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Pear_QU 31 Jan 2020 12:28

使用した画像は全て、既存の画像をもとに私が加工したものです。元画像の出典を以下に記します。

[9. ajhecdpajaz_nqha] (一枚目の画像)

ソース: https://pixabay.com/photos/person-forest-outdoor-standing-731476/
ライセンス: CC0
タイトル: Person Forest Outdoor Standing Back Looking Wood
権利者: Nikon D300s
公開年: 2015
補足: 現在はpixabay licenseとなっていますが、CC0は撤回不可である為、上記の通りで使用しています。

[7. dobxq_ofdeqblrpkbpp] (二枚目の画像)

ソース: http://ja.scp-wiki.net/scp-1000-jp
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: SP062AoffimageA001.jpg
権利者: ZeroWinchester
公開年: 2016
補足: SCP-1000-JPのフォーラムディスカッションによると、NASAが公開したこちらの記事の画像を加工して使用していらっしゃった様でしたので、重ねて記載しておきます。

[5. cljgefrclcb_fypkmlw] (三枚目の画像)

ソース: http://scp-wiki.net/scp-2000
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: Remember_Us.jpg
権利者: HammerMaiden
公開年: 2013

[3. zbghduhmf_odzbd] (四枚目の画像)

ソース: http://scp-wiki.net
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: Sigma-9
権利者: Aelanna
公開年: 不明
補足: SCP-Foundationトップページに使用されている”Sigma-9 theme”の色調等を加工して使用しています。当テーマにはSCP財団のロゴマークが使用されていますが、そちらもAelanna氏を著作権者としています。

Last edited on 31 Jan 2020 15:06 by Pear_QU Show more

stengan774 31 Jan 2020 12:40

非常におもしろい試みが為された作品でした。この作品をもって自分の中でtaleというカテゴリの再定義が為されたように思います。UV。

ただ、tale-jpをSCP報告書につけるのは不適ではないでしょうか?

Last edited on 31 Jan 2020 13:30 by stengan774 Show more

Pear_QU 31 Jan 2020 13:08

stengan774さん、御感想等誠に有難うございます。お褒めの言葉も頂き、光栄に思います。

ただ、tale-jpをSCP報告書につけるのは不適ではないでしょうか?

仰る通り、その部分は意見が分かれる所だろうなと感じています。結果的にtale-jpタグを付与した理由としては、
「この報告書それ自体が附番を持ったtaleである」という構成と、「このtaleそのものが本質的にSCPであり、且つその事はtale--01.--を通して伝えられる」という設定を持つこの作品のタグ付けを考えたときに、この「SCPでもありtale-jpでもある」事をタグに落とし込むためには両方のものを使うべきではないか、といった考えに至った事が挙げられます。(今となっては投稿前にタグコントリビューターの方などに意見を仰いだりするべきだったと反省しています)

タグの扱いについては再検討しようと思います。重ね重ね、御意見と御感想誠に有難うございました。
(2020/02/17追記: tale-jpタグは取り除かれました。)

Last edited on 17 Feb 2020 05:31 by Pear_QU Show more

kumer1090 17 Feb 2020 05:22

SCP報告書に、tale-jpタグを付けるのは不適であるため、タグを取り除きました。

追記:
SCP報告書は多かれ少なかれ物語であるという側面を持っており、またSCP報告書のフォーマットに類似したTaleやフォーマットを完全に無視したSCP報告書も存在します。つまり、突き詰めると、SCPかTaleかを判別するのは、どのタグが付いているかということになります。必ずしも明文化されていないかもしれませんが、SCP報告書に、tale-jpタグを付けるということはこれらの区別を無意味にしかねません。

なお以上は、タグ・コントリビューター個人の見解ですので、異論・疑問がある場合は、運営Discord等で質問することをお勧めします。

Last edited on 17 Feb 2020 05:44 by kumer1090 Show more

Pear_QU 17 Feb 2020 05:25

tale-jpタグの付与が不適である旨、了解しました。お手数をお掛けして申し訳ございません。

追記:
kumer1090さんの追記を受けて、「scp-jp及びtale-jpタグの付与はそれらを判別/区別するためのものであること」「フォーマットの違いはタグを両方付けて良い理由にはならないこと」を理解し、その事による現SCP-2101-JPの「tale-jp」タグを取り除く措置に納得しました。

