ファム・ファタール
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黒の女王、ヴァーシティーよ。今日はよろしく!

黒の女王・モナムール!

黒の女王・ダチュラ。準備OKです。

黒の女王・ミカサです!今日はよろしくお願いします!

ところで、そちらの…後で説明するわね、たぶんそうしたほうがわかりやすいから。わかりました!


ベースライン

「ファム・ファタール」、確か…フランス語でしたっけ?直訳すると「運命の女性」とかって意味になるっていう。その通りです。ですが「男を破滅へ導く魔性の女性」という意味合いで使われる単語ですね。有名どころだとサロメとか妲己とかその辺だね。そうね、一般的にはそんなところよね。でも今回は文学とかの話をするわけじゃないわ。今回上げられてる「ファム・ファタール」というのは、正常性維持機関の構成員を惹きつけ、結果的に組織を離脱させる知的存在ね。ちなみにその構成員は基本的には男性のようね。より正確に表現するとしたら「正常性維持機関職員にとってのファム・ファタール」といったところでしょうか。まあこれだと長いし語呂も良くないですが…ざっくり調べた限りだと、だいたい女性みたいだね。まあそもそもが「運命の女」って意味だし。例外も結構あるようですけどね。でもだいたい…6割から7割は人間女性みたいです。

必須条件

人類が存在している事、それから正常性維持機関が存在している事。この2つくらいかしら。ほぼほぼ現存する、人類のいるすべての宇宙ですね…どうも正常性維持機関についてもヴェールの向こう側に隠れてるかどうか問わないっぽいしね…割となんでもアリっぽいですね…

実用性

これはファム・ファタール自身というより惹きつけられた職員…いちいちこう言うのも面倒だから、そうね、オムとでも呼びましょうか。なるほどフランス語の「男」、hommeですね。そういう事。で、ファム・ファタールというよりオムに言えることなんだけど、オムは組織を離脱しているから、大多数の実例では古巣を敵に回している。敵に回すと言っても正常性維持機関を倒すなんてそうそう出来やしないんじゃない?ええそうよ、だから別の超常コミュニティなり別のタイムラインなりへの亡命を企図している場合が多い。そこにつけこめると思うの。なるほどね、「ファム・ファタールとオムを別のタイムラインに逃がしてやる、だからこちらに協力しろ」って事だね。問題はオムもファム・ファタールも基本的には2人の男女以上のものではないというところですね。確かに少なくともオムは正常性維持機関にいたわけですから水準以上の能力は持っているでしょうけど…ひどい事言うようだけど、そこまでのリスクやコストかけてまで味方につける意味があるかってのは微妙かもだね。そもそも場合によっては既にファム・ファタールは死んでるって事もあるし。それに、人間2人となると脱走やら何やらの騒ぎもそう大きなものにはならなさそうですね…私達が気づいたときには全部終わった後、という事もありそうです。

傷つきやすさ

基本的には人間の女性ですから、それらについてはまあ、人並みということになりますが…現実改変能力持ちとかだったら話は変わってくるわね。それにそもそもベースラインでは6,7割は人間女性と言ったけど、裏を返せば残りはそうでもないわけで。まあピンキリですよね。


実例: タイムライン D-637

ファム・ファタールはタイプ・ブルーの現実改変能力持ちの女の子、オムは彼女の研究担当者の1人の財団職員。ファム・ファタールに絆されて脱走を手伝っちゃったみたい。まあ正直よくあるパターンね。相手は財団の言うところの要注意団体関係者って違いもあったりするけど。で、その後は?財団からの追跡は一時的に撒いたけど、最終的に2人揃ってGOCに殺されちゃってる。でも財団サイドも2人の居場所はほぼ掴んでいたようだったからGOCが出張ってこなくても時間の問題だったみたい。この結末も正直よくあるパターンなのよね…基本、GOCと財団の規模とそれに伴う調査能力は侮れませんからね。他のタイムラインなどへ逃げ込む手段とか、もしくは地下に潜伏している異常性を扱っている団体とのツテとかがないと逃げ切るのは難しいでしょう。衝動的に無計画で逃げられるほど、財団やGOCは甘くはありません…

