やがて日が過ぎ 年が過ぎ
世界が色あせても
あなたがくれる灯りさえあれば
いつでもワタシは歌うから──ハジメテノオト / malo
私自身SCP財団を知ってからまだ2年ほどしか経っていませんから、深く歴史を知っているわけではありません。だからこそこの記事の作成期間は、私自身がSCP財団の変遷について振り返ることのできる良いものとなりました。
10年以上の歳月が流れ、サイトメンバーの脱退による新たな創作サイトの設立や、著者の引退による記事の喪失など、あらゆる困難を越えつつSCP財団は成長を続けてきました。もはや小さなジャンルとしてではなく、外部でも広く愛されるその様は、まさしくSCP財団の「成長」の証でしょう。しかしながら、どれだけの変遷を経ようとも、根底にある「確保・収容・保護」のテーマに変わりはありません。根底にあるものは、やはり変わりません。
私がSCP財団に参加しようと決心するきっかけになった人はもうここにはいませんし、私自身SCP財団を引退しようとしたときが何度も何度もありました。それでも私がここでの創作を続けて来られたのは「SCP財団が好きだから」ということに他ならなく、どんなに嫌なことがあろうとその根底の思いが揺らぐことはありませんでした。この記事を書くにあたり、短い時間ながらも多くのことを想起して、楽しかったこと、苦しかったこと、人の役に立ったこと、多く迷惑をかけてしまったこと、その全てをひっくるめて私自身も変遷してきたのだと感じました。
この記事はある意味、私からの“はなむけ”です。財団にとって、「SCP財団を愛する全ての人々」は財団の心臓であり、未来を照らす灯です。そして灯がともっている限り、SCP財団に終わりはありません。この記事には、私なりにSCP財団というサイトの変遷の軌跡、私自身の変遷の軌跡、そして未来への思いを込めました。だからこそ、この記事では明確な「未来」を描きませんでした。財団の未来を決めるのは他でもない私たち自身ですから、少しでも良くなれるように、私たちはSCP財団を愛し続けましょう。きっと彼らも応えてくれますから。
SCP財団の更なる発展を願って。
あなたには僕が見えるか？
あなたには僕が見えるか？
それ、あたしの行く末を照らす灯なんだろう？──アンノウン・マザーグース / wowaka
ソース: 自作
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: atled_logo/png
著作権者: Fennecist
公開年: 2020年
補足: 以下の画像を元に作成しています。
ソース: http://ja.scp-wiki.net/dr-mackenzie-s-sketchbook
ライセンス: CC BY-SA 3.0タイトル: Logo SCP Foundation
著作権者:Aelanna
公開年: 2011年
ソース: https://en.wikipedia.org/wiki/Great_Sand_Sea#/media/File:SiwaSandDunes.jpg
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: SiwaSandDunes.jpg
著作権者: Roland Unger
公開年: 2010年
補足: Fennecistが加工しています。
ソース: 自作
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: container.jpg
著作権者: Mitan,
Fennecist
公開年: 2020年
補足: Mitanさんに書いてもらった絵を
Fennecistが微加工したものです。
ソース: 自作
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: vicis.png
著作権者: Fennecist
公開年: 2020年
補足: 以下の画像を元に作成しています。
ソース: http://ja.scp-wiki.net/dr-mackenzie-s-sketchbook
ライセンス: CC BY-SA 3.0タイトル: Logo SCP Foundation
著作権者:
公開年: 2011年
ソース: https://pixabay.com/ja/photos/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9-%E5%A4%AA%E9%99%BD-%E6%83%91%E6%98%9F-%E5%85%89-%E6%98%9F-1506349/
ライセンス: CC0
タイトル: スペース-太陽-惑星-光-星-1506349
著作権者: Fabuloussavers
公開年: 2016年
補足: 空想科学部門にも、愛する思いは殺せまい。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
今まで間違って記憶してました……
練りに練った結果、この記事は構成面などからどうしても提言として成立しなくなりました。それに、昨今の異常な頻度で増える提言に対する皮肉的意味合いを込めるつもりで書いた節もあります (個人的にこの内容で提言を名乗りたくありません) 。
私の考えでは、このオブジェクトはあらゆるカノンにおいて無視していいものとして存在しています。各々の頭の中での財団の始まりがあるとして、このオブジェクトはそこに必ず存在しながらも、無視可能なのです。なぜなら、このオブジェクトはあくまでもそれぞれの世界における財団の存在を保証しているのであり、歴史的な財団の始まりなどはそれぞれが自由に創ることができるからです。