現状で上記に対する異論・疑問等は無いことを追記します。

Last edited on 17 Feb 2020 06:02 by Pear_QU Show more

suneemon 31 Jan 2020 14:25

割と早い段階でそういうことなのかなと思いましたが、最後の怒涛の展開とオチに痺れました。個人的には、オチをみた後に改めて脚注欄をみることをお勧めしたいですね。UVです。

Pear_QU 31 Jan 2020 14:36

suneemonさん、御感想有難うございます。脚注も含めての伝播記録なので(本当は脚注全部繋げたら一つの文章になるとかやりたかったのですが、このくらいでと筆を折りました)、その様な読後感を持って頂けた事を非常に嬉しく思います。

santou 03 Feb 2020 07:00

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全体的に、この異常性からこんな解釈に発展するのか？という疑問に包まれましたが、それでもメッセージ性と雰囲気は良かったです。ですが、第二段階と第三段階の自分の名称を忘れる効果が後の展開にどのように関わっているのかが分からなかったので、NVです。

Pear_QU 03 Feb 2020 10:40

+ 御意見誠に有難うございます

全体的に、この異常性からこんな解釈に発展するのか？という疑問に包まれましたが、それでもメッセージ性と雰囲気は良かったです。

santouさんの仰る通り、全体的にメッセージだけが先行してしまった点は今回の執筆の課題として受け止めなければならないと感じております。
雰囲気、空気感の様なものが少しでも伝わり、「良い」と感じて頂けたことを嬉しく思います。

ですが、第二段階と第三段階の自分の名称を忘れる効果が後の展開にどのように関わっているのかが分からなかったので、NVです。

この「自分の名称を忘れる」異常性の記事における展開の関連性は、私の意図としては「どんなものにも自らの名前を残せなくなる/無名の物語が伝わっていく」ことに意味を持たせたかった…という所です。
数々の日本文学が「作者不明」で伝わっている理由やtale-jpを書き続ける財団職員が「名称不明」になることは、実は日本に古来から残る詠み人知らず(作者不明)の短歌「君が代」で誰かが遺した思いに関係したものであり、それら文学作品で描かれた想像上の「異常な」ストーリーも本当はtale-jpであるのではないか、という意味と、
SCPというコンテンツが匿名掲示板の4chanの書き込みから作られた物語であるというメタ的な意味を持たせたつもりです。

santou 03 Feb 2020 14:48

+ テキストを表示

なるほどですね。あの脚注の意味が分かりました。第二段階についてはいかがですか。

Pear_QU 03 Feb 2020 16:55

+ テキスト表示

第二段階と記事の展開との関係性は、「あらゆる異常の説明が"話し言葉"に強制される」という点に、財団における特徴的な言葉遣い(とその拡がり)の意味を持たせつつ、第三段階で説明した様な古文との関わりではなく、近現代文学におけるSCP-2000-JPとの関わりを描こうとした、といった感じです。

メタ的な意図としてはSCP報告書に何故だ/である調を使わないのかに説明を加えたかったというものなのですが、報告書内における作者の一部意図としては以下のような感じです。

記事内の「第二段階」を説明した文章でも示されていますが、第二段階の曝露者が一気に発生するようになったのは明治期に入ってからです。明治期、主に文学の世界では「書き言葉から話し言葉に変わる」運動が爆発的に起こりました。日本の国語史(文学史)における一大「変遷」、言文一致運動です。この作品では、この言文一致運動にも実はSCP-2000-JPが絡んでおり、例えば想像上の「美」を追求した耽美派や、写実性を重んじる風潮に反抗し感じたことを感じたままに(不可解を不可解として)語るロマン派に代表される近代文学さえもtale-jpなのではないかという意味を持たせています。つまりSCP-2000-JPは既に財団職員だけでなく「想像」の語り手たる文学者にも「君が代」の願いと共に多く拡散しており、それを断片的に感じ取った夏目研究員が

或いは私たちが何か、大きな思い違いをしていたのか。

といった言動を遺すに至っています。このように、旧くから物語が描かれてきた古文、そしてそこから大きな転換を迎え隆盛していった近代文学、ネット上で無数の物語(Lore)を語り継ぐようになったSCPという"現代"文学に一貫してtaleが伝わっているんだ…という事を示そうとしていました。

