新聞の切り抜きなど用意されていて、大変丁寧な作りをされているTaleだと思いました。
また自殺から始まるフックといい、全体から漂うクリーピーな雰囲気は大変良かったと思います。
██研究員による音声記録に関して: 強いて言うならば音声を記録として起こすのであればケバを取るべきだと思いますが、現状でも許容範囲です。
記録起こしにおけるケバとは https://www.kyoto-ds.net/method/
談話記録4.docxこれは素起こしで妥当だと思います。何故ならば方言であるからです。リアリティがあって良いですね。
無題.jpg これはオチとして弱い気がしますが、総合的に良かったです。
a.k.a. 鬼食料理長
方向性としては好きな方ですが、部分的にみさきに似過ぎていて新鮮味が十分感じられませんでした。今のところnvです
皆様、御批評御感想誠に有難うございます。
・Fennecist様
御意見有難うございます。確かにSCP財団固有の要素が薄い為、「これtaleじゃなくても良くないか」といった意見も出兼ねない内容だな、と思っています。ただSCPならではの異常性などをあからさまに付与したりしてしまうと「無縁」じゃなくなるので、その辺の落としどころがないかを模索していこうと思います。
・Nanimono_Demonai様
様々なところで詳細な御指摘をして下さり、有難うございます。お褒めの言葉も頂き、光栄に存じます。
ケバ取り、成程。音声の記録を起こす際にはそのようなところも気を付けなければならないのですね、不勉強でした。早速音声記録のケバ取り作業を行ってみたのですが、予想以上に淡白な文章になってしまった為、現在その部分の改稿は保留しています。今後の執筆の参考にさせていただきます。
最後の画像に関しては、当初
無脳症の胎児の画像を加工して配置する
・fumeinadebaisu様
御意見有難うございます。仰る通り、この作品を執筆するにあたって同じような形式をとる「みさき」及び「忌録 document X」(いずれも阿澄思惟著)や「瓶詰地獄」(夢野久作著)、一部書式に関しては「遠野物語」(柳田國男著)などの文学作品に対する差別化をどう図るかは大変な懸念材料でした。
「みさき」に関しては、
私の読解では、「みさき」という文学作品では地方に未だ残る因習、及びあの時代の村社会独特の排他性からくる狂気と、そこに見え隠れする超自然的存在の恐怖を主軸に据えて描かれているのではないか、と感じました。よって「無縁」では、その様な「前時代的な村の因習」「超自然的存在の恐怖」を「何の縁もゆかりもないもの」、謂わばブービートラップとして扱い(つまり、さもその様なところに作品の本質があるように思わせて)、実際には「人間という存在の持つエゴ」を作品の本質として描くことで、文章作品としての差別化を図ろうと考えました。
そのような「人間という存在の持つエゴ」を描いた部分としましては、例えば本作品で「長女」として描かれている「千夏」とその母親の関係などがあります。
[2020/4/16追記: 蛇足と感じたため以降に書いていた「無縁」の解説を省略します]
私が「無縁」で描きたかったものは、この様な「人間の醜悪さ」であり、その様な部分を作品の根幹に置くことで作品としての差別化を図りました。
しかし、それが伝わらなければ本末転倒ですね。もっとこの作品固有の面白さを出していけるような表現を、これからの期間で再度考え直していきたいと思います。貴重な御意見を有難うございました。
大変、面白い作品でした。
社会学的な資料が好きな私はのめりこむように読ませていただきました。
ただ、この話はSCP財団でなくても成り立ってしまうことが引っ掛かります。
他の方も指摘されている通り財団要素が薄いのですが、
要因は、Pear_QUさんの自覚されているアノマリーの異常性の演出ではなく、
登場人物が別の人物と置換可能なほどに個性を持っていないことだと私は考えます。
登場人物をGOCやカオス・インサージェンシーの職員に置き換えても成り立ちます。
財団世界でなくて別の物語の作品の登場人物でも置き換え可能でしょう。
例えば、怪奇ナントカ探偵団の探偵と事務員と民俗学の助教授に役職名を変え、用語を適切にすれば
全体の演出に差し障りなく成立するはずです。
作品中に財団職員というアイデンティティ故の行動、情動を示すものが殆ど書かれていないからだと感じました。
財団職員の自殺から物語を始めるのですから、収集の過程での情動を察するものが欲しかったと思います。
参考にされた『みさき』や『遠野物語』は作品を通して、(ほかの作品は勉強不足です、すみません)
不思議なものや怪しいものを、資料を収集した人物と共に推理していく形で読みます。
しかし、『無縁』という物語は財団職員の自殺が導入となっているので、
読者の気にかかる事は財団職員が資料を通してみたモノと、財団職員が自殺に至った理由だと考えます。
従って、読者は資料を通して推理するだけでなく、資料を収集した人物についても探ろうとします。
この作品では後者へのフォローが足りていないと考えます。
特に収集者は個人名は黒塗りにされ財団職員としてのアイデンティティしか有していないのですから
SCP財団の要素を盛り込むことは必要であったと考えます。
これらの指摘は作品の演出上難しいことは理解しているつもりです。
SCP報告書であれば、そのフォーマットと科学的な記述によりSCP財団らしさを獲得できます。
ところが、この作品では一次資料を並べて物語を進める為、収集した人物は無名となります。
資料も財団以外の目を通し作られる為、SCP財団らしい記述はさらに困難です。
勿論、この作品は修正を加えずとも良い評価をされるべき作品です。
私の引っ掛かった処によって物語の構造や演出は損なわれていません。
自殺の導入に、ばらばらの資料が少しずつ真相へと収束していく展開は読者を引き込みます。
Pear_QUさんの書きたかった作品の本質も充分伝わりました。
都市伝説及び現代ファンタジーをテーマとした共同創作サイトとして、十分に評価されるものだと思います。
更に、スポットライトの当たらない初期調査をtaleとして描くことで
財団世界観を拡げる事にも寄与出来ていると考えます。
私はこの作品を気に入り、UVしました。
今回の私の指摘は更に好いものが読みたいという個人的な願いです。
財団らしさのある社会学的な資料を並べた作品をどう作ればよいのかという一意見であります。
Pear_QUさんだけでなく他の方の参考になることを願い、
充分によい作品に対し長々と文章を書いた次第であります。
この画像の文章を読めるように解像度を上げることは出来ないでしょうか?