だからこそ、001-JPにはしたくありませんでした。その存在の有無を自由に選択できる提言枠にはふさわしくないからです。財団が見るべきはSWN-001だけではありません。サイトメンバーであろうとなかろうと、「SCP財団」を愛する全ての人々の思いこそがこのオブジェクトの本質なのであり、それを提言として「存在の有無を選択できる」なんてことにはしたくありませんでした。確固たるひとつの存在として、SCP-2000-JPに決まらなかったとしても、ある固有のオブジェクトナンバーをこの記事にはつけてあげたく思っています。
ここの職員には青酸カリが配布された。少しでも楽に死ねるようには、こうするしかない。私たちは本当によくやったと思っている。
(震え声が数秒続いた後、1発の銃声が鳴る)
青酸カリを貰っているのに銃で自殺するところに少し噛み合わなさを覚えました。上の方の文は無くすか、別の形にしたほうが良いのではないかと思います。
非常に評価に迷いましたが、記事の構成に納得できずDVしました。
総評として、非常に完成度の高い記事であると思います。先に挙げられている通り、記事に込められた情熱を感じますし、アイデアも素晴らしいものです。
しかし、補遺2000-JP.1のヒューム原器としてのくだりは記事の構成上必要であるか疑問ですし、現実改変をある程度成熟した技術あるいは学問体系として認識している(ように読み取れる)カノンでありながら異常性が未確定のオブジェクトを原器として用いるのはいかにも不自然です。それもまたSCP-2000-JPの異常性が発露した結果であるというのならば理解できますが、それを確定できるほどの情報がありません。
補遺2000-JP.2、2000-JP.4についても同様の感覚を受けました。おそらくは意図してのことかと思いますが、SCP-2000-JPの異常性と補遺内で明かされる情報が繋がっているようで明言されず、またヒントもない、という状態です。明かされていないだけでSCP-2000-JPに明確に由来する異常なのか、あるいはメタ的な記事の雰囲気づけとしての記述なのかも判別できません(なにか重大な見落としがあり、私が記事の内容を理解できていないだけ、ということであれば撤回します)。
謎が散りばめられ考察しがいがある、という見方も勿論可能です。しかしながら、考察はあくまでも記事の本筋の裏側をより深く掘り下げて楽しむためのものであり、考察することを記事の主体として読者に求めるのは本末転倒であると私は考えます。この記事は読んでいて非常に面白いものでしたが、各所に埋め込まれた真意不明な記述について読後に深読みすることを強いているような印象を受けました。
全体的に、確度の高い情報をできるだけ出さず推察を余儀なくされる曖昧模糊とした構成が(あくまで私個人の)好みではありませんでした。
しかし同時に、2つの音声記録は読みやすいと同時に臨場感があり、発話者のキャラクター性やメッセージ内容を強く印象付けるものでしたし、ヴィシス・プロトコルは否決という結果まで含めて説得力がありました。DVとはなりましたが、同時に唯一無二の面白さを有する記事であるとも思います。
素晴らしい記事を投稿してくださったことに感謝いたします。ありがとうございました。
私の記事は普段から考察のしがいが無く、内外で話題にされにくいと思っていたので、今回は考察もしっかりできるような内容にするのを目標にしていました。しかし決して考察主体ではありません。ただ、多くの記事を読んでいれば何を表そうとしているのかわかる要素を散りばめました。特に補遺4の演出が何を表しているのかわからないのであれば、2000, 3000, 4000番台の記事に似た演出があるのを知らないのだと思われます。
現実改変をある程度成熟した技術あるいは学問体系として認識している(ように読み取れる)カノンでありながら異常性が未確定のオブジェクトを原器として用いるのはいかにも不自然です。
精神影響とヒューム値に何かしらの関連性があるようなら不自然ですが、関係性が見られないうえ、異常存在としてではなく「現実性の安定した物品」として利用しているのだから、不自然ではありません。不安定状態では以前の原器が使用される旨も書かれているので、運用にも問題はないでしょう。
なにか重大な見落としがあり、私が記事の内容を理解できていないだけ、ということであれば撤回します。
補遺2000-JP.1、補遺2000-JP.2、補遺2000-JP.4は全て記事中で欠かせない意味を持っています。メタい装飾で使ったのは「∇」くらいです。
この記事を「考察主体の記事として」読み解く最大のヒントは以下の文章です。というより、この文の意味を考えれば必然的にそれぞれの要素についても考えざるを得なくなるような気がします。見落としたら何もわからなくなる部分には下線を引いておきます。
SCP-2000-JPの発生起源には非常に夥多なクラスS/001上位存在が関係していると考えられていますが、複数の部門の研究により、SCP-2000-JPはそれら以外のなお根源的な存在にも起源を持つ可能性が示唆されています。空想科学部門は、クラスS/001上位存在の考慮のみではSCP-2000-JPの起源には到達できないと断定し研究を行っています。
ただ、最初に言った通り特に考察しなくても最後の補遺で「財団という寄生生物であるがゆえに～」とおおよそ回収しているので、考察主体の記事と思って作ったわけではありません。しかし、メタ的なSCP-2000-JPの正体がわからない限り、この記事に埋め込まれたメタ要素/メタ的変遷要素は何一つ理解できないでしょう。
上記ヒントでも察せないのであれば、更にヒント(ほぼ答え)を提示しますよ。
karkaroff氏と
islandsmaster氏のご協力の元、以下の点に変更を加えました。
SCP-2000-JPコンテスト第三位おめでとうございます。コンテスト運営委員の方でページをご希望の通り2222-JPにリネームいたしました。記事中のナンバー表記もこちらの方で置換を行いましたが、誤りがある場合お手数ですがご自身での修正をお願いいたします。また、記事内で使用されている画像までは修正できませんのでご理解のほどよろしくお願いします。