ここからは蛇足ですが、第二段階に関連するところだと

河童忌1927年7月24日	サイト-81LIにおいて、最初のSCP-2000-JP(第一段階)曝露者が確認されました。当時はSCP-2000-JPの存在及び全容が解明されていなかった為、SCPオブジェクトとしての認定は行われず、超常現象記録として処理されていました。自嘲 水洟や鼻の先だけ暮れ残る
桜桃忌1948年6月13日	曝露者の増加に伴う調査の深化により、一連の異常現象が正式にSCP-2000-JPとして指定されました。この時点で、財団日本支部における全ての日本語話者に占めるSCP-2000-JP曝露者の割合は1%を上回っていました。あなたを きらひになったから死ぬのでは無いのです 小説を書くのがいやになったからです
憂国忌1970年11月25日	第二段階に進行した財団日本支部職員の割合が50%を上回りました。もう待てぬ。自ら冒瀆する者を待つわけには行かぬ。
康成忌1972年4月16日	SCP-2000-JPへの曝露経験の有無が財団での事務作業に与える影響を鑑み、SCP財団日本支部におけるSCP報告書の書式規定が大規模に改定されました。これによりSCP-2000-JPの特別収容プロトコルは現行の形式に改定され、元言語が何であるかに関わらず、日本語を用いた報告書には原則として敬体を用いることが義務付けられました。駄目ですか。…そうですか。

これは第二段階の説明で使用した表における隠し文字を、判別の為に色付けしたものになります。
ここで示されている青字は上から芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫、川端康成がその死の日に遺した言葉であり、彼らもまた素晴らしい「物語」を伝えていますが全員「自殺」しています(夏目研究員のように)。赤字はそれを偲ぶ方々により作られた「文学忌」で、その日付及び文豪たちが死んだ年は全て表のそれぞれのものと一致しています。
SCP-2000-JPの拡大は、全てこれらの著名な文豪の死と共に顕著な進行を見せています。まるで誰かが優れた書き手の死を厭い、代わりの書き手を無差別に探そうとするかのように。

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第二段階に関する記述としては以上となります。御参考となれば幸いです。

Last edited on 03 Feb 2020 17:09 by Pear_QU Show more

santou 03 Feb 2020 22:55

いろいろと合点が行きましたので、UVしました。丁寧に解説して頂きありがとうございました。己の教養と読解力を嘆くのみ…

Chased_by_a_bee 03 Feb 2020 19:08

文学や言葉への深いラヴを感じます。

色々な意味で "激しい" 作品の群雄割拠しているこのコンテストにあって、むしろ非常にしみじみとした筆致であると思いますが、だからと言って2000-JPらしからぬ矮小さに堕している訳でもなく、この雰囲気は内容によく合っています。また、テーマ自体は他のコンテスタントに負けず劣らず気宇壮大です。この作品も、大いに群雄の一と呼ばれるべきです。

若干フォーマットスクリューなところも含めて、ちょっと叙情性が過ぎるかなぁ、確かにむしろ "tale" 的だよなぁ、など思いましたが、これくらいならばSCPの有名作にも多く見られるもので、決して過剰ではないだろうと思いますし¹、今のところではUVに迷いはありません。内容も好きです。

ところで、古典文学から一節や歌（の一部）を引用するような報告書は一定数あるように思いますが、そういう選出のセンス、形式に関してはこの報告書は一線を画していると思います。竹取とSCP-1000-JPの組み合わせ、実際この記事で読むまで気づかなかったけど、なんかめちゃめちゃエモくないですか……。気のせいですか？多分気のせいではないですね。

+ 一点、表現の指摘です

そして、言葉とは非常に曖昧で可変なもの。竹取物語などの古文を現代の国語文法に基づいて解読することがほぼ不可能なように、語り伝える内に言葉の質は変化し、それと共に語られたものも変遷していく。

「国語文法」という言葉に私は馴染みがないです（どこかで使われていたらスミマセン）。調べても知ることができませんでしたから、一般的な言葉遣いでもないのかな？と思います。「国文法」という術語ならば覚えがあります。その上で、この部分は「口語文法」がいいかなと考えます。