実例: タイムライン L-612

ここからはちょっと変則的なファム・ファタールを。まずこのファム・ファタールは要注意団体の所属でも、収容される現実改変能力持ちでもないわ。財団の内部監察部門の監察官。あれ?じゃあオムはGOCあたりの人ですか?ううん、オムも財団職員。といっても結構下っ端ね。確か研究助手とかそのくらいだったはず。それで、オムが財団を離反?うーん、どういうシチュエーションだかよくわからないな。詳しい説明お願いできる?離反というより背信といったほうがいいのかしらね。まず、オムは大した事のない異常物品の管理担当だったんだけど、いろいろやらかしてたのよ。着服とか水増しとか横領とか。まあしょうもない小悪党ってところね。で、それを察知した財団の内部監察部門がその人を調査し始めた、と。でもそれがなんでファム・ファタールの案件に?ファム・ファタールになった監察官、まさか最初から監察官ですなんて出て行くわけにもいかないから、一介の研究員としてそいつに近づいたんだけど…例の小悪党、それを自分に好意を抱いていると勘違いしてね。贅沢させようと横領とかもっとやるようになったのよ。果ては自分の管理してる異常なアイテムいくつか外部に売り払ったし。財団にもいるんですね、そんなの…そもそも完璧な人間なんてものがいない以上、完璧な組織なんて存在しませんからね。どこかに無能や腐敗分子、間の抜けた者はいるものです。そしてそういったところに我々みたいなのがつけ込める…とまあ話がずれましたね。結局、小悪党の悪事が全部明るみに出た感じですかね?ダチュラの言うとおり全部上にバレた。で、そいつは粛清された。これ要するに小悪党兼勘違い男が勝手に舞い上がって自滅したって話じゃないの?これファム・ファタールに該当する?まあ、正直ちょっとどうなのかなーとは思ったけど、一応ね?そうそう、このタイムラインには今後出入りするのは避けたほうがいいかもしれないわ。なぜです?さっき勘違い男は粛清されたって言ったけど、その方法がね。一般的なタイムラインの財団じゃまずやらないようなやり口で始末されてるのよ。他にも見てみたらちょいちょい不穏な事や過激な事もやってるみたいでね、今後ろくでもない方向に成長するかも。注意したほうが良さそうですね。

実例: タイムライン G-739

それじゃもう一丁。このケースだとファム・ファタールは既に死んでる。財団に潜入してた何らかの組織の破壊工作員で、後にオムとなる財団エージェントに殺害されたわ。そういえば先程既にファム・ファタールは死んでいるケースもあると言っていましたね。これがその「場合」ですか。その通り。次に財団が管理してるあるオブジェクトについて説明するわね。これがこのケースでは最重要だから。どういったものなんですか?彼らはSCP-606-JPと呼んでる。郊外に位置する教会で、殺人とかをした人間が入ると「償い」をすれば殺人なんかをなかった事にしてやる、死者を蘇らせてやると持ちかけるみたい。で、イエスと答えると延々と拷問されるらしいわね。死んでも生き返らされてまた拷問。うわあ…つまり、オムはファム・ファタールをやむを得なかったとはいえ殺したことを後悔していた。で、彼女を蘇らそうと、その申し出を受けた、と。ご明察。この時彼は教会の警備にあたってた守衛をぶっ飛ばして強引に教会に入っていったらしいの。志願しても突っぱねられるのは確実だから、って。こんな強硬策をとるあたり、本人はもう色々な意味で帰れないとみていたようね。ところで…ファム・ファタールは実際蘇ったんでしょうか?今のところはしてないみたい。そもそも教会が言ってるのが真実かどうかすらわからないみたいよ。なにせ前例がないから。救いがないですね…

