かつて財団フォーラムに投稿した実話をパラウォッチハブに落とし込んだ作品となります、楽しんでいただければ幸いです。
この作品はパラウォッチだからと言うだけでBに出店したわけではなく、ロシアのインターネットアクセスに関する都市伝説を模倣したものであるがゆえにBである作品です。
ロシアの都市伝説には通常のファイアウォールによるWebアクセス制限のほかに政府機関の陰謀としての監視者についてのロアが多く流布されています。
その流れにのっとっての物語の構成となっており、Webに関する複数の陰謀論へのオマージュとなっています。
政府への不信を招くような不穏な投稿とそれをはやし立てる書き込み、投稿アドレスの正しく表示されない誰でもない誰かによる干渉とインターネット怪談の都市伝説の型にはまった作品がインターネットと見なされないのであれば何処からがインターネットと見なされるのか、何処からが見なされないのか、大まかな区切りをあらかじめ公示されるべきではないでしょうか。
もうただ記事の雰囲気や内容が自分に合わなかっただけなのかもしれませんが、仰られたことをインターネット要素として私は全く感じられませんでしたね。感じられたのならわざわざこんな書き込みはしません。ロシアへの知識が薄いからなのかなんなのか。
インターネット云々ぬきとしても、オチは怖く感じなかった/楽しめなかったんです。Need to Knowとだけ書き込まれるのが普通なのですか?全体にわたって検閲した方がいいと思うのですが…… 何となく中途半端な干渉というか、納得の行かないオチだと思いました。総じて、インターネット要素が薄すぎると感じたところです。オチ以外に「インターネットにまつわる話」に該当するものがありませんから。
以下、今回投稿されたパラウォッチの作品に対する
大まかな区切りが公示されるべき、と言われましてもこれは一読者としての意見ですし、そう仰られても困るところです。
私は「パラウォッチなら無条件にB」とは認めたくありませんし、認めたらSCP報告書のみならず、今回出てませんが、例えば生弊カタログ等ウェブサイト形式であればなんでもBが適用してしまえると思うので、内容そのものがインターネットにまつわる話でなければ、話を持ち出すためインターネットを利用したという程度の内容ではテーマに乗っ取ったとは言い難いと思います。そうかんがえれば、一つだけ浮いてるほど簡単なテーマだと思いませんか?
例えばSCP報告書の内容でも、オブジェクトの発見経緯にサラッとSNSの投稿で発見された〜くらいしか書かれていないのにBに出品されていたら、恐らく多くの方はテーマに不適であると感じるのではないかと思います。そこに寛容になれば、あまりにも簡単すぎるテーマだと誰しも気づくでしょう。私としては、この記事や今回投稿された多くのパラウォッチ作品もそれと同じ印象です。インターネット上でインターネットと基本無関係の話をして、それをインターネットというテーマとして投稿されても、合ってないな……という印象があるのみです。
テーマが悪かった、といえばそれで終わる話かもしれませんが。私はテーマ決定委員でもありましたので、このテーマがこのように扱われたことを少々残念と感じないといえば嘘になります。ですが仕方ないのかもしれません。テーマのとらえかたは人それぞれです。
ただ一読者として、インターネット要素が薄すぎると感じ、Bテーマに不適であると思ったというところです。
また、大まかな区切りについてはテーマ発表時に質問等して欲しかったという思いもあります。それに、把握している限りでは、今回全てのパラウォッチ作品がコールドポストだったと記憶しています。私は批評チームも担当していましたが、コールドポストであった以上批評段階でそのような指摘をすることも全くできませんでした。なので後出しジャンケンのようにディスカッションに書き込む以外の方法がありませんでした。
今回結構karkaroffさんに食いついているのを私自身感じていますし、その点非常に申し訳なく思っています。こうなってしまった背景には批評段階である程度のインターネット要素の線引きを伝えることができなかったことや、質問が一切なく範囲を示すタイミングがなかったことなどがあります。
