訳文についていくつか提案があります。
確認が十分ではないので話半分でお願いします。
SCP-2234は異常なコンピュータウイルスの一種であり、SCP-2234実例は通常のサニタイズルーチンを無視してストレージ中に自身のコンテンツを加えるインジェクション攻撃の一種を利用することができます。
ウイルス対策ソフトウェアはウイルスを検出するための定義ファイルを持っていて、その定義と照らし合わせる感じでファイルの中に怪しい挙動をするコードが含まれていないかスキャンします。それに対してSCP-2234側は定義から逃れるために自分自身を改変します。
たとえ話を言うと、SCPの記事を編集していて文中のSCP-XXXXをSCP-2234に一括置換しようとしたら、SCP-XXXになっている箇所があって修正が漏れてしまった。みたいな感じです。
多分「一種のインジェクション攻撃を利用」した結果として自己の改変が出来るということだと思います。その結果サニタイズルーチン(上で一括置換とたとえた部分)をバイパスできます。
SCP-2234が新たな脆弱性を見つけて(インジェクション攻撃)コンピューターの制御を奪う→自己を改変する(新たな実例が生まれる)→財団が更新パッチを作成→ウイルス対策ソフトウェア企業に情報共有(各企業は定義を更新)→SCP-2234が新たな脆弱性を見つける、でいたちごっこしてる感じですね。
この文脈から考えると「サニタイズルーチンを無視して」という表現が少し不自然に見えます。
ハッキング的な話ではよく認証とかを回避することを用語みたいにそのままバイパスって言ったりします。
認証をバイパスする中国人を狙った巧妙なトロイの木馬 - フォーティネットブログ https://www.fortinet.co.jp/blog/threat-research/chinese-targeted-trojan-analysis.html
YouTube、セキュリティ教育動画を「ハッキング方法の紹介」と誤認し削除 動画は後に復活 - ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1907/08/news092.html
あと、「ストレージにある自己の内容を改変」みたいな感じの表現だと読む人が理解しやすくなると思います。
SCP-2234は2015年7月1日に初めて財団の目に留まり、財団ネットワークに接続されたコンピュータがSCP-2234-001に不正アクセスされ、ネットワークにSCP-2234-001を含むパケットでフラッディング攻撃を始め、他数十台のコンピュータに感染しました。それ以来、800以上の異なるSCP-2234実例が発見されています。
フラッド攻撃としたほうが見慣れた表現ではあります。しかし、文章的にネットワークを溢れさせる的な表現が自然かもしれません。
「SCP-2234は2015年7月1日に初めて財団の目に留まりました。財団のネットワークに接続していたコンピュータがSCP-2234-001の不正アクセスを受け、SCP-2234-001自身を含むパケットでネットワークをあふれさせ、他の数十台の端末に感染しました。それ以来、800を超える別個のSCP-2234実例が発見されています。」
感染したコンピューターのHTMLデータベースにリクエストが送信されると、特定の広告を添付させる。RedDB 4.3.31にパッチが適用されました。
「添付」という表現が少し気になります。
このコンピューターは「html database」とあるので(原文の時点でかなり変な表現ですけど)これはサーバーで、サーバーからの応答(html)と一緒に広告が返ってくる感じだと思います。データベースを訳出すると話がややこしくなるのでHTTPレスポンスと意訳します。
ウイルスの被害を受けていた状態から、修正パッチの適用を経て解決したので、RedDB 4.3.31「で」としたほうが自然なように思います。
「感染したコンピューターからのHTTPレスポンスとともに特定の広告が返る。RedDB 4.3.31でパッチが適用されました。」
深刻なミーム感染または身体的障害を受ける可能性があります。
原文が「bodily harm」だったので「身体的危害」がいいと思います。
関わった人物は有益であれば質問されるべきですが、そうでなければ行う必要はありません。
「有益であれば関係者に質問するべきですが、そうでなければ行う必要はありません。」とすると自然かもしれません。
SCP-2234-727は感染したユーザーのソーシャルメディアでの交流に、感染したユーザーのターゲティング広告を自発的に送信させる異常なコンピュータウイルスです。
「交流に」の部分をもう少しはっきりさせたいと思いました。
「SCP-2234-727は異常なコンピュータウイルスであり、感染したユーザーのソーシャルメディアでの連絡先から、感染したユーザーをターゲットとした広告を自発的に送信するように作用します。」とすると分かりやすくなるかもしれません。
これらの広告は送信者が知ることのない機密情報に基づいて頻繁にターゲットされます。注目すべき過去の出来事に、
「頻繁にターゲットされます」が少し気になったので、
「これらの広告は送信者が知ることのない機密情報に基づいてターゲットとなることが多く、注目すべき過去の出来事に、」とすると自然かもしれません。
ポルトガルのタイムシェアリストがSCP-002を担当していたことがある研究員に送られ、
「タイムシェア」について、私が読んだ時どういう意味か全く分からなかったので、訳注として以下のような文面を考えてみました。
訳注: リゾートマンションの一室などの所有権を一週間単位で購入し、複数のオーナーで経費を負担するシステム。
SCP-002は内部が「安価な賃貸マンション」のように見える大きな肉の腫瘍なので、訳注があると関連性が分かりやすくなると思います。
影響を受けた連絡先は意識的に影響を受けたユーザーにリンクを送信します。
「影響を受けた連絡先は影響を受けたユーザーへ意図的にリンクを送信します。」とするとより分かりやすくなるかもしれません。