実例: タイムライン U-486

まずお詫びしなくてはならないのが、これは伝聞なので事実確認ができていないという点です。一応それらしい人がいてそれらしい場所がある、程度の情報までは裏付けまでは取れたんですが…気にしないで。とりあえず話してみてくれる?タイムラインはU-486。場所は日本近海のある無人島です。オムはその島に流れ着いたエージェント・妙義と呼ばれる人物で、所属は財団。で、ファム・ファタールなんですが、どうも…いえ、確実に人間じゃありません。それじゃあ何者?情報元によると、アルマダに所属していた艦だそうです。アルマダかー。いろんなタイムラインで見たり聞いたりするよね。基本フネに乗ってるし、彼ら自身も艦隊司令部なんて名乗ってるからアルマダとかシプヒア、と。まあ何したいんだかは今ひとつわからないけど。多数のタイムラインで活動が確認されている組織はいくらでもありますが、彼らの独特な点はそれぞれのタイムラインでそれぞれの組織が活動しているのではなく、1つの同一の組織が複数のタイムラインを股にかけて活動している点ですね。似たような組織はそう多くはありません。それはそうと、艦?って事は、人とか動物とか以前に無機物?はい。艦名ははっきりしませんが、「アンネビー」「ユネビ」「ウネビ」「ユー・ネイビー」…こんな感じの名前のようです。「ウネビ」?ふむ、そんな名前の艦が昔日本だかにあったような…まあ艦名はさておき、ファム・ファタールに該当すると思われるあたり、とりあえずただの船じゃなさそうですね?なんでも思念船という自立思考可能な船な上、その人格を搭載したロボットというか人形というかそういったもの…情報元の言うところの「擬体」というものも出せるそうです。基本的にはその「擬体」で行動してるようですが…いやまあベースラインで「人間女性」とは言わず「知的存在」と言っておいたのは事実だけれど、なかなかすごいのが出てきたわね…似たような状況になっているタイムラインは他にもいくつかあるようですが、変な言い方一番関係が進展しているのがU-486のようです。でもってエージェント・妙義はアルマダへの合流を目論んでいるとか、逆にファム・ファタールな船と一緒にアルマダと敵対する勢力に身を投じようとしているとか…いずれにせよ財団に戻る気はないみたいです。ところで、ミカサの言うところの情報元って?旅人ですね。本人はアルマダからの脱走兵だと言っていました。今はどこにいるのやら。

実例: タイムライン Q-849

ミカサと少々被るような気がしますが、これもアルマダ案件ですね。ファム・ファタールはアルマダのプロパガンダ要員…本人はリンディと名乗っていますね。そしてオムはSCPSウービルのショータ・タリエル艦長。プロパガンダ要員と、財団の船の艦長?また不思議な組み合わせね?リンディ…どう考えても偽名ですが、これ以外に妥当な呼び名もなさそうなのでこう呼びますね…彼女はアルマダが運営しているプロパガンダ用海賊放送の責任者ですね。アルマダという組織の性質上、海上の船舶ないし航空機がその発信元だったようです。そのためSCPSウービルが出動したようです。それで、そのまま寝返ったわけですか。それが複雑なようでして、少なくともこの事案が発生したタイムラインのうち大部分では、財団はタリエル艦長はアルマダに寝返ったと判断したようで施設内に拘束しているようです。もっとも、私が手に入れたインタビュー記録とその中での証言を信用するなら本人は財団を裏切るつもりはなかったようですが。ただ…ただ?いくつかのタイムラインでは実際タリエル艦長や似たような境遇の財団職員がアルマダに籍を移しているのが確認されています。例えば、Q-849。Q-849…あー、滅亡待ったなしのあのタイムラインかあ。財団の言うところのK-クラスシナリオ真っ最中じゃなかった?ええ、Q-849のタリエル艦長は、強引に施設ごとアルマダに回収されたようです。ちょっと待って、施設ごと?施設ごと。Q-849に超大型輸送艦で乗り付けて、施設をその艦に乗せて、そのままQ-849を引き払ったようです。というわけでタリエル艦長と、ついでにその施設に詰めていた財団職員たち、そして保管されていたアノマリーや資材は丸ごと全部アルマダの手に落ちました。わずか4分19秒の犯行だったとか。ええ…正直ドン引きだけど、そういう崩壊寸前のタイムラインって、アルマダやら何やらにとっては人材や資源の大売り出し、持ち帰り放題のバイキング・ビュッフェみたいだしね。確か他のタイムラインでも変な言い方リクルートしてたはずよ。リクルートって単語の意味がわからなくなってきたよ。で、アルマダに拉致?リクルート?されたタリエル艦長はどうなったんですか?Q-849のタリエル艦長かまでは確定していませんが、十中八九彼と思われる人物がN-168でのプロパガンダ放送に出演しています。コードネームは「キャプテン・ニコライ」。主にリンディ、もしくはニュースを担当するハロルドなる人物と一緒に出演していますね。軍事関係の解説者として出演しているようです。

