瀟洒な比喩、キレのある台詞回し、登場人物たちの臨場感のある立ち回りなど、どこを取っても好きです。何度も読み直すたびに新たな発見、脳裏に新鮮に描かれていく画があり、何度も読み返してはそのたびにUVを押したくなります。
まるで台本がそこにあるかのように、観客に言い聞かせるかのように、腹の底から、口をはっきりと動かして、谷崎翔一が言う。
好きです。「普段感情を出さない」谷崎翔一が、「大袈裟に」演じるように行う動作は、この状況の特異性や、これに相対する応神が持つ当惑などを察することができ、とても好きです。この一文から得られる栄養素は多いです。
「いいや、分かりたくもないな!自由とはただ、ひとを堕落させるものだ!」
最初から生き方を決められて生きてきた応神薙が言うからこそ考えさせられる言葉だと思います。わるいざいだんの応神の動向や心情がまだわからないのでなんとも言えませんが、ここから何か膨らませられたらとても素敵だなと思います。好きです。
どこかここではないところでは、ぼくらはいい友達だったのかもしれない
好きです。
彼等にとっては、いつも通りの朝が始まろうとしていた。
「静穏の終わる朝」とリンクさせているの最高に好きです。
総評:好きです。+100です。鮮やかなモノクロの中で、二人の色が浮かび上がりかっこよく美しく描かれている印象を受けました。続編を期待します面白かったです。