「現代の」と限定されているとはいえ、「国語文法」という言葉は、その意味に直ちに思い当たらない人（例えば、術語としてのこの言葉を知らない私）にとっては「国文法」の表記揺れのように捉えられかねません。その「国文法」とは、現在運用されている日本語を記述する「口語文法」と、言文一致以前の文語文を記述する「文語文法」、この2つを包括する大きな概念だと私は憶えております。

『竹取物語』は確かに文語文（とりわけ中古の）であり、「口語文法」によっては十分に分析することはできないでしょうが、「文語文法」を用いる場合には、「解読することがほぼ不可能」であるとは言えないでしょう（そもそも文語文法自体、『竹取物語』を含めた様々な文語文のテクストの "解読" の成果の蓄積によるものではないですか）。「国語文法」という言い方が「国文法」に通じ、それゆえ「口語文法、または文語文法」を示唆しかねないものだとすれば、この箇所の記述はちょっと問題があるように思います。「国文法」の範疇であれば、読めるので……。

著者様の仰られたいのは、「口語文法によっては分析することができない」、のように書かれるべき内容なのではないかな、と思いますが、いかがでしょうか。

Footnotes

1. たとえば、毛色を大いに異とする記事ではありますが、叙情性の発露に関してはSCP-001/S.D.ロックの提言と通ずるものを根底に感じます。

Last edited on 03 Feb 2020 19:18 by Chased_by_a_bee Show more

Pear_QU 03 Feb 2020 20:07

Chased_by_a_beeさん、御感想及び御指摘誠に有難うございます。
「文学や言葉への深いラヴを感じる」、とても嬉しい御意見です。私のやりたい事、好きな物を目一杯詰め込んだ記事なので、そんな記事の読後にその様な感想を持って頂けた事、そして内容を好きになって頂けた事に感謝致します。ロックの提言は私も非常に好きな記事ですので、文の書き振り的にも通底するところがあったのかもしれません。

竹取とSCP-1000-JPの組み合わせ、実際この記事で読むまで気づかなかったけど、なんかめちゃめちゃエモくないですか……。

1000-JPに、竹取物語のしかもあの部分を承けた取り合わせは今回の引用の中でも我ながら自信作です……良いですよね……多分気のせいではないです……

「国文法」という術語ならば覚えがあります。その上で、この部分は「口語文法」がいいかなと考えます。
「現代の」と限定されているとはいえ、「国語文法」という言葉は、その意味に直ちに思い当たらない人（例えば、術語としてのこの言葉を知らない私）にとっては「国文法」の表記揺れのように捉えられかねません。

国語文法という言葉は、これを書いた当時の私は恐らく、以前読んだことのあった国文学者の渡辺実さんの著作『国語文法論』あたりから引っ張ってきたのだと思います。いずれにせよ一般的な語彙ではなく、且つこの文脈での使用が非常に怪しいものである事はChased_by_a_beeさんが指摘なさっている通りです。

この場合の「国語文法」の用い方だと、まさに仰る通り文語文法に則った解読の範囲を顧みておらず、更に「解読がほぼ不可能」という表現を記事内で用いているために国文法の総体(或いは体系)を無視した表現になってしまっています。今回私が取り上げたものの性質を鑑みても、非常に問題のある表現でした。

御指摘の部分を再考し、該当部分を「口語文法によっては分析することができない」に変更いたします。重ね重ね、御指摘及び御感想を誠に有難うございました。

Gokipo 16 Feb 2020 16:56

こちらのスレッドでナンバーが確定したため、SCP-2101-JPへのリネームを行いました。

Pear_QU 28 Feb 2020 15:24

シリーズJP-III編集権限の一般開放に伴い、メタタイトルや演出の変更を含めた小規模な改稿を行いました。
これにより、シリーズJP-IIIにおけるSCP-2101-JP部分の表示にも変更を加えています。

ARAGAMIakit 01 May 2020 04:34

1000、1000-JP、2000と続き、次は2000-JPだろ！的な雰囲気を醸し出しつつも2101-JPでないと都合が悪いようなメタタイトルにしてるのが良いですねえ。(思い込みかもしれない。)
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