こういった物語の楽しさは推理するところにあると考えます。
従って、そのヒントとなる文章が全く読めないのはストレスを感じます。
特にオチの部分ですのでとても気になります。
『みさき』の後ろの方での手紙の文章もクセ字のカタカナで読みにくかったですが、
リアリティの演出の為に仕方のないことだと思います。
しかし、この作品では文章を読める程度に画像が鮮明でも演出に障らないと考えます。
いかがでしょうか?
非常に詳細かつ丁寧な批評、誠に有難うございます。
ただ、この話はSCP財団でなくても成り立ってしまうことが引っ掛かります。
登場人物が別の人物と置換可能なほどに個性を持っていない
特に収集者は個人名は黒塗りにされ財団職員としてのアイデンティティしか有していないのですから
SCP財団の要素を盛り込むことは必要であったと考えます。
仰る通りです。「無縁」では余りにも一次資料の掲載に文章のウェイトを掛けすぎているため、「SCP財団に関するtale」であるという前提から乖離しすぎているきらいが有ります。
財団職員の名前を黒塗りにして個人性を排除したのは、そこに起こっている何かを「その職員が経験していること」ではなく、散逸した資料を自分の中で再構成するという手順を経て「自分が追体験している」ものとして感じて欲しかったからですが、その部分を排除することによって「財団職員というアイデンティティ故の行動、情動を示すもの」をも疎かにしてしまったと今更ながらに感じています。筆力不足でした。
ただ、その要素を入れ込みつつ財団らしさをしっかりと演出するという事が、恥ずかしながら(NenRiki様も触れていらっしゃる通り)現状の私にとってかなりの難題であることもまた事実です。これからも本作品のブラッシュアップは続けていく予定ですので、その中で少しずつ現状の課題を消していけたらと思います。
社会学的な資料が好きな私はのめりこむように読ませていただきました。
更に、スポットライトの当たらない初期調査をtaleとして描くことで
財団世界観を拡げる事にも寄与出来ていると考えます。
財団らしさのある社会学的な資料を並べた作品をどう作ればよいのかという一意見であります。
私がそのような分野を勉強している立場に在るという事もあり、兼ねてより人文学・社会学的なアプローチを取り入れたSCP作品を作れないかと考えておりました。その結果行き着いたのが「民俗資料に対する初期調査書類の羅列」という本作品の形式だったのですが、受け入れて下さった方がいらっしゃった様で胸を撫で下ろしています。特に民俗学(社会学)は私の好きな分野ですので、その辺りを上手く取り入れた作品がこれからより多く作られるようになればと願っております。
この画像の文章を読めるように解像度を上げることは出来ないでしょうか?
この作品では文章を読める程度に画像が鮮明でも演出に障らないと考えます。
成程、確かにそうですね。せめて文字が認識できる程度に、画像を変更しようと思います。
ただ、あそこに書いてある文章を判読可能な状態にすると、それに応じて付け加えなければならない情報が幾つか出てきてしまいますので、その様な情報の付加を含めた小規模な改稿を施し、明日あたりに更新しようと思います(今日はその改稿部分の推敲に充てさせて頂きます)。
非常に参考になりました。数々の御指摘(そしてUV)有難うございました。
途中の神代文字による文章(手紙1-3.docx)を整形したものを載せておきます。
マイ(舞?)集(うこな)はりて
仕へ奉るミコ(巫女/神子/御子)等
大君等
公卿(まへつきみ)等
百官(もものつかさ)の人等をも
ヨ(世/夜…など)の護り
ヒ(日/火…など)の護りに
護り給ひて
天皇か朝庭(すめらかみかと、天皇が朝庭(朝廷)、皇帝、天皇)に
彌高に(いやたかに、いよいよ立派)彌広に(いやひろに、いよいよ広く)
五十橿八桑枝の如く(いかしやくはえのごとく、多くの橿や桑が生えるように盛んに)
立ち栄え(原文ママ)て
仕へ奉らしめ給へと
称辞(たたへこと、神への賛辞、祝詞)竟(お)へ(原文ママ:おそらく「終える」の意。畢竟の竟は「をふ」と訓読できるが、オになっている)奉らくと申す
羊飼いP @hitsujikaip