被験者D-980-07は顔の擦過傷の治療を受け、事件980-04の後も数週間安定した健康状態を保ちました。視力が弱められている疑いはありましたが、被験者はその後目と口を開きませんでした。実験によると被験者は身体的に目と口を開くことが可能で、おそらくは感覚器官も使用できますが、D-980-07がそれを意識的に拒んでいます。彼はいかなる種類の音や臭いにも反応せず、近くでピストルを発砲する音にも無反応でした。被験者は一切驚きを見せず、後の実験で彼の両耳が重いダメージを受けていたことが判明しました。
SCP-980はD-980-07の行動と主張について質問されましたが、彼の意図は分からないと応えました。SCP-980は人間に対する自身の影響についておよそ無知ですが、D-980-07の反応が珍しいことは理解しました。そして、変化の後期段階に達した影響の犠牲者は行動面よりも肉体面で反応を示す傾向にあるという点でインタビュアーの意見に賛同しました。
人間に対するSCP-980の影響の調査実験が再開されました。
被験者D-980-15: 顔つきの変化、わずかな身長増加、深刻な記憶喪失、視力損失、腎不全、心腔の融合
被験者D-980-16: 大幅な顔つきの変化、人格の変化の疑い、わずかな肌色の変化、肺と心臓の簡素化
被験者D-980-17: わずかな体格の変化、わずかな顔つきの変化、記憶喪失、難聴、胃と腸の融合、軽度の心腔の融合、軽度の肝機能損失、盲目
SCP-980は自身がそうさせたのではないことと、有機体や無生物へ同様に起こるこうした変化を意図的に誘導してはいないと述べました。この供述の妥当性は不明です。しかし、SCP-980の興味や行動に関係なく、対象の一定距離内に存在するすべての物体が類似した影響を受ける事実はその主張にある程度の信憑性を与えています。SCP-980による操作や偽装の可能性も考えられますが、影響自体がSCP-980の力とはまったく異なる力であり、単にSCP-980の周囲に集中して存在しているという可能性もあり得ると考えられます。
被験者D-980-18: 体格の変化、習慣の忘却、人格の変化の疑い、軽度の心腔の融合、盲目、心臓麻痺
被験者D-980-19: わずかな顔つきと体格の変化、軽度の記憶喪失の疑い、聴力損失、肝不全、盲目、難聴、深刻な肺の変形
被験者D-980-20は、D-980-07に類似した変化を示した二番目のDクラス職員でした。軽度の顔つきの変化が生じましたが、類似した行動の変化が発見され、被験者はD-980-07に引き合わされました。最初はどちらも互いに注意を払う様子は見られませんでしたが、収容しておよそ15分が経過した後、D-980-07はD-980-20の方へ歩いて接近し、彼の顔から数インチ前で止まりました。両被験者はこの状態で残った1時間45分の曝露時間を過ごしました。
被験者D-980-21: 体格とわずかな顔つきの変化、人格の変化、難聴、肺変形、腎不全、目を塞ぐ肌の癒着
被験者D-980-22: 深刻な記憶と人格の喪失、肝不全、盲目、心腔の融合
被験者D-980-23: わずかな顔つきの変化、深刻な人格の喪失、難聴、耳を塞ぐ肌の癒着、心腔の融合、沈黙
D-980-07を窓ガラス越しに再度SCP-980に曝露させました。被験者は数週間前に初めて曝露したときと一致する行動を取り、体をガラスに押し付け、自身とSCP-980の間の距離を縮めようとした様子でした。SCP-980は後退って被験者から離れ、奥の壁に背を預けて座りました。D-980-07はより確実に更なる変化を起こす機会を得ようとしてSCP-980を追って動きました。SCP-980はボディーランゲージで恐怖を表現しました。
被験者D-980-24: 大幅な体格の変化、人格の変化、軽度の記憶喪失、盲目、難聴、耳を塞ぐ肌の癒着、肺の変形
被験者D-980-25: 大幅な体格と顔つきの変化、わずかな人格の変化と記憶の喪失、目を塞ぐ肌の癒着、難聴、盲目、沈黙、腎不全、心腔の融合
被験者D-980-26: 体格の変化、大幅な顔つきの変化、深刻な人格の喪失、盲目、目を塞ぐ肌の癒着、耳を塞ぐ肌の癒着、沈黙、肝不全、胃と腸の融合、難聴、鼻と口を塞ぐ肌の癒着、心腔の融合
D-980-07はSCP-980への二回目の曝露の間、身体的な変化を示しました。被験者は脱毛と使用していない感覚器官を覆う滑らかな肌の形成を経験しました。D-980-07は移動と自己認識において注目に値する改善を示しました。
被験者D-980-27: 大幅な体格の変化、顔つきの変化、深刻な人格と記憶の喪失、盲目、難聴、口と耳と目を塞ぐ肌の癒着
被験者D-980-28: 大幅な体格の変化、わずかな顔つきの変化、深刻な記憶喪失、難聴、口と耳と鼻を塞ぐ肌の癒着、沈黙、目を塞ぐ肌の癒着
被験者D-980-29: 大幅な体格と顔つきの変化、深刻な人格と記憶の喪失、盲目、難聴、口と耳と鼻と目を塞ぐ肌の癒着、沈黙
人間に対するSCP-980の影響調査実験は、追って通知があるまで中止されます。