実例: タイムライン J-184

この実例はファム・ファタールもオムも身元がはっきりしてるね。ファム・ファタールはソフィー・クルーガーという女性。元夫の頭をショットガンでふっ飛ばして、有罪判決食らって刑務所に送られた後Dクラス職員になったみたい。まあよくあるDクラス職員の採用パターンだよね。わーお、過激ぃ……念の為聞きますけど、そのショットガンで頭をふっ飛ばされた元夫がオムというわけではないですよね?うん、もちろん。オムは財団の研究者でエリック・リヒター博士という人物。きっかけはよくわからないけど、2人は恋に落ちた。ああ、なんだか悲恋の予感…いやー、実はそうはならなかったんだよね。このJ-184って、いわゆる『かっ飛び時空』でさ。『かっ飛び時空』?さらっと冗談みたいなすごい事がよく起こるタイムライン。いろいろ呼び名はあるけど、僕はそう呼んでる。他には『ジョーク・タイムライン』とか、『悪ふざけ時空』とか呼ばれていたりしますね。もっとも、特に定義づけされているわけでもないので基準のようなものも別にないですが。で、何が起きたの?ファム・ファタールことミズ・クルーガーなんだけどさ、どういうやり方でかはわからないけど謎のセールスマンからいろいろヤバいの買い付けてね。それでドッタンバッタン大騒ぎ。具体的には何を買い込んだんでしょう?はい、これ一覧。げ。わあ…ううむ、これは…というわけで彼らがいたサイトは大混乱、というか最終的には崩壊。2人はテレポーター使って脱走に成功したってさ。今どこにいるかは謎。そういえば謎のセールスマンからさっきのアレやらコレやら買ったって言ってましたけど、正体は何者なんですか?そっちも謎。とりあえずTtt社やらMC&Dやらみたいなメジャーどころじゃないって事くらいしかわかってないんだな。とりあえず僕は他のタイムラインではそれっぽいのは見かけてない。随分珍しいパターンですね?『かっ飛び時空』ではよくある話よ。もしかしてミカサ、『かっ飛び時空』案件は初めて?もしそうなら今後は用意したほうがいいものがあるわよ。それは?頭痛薬。頭が痛くなってくるようなぶっ飛んだ事が普通に起きるタイムラインだから。場合によっては胃薬もあったほうがいいかも知れません。肝に銘じておきます…

実例: タイムライン T-096

ところでヴァーシティー、そろそろ説明しても良いのでは?僕も正直結構気になってるし。結局、ヴァーシティーさんの隣に座ってる優しげで格好いいお兄さんは、どちら様なんでしょう?そうね、いい加減説明させてもらうわ。彼はアーサー・キャシディ。元T-096の財団機動部隊の隊員で、ファム・ファタールに惹かれた財団職員。つまりオム。という事は、つまり…ヴァーシティーがT-096のファム・ファタールってこと!?ご名答!初めまして。僕はアーサー・キャシディ。彼女の言う通り、僕は財団の機動部隊に所属していた。脱走したけどね。元々彼がいたところの財団は一般的なタイムラインからは逸脱していて全世界を支配する独裁権力と化してたのよ。いわゆる『邪悪な財団』ってヤツ。そんなわけで、正直嫌気がさしていてね。そこにヴァーシティーが現れた。で、僕は一人っ子だし、ついでに両親ももう死んでた。つまり、僕が脱走して不利益被るような家族なんかもいなかったから、全部捨てて一緒に逃げてきたわけさ。実はヘマしちゃってね、彼がいたサイトに拘束されてたの。でも彼が手引きしてくれたおかげで脱走に成功した。それが私達の馴れ初め。人にはなかなか話せないわね。馴れ初め?ということは、2人は付き合っていると?というか実質的には夫婦のつもりよ。ということはヴァーシティーさんとキャシディさん、結婚してたんですか!事実婚状態だけどね。そもそも婚姻届の出しようもないし…というか、実はもう3ヶ月なの。付き合いだしてから?ううん…私のお腹の中の子供。!?なんと。だから当分黒の女王としては休業。まあ図書館に顔出すくらいはするつもりだけどね。とにかく…おめでとうございます!ありがと。いつか父さんにも夫と孫の顔、見せてあげたいところね。

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