沈んだ世界で浮かばれず
ずいぶんと高くなってしまった海面に浮かぶ、それはひどく嘆いている。
もはや何度試しても、沈むことはできなかった。
あの距離なら、もしかしたら。
以前まではそうだったのに。
ああ、またずいぶん遠くなってしまったな、と。
もはやそこに沈んでいるかどうかすらわからない。
でも、どこかで確かに沈んでいるのだという確信があった。
いくら試しても無理だったのに、諦めた方が。
これ以外に私に残された道はないんだよ。
自分自身と会話して、それはまた沈もうとする。
もう、悲しみたくはないんだ。
もう、独りぼっちは嫌なんだ。
もう、一緒にいれなかった事実と向き合っていくのは嫌なんだ。
だから、どうか、どうか。
お願いです。
ページリビジョン: 3, 最終更新: 10 Jan 2021 17:58