一応主催のAMADAI氏には今回投稿されたパラウォッチ作品がインターネットに適しているかどうかの相談は伝えてあります。もしかしたら何かしらの対応がなされるかもしれません。繰り返しになりますが、現状、最初とこのポストはテーマ委員ではなくFennecist個人の意見であるということを念頭に置いてもらえると助かります。
長文失礼しました。
改めての返信ありがとうございます。
ロシア由来のインターネット怪談の怖さは過去の秘密警察の実在と、制度改革後の今に至るまでの秘密警察に相当する情報機関の復古に由来するものです。
オチだけしかインターネットの要素を感じないと仰せですが、この場合はオチに至るまでのWebで行われる何処にでもある様なやり取りと、本来ならば他愛もないやり取りが進むはずの中でIDも読み取れずただサインだけが残されてその先が急に途切れている流れそのものにあります。
かつてのKGBもそうですが、ロシアの陰謀論的ホラーは大っぴらな編集の痕跡を残して秘密機関が秘密をもみ消したとおおっぴらに喧伝するのでなく、そこに書き込まれた断片を消し去らないまま、それ以上踏み込むことは危険を伴う事を警告する形で周囲に見せしめにする事を多く好みます。
本来はもっと遠回りでさらに分かりにくいのですが、それでは馴染みがなさ過ぎて本当に伝わらないので少しだけ明度を上げてNeed to knowと意味が直接伝わりやすい表現に置き換えて通常使われるサインの代替としています。
物語としての発端となっている地図の記述が途切れるのが1990年、ソビエト解体前の諜報機関が最も腐敗した時代です。そして1996年はかつて秘密警察として猛威を振るったKGBがFSBとして復刻した後、暗殺や秘密工作の噂が囁かれるようになったFSB長官コヴァレフ氏が長官についた年となります。
コヴァレフ氏の後任は現在ロシア大統領を務めるウラジーミル・プーチン氏でもあります。
つまりはこうです、かつての秘密警察が残した過去の断片に触れたフォーラムが現れ、そして今も息づく秘密警察がこれをいさめサインを残した。かつては人の口、絵画の盗聴器、ナイトスタンドの隠しカメラそういったもので人々を監視していた秘密警察は今も姿を変え、品を変え息づいている。
人々は秘密警察が復古し、今もなお生き続けているという事を教訓とし、これを大っぴらに語る代わりに陰謀論じみた都市伝説として、もしくは与太話として様々な物語を作り教訓を語り継ぐ。
この物語はそういった陰謀論な怖さを描いた作品であり、そのテーマとしてインターネットを使っているわけです。
そして故に教訓はこうなるわけです Need to know と。
後半についても承知いたしました。個人的な納得とは別ですが、私はパラウォッチだからBと選んでいるわけではなく、インターネットフォーラム上だから語られる現代の怪談の形、ロアの語り口としてパラウォッチを活用しています。
日本では、怪談は古来から嗜まれる娯楽の一つであり、それは媒体を変え語り口を変えて楽しまれてきました。絵巻、座談会、書籍、そして現代では無数の媒体でこれが楽しまれています。
パラウォッチは財団世界においてその怪談や都市伝説たちをその当事者に近しいものたちが、彼らの目線で語ることができるツールです。財団世界の秘密が覆い隠されている世界の中でその断片を騙り、それを陰謀論者や怪談愛好家、都市伝説の研究者にオカルティスト、そういう人々が細い線で共有する。
異常が存在し、覆い隠された世界の中でインターネットフォーラムという細い線を通じて以上の断片を騙り、ヴェールの隙間を縫うようにして覗き込む。
財団世界においての、怪談そのものが生きている世界で組織ではなく人々そのものの目線で不思議を騙る事が出来る。こういった語り口の作品を作る事が出来る故に、私はインターネットのテーマを選択し、パラウォッチの作品を投稿しているわけです。
パラウォッチだからBとして選ぶのでなく、Bの作品として財団世界の物語を財団世界の人々の口から語らせるためのパラウォッチと考えていただければ幸いです。
ディスカッションの議論で図らずもバックグラウンドが描かれているので理解できます。理解できるんですが、感情を揺さぶるものが弱いですね。これはもう文化的な馴染みが全然なく共感しづらいことに起因していると思うので、記事自体はこれで完成しているものの、私にとっては面白さが足りないのでDVという結果になりました。