実験記録407
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SCP-407 実験メモ:

<実験第1回;SCP-407を28分32秒再生した。Dクラス職員を対象。実験エリアは滅菌せず。>

00:25 - 被験者は音楽を非常に好みであると述べる。曲に合わせてハミングしているのを確認。

00:45 - 被験者の膝について、数年間続いていた怪我の後遺症の痛みが消え、楽に動かせるようになったと報告。

01:25 - 被験者は腕立て伏せを始める。被験者は彼女自身の身体状態に満足している模様。被験者は若返ったように見え、筋肉量が明らかに増大している。

03:00 - 被験者は運動をやめ、眩暈と胃けいれんを報告する。被験者が左腕を掻き始める。

03:40 - 被験者は急な下痢を起こし、強い痛みを被っているように見える。左腕にウオノメが複数現れるのを確認。実験室内の複数個所に小さな草が現れる。

04:00 - 皮膚上のウオノメが全身に広がり、白っぽい色になる。対象は痛みが消えたと報告。

04:30 - 被験者の皮膚は厚く不均一な皮膚硬結(タコ)に覆われる。被験者との意思疎通が不可能になる。実験室の床と壁で植物が繁茂している。

05:10 - 被験者は動かなくなるが、皮膚の変質は続いているのがわずかに確認できる。被験者の着ているDクラス制服が原因不明で風化する。

06:45 - 被験者は完全にヒトの形でなくなり、大きな崩れた肉の山のようになる。山は緩やかに伸縮しているように見える。被験者の表面および周囲からシダに似た植物が発生する。

07:10 - 実験室はさまざまな草やシダで完全に覆われる。これらの大半は種が判別できない。

07:55 - 実験室内は葉が厚く茂り、植物の大半が天井に届くほど伸びる。元被験者であった山はより大きくなり、律動的に伸縮している。

08:30 - 植物が、萎れているときのように黄色みを帯びだす。

10:30 - 実験室内のすべての植物が枯れ、分解して堆積する。山はいまだに伸縮しており、高さと幅が2mほどに拡大している。

11:00 - 実験室じゅうの堆積から、さまざまな種類のカビとキノコが発生する。実験室中央で伸縮している山に、完全な歯が確認できる口に似た大きな開口部が現れる。

13:30 - 実験室内の菌類が多様性を増す。菌類は他の菌類上に、あるいは元被験者である山から生えている。山は伸縮を続けているように見える。

15:00 - 山に「手」のような構造物が複数対発生しているのが確認される。菌類ははびこり続けている。

16:10 - 手に似た構造物が成長し、目を持ったように見える。目が開くと「手」は速やかに山から切り離され、独立する。「手」がある特定の種の菌類まで這っていき、それを細切れにし、開口部まで運んでいるのが確認できる。

18:00 - 「手」が菌類を山に給餌するのにつれて、菌類が姿を消していく。

19:30 - さまざまな植物の芽が発生しているのを確認。いずれの種も判別できず。生育を続ける菌類は実験室の天井に生えたもののみとなる。中央の堆積から黄色い蒸気が発せられている

21:00 - 植物とみなされていた生物が移動性を持ったように見える。生物は鞘をもち小さく動かない形状から、移動性のある成体へと成長する。この植物的生物はトゲを持つツルを用いて実験室内を這い回っている。これらは実験室の壁と天井の長さを測っているように見える。植物的生物の大きさは「手」の半分程度であるが鋭い顎を持ち、「手」の大半を殺して捕食している。

23:00 - 植物的生物は、中央の山から生えた「手」に目が生じるとすぐに「手」を貪り食うようになる。

23:40 - 植物的生物は天井の菌類を中央の山の口に給餌しているように見える。

26:00 - 植物的生物は直接受粉を行うために交尾をするようになった。実験室内に残る生物は3種類のみになった。移動する植物的生物、天井に生えている菌類、中央の山。

28:32 - テープ終了。[データ削除済]。

<実験第1回を終了>

メモ: [データ削除済]。

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