翻訳お疲れ様です。
いくつか訳が気になった箇所があったのでお知らせします。網羅的ではないので、抜けがあるかもしれません。
終わったらホテルに帰る道の途中で何か飲めばいいんだ
(原文: I’ll just get something on the way back to the hotel when we’re done here.)
特に飲み物に限定する表現ではないです。
あなたはハワイで休暇を取ってるの。
(原文: You’re being paid to vacation in Hawaii.)
直訳すると「あなたはハワイでのバケーションのために金を払われている」、つまり給与が出るのにバケーションみたいな仕事程度のニュアンスです。休暇そのものではありません。
美味しさという名の毒気を上げているウナギ
(原文: and eel, steam rising up in a great miasma of deliciousness.)
"steam rising up…"以下はウナギだけでなく食べ物の列挙全体に掛っています。
しかし当然ながら彼は外で食べると言っており、ここには素晴らしいゲストだっている。恩知らずと思われたくはない……
(原文: but of course he would just tell her to go ahead and eat, and then there was being a good guest and all, wouldn’t want to look ungrateful…)
"go ahead and eat"はgo aheadがイディオムで「どうぞ」の意、"there was being a good guest and all"は直訳すると「いいゲストでいることなど/その他の事柄があった」(and allもイディオム)ぐらいの意味です。
全ての種類を取り揃えたと思ったが。
(原文: Takes all types, I ‘spose.)
"Takes all types"はおそらくit takes all kinds to make a worldの略でしょう。
現代では「おかしな人がいる」という厭味としての用法が多いらしいですが、ここでそっちに寄せるべきかどうかはちょっと判断付きません(どっちかと言えば微妙)。
マニアが集まる所を避けてこの地域を徹底的に焼き尽くし、あなたを殺そうとする輩の時間と金とマンパワーを大いに浪費させていただきたい。
(原文: Avoiding the part where a bunch of maniacs rush in, burn this place to the ground, and waste a great deal of time, money and manpower trying to kill you.)
maniacs(複数形)を主語としてrush in以下、原形動詞が並列されている文をavoiding…で参照する形です(直前の"And we do that by"を受けている)。すなわち、「maniacの集団が殺到して、この場所を焼き尽くし…はなるべくなしで」。
更に言えば、maniacsの訳はこの場合狂信者でいいようにも思えます(メアリーアンの諧謔込みとして)。
明らかに彼女の側に寄った発言だった。
(原文: Admittedly, this was a bit forced on her part,)
多分このforcedは強引とか牽強付会のニュアンスなんじゃないかなと思います。
ではそうする事が『あなたは我々に干渉せず我々もあなたに干渉しない』という交換条件の一つだと言うのかい?
(原文: So this is going to be one of those 'you leave us alone we leave you alone' quid pro quos, right?)
ここのthisはこの交渉を指し、going to beと合わせて「このやりとりで(最終的には)『相互不干渉』の交換条件に落ち着くというのか」ぐらいのニュアンスだと思われます。
大変な事じゃない。直接の干渉でもない。外出せず大勢のちびっこ半神をそこらに駆け回らせない。
(原文: No smitations, no direct interventions, no going out and leaving a bunch of little demigods running around all over the place.)
smitationsの意味がよく分からないのでアレですが、smiteの名詞化っぽいですね。ちなみに中国語だと冲突となっており、こちらもsmiteの名詞化と解釈したようです。
"going out and leaving…"はおそらく、子供たちを置いて現世から去らないと解釈した方が正しい気がします。
神に誓って私はただ会話しているだけ。
(原文: God help me I am actually having this conversation.)
どっちかというと「まさかこの状況でこんな内容の会話をしてるなんて」的なニュアンスのように感じます。その後の"Ah, you don’t need my help anyway."と掛ってると解釈すればなおさら。
たまには皆殺しを望まないものに会うのもいいものだ。
(原文: It was nice to meet something that didn’t want to kill everyone, for once.)
"for once"だとどちらかといえば「今度ばかりは」寄りの気がします。
会話が進むにつれ、食べる速度は遅くなった。
(原文: The eating had slowed to a lull, as had the conversation.)
時間的・程度的同等のas+倒置、すなわち「conversationがlullにまで減速するのと同じ程度/同じ頃頃合いにeatingもそうなった」です。
他人の事に口出しするのと『俺の気まぐれに応えろ』って叫ぶのは別物なの。
(原文: It’s not like you’re barging into places and screaming 'CATER TO MY WHIMS.')
全部一続きなので「方々に押し掛けていって…とは違う」と一纏めに否定されています。
あなたは砂漠にいるみたいに狂った禁欲をするし、他の誰もやらないからって狼に対処するし、私が見もしないうちに家の事を片付けるし、誰かがあなたの仕事を滅茶苦茶にしても吐き戻しすらしないし……
(原文: You’ve got the self-control of a crazy aesetic out in the desert, you’ll deal with the Wolves when there’s no one else around to do it, you take care of stuff around the house before I even get a chance to see it, you don’t even take your food back when someone messes up your order…)
"got the self-control of a crazy aesetic out in the desert"は口語であることを考えると今でもそれほどおかしくはないですが、「砂漠の狂った禁欲修行者の(ような)セルフコントロールを持ってる」なので、もうちょいセルフコントロールを焦点に据えた訳にすると収まりがいいように感じます。
"take your food back when someone messes up your order"は「誰かが自分の注文を台無しにしても(=注文した食べ物を間違って持ち去っても)取り返さない」だと思います。
この友好は時が終わるまで続くであろう
(原文: May this friendship last until the end of time.)
このmayは祈念のmayなので「この友好が時の終わりまで続くことを願う」と解釈すべきです。