ソース: Wikimedia Commons
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: File:Frankfurt Im Mainfeld 16.20130511.jpg
著作権者: Epizentrum
公開年: 2013
ソース: Flickr
ライセンス: CC BY-SA 2.0
タイトル: And you say this is a graduate student housing studio?
著作権者: Quinn Dombrowski
公開年: 2011
ソース: Wikimedia Commons
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: File:JOZEF BREZANY.JPG
著作権者: Dušan Damián
公開年: 2014
ディスカッションページより抜粋
barredowl
おおぅ、分かったような気がします。
さて、このアパートは異常ではないように思えますが、財団は正式なSCP文書にそれを記載して重要性を与えています。シュレーダーの遺体回収が文中で取り上げられているのを踏まえると、彼はアパートに関連しているようですが、彼とアパートの接点についての明確な言及は全くありません。文書はまた、シュレーダーが2017年後半に完了したプロジェクトに言及していますが、彼は“何を創作したかを説明できないか、もしくは説明する気がなかった”と述べられています。
全てをまとめると、シュレーダーがアパートを作ったか、少なくともSCP文書に掲載されるほど重要な何らかの特性を付与したのは明白だと思います — これが2017年後半のプロジェクトです。シュレーダーの作品が“広告とマーケティングを凌ぐ”だろうと説明されているあたり、彼がこの作品を作る際に目標としたのは実生活の率直な表現だったのでしょう。ただし、ありふれた物品が博物館やその他の文脈にあることで重要性を付与される(例えばデュシャンの“泉”)代わりに、アパートは自分で自分に重要性を付与します。これこそ、“芸術界で商品化と消費主義が増大している”ことに対するシュレーダーの答えです — 飾り気のない平凡な物を作る。
いずれにせよ、少し取り留めも無い感じになりましたが、それでも私はこのSCPを非常に楽しめました。熱烈な+1を!
Captain FlowerFord
あなたの説は近いと思いますが、実際には逆じゃないでしょうか。
タイトルの“アパートメント5919”は、頭にSCPこそ付いていませんが、SCP分類番号です。写真に写っているアパートの大きさを考慮すると、5919はアパートの番号としては意味を成しません。だから、ここで何が起きているかについての私の説は逆です。シュレーダーの作品はあなたの説とは真逆に、自らに重要性を付与するのではなく、如何なる形でもそれに重要性を付与するのを阻止するのだと思います。
このアパートの唯一の異常性は、単なるアパート以上に凝った存在として説明できないことだと思います。その異常性についての記述さえ不可能です — さもなければ、文中で触れられているはずです。
すると、残された手掛かりはMC&Dのカードだけです。私はMC&Dがこの著名な芸術家の最新にして最大の作品の展覧会を試みたのだと考えています。しかし、アパートの異常性のせいで、MC&Dはこの作品の何が鑑賞に値するのか説明することさえ不可能でした。
恐らく、野望が完全に破綻したことを知って、アンドレイは自殺したのでしょう。
とは言え、財団がアパートをSCP文書に記録し、MC&Dが招待状を配っているという事実は両方とも、アパートの異常性を知るのは不可能ではないことを示しています。アパートはただ、如何なる手段でも“誇大宣伝”できないだけです。
非常に巧妙なSCPですね。とても楽しみながら取り組めました。まだ幾つか含意を見落としていないか気になっています。
編集:
アンドレイがアパートを作ってからMC&Dが招待状を配るまでに3年の空白期間がありました。アンドレイを自殺させたのは明らかにMC&Dの招待状です。
従って、第2の仮説は、MC&Dがアパートを発見したのみならず、自分たちの社名を添えるだけで著名なクライアントたちにアパートを宣伝することに成功したというものです。異例の存在として言及されることを完全防止するアパートの性質はとても有用になり得るでしょう。私は、真に凡庸な物を作り出すという意図を搾取され、辱められたことこそ、アンドレイを自殺に駆り立てたのだと仮定しています。
でも、もう少し何かあるような気がします。アパートの非常に質素な内装を見ると、アパートを装飾することさえ防止されているのではないかと疑わしくなります。
文書によると、最後の住人は2018年に引っ越しており、それから誰も入居していません。収容プロトコルによると、誰も入居を阻止されてはいないので、アパートの異常性が賃借を妨げている可能性もあります。多分、最後の住人はアンドレイだったのでしょう。アンドレイが住んでいたと述べてもアパートの宣伝になり得ます。
興味深いのは、アパートの異常性が財団標準フォーマットの使用を妨げないことです。文書には特別収容プロトコルさえ含まれています。管理人の迂遠な表現を鑑みるに、この管理人はSCP財団職員なのだと思いますが、実際にそれを書き記すことはできません。
こうして考えてみると、オブジェクトクラス: N/Aは明らかにアパートの影響です。Safe分類さえもアパートの異常性を意味するので、アパートはそれが平凡でないことを示唆する全ての要素を抑制します。多分、財団はこのアパートをSafeかEuclidに分類したいのでしょう。この物件の部屋を借家人に“売却”しようと試みる者は、すぐさまこの影響に気付くはずです。
…でも何だか、荷物置きは少し目立っていますね。このアパートはホテルの部屋として使われているんじゃないですか? その方がもっと筋が通りますし、隠蔽も遥かに簡単です。
ModernMajorGeneral (原作者)
お二人とも楽しんでくれたこと、思考を刺激するコメントを投稿してくれたことを嬉しく思います。自分のSCPが誰かを考えさせたのなら、私はそれを成功と見ます。
どちらの説も私の意図に近いです。
アパートの“異常性”は、ただ凡庸なだけでなく、特性と説明の双方において凡庸以上の存在になり得ないというものです。これは、説明文がアパートを財団や芸術家と明示的に結び付けていない理由でもあります。
ここが“反芸術”の出番です。これは抗議の意図を込めた作品なのです。私はbarredowlの解釈も好きです — この解釈は多分、私の手掛けた内容よりももっと洗練されています。
問題なのは、あらゆる面で全く凡庸な存在を創造できるかどうかであり、今回の事例の答えは“いいえ”でした。アパートは余りにも凡庸すぎるがゆえに特別になってしまったのです(だからこそSCPに指定されています)。これと、アンドレイの意図に反して裕福な人々にアパートが宣伝されたことが、アルコール関連の死を招きました。
FlowerFordの“見落としていた細かい点”は大正解です。ただし、荷物置きはただ単に、私が見つけた内装の写真に荷物置きが写っていたから書き加えただけです。
番号はごく普通のアパート番号を意味しています(もし数字が大きすぎると思うなら、ナントカ通りアパートメント59/19みたいに解釈しても構いませんが、私はドイツで建造物の番号がどう割り振られるかをよく知りません)。この数字を選んだのは、私が3919と4919で建造物/建築関係のSCPを執筆したため、それを続けたかっただけです。