにただ成績にだけ焦点を当てて悩みを語るようにした。オブジェクトは41分後に出現した。以前の実験では周辺人物への言及によってオブジェクトの姿が言及された人物のものに変化していた。しかし今回の実験では成績が低いこと、それ自体のみに焦点を当てた結果、オブジェクトは制服を着た学生の姿で現れた。また、異例的に鞄を背負っていた。オブジェクトは被験者を押さえ込むと鞄を開いた。鞄の中は筆記用具で満たされており、オブジェクトは被験者の顎関節を破壊すると[編集済]した。鞄が空になるとオブジェクトは消失した。

事件記録-032-KO-AA: ████/█/█、オブジェクトがランダムに青少年に電話をかけることが判明しました。事件発生後、阻止に成功しています。以後1年の間、オブジェクトが発信する事件は発生しませんでした。

事件記録-032-KO-AZ: ████/█/██に、WE███博士の娘がSCP-032-KOの電話を受けて死亡しました。博士はオブジェクトに関する実験中に死亡の知らせを受け、実験場所に入って先に通話しようとしましたが阻止されました。被害者とオブジェクトの関連性により、財団はオブジェクトが相手を識別したのか、または青少年にランダムに発信している最中に生じた偶然だったのかを調査中です。

WE███博士の要求は却下された。そのSCPオブジェクトの行動が故意なのかどうかも判明していない。また、SCPは何の略であるのかを思い出すことをお勧めしよう。財団がこれまでの方針を破ってまでかのSCPオブジェクト1つを消滅させるために、あなたの要求した天文学的な費用と人員を投入することは不可能だ。 -O5

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。